キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

石上神宮

2015-08-11 09:51:52 | 季節
             

             不敬な言い方ながら、犬も歩けば古い寺社、遺跡、古墳に当たる

             土地柄の大和盆地です。小高い丘があちこちにあって、古墳?と

             思ったら、やっぱり古墳だったりします。いたるところで、はるか古

             事記の時代にまで遡るいわれのある旧跡に行き当たります。

             

             この石上神宮は、古事記、日本書紀にも出てくる多分日本最古の神社

             だそうです。古代軍事氏族、物部氏(石上氏)の氏社で、神武天皇が

             危難の時に手にした剣が、物部氏によってご神体としてここに祀られ

             ているそうで、ここは大和政権の武器庫であったと考えられています。

                

             

             


           最古の公道、山の辺の道のちょうど中間地点にあります。古代のロマン

           の世界が広がります。柿本人麻呂がここで詠んだ歌の歌碑がありました。

           おとめらが そでふるやまの みずがきの ひさしきときゆ おもいしわれは
           
           (少女が袖を振るという布留の山の神垣が歳を経ているように、私はあなた

            を長い間恋い慕っておりました) 恋の歌です。

             

            物部氏はやがて蘇我氏との権力闘争に敗れて衰退しますが、この神社の

            霊力が非常に大きかったのでしょう、その霊験あらたかな姿は連綿と守

            られてきました。今風に言えばパワースポットです。

             

            境内のあちこちに、鶏がのんびり歩きまわり、ひっきりなしに鬨の声

            が聞こえます。

             

            効率の悪い水の飲み方をしているのもいましたよ。天の岩戸がその鳴き

            声によって開いたといういわれが書かれていましたが、実際のところは

            数十年前にだれかが捨てた鶏が、大事にされて増えたもののようです。

            荘厳な神社とのんびり歩く鶏たち、なかなかに、平和な良い光景です。
コメント
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