6月18日 LIVEニュースJAPAN
各国の地熱資源量
アメリカ 3000万kW
インドネシア 2779万kW
日本 2347万kW
フィリピン 600万kW
日本は地熱資源量はアメリカ インドネシアについで3位だが、
総発電量に占める地熱の割合はわずか0,3%。
エネルギー政策の見直しであらためて脚光を浴びる「地熱」の潜在能力と未来。
アメリカ サンフランシスコの北約80キロにあるカリストガは、
豊富な天然温泉で知られるリゾート地である。
リゾートホテル支配人
「温泉は5つあり、ポンプは一切使用せず、自然の圧力だけでくみ上げている。」
大地の恵みの温泉を最大に活用しているのが、
カリストガから10キロほど山あいにある
発電量150万kW世界最大の地熱発電所「ザ・ガイザーズ」。
地下3000から4000mから湧き上がる蒸気ををポンプでくみ上げタービンに送る。
「ザ・ガイザーズ」は1960年に運転開始され、
広大な敷地に15の地熱発電プラントがあり現在21基のタービンが稼動している。
通常、福島第一原発と同等の72万5000kWを発電し、
72万5000件の住宅に電力を供給している。
世界最大の地熱資源を持つアメリカでは9つの州に77ヵ所の地熱発電所があり、
総発電量は310万kWで世界第一位である。
「ザ・ガイザーズ」責任者
「他からエネルギーを輸入せずに発電するのでそれが長所。
日本も地熱発電は多様な電力供給パズルの大きな1ピースになれると思う。」
福島第一原発の事故、浜岡原子力発電所の運転停止を契機に、
日本では風力や太陽光など代替エネルギーへの注目が高まっている。
しかし世界第3位の地熱資源を持ちながら地熱発電所はわずか全国18ヵ所で、
新たな地熱発電所の運転は1999年を最後に途絶えている。
千葉大学 倉阪教授
「国立公園の中に地熱発電所の適地がかなりあるということ。
景観を守りたいという環境省が国立公園の中の開発は反対している。
もうひとつは温泉地で、もしも温泉が枯れてしまったらどうするかという懸念がある。」
こうしたなか12年ぶりに新たな地熱発電所建設計画がすすめられている。。
日本有数の温泉地である鹿児島県指宿市。
温泉街から3キロほどの山に、
バイナリー地熱発電用の熱水蒸気をくみ上げる井戸の本体バルブがある。
バイナリー地熱発電とは、
36度で沸騰するペンタン(低沸点媒体)を使ってタービンを回す循環するシステム。
低温の温水でも発電が可能で(くみ上げた熱水蒸気は再び地中へ)環境に優しいとされる。
隣接するがん治療センターの最先端医療機器用に、
1500キロワット程度の発電を計画していて数年後には稼動させたいとしている。
指宿市の観光施設の反応は・・・
指宿ロイヤルホテル有村代表取締役会長
「大変有効なエネルギー活用。
どこの地域でも専門家によるテストによって、
影響があるのかないのかという理論をはっきりさえるところからスタートしないと
理解が得られないと思う。」