日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

24時間営業 ①24時間営業の居酒屋 どんなニーズ?収支は?

2017-02-16 12:00:00 | 経済フロントライン

1月28日 経済フロントライン


東京仲野の駅から歩いて3分にある24時間営業の店を展開する
居酒屋チェーン「酔っ手羽」。
金曜日の午後10時
約50ある席はほとんど埋まっていた。
午後10時30分
学生のグループがやってきた。
始発電車まで飲むという。
「大学生としては朝まで飲めるということが大事。
 24時間開いているというのはプラスのイメージ。」
午前1時
終電の時刻が過ぎた後
店に残っているのは学生や近くに住むサラリーマンなどである。
「家が近いので終電を気にせずに飲んでいい時間に帰れるので
 この店に来ています。」
午前3時過ぎ
やって来たのは20代の女性4人組。
ここが4軒目だが飲み足りないとのこと。
「盛り上がっちゃって
 始発までちょっと時間がるので。」
この店の勤務は1日4交代制である。
午後11時から翌朝6時までは1人と社員と2人のアルバイトで賄っている。
午前6時
始発で帰る客と入れ替わるようにやって来たのは仕事を終えた飲食店の店員である。
「仕事が終わる時間が遅いとやっている店が限られるので
 探しちゃう。」
「深夜まで働いている人は誰もが助かっていると思う。」
早朝は他にタクシーのドライバーや看護師など夜勤明けの客が多いという。
この店の深夜帯の収支は
人件費約3万円と材料費や光熱費などを合わせると支出は約5万円。
一方 収入は
客単価を約2,500円としてこの日は約50人が来店したので約12万円。
都内の中心地に10店舗をかまえるこの居酒屋チェーン。
全ての店で深夜帯に利益を出しているため
今後も24時間営業を続けていく考えである。
(プロフェクトМ 代表取締役 村山有志さん)
「どんどん24時間営業の店が少なくなっているので
 24時間営業を今後やるというところは逆にチャンスだと思う。」



コメント

カンボジア×日本 新たな陶器を見出せ

2017-02-16 07:15:00 | 報道/ニュース

1月26日 国際報道2017


カンボジア
アンコールワットが建てられた9世紀~13世紀にかけてのクメール王朝時代
質の高い陶器が数多くつくられていた。
しかし王朝の終焉とともにその技術は失われ
陶器も姿を消していった。

素朴ながらも個性あふれるコンポンチュナン焼。
自然な風合いと色使い
そしてカンボジアの自然や伝統をモチーフにしたデザインが特徴である。
カンボジアを訪れる外国人にも好評である。
「これまで見た陶器とは違ってすてき。」
「どの皿もユニークな色や形でとても可愛い。」
この陶器がつくられているのは
首都プノンペンから車で2時間ほどのところにあるコンポンチュナン州。
400世帯が暮らす小さな村である。
この村では以前から素焼きの土鍋などを生産していた。
しかし壊れやすいために1つ30円と安い値段でしか売れず
村の人たちはなかなか貧しい生活から抜け出せなかった。
なんとか生活を豊かにできないか。
8年前地元の女性たちが立ち上がった。
日本の財団の支援で栃木県益子町から派遣された日本人の陶芸家に
技術を習うことになったのである。
教えを受けた1人 ユーン・ナラーさん(31)。
まず教わったのは原料となる土の選び方。
試行錯誤を重ね
陶器が固くなる最適な配合を見つけ出した。
さらに村には無かった釉薬(うわぐすり)の技術も教わり
割れにくい焼き物ができるようになった。
それでも困難の連続だった。。
土の配合や窯の温度を少しでも間違えると
焼き上げる際にほとんどの作品が割れてしまうのである。
(ユーン・ナラーさん)
「作品作りは多くの困難に耐えなくてはなりません。
 失敗を恐れてはいけないと日本の先生から教わりました。」
陶器のデザインにはアンコールワットを建造したクメール王朝の伝統的な模様を取り入れた。
こうしてカンボジアの伝統と日本の技術を融合させたコンポンチュナン焼が出来上がった。
評判は少しずつ広がり
ナラーさんたちの収入もかつての倍以上に増えた。
(ユーン・ナラーさん)
「コンポンチュナン焼に関わってから私の人生はとても変わりました。
 こんなに生活が良くなるとは思いもしませんでした。」
日本の伝統を取り入れて生まれたコンポンチュナン焼。
いま村の人たちが取り組んでいるのはこの陶器を日本や世界に売り出すことである。
カンボジアの雑貨の輸出を手掛ける日本人に陶器を見てもらうことにした。
「この白いいですね。」
一方細かい部分についてはきびしい指摘も出た。
「こういうのも気になる。
 線(傷)がないようにできたらいいなと思うんで。
 カンボジアだったらいいけど日本だから。」
村に戻って課題を話し合ったナラーさんたち。 
品質をもっと高める必要があるとあらためて感じた。
「小さい傷があると売れなくなってしまうと言われた。」
「これまで何も言われてこなかったから気づけなかった。」
「批判されたからこそ改善できる。」
日本の支援で生まれたカンボジアの新たな焼き物。
ナラーさんたちは技術をさらに磨いて
より魅力的な作品を作り出したいと考えている。
(ユーン・ナラーさん)
「こんな陶器を作るのはカンボジアでここだけです。
 多くの人に知ってもらえるよう
 質の高い陶器を作っていきたい。」

 

 

コメント

陶磁器の町 景徳鎮は今

2017-02-15 16:30:00 | 報道/ニュース

1月26日 キャッチ!


中国内陸部 江西省にある景徳鎮。
この地域の陶磁器の歴史は約2千年に及ぶと言われ
「青花」(せいか)」という絵付けによる伝統的な磁器などが有名である。
この景徳鎮では
160万人余の人口のうち30万人を超える人が陶磁器産業に携わるとされているが
最近ではこの町に多くの若者たちが移り住み
陶磁器造りに挑んでいるという。

今景徳鎮を訪れる多くの人をひきつけているのが週末に開かれる市場である。
伝統的な陶磁器とは一味違った作品が売られている。
はなやかな模様の器に
現代的なデザインのオブジェ。
個性的な作品が並び
中国各地から多くの人が買い付けに訪れる。
(広東省の業者)
「8万円分買いました。
 伝統工芸に若者の現代的なアイデアが詰まっていて面白い。」
手作りの自信作を販売するのは中国全土から移り住んできた若者たちである。
「景徳鎮」を「漂流する」という意味の頭文字から
中国語で
「景漂(じんぴゃお)」と呼ばれている。
その数は近年急増し2万人を超えるとも言われている。
景漂の1人 何偉さん。
地域経済の活性のためにと
地元政府が移り住んだ若者たちに安く貸し出している作業場を拠点に活動している。
釉薬や絵付けに工夫を凝らした作品を月に40個前後制作し
妻の助けも得ながら
ネット通販や野外マーケットで販売して生計を立てている。
何さんは大学卒業後に上海の陶磁器会社でデザインを担当していたが
会社に束縛されずに自らの作品を作りたいと景徳鎮に引っ越してきた。
ろくろの使い方などを一から勉強したという何さん。
今も頻繁に地元の職人を訪ね
さらなる技術の習得に勤めている。
この日は器の形の整え方を尋ねた。
「内側を整えるにはどうすればいいですか。」
何さんは
多くの優れた職人から手軽に教えを受けられることが
景徳鎮に若者が集まる理由だと考えている。
(景漂 何偉さん)
「アイデアがあれば皆が助けてくれるので
 陶磁器造りをする間は景徳鎮にいます。」
地元の職人とチームを組んで創作活動を行う若者もいる。
デザイナーでリーダーの呉斯坦さん。
雑誌記者の経験もあり宣伝や販売を担当する劉陽さん。
会社を辞めて景徳鎮に移り住んだ景漂である。
パートナーとするのは地元の陶磁器職人の家庭で育った万亮さん。
南宋時代に宮廷向けに作られていた器の復元を目指した作品を
去年9月から販売している。
厚く塗り重ねた釉薬の表面に亀裂が入る独特の味わいを再現しつつ
呉さんが日常生活にマッチしたデザインに仕上げた。
1つ1万円を超えるという作品の売り上げは月に約100万円にのぼる。
その質の高さは博物館の関係者からも評価を受けるほどである。
出来栄えのカギを握る釉薬は
陶磁器の素材を研究する万さんが当時の成分と同じものを目指して調合した。
しかし窯で焼き上げる際に釉薬にムラが出るのが難点。
呉さんが目指す完成度の高い作品は簡単には作れない。
品質を少しでも高めようと
窯の温度調整など試行錯誤を繰り返す3人。
この日は新年始めて作品を焼いた。
窯の中で熱くなった釉薬の表面に空気が触れ
亀裂が入る音が響く。
「本当にいい音だね。」
4分の1程度が納得がいく焼き上がりとなり
満足な表情を浮かべた3人。
今後も
景漂のアイデアと地元の職人の巧みな技術を融合させた作品を造り続けたいと考えている。
(陶磁器職人 万亮さん)
「景徳鎮では伝統的な陶磁器造りが中心ですが
 景漂たちとの交流で新しい発想が浮かびます。」
(景漂 呉斯坦さん)
「仲間との協力関係を深め
 新しい作品や復元が難しい工芸品を作っていきたい。」



コメント

中東初!イスラエルに日本のラーメン専門店

2017-02-15 07:15:00 | 報道/ニュース

1月25日 国際報道2017


1月19日
イスラエルのテルアビブの一等地に
中東では初めての日本のラーメン専門店がオープンした。
看板メニューは「トンガラスープ」。
トンコツとトリガラを合わせたコクのあるスープである。
国民の95%がユダヤ教徒とイスラム教徒のイスラエル。
宗教上の規定から
ほとんどの人がブタを使った料理を口にしない。
経営者の1人 ヤリブ・ブロンスタインさん。
逆境のなか世俗派の人たちをターゲットに出店した。
(共同経営者 ブロンスタインさん)
「まだ試してない人も食べてみたら気にいるよ。
 欧米風にアレンジしていない本物のラーメンをね。」
かつて東京で暮らし
ラーメンのとりこになったというブロンスタインさん。
去年2月 出店準備のため新宿のラーメン店を訪れた。
「めっちゃおいしい。」
日本各地のラーメンを食べ歩き
たどりついたのがこの店の味である。
母国イスラエルに出店させてほしいと店主を口説き落とした。
(ブロンスタインさん)
「コピー&ペーストするように
 東京の味を全てテルアビブに持ち帰りたい。」
それから約1年。
いよいよオープン間近を迎えた。
日本の店主も現地入りして味に万全を期す。
(本店の店主 岡崎誠さん)
「日本の味
 “これがジャパニーズだ”みたいな感じのものを出したい。」
さらにこんなものも。
(ブロンスタインさん)
「横浜のラーメンミュージアムで見た。
 夜になると箸が上下に動くんだ。」
そしてお披露目の日には
本場日本の味を求めて店には大勢の人が詰めかけた。
(客)
「素晴らしい。
 味も食感も最高。」
「トンコツスープはチャレンジだけどそのうち人気が出ると思います。」
(ブロンスタインさん)
「長い旅路でした。
 1年半かかったけど最高の気分です。」
逆境の中でも本物の味で勝負したい。
宗教のタブーを超えた挑戦が始まっている。


コメント

教育が変わる!“エドテック”最前線

2017-02-14 07:15:00 | 報道/ニュース

1月25日 国際報道2016


世界をリードしてきたITの一流企業や大物たちが熱い視線をを注ぐ新たな分野。
(ビル・ゲイツ氏)
「技術革命で教育を進化させる。」
いま最先端の技術を教育の現場で活用する動き
エドテック”がアメリカやヨーロッパなど世界で注目されている。
バーチャルリアリティーや人工知能の利用が進むなか
教育現場にも大きな変化が起きようとしている。
エドテックとはエデュケーション(教育)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語である。
インターネットやデジタル機器が職場や家庭のあらゆる場面に浸透するなか
教育にもテクノロジーの波が押し寄せている。

アメリカ シリコンバレーにある画像機器メーカーが開発した製品。
パソコンの画面から浮かび上がったのは鼓動する心臓。
バーチャルリアリティーなどの技術を使って3次元で表示されている。
ペンを操作すると心臓内部で弁が開く様子が映し出される。
実際には目にできないものをまるで実物があるかのように観察できるのが特徴である。
ニューヨーク州にある中学校では理科の授業に導入している。
生徒たちが観察しているのは生き物の細胞から取り出した「核」である。
これまでは写真などを使って学習していたが
この装置では拡大した立体画像を自在に動かしながら観察することができる。
生徒たちの学習意欲が高まり
授業中の質問やクラスメートとの議論が増えたという。
(教師)
「ゲームに慣れた今の子どもたちには最適です。
 すぐに慣れて自然に学んでいます。
 保護者にも喜ばれています。」
幼児教育にも最新技術が役立てられている。
幼児向けの算数アプリ。
画面の中央にある数字にどんな数字を足し合わせると完成するのかを考える。
答えだと思う数字のブロックをタブレットのカメラにかざす。
正解するとさらに次々と問題が出される。
先生や親がいなくてもゲーム感覚で算数の勉強に取り組めるのである。
(母親)
「娘は楽しみながら使っているわ。
 無理やり座らせて問題集を解かせる必要がないのよ。」
エドテックによって特に大きな変化を遂げているのが大学の教育現場である。
サンフランシスコにある大学。
学生の姿は300人にのぼるがその姿は見当たらない。
講師が授業をすべてオンラインで行っているからである。
14人が参加する授業は
講義は無く
もっぱらディスカッション形式で進められる。
この日は経済成長の見通しなど将来を予測する技法について議論した。
(講師)
「将来の予測が難しい分野について何か例を挙げられる人は?」
(学生)
「例えば気候変動ですね。」
それぞれの学生が
何秒間
どんな発言をしたかをコンピューターが記録。
積極的でない学生の画面は緑色に変わり意見を述べるよう求められる。
さらに他の学生が発言している間は
「いいね」や絵文字でその内容を評価。
常に集中しなければならない。
こうして議論を深めるなかで学生たちはより高度な思考を身につけることができるのだという。
(ミネルバ大学 コスリン教授)
「学生にとって最も重要なことはよく考え抜くことです。
 大講堂に座って授業を聞くというのは学ぶ上では最悪の環境だと言えます。」
さらにオンラインでどこからでも授業が受けられるため
学生たちはキャンパスに縛られず
世界各地でさまざまな経験を積むことができる。
まだ開校から3年だが世界中から学生たちが入学を希望。
ケンブリッジ大学などの名門を辞退して入学する学生も数多くいる。
(学生)
「パソコンを開けばすぐに授業に出席できます。
 とても効率的に時間を使えます。」
「これまでの大学は伝統に縛れています。
 自分で学び方を選べる自由さが大事だと思います。」

(エドテックの専門家 ベッツィー・コルコランさん)
「テクノロジーをどう使うのかが重要です。
 エドテックは多くの選択肢を提供するだけです。
 正しいツールを選べば良い結果を生むでしょう。。」


 

コメント

インドネシア 失われる多宗教への寛容性

2017-02-13 07:15:00 | 報道/ニュース

1月25日 キャッチ!


インドネシアは人口約2億5,000万人。
東南アジア最大の国だが
その国民の90%はイスラム教徒で
世界で最も多くのイスラム教徒が暮らす国である。
ただ建国の理念として
“文化の多様性”を重んじており
宗教に関しても
イスラム教 キリスト教 ヒンズー教 仏教 4つの宗教それぞれに平等な権利が絶えられている。
こうした“多様性の中の統一”を合言葉に発展してきたインドネシアだが
去年以降 宗教間の対立が鮮明になっている。

1月5日にインドネシアのジャカルタで
さまざまな宗教の代表が集まり
宗教間の対立について話し合うシンポジウムが開かれた。
地方に伝わる固有の宗教を信仰する男性からは
自分たちにとって神聖な儀式であるし死者の土葬が
他の宗教を信仰する周辺住民から拒否された実体験が語られ
インドネシアで高まる異なる宗教への不寛容に強い懸念が示された。
(NPO代表 シンポジウム主催者)
「この問題は政府だけで解決できません。
 あらゆる関係者が知恵を出し合うべきです。」
異なる宗教への不寛容はインドネシアでは社会問題になっている。
去年 キリスト教徒であるジャカルタのバスキ知事が
演説の中でイスラム教徒を侮辱したとして
イスラム強硬派の複数の団体が大規模なデモを行い
一部の参加者が暴徒化する事態になった。
その後 バスキ知事は宗教冒とくの罪で起訴され
無罪を主張する裁判は今も続いている。
キリスト教とイスラム教の互いの宗教に対する不寛容は去年の年末にも際立った。
ジャカルタでは毎年クリスマスの時期になると店員はサンタの格好で接客。
街はクリスマスムードに包まれていた。
しかしインドネシアのイスラム教を統括するMUI(インドネシア イスラム聖職者評議会)が
国内のイスラム教徒に対して
サンタクロースの帽子などクリスマスに関連する衣装を身につけることを禁じたのである。
(MUI マルフ・アミン議長)
「ショッピングモールやホテルで
 イスラム教徒の従業員が無理やりサンタの格好をさせられている。」
宗教見解には法的拘束力はないものの
インドネシア第2の都市スラバヤでは
イスラム強硬派のグループがショッピングモールに押しかけて
店員にサンタの帽子を脱ぐよう求める騒ぎも発生。
ジャカルタのショッピングモールでもサンタの格好をする店員の姿が激減した。
宗教見解に対し市民の多くは戸惑いを感じている。
(市民)
「サンタの格好をしても信仰心を乱すとは思えないわ。」
「クリスマスの時期はキリスト教徒を尊重すべきだよ。」
イスラム強硬派による他の宗教への圧力は各地で高まっている。
ジャカルタから140キロほど離れたバンドン。
去年の年末
地元の大学で学生ら1800人が参加するクリスマスの礼拝が
市や警察の許可のもと行われていた。
礼拝を企画したテオ・タンブナンさん。
タンブナンさんはその時の様子をこう振り返る。
(礼拝企画者 テオ・タンブナンさん)
「彼らは突然入ってきて
 『礼拝はやめろ!神は偉大なり』と叫びました。」
海上に突然現れたのはイスラム強硬派のメンバーである。
「礼拝は教会で行うべきで公共の施設で行うことは許さない」と一方的に主張。 
混乱を避けるためタンブナンさんたちは礼拝の中止に追い込まれたのである。
(礼拝企画者 テオ・タンブナンさん)
「クリスマス礼拝は5回目ですが
 こんなことは始めておきました。」
タンブナンさんはインドネシアが変わりつつあることに不安を抱いている。
(テオ・タンブナンさん)
「不寛容が多くの問題を生んでいます。
 インドネシアの人々は互いの違いを乗り越え共存すべきです。」

国の人権委員会によると
去年1年間にインドネシア国内で信仰の自由を侵害されたとして
委員会に寄せられた報告は97件となっている。
これは74件だった2014年と比べて30%余増えている。
キリスト教の教会が閉鎖に追い込まれるなどのケースの他
7月にはスマトラ島北部で
モスクから流れるお祈りを呼び掛ける音が大きすぎると抗議した仏教徒の女性が
周辺住民の怒りを買い
暴徒化した住民によって寺院などの仏教施設が破壊される被害も発生している。
背景の1つには
多数派であるイスラム教徒が少数派に自分たちの地位を脅かされることへの警戒心がある。
インドネシアのジョコ大統領がジャカルタの知事時代に大統領に当選したように
ジャカルタの知事は政治的に非常に重要な存在である。
イスラム強硬派にとっては
キリスト教徒でさらに中国系のバスキ知事が
政治的に勢力を拡大することはどうしても阻止したい狙いがある。
2つ目は経済的な要因である。
年末の町がクリスマスムード1色に染まり
ジャカルタではイスラム教の戒律で禁止されているお酒が気軽に手に入るようになるなど
イスラムの価値観とは異なるビジネスが成功を収めている。
イスラム強硬派はそうした社会の傾向を
“社会の堕落”として否定したいと考えている。
インドネシア政府は
“宗教や民族の分断が深まればインドネシアという国家が成り立たなくなる”
という強い警戒感を持っている。
ジョコ大統領は去年の大規模デモの後
多様性を認め合うことの重要性を国民に向けて繰り返し強調。
イスラム団体との会談を行うなど
混乱を防ぐ対策に追われている。
インドネシアは安定した政治・社会のもと
日本など海外からの投資を呼び込み成長を続けてきた。
寛容さを失い
宗教等をめぐる対立が衝突などに発展すれば
海外からの投資も冷え込む。
インドネシアにとって国の行方を左右する重大な問題なだけに
ジョコ政権の対応にこれからの世界の目が注がれることになる。


コメント

“ポストこしひかり” 開発のねらいは

2017-02-12 07:15:00 | 報道/ニュース

1月25日 おはよう日本


時代はいま新ブランド米戦国時代。
地域独自のブランド米を開発する動きが相次いでいる。
東京都内のコメの専門店では30種類近い商品が並ぶ。
青森の「青天の霹靂」 5キロ 3,240円。
新潟の「新之助」 5キロ 3,780円。
価格は5キロで3千円台前半~後半と
福井産のコシヒカリを千円前後上回る。
(客)
「特に気にいったのは最近は『ななつぼし』。
 『つや姫』もすごくおいしかった。
 食感の違いを楽しんでいる。」
(店の担当者)
「味を重視して価格は後からという客も東京では多いのかなと。
 福井のコシヒカリという銘柄では売っていない。」
福井県が6年かけて開発を進めてきた新種が「ポストこしひかり」である。
12月 厳しい審査を潜り抜けて選ばれた越南291号が発表された。
(福井県 西川知事)
「日本一のお米にふさわしいブランド米として
 全国の消費者に高く評価されるよう頑張らせていただく。」
開発の舞台となったのは60年前にコシヒカリを生んだ福井県農業試験場である。
約40の品種を掛け合わせて生んだ20万もの品種の中から
1品種に絞り込むという作業だった。
(福井県農業試験場 ポストこしひかり開発部 冨田桂部長)
「穂が出る時期がいつ頃なのか
 いつ出始めていつ終わったかとか
 さまざまなことを3日か4日に1回は見て回って調査をした。
 大変ですね 数が多いので。」
まず最大のテーマとなったのが温暖化に対応した暑さに対応した稲を作ることだった。
外より3度ほど室温が高いハウスで栽培。
(福井県農業試験場 ポストこしひかり開発部 冨田桂部長)
「暑くなってストレスがかかると
 お米は普通は透明だが白い濁りが生じる。」
暑さで粒が白く濁ってしまった品種を省いていった。
さらにDNA検査で暑さに強い遺伝子を持つ品種を突き止め
2年間で2,000品種にまで絞った。
その次が味による選抜である。
首都圏でアンケートを行い好みの味や食感を調査。
消費者が求めていたのは
甘みのある味や
適度な硬さを持った食べごたえのある食感だった。
試験場では職員が試食を重ねた。
多い時には1日50品種以上を食べ比べ味や見た目を確かめた。
「食味試験をする1時間前は
 コーヒーやタバコなど刺激物を控えるように言っている。」
さらに気候が異なる県内5か所で試験栽培を行い
暑さに強く味も優れた品種に絞り込んだ。
そして選ばれた1品種。
特徴は絹のような白さとつやで
粒感と粘りを持ち
口の中に広がる甘さ。
甘さや粘りを評価する食味値では
従来の福井県産コシヒカリを大きく上回った。
来年の本格生産を目指す「ポストこしひかり」。
今後はブランド作りをはじめ販売戦略がカギとなる。
(福井県農林水産部 中村保博部長)
「大都市圏
 特に首都圏を最初のターゲットにしようと考えている。
 ご飯のおいしさを再発見していただける
 そういう米だと思っている。」
コシヒカリ発祥の地が満を持して世に送り出す新ブランド米。
きびしい競争を勝ち抜きコメの消費拡大につなげられるのか
注目される。



コメント

電柱のある景色

2017-02-11 09:00:00 | 編集手帳

2月9日 編集手帳

 

 音楽の才能に恵まれた人は、
そうなのかも知れない。
『赤い靴』や『七つの子』の作曲家、
本居長(もとおりなが)世(よ)は語ったという。
「道を歩いていると、
電線が五線紙に見える」と。

恵まれぬ身は子供の昔に遊んだあやとりの、
不器用ゆえに収拾がつかなくなった毛糸を思い出すぐらいである。
先日、
電線の地下埋設を進めるための無電柱化推進法が施行された。
以来、
交差点で信号待ちなどの折々、
そばの電線を見上げている。
やがては消えていく景色だろう。

〈自分の願ひは、
 電柱と電線の撤去と大洋ホエールズ(現・横浜DeNA)の優勝である〉。

随筆にそう書いたのは作家の故・丸谷才一さんである。
“花より団子”で「美」を顧みなかった近代日本の〈貧しい現実主義〉を嫌ったらしい。
景観のみならず、
災害時に電柱の倒壊が救出作業を阻むことなども考えれば、
別れの頃合いなのだろう。

電柱にはいま、
通勤の道で毎度お世話になっている。
身のこなしを五線紙に書く演奏記号でいえば【アレグロ】(=快速に、軽快に)か。
すばやく陰に隠れ、
トラックや大きな車をやり過ごす。
ありがたい一瞬の隠れ家である。


コメント

針供養

2017-02-11 07:15:00 | 編集手帳

2月8日 編集手帳

 

 江戸期の川柳句集『柳(やなぎ)多(だ)留(る)』に一句がある。
〈針箱をさがすと女房飛んで出る〉。
指にトゲを刺した亭主が毛抜きを探して針箱のなかをかき回している。
女房が台所から飛んできた。
へそくりが見つかっては一大事、
という光景らしい。

当節はどうだろう。
針箱をへそくりの隠し場所にする人はいまい。
多くの人にとって、いまも針箱のなかに隠れているものがあるとすれば、
祖母や母親にまつわる思い出かも知れない。
きょうは「針供養」の日である。

「指切りげんまん…」。
幼い昔、
そう唱えて指と指を絡ませた記憶も針箱の底には隠れていそうである。

箱から取り出したいときもある。
韓国政府は慰安婦を象徴する少女像の撤去に動こうとせず、
放置したままでいる。
政府同士で交わした約束を守らない。
ウソついたら針千本のーます…。

無粋な話になった。
『柳多留』から、
もう一句を引いて口直しとする。
昼寝の幼児が目をさまし、
母親は縫い物をたたむ。
わが子が足にでも刺すといけない。
〈起きたかと針を数へて母は立ち〉。
セピア色をした昭和の風景とも読めよう。
針供養とは母供養でもあるらしい。



コメント

脱原発のドイツ 進む蓄電技術

2017-02-10 07:15:00 | 報道/ニュース

1月24日 キャッチ!


2011年に発生した東京電力の福島原発の事故を受けて
ドイツでは脱原発政策を進めている。
原発で発電された電力は全体の13,1%に減少する一方で
再生可能エネルギーによる発電の割合は29,5%と過去最高を記録した。
ただ風や太陽に頼る再生可能エネルギーは発電量が安定しないのが最大の欠点といえ
電力の安定供給をどう保つかがいま大きな課題となっている。

デュイスブルグにあるドイツの大手電機会社の敷地に並ぶコンテナ。
ドイツ西部で12月に稼働した大型の蓄電池施設である。
コンテナの中にはずらりと蓄電池が並んでいる。
この企業は約1億ユーロ(120億円)かけて6か所に蓄電池施設を設置した。
合計の出力はドイツで最大規模の9万キロワットにのぼる。
この蓄電施設は電力の安定供給のために使われている。
電力の供給は需要に合わせることが常に必要で
供給と需要のバランスが大きく崩れると
最悪の場合大規模な停電が起きて市民生活に大きな影響が出る。
気象条件によって発電量が大きく変動する
太陽光や風力などの自然エネルギーによる発電が拡大しているため
電力供給の調整がより困難になっている。 
そのためこれまでは発電量の制御がしやすい火力発電所が使われてきたが
最近はそれに加え
開発が進んだ蓄電池への期待が高まっている。
(電力会社責任者 ミヒャエル・ミュール氏)
「火力発電所も蓄電池と同じように電力安定化の役に立ちますが
 蓄電池の方が柔軟に対応できます。」 
蓄電池の分野で急成長している企業がドイツ南部にある。
ドイツ語で太陽を意味するゾンネン社。
家庭用のリチウムイオン電池と制御装置の一体化システムを製造している。
蓄電池の価格がこの5年で約5分の1になったことや
蓄電池の購入に政府の補助金がもらえることなどから
これまでにドイツ国内で1万台以上売り上げたという。
7年前の創業時に5人だった従業員は160人になった。
去年秋に太陽光パネルとゾンネン社のシステムを購入したトーマス・フルーガーさん。
妻と子どもの5人家族である。
設備すべての購入費は約290万円。
このうち23万円ほどは政府からの補助金である。
太陽光で作って使い切れなかった電機は蓄電池に貯め
夜間や雨の日に使うことができるようになった。
家庭で使う約8割の電気を自給できるようになり
電気代が年間17万円安くなるという。
顧客が自家発電で賄いきれない電気はゾンネン社が通常より安い価格で販売する。
なぜ電気代を安くできるのか。
ゾンネン社の顧客の蓄電池はネットワーク化され一般の送電線とつながっている。
送電線に電力が余剰に流れ込んだ時はネットワーク内の蓄電池に電力を貯め
足りない時はそこから電力を提供する。
そうすることで一般の送電線の需給バランスを安定させ
電気料金を抑えることができるのである。
(ゾンネン社CEO オリバー・コッホ氏)
「ドイツには送電網の安定化についての電力市場があるので
 利益を顧客に還元できるのです。」
さらに蓄電池よりも安く大量のエネルギーを貯める新たな方法の研究開発も進んでいる。
ドイツ最大の研究機関が目をつけたのは海上の風力発電施設の近くの海底である。
海底に設置するのは
中に海水を貯められる直径30メートルの巨大なコンクリートの球体。
電力の需要が低い時には
余剰電力でポンプタービンを回して海水を外部へ出す。
反対に電力の需要が高い時には
自然に内部に入る海水の力でポンプタービンを回して発電するという仕組みである。
いわば水の出し入れでエネルギーをためるこの方法。
すでに陸上では貯水池に水をくみあげて行う発電がおこなわれているが
水中ではまだ無い。
去年11月には
実際の大きさの10分の1の直径3メートルのコンクリートの球体を使って
南部のボーデン湖で実験が行われた。
研究機関によると
実験ではコンクリートボールが想定通り発電することを確認したということである。
今後は規模を拡大してさらに実証実験を行い
10年後の実用化を目指したいとしている。 
(フラウンホーファー研究所 ヨッヘン・バート氏)
「費用対効果に優れたこの技術には大きな可能性がありますし
 世界中の海岸で設置できる場所もわかっています。」





コメント

トランプ米大統領就任 強まる不安に動き出す人々

2017-02-09 07:15:00 | 報道/ニュース

1月23日 国際報道2013


米大統領選挙後のいわゆるトランプ相場で
大手金融機関の3か月の決算が大幅に増益になるなど
経済的な期待がある一方で
先行きのない不安に揺れるアメリカ。
そうしたアメリカ国内で
自分たちの身を守るためにこれまで考えられなかった行動をとる人たちも出てきている。

(アメリカ トランプ大統領)
「すべてが変わる。
 今ここから始まる。
 なぜならこの瞬間は国民の皆さんのものだから。」
就任演説では“国民の側に立ち失われた夢を取り戻す”と述べたトランプ大統領。
しかしその主張に懐疑的な人々もいる。
マイノリティーの人たちである。
メリーランド州
イスラム教徒の女性を対象にした護身術の講習会。
トランプ氏の発言に影響を受けた差別や嫌がらせ 暴力への懸念から
イスラム教の団体が始めた。
「肩を上げるとともに腰を入れて手を振りほどけ!」
この日の講習会には約40人が参加。
大統領選挙後
移民や黒人などマイノリティーに対する脅迫行為などの報告が相次いでいるだけに
みな真剣である。
リーム・シャラフさん(26)は両親はエジプトからの移民で自身はアメリカで生まれた。
参加したきっかけは1月初めにあった10歳に対する暴力行為だった。
妹は学校で同級生に顔面を殴られ
「テロリスト」「国に帰れ」などとののしられたと言う。
(リーム・シャラフさん)
「妹はこぶしで両目を殴られた。
 なぜ10歳の子が同じ年の子に“国に帰れ”と言うのか。
 ここが祖国なのに。」
リームさんはもはや自分の身は自分で守るしかないと考えている。
(リーム・シャラフさん)
「他に選択肢はありません。
 これが私がおかれた現実です。」
すでにアメリカからの脱出を決めた人もいる。
東部ニューハンプシャー州に住む遜弘さん(34)。
より良い生活を求めて6年前に中国からアメリカにやってきた。
孫さんは大学院で情報技術を学んだあとソフトウェア開発会社に就職。
安定した生活を手に入れ
将来は永住することも考えていた。
ところが
(孫弘さん)
「将来が見えなくなりました。」
孫さんは最近 隣国カナダの会社に転職することを決めた。
トランプ氏の大統領就任で
マイノリティーに対する排他的な動きがさらに強まるのではと不安を感じたからである。
(孫弘さん)
「息子が差別される環境で生活するようになると感じます。
 それはよくない。」
この日 孫さんは転職先となる会社とのテレビ電話で
気になる差別の問題について尋ねた。
(孫弘さん)
「移民に対する嫌がらせや差別はありますか?」
(転職先の担当者)
「カナダでは異文化が共存しているので
 あなた方が来たら温かく迎えられます。
 あなたに会うのが待ち遠しいわ。」
こうした動きをカナダの企業はチャンスと捉えている。
カナダではアメリカ人を積極的にリクルートしようという動きも出ている。
経済発展のため移民の受け入れに積極的だったものの
これまでは巨大市場アメリカに人材を奪われてきたカナダ。
この機会に優秀な人材を確保しようとIT企業が合同で勉強会を開いた。
(講師)
「トランプ氏によってもたらされた変化で 
 不安を感じている人たちにアピールするチャンスです。」
参加者たちは
アメリカからカナダへ来て働くメリットを伝えるキャッチフレーズについて議論した。
(参加者)
「アメリカの皆さん
 価値観・生活・文化
 それに多様性を求めるならトロントを勧めます。」
(勉強会の主産者)
「トランプ現象は人材獲得のチャンス。
 アメリカ人にとってもカナダに来る絶好のタイミングだ。」
海外からの移民をひきつけ
国の原動力として北アメリカ。
トランプ大統領の就任でその根幹が揺らいでいる。




コメント

中国で大ブーム!電気自動車

2017-02-08 07:15:00 | 経済フロントライン

1月21日 経済フロントライン


世界最大の自動車市場 中国。
去年の新車販売台数は2,800万台で日本の5倍以上にのぼる。
北京など大都市で深刻化する大気汚染。
この対策の一環として
中国政府が打ち出したのが排気ガスが出ない電気自動車の普及である。
中国の大手自動車メーカーの販売店。
展示している車はすべて電気自動車。
連日大勢の客が訪れ
この店だけで1か月に100台以上売れている。
(客)
「みな電気自動車を狂ったように買っていますよ。」
「携帯と同じように次々と新しい車が出てきている。」
背景にあるのは政府の思い切った政策である。
1台につき最大70万円余を補助。
さらに他の補助金も合わせると
北京の場合約400万円の車が200万円で買えるのである。
去年の11月に電気自動車を購入した北京に住む 辺遜博さん。
補助金で価格が手ごろになったことに加え
ガソリン車より便利なことがあると言う。
大気汚染の警報が出ると
ガソリン車の使用は一部規制され
市内中心部に自由に乗り入れることができなくなる。
通勤と子どもの送迎に車が欠かせないため買うことにしたのである。
辺さんのような子育て世代に電気自動車は人気があると言う。
(辺遜博さん)
「電気自動車は使用制限もなく便利。
 維持費も安く済みます。」
去年11月に広州で開かれたモーターショー。
中国の自動車メーカーが開発した電気自動車が数多く並んだ。
(北京新熊源自動車 総経理 劉剛さん)
「毎年 新しい電気自動車を発表していきます。」
中国政府にはさらに将来を見据えた戦略がある。
国内メーカーの育成を図り
技術で先行する日本や欧米のメーカーに追い付き追い越そうというのである。
こうした電気自動車シフトで中国独自のモデルが全土に広がる可能性も生まれている。
電池メーカーでは電気自動車のバッテリーをわずか2分で交換するシステムを開発した。
バッテリーは専用の機械で一斉に充電。
車がやって来ると使い切ったバッテリーと入れ替えるだけである。
普通に充電すると長い時間がかかるという欠点を解消するビジネスである。
(浙江時空電気自動車 CEO  陳峰さん)
「3年かけて中国全土で10万台以上の電気自動車にこのシステムを広めたい。」
きびしい対応を迫られているのが日本の自動車メーカーである。
トヨタ自動車は電気自動車よりも走行距離が長いハイブリッド車の販売に力を入れてきた。
しかしハイブリッド車は新たな制度では優遇の対象から外れる可能性が強くなっている。
こうしたなか去年の11月に中国での販売を検討すると発表した。
(トヨタ自動車 中国本部長 大西弘到さん)
「中国のお客様のニーズに応えるより多くの車を開発したい。」
ホンダは1月 電気自動車も生産できる工場の建設を始めた。
(三井住友銀行中国 コーポレートビジネス推進部長 曽根淳史さん)
「すべて中国の主導権
 中国の流れによってことが決まってくる。
 どういう形で5年10年後のEV(電気自動車)に向けて
 日本企業として対応していくかが勝ち組に残る大きな条件。」


コメント

“ビール系”出荷量減少続く メーカー各社の対策は?

2017-02-07 07:15:00 | 経済フロントライン

1月21日 経済フロントライン

去年1年間のビール系飲料の出荷量は
前の年に比べて2,4%減少と12年連続で過去最低を更新した。
人口減少に加えて
若者を中心としたビール離れが進むなかで
国内市場に明るさは戻らないのか。

「ビールは最初の乾杯でみんなに合わせて飲むくらい。」
「おいしいと思えない。
 ぬるくなったらおいしくない。」
「ビールよりレモンサワーの方がおいしい。」
「缶チューハイだと100円で買えるけど
 ビールだと銀色のは200円するので。」
ビール復権に秘策はあるのか。
各メーカーとも需要の掘りおこしに懸命である。
まずはキリン。
力を入れているのが風味に特徴があるクラフトビールである。
新たに開発したサーバーは
小型にもかかわらず
お客の好みに応じて4種類のクラフトビールを提供できる。
キリンはクラフトビールの品ぞろえを充実させ
これまでビールにあまりなじみがなかった女性などを狙う。
専用のサーバーの導入を飲食店で進め
今年首都圏で1,000店舗まで広げたいとしている。
(レストラン店長)
「その日の気分や食事に合わせていろいろな種類を飲み分ける客が多い。」
一方 発売から30年を迎える「スーパードライ」を持つアサヒ。
トップブランドの知名度を生かして
限定商品を相次いで投入する計画である。
既存のブランドの徹底強化を図る。
サッポロも好調な「エビス」で若者向け商品を新たに投入する計画である。
ビール系飲料の売り上げが伸びないなか
業界を待ち受けるのが税制の大幅な変更である。
ビールにかかる酒税は引き下げ。
発泡酒や第3のビールは増税。
約10年かけて税の上での価格差がなくなる。
第3のビールの販売比率が最も高いサントリー。
ビールとともに主力である第3のビールを
価格に左右されないブランドに育てたいとしている。
(サントリービール 水谷徹社長)
「税制改正でカテゴリーやブランドは集約されていくので
 強いナンバー1・2のブランドに育て上げるのが大事。」
消費の減少と大きな税制改正。
ビール各社には10年後を見据えた戦略が求められている。


コメント

トランプ新大統領 “雇用を拡大” 産業界の期待と不安

2017-02-06 07:15:00 | 経済フロントライン

1月21日 経済フロントライン


メキシコに新しい工場を建設する計画を進めていた大手自動車メーカーのフォード。
トランプ氏が「それを阻止する」と主張した計画を撤回した。
(フォード マーク・フィールズCEO」
「今後のビジネスや貿易の環境はトランプ氏の政策に基づくだろう。」
フォードの主力工場があるミシガン州フラットロック。
住民の多くがフォードで働いている。
フォードはこの町の工場の設備を拡大し従業員を700人増やすことにした。
町の人たちはこの決定を歓迎している。
「私たちの仕事は海外に流出してきました。
 仕事が増えることはうれしいですね。」
「トランプ氏は他の政治家とは違うよ。
 雇用が生まれ町は良くなるはずだ。」
雇用の増加は地元の飲食店などの売り上げ増化にもつながると期待が膨らんでいる。
(フォードの従業員)
「実はこの工場も閉鎖する話があったんです。
 でも良かった。
 みんなが喜んでいます。」
一方トランプ氏の厳しい移民政策を不安を感じているのは建設業界である。
好調なアメリカ経済の波に乗って建設ラッシュが続くニューメキシコ州サンタフェ。
建設会社を経営するマイク・ロフティンさん。
現場で働く労働者の9割はメキシコなどからの移民。
移民の受け入れを制限する政策が実行されれば深刻な人手不足が起きると言う。
(建設会社社長 マイク・ロフティンさん)
「みんな不安に思っています。
 もしあした移民労働者がいなくなたらどうなるかってね。」
労働者の中には不法移民も少なくないとみられている。
この日 取り締まりの強化に備えて
地元の建設会社の経営者による話し合いが行われた。
「どんな操作が行われるか知りたいんです。」
「捜査令状に“不法移民を探している”と書かれていますか?」
労働力が不足すると
トランプ氏が巨額のインフラ投資をしても実現は難しくなるのではないか。
ロフティンさんはそう考えている。
(建設会社社長 マイク・ロフティンさん)
「インフラに多額の投資をするのであれば大量の労働者が必要になるでしょう。
 不法移民を排除して
 どう確保するのか?
 アメリカ経済が大混乱する恐れがある。」
トランプ氏の移民政策はアメリカの成長産業に大きな影響を与えかねない。
世界最先端のIT企業が集まるシリコンバレー。
ここで働く人の7割が外国出身と言われている。
人工知能を開発しているベンチャー企業。
インド人の社長 カーティック・シュリッダーさん。
事業を拡大するためインドをはじめ世界中から優秀な人材を採用したいと考えている。
しかしトランプ氏が選挙中に
“ITエンジニアなどに発給される就労ビザを廃止する”と発言したため
計画の見直しを迫れている。
人材を自由を集められないのであれば
外国人の受け入れに積極的なカナダに会社を移すことも検討しなければならない。
(IT企業 社長 カーティック・シュリッダーさん)
「新しい才能を国に入れることなく革新など起こりません。
「世界中の才能を受け入れてきたことでアメリカはここ30年成長してきました。
 このことをトランプ氏に気づいてほしい。」


コメント

ニューヨーク セレブ御用達 “世界一美しいケーキ”

2017-02-05 18:17:31 | 報道/ニュース

1月20日 国際報道2017



高さ1m以上のゴージャスなウエディングケーキ。
バラやランの花で飾りつけられているが
じつはこの花はすべて砂糖でできている。
これを手掛けたのは
ウェディングケーキデザイナーのシルビア・ワインストックさん(87)。
これまでロバート・デニーロさんやクリントン前国務長官などがケーキを注文。
トランプ大統領の2度目の結婚式でもオーダーされたそうである。
“世界一美しい”とも言われるワインストックさんのケーキ。
一見真っ白に見えるケーキでもよく見ると淡いピンクも使われ
色使いの繊細さが光る。
パリをイメージしたカラフルなデザインのケーキも。
値段は30万~150万円ほど。
ワインストックさんが大切にするのは顧客との会話。
花嫁から様々な情報を引き出しデザインのアイデアを練る。
「(ウエディングドレス)とてもすてきね。」
「長袖です。」
「新郎は何を着るの?」
「タキシードです。」
「こんな感じは?
 一番上に白いブーケ。
 真ん中に赤い花をあしらうの。」
(ケーキを注文した女性)。
「テーマはニューヨークの伝統の結婚式。
 特別なケーキになりそうだわ。」
(ウエディングケーキデザイナー シルビア・ワインストックさん)
「花嫁は自分だけの特別なケーキが欲しいの。
 他人と同じでは嫌なの。
 材料は最高級のものしか使わない。」
実際のケーキ作りは職人たちが行うが
ワインストックさんはすべての工程をチェックする。
花びらはうすく仕上げるのがポイントである。
(シルビア・ワインストックさん)
「たくさん花を使うから重くなりケーキが崩れてしまう。
 だからうすく軽くする。」
豪華なケーキで数々の結婚式を飾ってきたワインストックさん。
でも幸せはお金では買えないと考えている。
(シルビア・ワインストックさん)
「どのお客さんにもこうアドバイスするの。
 “豪華なケーキが幸せな結婚を約束するわけじゃない。
  大切なのは2人で努力することよ”ってね。」



コメント