6月15日 おはよう日本
ロシア極東のウラジオストクでは、
来年、APECアジア太平洋経済協力会議の首脳会議が開催されるのを前に、
ロシア政府が3千億円を投じて大規模な開発が行なわれている。
ウラジオストクの沖5キロにあるルースキー島では、
会場や宿泊施設などの建設が急ピッチで進められている。
ソビエト時代には軍事施設だったルースキー島は長年放置されていたが、
4年前に極東開発の重要拠点としてAPECの誘致と都市開発がうちだされた。
ロシア メドベージェフ大統領
「APECはロシアに新しい可能性をもたらす。
アジアと統合することで発展できる。」
ロシア極東は豊富な資源に恵まれている。
その中心となるウラジオストクは“アジアの玄関口”と位置づけられている。
ロシア政府には成長著しいアジアとの関係を強化して経済成長につなげたいという思惑がある。
ウラジオストクで建設が進む世界最大級の橋。
ロシアの極東開発には高い技術力を持った日本企業が数多く参加している。
大手機械メーカーは掘削機など最新の機材を提供して現地で技術指導を行なった。
発電施設の建設にも日本企業が参加している。
大手重機メーカーは天然ガスで発電して余熱で温水を供給する最新型の省エネ設備を納入した。
川崎重工業 三浦良三副部長
「APECの本会場にガスタービン発電設備を納入できることは非常に光栄だ。」
ロシア科学アカデミー極東支部 ミナルキ所長
「ロシアには地理的に近い日本の投資などが不可欠だ。」
北方領土問題をめぐってギクシャクした関係が続く日本とロシア。
その一方で経済面での結びつきは着々と進行している。