2015新入生歓迎公演『朝』

　新歓公演『　朝　～あした～』上演終了。練習5日＋ゲネで公演日。台本もオリジナルかつ台本会議して決定する正規の段取りなのでけっこうパツパツのハズなのに、去年みたいな悲壮感がなかったのも成長？　ただし新入生の入部届締め切り日が上演日なので、ホントはもうちょっとだけ早めに設定した方がよいのかも知れないなぁってのか反省点。

　物語はまどろみの中、目覚まし時計のカウントダウンから始まる。寝間着姿の女の子たち。ベルが鳴ると怒濤の朝が始まる。そんな中、友達のラインで起こしてもらう寝坊助の陽子。待ち合わせに遅れて駆けつけると友達は皆、中学の制服で待っていた。「今日、中学の日やで」　戸惑う陽子は、学校に行けなかった中学時代のあの日に舞い戻っていく。家庭訪問に現れた先生の優しい言葉が宇宙後に聞こえた。何を言ってるか心に響かない。なのに夢の中に現れる先生。どうすればいいか分からないモヤモヤを、どうしようもなく部屋の壁にぶつけた日々が鮮明に蘇る、蘇る…。
　気付けばもう一度鳴り響く目覚まし。朝がやってきた。そこには少しだけ成長した高校生の陽子がいた。

　たった20分の上演に手を抜かないフルコースの作品作りは現役から新入生へのここまでおいでのメッセージ。開場前から客席クルーが演劇部のお芝居作りを紹介し、開場を華麗に演出。緑創館のドアが開いた瞬間小さいけれど「わぁ～」って感嘆の声が聞こえた。もっと沢山の人に観てもらいたかった贅沢な公演。当日仲間に加わってくれた1年生は4人だけど、現役の頑張りを見て、僕ももうちょっと頑張ってみようかななんて企んでいたりするのだった。