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なぜ人気!“哲学カフェ”

2017-02-03 07:15:00 | 報道/ニュース

1月19日 おはよう日本


哲学=むずかしい
そんなイメージを覆す取り組みが全国各地で広がっている。
その名も“哲学カフェ”。
飲み食いしながら気軽に論じ合おうという取り組みである。

岡山県中区の小さな町の公民館。
子育て中の主婦やサラリーマンなど
年齢も立場もバラバラな人たちが2時間かけて議論する。
今日のテーマは
“「好き」と「知りたい」 どっちが先”。
例えば戦国時代の武将について
歴史が知りたいと思うから武将が好きになるのか
それとも武将が好きになるから歴史を好きになるのか。
議論ではボールを持つ人が自分の考えを話す決まりになっている。
“知りたいが先”
「好きというのは結局
 僕の解釈だと価値判断なんですね。
 知りたいというのは欲求だと思うんです。
 知って初めて価値判断ができる。」
“好きが先”
「好きの方が先じゃないか。
 より根源的で先に来る感情。」
こんなことをするのが本当に哲学といえるのか。
実は今から2500年ほど前の古代ギリシャ ソクラテスの時代。
広場に集まった人々が
“人はなぜ恋をするのか”
“美しさとは何か”
ということを議論して哲学が始まった。
“哲学カフェ”は哲学の原点とも言える。
もともと日本で始まったのは2000年ごろ。
そこから開かれている回数は急増している。
参加者の1人 主婦の森千恵さんは哲学カフェには日常を変える力があると言う。
森さんは1年前に初めて知人の紹介で哲学カフェに参加した。
衝撃だったのは
発言者がどんなに言葉に詰まっても
みんながしっかり耳を傾けていたということだった。
どんな意見でも聞くことが大切。
それまでの自分が少し変わったと言う。
「ついつい先に頭より口を動かす性分だったりするんだけど
 それがちょっと減ったような気がする。
 兄弟や家族にそれは違うんじゃないかと思うときでも
 それは違うんじゃないかとすぐには言わないとかね。」
この日 森さんの「聞く」という姿勢が議論に深みを与えた。
“「好き」と「知りたい」どっちが先”というテーマ。
議論は混乱を極める。
「私は好きとか嫌いとかないなと思うようになって・・・」
それでも森さんはしっかりと耳を傾ける。
「猫が好きなんですけど
 でも生きてる野良猫とかは好きですけれど
 猫ちゃんかわいいでしょうみたいな写真集とかは嫌いなんです。
 それはやっぱり猫の捉え方とかまなざし
 扱い方まなざし方に感情が動く。」
この好きが嫌いはまなざしの違いという意見が
森さんに新しい発見をもたらした。
(森さん)
「あくまでも人が介在していること。
 好きにするか嫌いにするか。
 あり方まなざし方って面白いなと思ったんだけど。」
「好き」や「知りたい」という簡単なテーマから
意外にも生き方のテーマが見つかる。
それが楽しいのだと言う。
(森さん)
「自分の持っていた思い込みというものに気づかされるということが
 お互いにあったんじゃないかな。
 ある意味とてもぜいたくな時間ですよね。」

カフェを主催している団体は
“価値観や生き方が多様ないま
 与えられた答えではなく
 自分自身で答えを探そうという人が増えているのでは”
と話している。

 

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