4月に労働条件明示のルールが変わり
ました。従来は雇用・募集の際に採用
直後の勤務先を示せばよく、事前に
勤務する可能性のある場所を伝える
必要がありませんでした。今は、事前
告知が義務化されました。国は、既存
社員にも就業する可能性のある場所の
告知を推奨しています。
昔は、辞令一枚で転勤を命じられました。
マイホームを購入すると転勤を命じ、
住宅ローンなどから会社を辞められない
ように仕向けるところをもありました。
もう滅私奉公の時代ではありません。
2025年卒の就職先選びで「行きたくない
会社の特徴ランキングでは、1位が
「ノルマがきつい」、2位が「転勤が
多い」でした。
失われた30年で年収が上がらず、会社の
言いなりに働いても、雇用は保証されません。
2019年に経団連会長は、終身雇用について
「制度疲労を起こしている。終身雇用を
前提にすることが限界になっている」 と
述べました。ジョブ型雇用が増える中、
キャリアプランを会社任せにできません。
家庭の事情で、簡単に転勤を受諾でき
なくなりました。2019年における
男性雇用者と無業の妻からなる、
専業主婦の世帯が582万世帯でした。
雇用者の共働き等世帯数は1,245万
世帯と2倍以上になっています。
子育てばかりか、介護離職が増える中、
単身赴任が一層難しくなりました。
