10月14日 めざましてれび
春から夏にかけて太平洋を北上するのは初ガツオで、さっぱりした味わいが特徴。
このカツオがさらに北上し北海道沖などで成長し、
秋ごろから三陸沖を南下してくるのが戻りガツオで、
脂の乗った柔らかな食感が人気がある。
14年連続で生鮮カツオの漁獲日本一を誇る宮城県気仙沼漁港で、
三陸産の戻りガツオの水揚げが激減している。
戻りガツオが本格化した9月1日~10月11日までの水揚げは5656トンで、
前の年の同じ時期に比べて半減している。
戻りガツオ漁は三陸沖に出て一本釣りをする。
餌は生きたカタクチイワシを撒き餌にする。
岩手・宮城の沿岸で51の業者がカツオの餌となるカタクチイワシの定置網漁を行なっていたが、
定置網は全て震災で壊れたり流出した。
震災後操業を再開できたのは8業者だけである。
各地から漁船が集まり、
気仙沼港で生きたカタクチイワシを積んで出港するというスタイルだったが餌が足りず、
今は赤字覚悟で関西や九州から調達している。
それでも確保できた量は例年の25%程度。
待機している猟師は
「漁の回数はいつもの半分。
猟師の腕が良くても餌が少なければ漁獲は減る。」
と悲鳴が上がっている。
餌のイワシが手に入らず出漁できないカツオ一本釣り船が気仙沼港に停泊を強いられている。
価格は上昇している。
カツオの平均取引価格はキロ当たり
2010年は 475円
2011年は 560円と18%上昇
気仙沼漁協では
「食卓に少しでも多く届けたいが、
水揚げが好転する兆しは今のところはない。」
と話している。
カタクチイワシの網はオーダーメイドですぐには作れないということが大きい。
イワシも不漁ということが影響しているようだ。