クラブ紹介

　始業・入学式の翌日午後にはもう生徒会オリエンテーション。クラブ紹介のコーナーがあります。新入生に向かって演劇部の存在をアピールできるチャンス。前日キャスティングをされたのは唯一の三年男子、ミッチーと押さえの切り札神ちゃん、そして忘れちゃいけない爆弾二発は新旧部長のまつりと飯食。喋る中身はメールで届いた原稿の一カ所だけ変更依頼して後はぶっつけ。さて、どうなることやら。
　始まりは拍子木が鳴り響き、4人が一列で登場。誰もマイクの前には立ちません。三年生は3人ともそれで十分。自信に満ちたセリフが体育館の後ろの端までしっかり聞き取れました。最後に登場の飯食。喋り始めたとたん、ふにゃっとした声にそれまでの緊迫感が一瞬こけそうになります。でも上級生の二割引きぐらいのセリフで、言うべきことはきちっと伝えた感じ。ま、合格でしょう。よしよしと思っていると事件。締めのセリフの後で拍子木をたたき始めたミッチー。二発目までは順調だったのに三発目でずるっと手から離れ落っこちます。思わずガハハと笑ってしまう慌てぶり。他のみんなも「やっちゃった」って顔です。場内なごんだところではたと気がつきました。だ、だまされた。なんて小粋な演出なんだ。そのまま終わらずハプニングを仕込むなんて…抜群。演出家のお茶目センスに完全脱帽のクラブ紹介でした。他の先生からも「さすが演劇部ですね」ってお褒めの言葉。ありがたや。

　ところで今回の演出家ってレオン？　それとも舞台の神様？