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陶磁器の町 景徳鎮は今

2017-02-15 16:30:00 | 報道/ニュース

1月26日 キャッチ!


中国内陸部 江西省にある景徳鎮。
この地域の陶磁器の歴史は約2千年に及ぶと言われ
「青花」(せいか)」という絵付けによる伝統的な磁器などが有名である。
この景徳鎮では
160万人余の人口のうち30万人を超える人が陶磁器産業に携わるとされているが
最近ではこの町に多くの若者たちが移り住み
陶磁器造りに挑んでいるという。

今景徳鎮を訪れる多くの人をひきつけているのが週末に開かれる市場である。
伝統的な陶磁器とは一味違った作品が売られている。
はなやかな模様の器に
現代的なデザインのオブジェ。
個性的な作品が並び
中国各地から多くの人が買い付けに訪れる。
(広東省の業者)
「8万円分買いました。
 伝統工芸に若者の現代的なアイデアが詰まっていて面白い。」
手作りの自信作を販売するのは中国全土から移り住んできた若者たちである。
「景徳鎮」を「漂流する」という意味の頭文字から
中国語で
「景漂(じんぴゃお)」と呼ばれている。
その数は近年急増し2万人を超えるとも言われている。
景漂の1人 何偉さん。
地域経済の活性のためにと
地元政府が移り住んだ若者たちに安く貸し出している作業場を拠点に活動している。
釉薬や絵付けに工夫を凝らした作品を月に40個前後制作し
妻の助けも得ながら
ネット通販や野外マーケットで販売して生計を立てている。
何さんは大学卒業後に上海の陶磁器会社でデザインを担当していたが
会社に束縛されずに自らの作品を作りたいと景徳鎮に引っ越してきた。
ろくろの使い方などを一から勉強したという何さん。
今も頻繁に地元の職人を訪ね
さらなる技術の習得に勤めている。
この日は器の形の整え方を尋ねた。
「内側を整えるにはどうすればいいですか。」
何さんは
多くの優れた職人から手軽に教えを受けられることが
景徳鎮に若者が集まる理由だと考えている。
(景漂 何偉さん)
「アイデアがあれば皆が助けてくれるので
 陶磁器造りをする間は景徳鎮にいます。」
地元の職人とチームを組んで創作活動を行う若者もいる。
デザイナーでリーダーの呉斯坦さん。
雑誌記者の経験もあり宣伝や販売を担当する劉陽さん。
会社を辞めて景徳鎮に移り住んだ景漂である。
パートナーとするのは地元の陶磁器職人の家庭で育った万亮さん。
南宋時代に宮廷向けに作られていた器の復元を目指した作品を
去年9月から販売している。
厚く塗り重ねた釉薬の表面に亀裂が入る独特の味わいを再現しつつ
呉さんが日常生活にマッチしたデザインに仕上げた。
1つ1万円を超えるという作品の売り上げは月に約100万円にのぼる。
その質の高さは博物館の関係者からも評価を受けるほどである。
出来栄えのカギを握る釉薬は
陶磁器の素材を研究する万さんが当時の成分と同じものを目指して調合した。
しかし窯で焼き上げる際に釉薬にムラが出るのが難点。
呉さんが目指す完成度の高い作品は簡単には作れない。
品質を少しでも高めようと
窯の温度調整など試行錯誤を繰り返す3人。
この日は新年始めて作品を焼いた。
窯の中で熱くなった釉薬の表面に空気が触れ
亀裂が入る音が響く。
「本当にいい音だね。」
4分の1程度が納得がいく焼き上がりとなり
満足な表情を浮かべた3人。
今後も
景漂のアイデアと地元の職人の巧みな技術を融合させた作品を造り続けたいと考えている。
(陶磁器職人 万亮さん)
「景徳鎮では伝統的な陶磁器造りが中心ですが
 景漂たちとの交流で新しい発想が浮かびます。」
(景漂 呉斯坦さん)
「仲間との協力関係を深め
 新しい作品や復元が難しい工芸品を作っていきたい。」



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中東初!イスラエルに日本のラーメン専門店

2017-02-15 07:15:00 | 報道/ニュース

1月25日 国際報道2017


1月19日
イスラエルのテルアビブの一等地に
中東では初めての日本のラーメン専門店がオープンした。
看板メニューは「トンガラスープ」。
トンコツとトリガラを合わせたコクのあるスープである。
国民の95%がユダヤ教徒とイスラム教徒のイスラエル。
宗教上の規定から
ほとんどの人がブタを使った料理を口にしない。
経営者の1人 ヤリブ・ブロンスタインさん。
逆境のなか世俗派の人たちをターゲットに出店した。
(共同経営者 ブロンスタインさん)
「まだ試してない人も食べてみたら気にいるよ。
 欧米風にアレンジしていない本物のラーメンをね。」
かつて東京で暮らし
ラーメンのとりこになったというブロンスタインさん。
去年2月 出店準備のため新宿のラーメン店を訪れた。
「めっちゃおいしい。」
日本各地のラーメンを食べ歩き
たどりついたのがこの店の味である。
母国イスラエルに出店させてほしいと店主を口説き落とした。
(ブロンスタインさん)
「コピー&ペーストするように
 東京の味を全てテルアビブに持ち帰りたい。」
それから約1年。
いよいよオープン間近を迎えた。
日本の店主も現地入りして味に万全を期す。
(本店の店主 岡崎誠さん)
「日本の味
 “これがジャパニーズだ”みたいな感じのものを出したい。」
さらにこんなものも。
(ブロンスタインさん)
「横浜のラーメンミュージアムで見た。
 夜になると箸が上下に動くんだ。」
そしてお披露目の日には
本場日本の味を求めて店には大勢の人が詰めかけた。
(客)
「素晴らしい。
 味も食感も最高。」
「トンコツスープはチャレンジだけどそのうち人気が出ると思います。」
(ブロンスタインさん)
「長い旅路でした。
 1年半かかったけど最高の気分です。」
逆境の中でも本物の味で勝負したい。
宗教のタブーを超えた挑戦が始まっている。


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