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ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

La Table de Tom

2013-09-09 15:28:19 | 食べ物
ご無沙汰いたしました。2週間半のイギリス滞在を終えて、金曜日にフランスに戻ってきました。10月中旬までフランスにいる予定。

8月19日に、フランスからイギリスに移動する途中、Le Neubourgというルーアンの近くの町に一泊した。ホテルは築3年で、どこも清潔で、フロントの男性も感じがよかった。でも、一番の掘り出し物は、近くのレストラン。ホテルの部屋に置いてあったちらしを見て行ったのだが、「トムのテーブル」というカジュアルな名前から、わたしは、バッファローグリルのようなアメリカ料理のチェーン店を想像していた。夫のほうは、さらに期待が低く、トラック運転手の集まるカフェ(安食堂)のようなところを想像していたと言う。

駐車場では、皮のジャケットを着たカップルがオートバイの近くで、タバコを吸っている。車は2~3台止まっているのみ。あまり期待はできなさそう。中に入ると、若いウェートレスがやって来て、予約していますか?と聞く。これは、なかなかいい兆し。

わたしは、前菜にスモークサモンを注文し、夫はスモークヘリング(ニシン)のテリーヌを注文した。スモークサモンは量もたっぷりで、マリネした野菜がとてもおいしかった。夫には、スライスした小さな新ジャガを並べた小ぶりの皿が運ばれてきた。美しく並べられていたが、落胆は夫の顔にありありと浮かんでいる。ニシンの影も形もない(ようだ。)わたしのスーモクサモンを羨望と後悔の目で見ている。かわいそうなので、スモークサモン1枚をパンにのせて夫にあげた。

そして、ジャガイモを半分以上食べ終えた頃、ウェートレスが大きな器(テリーヌ)を持って現れ、器をテーブルの上に置いて行った。この器の中に、香味野菜と一緒に、燻製のニシンが数枚重ねて入っている。どうやら、好きなだけ取るようになっているようだ。夫の表情が一転したのは言うまでもない。

メインコースでは、さらにもう一ひねりあった。わたしは、鴨を注文したつもりだったのに、夫が間違えて、鮭を注文してしまったのだった。実は、注文する間際になって、前菜にサモンを食べたくなったので、メインコースのサモンをやめて、鴨に変えたのが混乱のもと。夫は鴨を注文したつもりで、サモンと言ってしまったようだ。わたしも気づかなかったが、道理で、赤ワインソースを注文したら、異議を唱えられたわけだ。でも、白バターソース添えの鮭のパピヨットにして正解。鮭を魚のすり身で包んで調理したようなのだが、とてもおいしかった。


白バターソース添え鮭のパピヨット


プロフィトロール


リエージュ風チョコレート

お値段も、3コース料理が一人19ユーロ50サンチーム、二人で、ワイン(500ミリリットル)とアペリティフを入れて合計55ユーロと、リーズナブルであった。もし、ルーアン近辺にいらっしゃることがあったら、ぜひお試しあれ。


サンテミリオンのマカロン

2012-09-11 13:47:02 | 食べ物


kmyさんとマカロンのお話になって、サンテミリオン名物のマカロンは、サンドイッチ型の毒々しい色の付いた普通のマカロンとは違って、とてもおいしいと書いたら、サンテミリオンのマカロンを食べたくなった。ちょうど8月にお客さんがあって、サンテミリオンに連れて行ったついでに、念願のマカロンを入手。

サンテミリオンのマカロンは、ご覧の通りクッキータイプで、お値段もいい代わりに(1個2ユーロ50セントもする)、大きくて食べ応えがある。マジパン(アーモンド)の味が強いので、マジパンが苦手な人には、だめかも。モーツァルト・チョコレートといい、トレドの銘菓といい、本当にマジパンって、ヨーロッパの風味だ。

最近こっているもの

2011-09-08 11:19:13 | 食べ物
今日のイギリス南東部の天気は

イギリスに到着して、2週間が経った。到着して、電話線が通じていないことを発見。すぐに故障を電話会社に報告したものの、エンジニアが来て修理してもらうまでに6日間もかかった(あいにく、連休に重なってしまったこともあるのだが)。これが実にフラストレーションのたまるプロセスであった。まず、電話がないと電話会社に連絡するのも難しい。故障連絡用のフリーダイヤル番号が請求書に載っているが、フリーダイヤルは固定電話線からのみで、その固定電話線が故障しているから、電話したいというのに。ここは、携帯ブラックスポットで、室内では発信も着信もできない。外は雨である。ブロードバンドも不安定なので、電話会社のサイトから連絡することもできない。

やっと携帯を使って、電話会社につながったものの、延々と続く録音された質問に、番号ボタンを押して答えた挙句、やっと人間の声に出あうことができた。それも、インド訛りのオペレーターで、3度かけて3度目にイギリス人の声にめぐりあった。きっとインドのコールセンターにつながっているのだろうと思っていただけに、イギリス人の声は意外でもあった。不思議なことに、この点ではスペインのほうが簡単である。短いスペイン語の録音アナウンスが終わったところで、"Ingles!"と叫ぶと、英語を話すオペレーターが出てくる。

今年は4~5月に暖かい天気が続き、リンゴの実が早く育ち始めたので、8月末には終わっているかと心配したのだが、その後の冷夏で、まだ実がたくさん残っていた。そこで、3日おきにせっせとアップルクランブル(写真)を作っては食べている。

フランスのクランブルとは異なって、イギリスのクランブルにはオーツ麦を使うことが多いようだ。今回もできあいのクランブルを使っているが(ウェートローズは毎週行っても売り切れなので、今回はコープのものを使っている)、これが昔なつかしい黄な粉を思わせる味で、なかなかおいしい。

さて、イギリス滞在はあと10日ほどで、20日にはイギリスを出発して、フランスに戻る予定。

ミラベルタルト

2011-08-22 16:22:18 | 食べ物


今日のドルドーニュ地方の天気はときどきにわか

3キロの冷凍ミラベルの使いみち(その1):ミラベルタルト

これは、Bonjourslafrance.comという英語のサイトで見つけたレシピなのだが、超簡単。パイ生地には、Pâte Briséeというタイプの市販の出来合いの生地を使ったのだが、これが甘くなくていい。デザートではなく、チーズなどを使った辛口のパイにも使えるだろう。イギリスのウォータービスケットあるいはクリームクラッカーに歯ざわりが似ている。これを素焼きした後、ミラベルを並べ、その上からカスタード(砂糖・小麦粉・クレームフレーシュ・卵)を流し込んで、オーブンで35分ほど焼くだけ。そのまま食べてもおいしいが、クレームフレーシュを1さじほど乗せるとさらにおいしい。

3キロの冷凍ミラベルの使いみち(その2):ミラベルクランブル

これは、ミラベルの名産地、フランス・ロレーヌ地方のメッツの観光局のサイトのレシピに従ってみた。グラウンドアーモンド(粉アーモンドでいいと思うのだど)を使っているのが、ミソ。イギリスのクランブルに慣れていると、どうもこのレシピでは、クランブルが少ない。次回はもっと小麦粉を増やして作ってみたい。

ミラベルタルト3回・クランブル2回で、3キロあった冷凍ミラベルもあと500グラムを残すのみとなった。わたしとしては、タルトのほうに軍配を上げたい。30分間台所に立ちっぱなしで、3キロのミラベルを半分に割り、種を取り除くという努力をした甲斐はあった。来年もミラベルが豊作でありますように。

水曜日はいよいよイギリスに出発。今回はシェルブールから高速フェリーを利用してポーツマスに渡るので、1日でイギリスへの移動を完了する予定。でも、長い1日になりそう。




こんなパンの存在理由

2011-06-17 16:28:15 | 食べ物
今日のフランス・ドルドーニュ地方の天気はときどき



我が家で利用するパン屋は2つ。1つはわが村のパン屋で、ここのパンは歯が折れそうなほど固い。食べた後はあごが疲れる。もう1軒は、4.5キロほど離れた小さな村のパン屋。ここのパンも固いが、わが村のパン屋のほどは固くなく、さりげなくおいしい。この日はいつも買う85サンチームのバゲットが売り切れだったので、同じくらいの大きさの異なった形のパンを買うことにした。

ご覧のような不思議な形。このパンの目当ては何なのだ?フランスパンの端というのは、パンをスライスして出したとき、避ける人が多いものだが、それが2つも余計に付いていて、しかも、細く尖っているだけに、真ん中の軟らかい(と言っても、もともと固いパンなので、全然やわらかくはないのだが)部分がほとんどない。コリコリとした食感が特に好きな人向けなのだろうか?

カフェ・ド・サンマロ

2011-05-30 17:51:18 | 食べ物
今日のイギリスの天気はときどき

続いて、サンマロの話。





今回の渡英の目的はフランスに置いてある車のイギリス合法化と修理。途中サンマロで一泊した。8月の暑い日曜日の午後に到着して以来、サンマロのホテルに泊まるのは駐車の面で断念しているので、いつも泊まるのは、郊外のホテルだ。が、このホテルチェーンのレストランはだんだん質が悪化しているので、今回は夕食にサンマロまで出かけることにした。

5月の月曜日の晩とあって、さすがのサンマロもひっそりとしている。城壁の入り口のすぐ近くの駐車場に空きを見つけるのにも苦労しなかった。城壁内は、閉っているところもあるものの、レストランが軒を並べている。もちろん、売り物は魚介類。安いセットメニューのあるところもあり、レストランにはピンからキリまである。見て歩いた結果、結局入り口に一番近い、カフェ・ド・サンマロに入ることにした。





わたしは27ユーロのセットメニューから、前菜にシーフードの盛り合わせ、メインに帆立貝と野菜の串刺しバターソース添え、デザートにクレーム・ブリュレーを選んだ。料理はとてもおいしかったが、英語を話すウェートレスがやけにツンツンしていて、客を馬鹿にしている感じがした(最後にちょっと話をしたら、少し打ちとけたが)。サンマロはまるでパリの小型版のようだ。観光地化されてすぎている。

エル・ウエルターノ (El Huertano) 

2011-05-02 18:06:50 | 食べ物
今日のペドロランドの天気はのちのち






復活祭の休日中にトーレビエッハのレストランに行った。この日は聖木曜日で、カタロニアや当地バレンシア地方では正式な休日ではないらしいのだが、この日が地域の祭日となっていて、すでに休暇入りしているマドリード人でにぎわっていた。この辺りは、マドリード人が別荘としているアパートが多い。

通常は、メニュー・デル・ディア(日替わり定食)の3コース、ビール・ワイン付きで9ユーロらしいのだが、この日は祝日特別料金で、15ユーロ。その代わり、メニューの幅が広く、前菜・メインコースは、それぞれ8品目ほどの中から選択することができる。前菜といっても、パエリャ・カネロニ・スパゲティなどボリュームたっぷりのものが多い。フランスのドルドーニュ地方では、前菜の前にスープが必ず出てくるが、ここでは、サラダが出てきた。気候の違いだろうか。

わたしは、ウサギとアーティチョークのパエリャと、子豚の炭火焼を注文したのだが、出てきたのは、小魚とアーティチョークのパエリャと、子羊の炭火焼のようだった。ウェイターたちは、汗水垂らしながら、走り回っていて、店内はとても活気があり、いかにもスペインの料理店らしくていいのだが、出てくるものがメニューどおりでないのが玉に瑕。きっと、ウサギ肉は品切れになってしまって、小魚(イワシにしては小さすぎる)のパエリャになってしまったのだろう。おいしいので、品書きに偽りあっても許そう。

ウェイターは英語を話さないし、周りはスペイン語が飛び交っていて、スペインにいることを久々に実感したひと時だった。今度は普通の日にぜひまた来たい。

いよいよスペイン滞在も明日で終わり。あさっては、スペインからフランスに移動。車で12時間の道のりだが、夜暗い中、フランスの家に到着したくないので(屋外の水道栓を開いたりしないといけない)、途中一泊して木曜日到着の予定。スペインを去るときは、いつもさびしい気分になる。秋までさようなら、スペインの友人たち。新しいサッカーシーズンにまたお会いできるのを楽しみにしています。

この記事、下書きのままで、「公開」にしていないのに、今頃(5月26日)気がつきました。遅ればせながら、投稿します。

マリタオズ・キッチン

2010-12-24 15:32:16 | 食べ物


今日のペドロランドの天気は強風

ご無沙汰していて、すみません。仕事のほうは忙しかったり、思い切り暇だったりと極端でしたが、このところ、プラヤフラメンカ・グーナーズのブログ(残念ながら、英語サイトのみです)立ち上げにかかりきっていました。地元のアーセナル・サポーターズ・クラブですが、現在アーセナルFCからの公式承認待ちです。

スペインでは、イギリス・中華・インド料理かのいずれかばかりなので、どうも外食生活にバラエティーがない。石を投げれば中華料理店に当たるというほど、中華は多いのだが、このマリタオズ・キッチンはちょっと特別。山東省青島出身のマリさん・タオさんご夫婦が経営する中華料理店なのだが、差別化が成功して、この不景気でも繁盛している。まず、元イタリアン・カフェであった内装が、全然中華料理店っぽくない。トイレにはアフリカ象の置物などもあったりして、ちょっと無国籍風。店名は英語で(普通の中華料理店は中国名とスペイン語との二ヶ国語表記)、外国人客を意識している。メニューは、中華・日本・タイ・モンゴルと多彩。以前は韓国人のシェフがいたので、ビビンバなども食べられた。普通の中華料理店よりは若干高いが、安いだけを売り物にする中華料理店とは、はっきりと異なる。お決まりのプローン・クラッカーもここのはちょっと異なって、高級。8ユーロ95セントというセットメニューの前菜すべてにパンがついてくるのも変わっている。しかも、このパン(どちらかといえばフランスパン風)が、またおいしい。

写真は、バオザイというこの店の目玉料理。ほかの中華料理店では見たことがない。広東料理(たぶん)ということで、本来は生のお米から独特の鍋で炊くのだそうだが、客にはそんなことをしている時間はないので(というのがマリさんの言葉だが、店にとって回転が悪くなるというのが本音だろう)、予め炊いておいたご飯に、海老・牛肉・鶏肉・もやし・ネギの入った汁をかける。熱い鍋にこの汁を注いだ瞬間、ジュッという音がして、いかにもおいしそう。それをウェイターが2本のスプーンでかきまぜてくれる。汁はしょうゆベース(それともオイスターソースかな?)だが、唐辛子がきいていて、ピリっと辛い。この本場ものの名称をご存知の方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。

では、みなさん楽しいクリスマスを。わたしは、明日のクリスマスは近くのビーチにご近所の人たちと繰り出して、七面鳥のローストという伝統的なイギリスのクリスマスディナーを海辺でいただく予定です。でも、ちょっと寒すぎると思うので、たぶんシャンペンで乾杯だけした後、家に戻って、室内で食事ということになりそう。それでも、大雪の北ヨーロッパよりは暖かいでしょう。



ラ・ガバール

2010-10-11 12:22:33 | 食べ物
今日のフランス・ドルドーニュ地方の天気はのち現在の気温は22度。

この日(木曜日)の天気は気温は27度。
ベルジュラックでは、ドルドーニュ川の川岸、船の発着場のすぐ近くにあるレストラン、その名も「ラ・ガバール」(川船)で、昼食を取った。日替わり定食は、ワインなしの3コースで18ユーロと、昼の定食にしては高めであるが、観光地であること、ガストロノミーク(グルメ)レストランのようであることを考えれば、しかたがないかもしれない。

この日のメニューは、砂肝のサラダの前菜、メインコースが、昔風の鶏肉のフリカッセ、ケーキというものだった。


砂肝のサラダ。ここの砂肝は温かいものの、かなり生に近いような気がする。前に食べた砂肝のほうが、コリコリしていておいしかったような。この生さは、イギリス人だったら、絶対に気を失う(うちのだんなは、すっかり平らげたが)。


鶏肉自体は、味もたいしてないし、肉もあまりついていなかったが、チェリーソースとマッシュポテト、きのこと小タマネギの付け合わせはおいしかった。


デサートは、いろいろなケーキの乗ったトレーをウェイターが持ってきて、そこから選ぶ。ケーキのこの色合いは、お雛様おこし(お雛様の座布団をかたどった菱形のおこし)を思わせるものがあった。レストランお手製ではなくて、たぶん、地元のケーキ屋とタイアップしているに違いない。

景色と雰囲気は抜群だが、味のほうは、感動的というほどではなかった。ここからちょっと古い市街地に入ると、なかなか魅力的なレストランがたくさんあるようだ。次回は、このうちの1つで食事をすると思う。次回は、本物のガバールのほうに乗ってみたい。川船ツアーは1時間ほどで、ドルドーニュ川を見て回るようだ。

これがフランスの問題

2010-09-07 11:16:45 | 食べ物
フランスのサンマロ郊外に泊まったときの夕食。前菜とデザートはバイキングで、メインだけ日替わりのメニューの中から選ぶコースを選択した。昔は、カンパニールホテルチェーンの前菜バイキングは、どこでもすばらしかったが、最近は絶対に落ちたと思う。種類が減ったし、一度に出てくる量もケチケチしている。不景気の影響か?

それはともかく、メインに選んだのが魚介類のココット。たぶん最良の選択だと思うが、もうちょっとクリームを多くして、味も液状もこってりとさせたほうがよかったと思う。問題は、料理の出しかた。ココットは文字通り、赤い蓋付のココットに入ってなかなかかわいいのだが、いったいどうやって食べろっていうのよぉー。下の皿には紙ナプキンが敷かれていて、明らかに、この皿は置物であり、食べ物はのせるなというメッセージが伝わってくる。

フランスのベトナム料理店で、カレーを注文するとこのパターン。しかも、皿は飾りにも出てこない。で、周りのフランス人を見ると、カレーの入った碗の中に少しずつライスを入れては食べている。が、それではリゾットである。イギリスだったら、言わなくても皿が出てきて、自分の好きな分量だけ、カレーとライスとを皿に取ることができる。この場合は、ライスをココットの中に入れても、ライスの入った碗にココットの中の汁を入れても、ライスと汁とを適切な割合で組み合わせることは不可能である。結局、わたしはライスは食べずに、魚介類だけスープとして食べ、フランス式にパンに汁をしみこませていただくことにした。フランスの常識というのは謎だ。