美津島明編集「直言の宴」

政治・経済・思想・文化全般をカヴァーした言論を展開します。

Estas Tonne という強者ギタリスト  (イザ!ブログ 2013・12・19 掲載)

2013年12月28日 06時14分37秒 | 音楽
Estas Tonne という強者ギタリスト

You tube で、たまたま見つけました。この、Estas Tonne(エスタ・トーネ?) という強者ギタリスト。

ひさびさに、生ギターソロ演奏で圧倒され魅了されるという経験をしました。聴く者の魂をどこかにかっさらっていくだけのものが、その表現力にはあります。一人で弾いているとは、とても信じられません。どこでどうやって、このテクニックをものにしたのでしょうね。そうして、聴く者の琴線に触れる、憂いを帯びた深い歌心もあります。

他のブログから、彼のパーソネルについて触れたものを引いておきます。

エスタスさんはロシア出身のギタリスト。15歳で母国を離れ過酷な環境(麻薬・ギャング等)の中で暮らして来たとのこと。イスラエルを始め、世界各地を転々として街角で演奏して来たようだ。ジプシーの如く、、、と言うよりは「現代の吟遊詩人」という表現の方がシックリと来る。現在はロンドンを拠点にして活動している模様。

http://wonderfulmusicblog.blog93.fc2.com/blog-entry-1738.html 

若くして、この世のいろいろなものを目の当たりにしてきたのでしょう。彼には、「人間の地べた」が見えているようです。どうやら、崇高なものへの志向性もあるようです。

ほかには、六枚のCDを出していること、自身のFBがあること。分かっているのはそれだけです。

風貌がイエス・キリストのイメージにぴったりであることや、演奏のときにはかならずお香を炊いてヘッドのペグのそばに挿しておくことなどから、自然体の神秘性やカリスマ性が感じられます。

彼は、もしかしたらこれからブレイクするのかもしれませんが、その真骨頂があくまでもストリート・パーフォーマンスであることに変わりはないような気がします。


Estas Tonne - The Song of the Golden Dragon - Stadtspektakel Landshut 2011


この音楽をテーマに、ドラマティックなすごい映画が一本作れそうな気がしませんか?

なにを言いたいのか。たとえば、こういう写真を見ながら聴くと、彼の音楽が表現しようとしていることの核心がつかめるような気がします。私は、彼の音楽の本質をそういう深いものであると感じています。私は、それをあえて言葉にすべきでしょうか。激動の歴史のなかで、数知れぬひとびとの血と涙を吸い込んできた哀しきヨーロッパの大地の浄化。それを、彼は、たとえば自分の命とひきかえに我が子の命を守ろうとして果てたひとりの母親の哀れな魂の鎮魂のために音楽を奏でようとすることで、いささかなりとも成し遂げようとしている、と私には映ります。


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