キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

一番の宝物

2013-03-12 11:45:17 | 絵本
             

         魔女の国の新しい女王を決めるため、コンテストをすることになりました。

         一番素晴らしい宝物を見つけてきた魔女が新しい女王に選ばれるのです。

         小さな魔女ティベリアはカラスのエミリオをお供に出かけますが、宝探し

         はそっちのけ、途中で出会ったクジラと友だちになりたくて、南極海まで追

         いかけて行きます。そして空をとぶ呪文をクジラにかけて、はるばる魔女

         の国へクジラを連れて帰ってきます。魔女たちは宝石や織物や、色々なす

         ばらしい宝物を持って帰ってきましたが、新しい女王に選ばれたのは、ティ

         ベリアでした。だって友達というお金では買えない一番の宝物を持ってき

         たのですから。

        「そらをとんだくじら」という題名で訳本が出ているThe Greatest Treasureは、

        かわいらしい絵のほのぼのとしたお話です。本年度最後の小学1年生の読み聞

        かせにこれを選びました。教訓的でなく、友だちっていいなって素直に読み取れ

        る本です。結構字数の多い絵本ですが、独特の色彩と、クジラや子ども魔女がと

        てもチャーミングでファンタジーに溢れているためでしょうか、みんなとても静か

        に聞き入っていました。アルカディオ・ロバトは日本ではそう有名な絵本作家で

        はありませんが、愛おしくなるようなほのぼのとした絵と温かい文章が秀逸です。    

仙人のおくりもの (ともだちだいすき)
渡辺 享子
童心社
わたしの庭のバラの花
アーノルド ローベル,Arnold Lobel,Anita Lobel,松井 るり子
セーラー出版

         他にも、韓国民話をもとにした「仙人のおくりもの」、積替せね歌型で、庭の

         花がどんどん増えていく「わたしの庭のバラの花」を読みました。「仙人のお

         くりもの」には鳳仙花が、「わたしの庭のバラの花」には薔薇、向日葵など13

         種類ものきれいな花が出てきます。そして、

             

         子どもたちからは、1年間お話を読んでくれたお礼にと、こんなきれいなラナン

         キュラス-花金鳳花をプレゼントされました。花いっぱいの春がやってきます。
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静嘉堂文庫美術館

2013-03-11 07:48:40 | アート
             

           例年よりかなり遅れて梅が満開になりました。ここは二子玉川に近い世田谷の住

           宅街にある静嘉堂文庫美術館の庭園。都心なのに、広大な緑が広がっています。

             

           三菱財閥を作った岩崎弥太郎の弟弥之助とその子小弥太作ったが美術館で

           す。世界に3点しかない(それが全部日本にある)曜変天目というお茶碗のう

           ちの1点が所蔵されていて、国宝です。曜変というのは黒い釉薬の上に星の

           ような斑点がたくさんあって、その周囲を瑠璃色や虹色の光彩がとりまき、

           宇宙をイメージさせる美しさがありますが、人によっては、アメーバみたい

           なんて言う不埒な輩もいます。でもまあ、そう見えなくもないんですよね。

             

             美術館の横の文庫館。イギリスの田舎の住宅様式だそうです。

             

             近くには藁葺き屋根の民家園もあります。

             

             道端にはオオイヌノフグリが可愛い青い花を咲かせ、

             

            水のぬるみ始めた小川も流れています。風光明媚というのではないけ

            れど何だかほっとする日本の風景です。
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台灣旅行5-おいしい台灣

2013-03-09 15:38:55 | 旅行
            

            台灣の食べ物はほとんどがおいしかったですよ。これはおかゆ横丁で食

            べたおかゆのトッピング。これ以外にも魚、肉、野菜その他何十種類も

            ありました。夜市や露天では衛生状態にちょっと身震いもしましたが。

            でも、なにしろ安い!3人で1人分の値段という印象でした。

            

            

            有名な飲茶店鼎泰豊や故宮博物館で食べた点心もおいしかった。

            

            

            もちろん、麺や鍋や炒飯も。

            

            

            デザートも、ハオチーでした。

               

            飲み物はもう一息だったかな?紹興酒が好きな人は楽しめるかも。
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台灣旅行4-故宮博物院

2013-03-08 17:08:32 | 旅行
            

          台北にある故宮博物院。中華民国が本土から逃げる際に、北京の故宮博物院、

          つまり紫禁城から宝物をぶんどってきたんだそうですね。同じ名前の美術館

          がハンヨウにもあリ、出所が同じ宝物を展示しているところが3カ所あること

          になります。面白いですね。

            

                 外観は北京の博物館を真似て作られているそうです。

            

          真っ白な石の塀にオレンジの縁取りのエメラルドグリーンの屋根。瀟洒です。

            

          これは飲茶をいただいたレストランから見た風景。北京に行ったことがない

          のでわかりませんが、きっと本土に負けないものをと、勢い込んで建てたの

          でしょうね。美しい建物です。人によるでしょうが、私は展示品より建物に

          感銘を受けました。

            

          それとロビーの正面にある孫文の銅像も印象的でした。人々がうやうやしく

          礼拝したり、一緒に写真を撮ったりしています。後で知ったのですが、孫文は

          中国の本土でも、台灣でも敬われている稀有な人だそうです。静かで知的な

          たたずまいに、頭を下げたい気持ちになりました。

            

          おみやげに買ってきたペーパークリップです。左から2番めのクリップのモ

          デルの翠玉白菜は、東坡肉みたいな肉形石と並んで、博物館の目玉展示

          品です。どちらの前もガイドの説明を聞く団体さんで大賑わいでした。

          日本でも珍しい展示品が来た時の美術館では、忍耐力が要りますが、ここ

          もなかなかの混み具合でした。
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台灣旅行3-九ふん・悲情城市

2013-03-07 10:01:54 | 旅行
            

         台北からバスで1時間半あまり、日本統治下の面影を残す山上の町「九ふん」

         へ行きました。「九ふん」の「ふん」は人偏に分で、日本では使われていな

         い字です。宮崎駿さんが「千と千尋の神隠し」の舞台のモデルにしたという

         レトロで、何とも味わいのある坂の町です。これは「湯婆婆の宿」のモデル

         になったという茶藝館「阿妹茶楼」。日が暮れるとたくさんの赤い提灯が怪

         しく灯り、独特のノスタルジックな光景になります。

            

         日本統治下には近くに金鉱があり、大いに栄えたそうですが、その後寂れま

         したが、それまでタブーだったニニ八事件の頃を映画化した「悲情城市」の

         舞台となり、その後「千と千尋の神隠し」にも使われて、今では大人気観光

         地になっています。私たちが訪れた日も、祭日ということもあって、細い坂

         道は身動きの取れないほどの人出でした。

              

         湯屋のモデルとなった阿妹茶楼でお茶をいただきました。見回すといろいろ

         なものを食べているので、メニューをと頼んだら、日本人にはお茶と茶菓子

         のセットだけと、素気無く言われてしまいました。あまりに人気が出て、店員

         の女性たちも日本語が分からず、対応できなのでしょうね。まあ仕方ない。

         セットの中国式のお茶をおいしくいただきました。

           

         

         

         小さな湯のみで何度も飲むお茶、妙にちまちましているのだけれど、なんだ

         か心安らぎます。がぼがぼ飲まないのがいいんでしょうね。

         

         テラス席から見渡すと、すぐ下に海と山の風景が広がっていました。この地

         の悲しい歴史を知って見ると、なおさら胸を突かれるような美しい眺めでした。
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台灣旅行2-ロンシャンスー

2013-03-05 10:14:29 | 旅行
           

          台北でもっとも有名な観光地の一つ、龍山寺です。建物も装飾も、人々も

          何とにぎやかなこと!でもこの日は妙にお店が閉まっているなと思ったら、

          祭日だったんです。和平紀念日。1947年2月28日は二二八事件が起こっ

          た日でした。もとから台湾にいたいわゆる本省人に対する、中国本土か

          ら来た国民党、いわゆる外省人の弾圧が始まった日で、その後40年にわ

          たり、本省人にとっては弾圧される暗黒に時代が続いたのだとか。和平

          紀念日という名前には皮肉が込められている?そんなことも何も知らな

          い呑気な観光客は「妙に道が空いているね」なんて言いながら、ガイド

          ブック片手に龍山寺へ。

           

          ほれぼれするほどの派手派手しさです。ご本尊は観世音菩薩ですが、

          道教や儒教も混ざり、孔子、関羽、媽祖など100以上の神様が祀られ

          ているそうです。神仏混交の極みですね。大勢の黒い僧衣を着たおば

          あさんたちが境内いっぱいに立ち並び、大声でお経を唱和していました。

           

           

          日本人の寺院や神社の感覚ではちょっとついていけないと思うような、カ

          ラフルな張りぼての可愛らしい人形や動物がところ狭しと飾られています。

           

           

          皆もうもうと煙の上がる長いお線香を持って、あちこちの神様仏様に

          お参りしています。若い人も大勢いますが、やはり年配の方が多い。

          聞けば、本省人のお年寄りの憩いの場所だということでした。

           

          今年は巳年なので、色とりどりのヘビもたくさんいました。

           

          ふと見上げると、青空に500メートルを超える超高層の台北101ビルが

          霞んで見えました。昔ながらの龍山寺とハイテクの101。どちらも今の

          台北の現実。貧富の差や社会的政治的葛藤・桎梏はもちろんあるもの

          の、まずは平和を取り戻したように思われ、観光客も安心して歩き回る

          ことができる台北の一こまでした。             
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台灣旅行1

2013-03-04 09:32:16 | 旅行
           

           スクート航空という格安LCCの3泊4日ツアーで台灣へ行きました。スクートは

           漢字で書くと「酷航」というひどい字です。なんでこんな名前をつけたのでしょ

           うね。でも案に相違して、そう酷くはなく、余計なサービスがないため、かえっ

           てさっぱりしていて、座席もそう狭くはないし、割合快適でした。受付カウンタ

           ーがはるか遠い端っこで、冷遇されている感はありましたが。

           

           他所の国に入国するときはいつもワクワクします。成田を出る時、両足に人

           工関節が入っている私は、金属探知に引っかかり、まるで超危険人物のよう

           に体中をしつこく撫で回され調べられたので、ここでもそうかなと、ちょっと気

           が重かったのですが、何のお咎めもなく楽々入国。緩いというか、適当と言う

           か、まあ、私にはラッキーでしたが。


           

           ホテルに着いて、一休みして夕食に繰り出しました。名高い台湾の夜市を

           目指したのですが、そこに行き着くまでにも、ほとんどの路地が屋台通り

           と言っても良いほど、ちょっとした食べ物屋がそこここに並んでいて、とある

           一軒の麺屋さんで、台湾初の食事になりました。名物牛肉麺。まあ、何とい

           うか大雑把な味でした。英語も日本語も全く通じないお店でしたが、漢字と

           う共通の意思疎通手段がなんともありがたい。もちろん違った使い方の場

           合もありますが、漢字を書けばだいたい通じ合えます。これ一杯が80元、

           200円ちょっとという安さ!

           

           お豆腐のデザート。甘いシロップに浸かったお豆腐です。ショウガの風味が

           効いていていい味。これで30元、100円弱。通貨の名前は台湾ドルですが、

           「元」と表示してあることが多く、お札には「圓」と書かれていて、どれも同

           じです。

           

           ガイドブックの地図を頼りに歩きまわって、やっと夜市に着きました。

           どうやらいくつかある大きな夜市の一つ、臨江夜市らしい。町中の

           人が繰り出しているんじゃないかと思うほどの賑やかさです。そこに、

           中国本土から来た人、日本人、韓国人、欧米系の人、その他諸々入

           り乱れて、大混雑。毎夜こんな感じのようです。

               

              様々な果物、野菜や、

           

              お肉や、

               

           牛、羊、豚のいろいろな部位の串焼き。スパイスが効いていて美味しい。

           豚は猪と表記するらしい。すると猪は?山猪というようです。八角など香

           辛料の匂いや、動物の血の臭いなど入り交じった強烈な臭がします。

           お世辞にも衛生的とは言えず、実際生水や生物は避けたほうがよさそう

           です。清潔好きな人はちょっとつらいかも。

           

           夜市を抜けた通りでは、こんどはバイクと車が入り乱れて大変な喧騒です。

           これだけごちゃごちゃしているのに、治安は割と良いようです。なにしろ

           人びとが明るい。表面だけ見ると、つい最近までの酷い、悲しい歴史は感

           じられません。こうして、台灣到着日の夜は更けて行きました。                   
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