すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1戦術論】名古屋はポジティブ・トランジションを磨け

2021-05-26 06:00:00 | サッカー戦術論
素早い切り替えから速攻をかける

 鋭いカウンター攻撃を武器にするチームは、たいていポジティブ・トランジション(守から攻への切り替え)が速い。

 例えば、敵はいままさに守備の備えを犠牲にし、自ら守備のバランスを崩して攻撃を仕掛けている。

 このとき敵がミスしてボールをロストした。さあ、ここがチャンスだ。

 ボールを失った敵の守備のバランスは、まだ崩れたままだ。

 つまり彼らはついさっきまで攻撃の態勢にあり、守備に穴がある。

 そんな状態でボールを失っている。

 ならば自チームは素早い切り替えから、敵の守備の態勢がまだ整ってないうちに攻め切ってしまいたい。

 ここがポイントだ。

 相手は攻めにかかって自分から守備のバランスを崩しているのだから、攻略は容易である。

名古屋は切り替えの速さにこだわってない?

 だが名古屋グランパスに関しては、実は上記の点で疑問がある。

 名古屋は守備の堅さを生かして相手にボールを持たせ、カウンターを狙うタイプのチームだ。

 もちろんボールを持てばポゼッション・スタイルもできるが、どちらかと言えば比重はカウンターだろう。

 だが彼らはトランジション(切り替え)の速さには、こだわってないように見える。

名古屋はポジティブ・トランジションに問題あり?

 彼らは守備意識が高いので、ネガティブ・トランジション(攻から守への切り替え)については問題ない。

 だが逆にポジティブ・トランジション(守から攻への切り替え)には問題があると感じる。

 わかりやすく言えば攻めへの切り替えが遅いせいで、敵がボールを失ったとき、相手が守備の態勢を立て直す時間をわざわざプレゼントしてあげてから攻めている。

 つまり相手が守備の準備を終え、ファイティングポーズを取って初めて、名古屋はポゼッションをスタートし攻め始めている感じがするのだ。

 そこで素早くカウンター攻撃を見舞うのでなく、敵に時間的な猶予を与え、自分たちはゼロからポゼッションを始めて敵を攻略するスタイルに見える。

 これは大きな損である。

 名古屋は守備力が高いのにくらべ、得点力・攻撃力が見劣りするのはおそらく上記の理由が原因だろう。

現代フットボールはトランジションで決まる

 せっかく守備の堅さを生かしてカウンターを行うなら、相手がボールを失った瞬間に素早く守備から攻撃に切り替えて即座に敵に襲いかかるのがベストだ。

 これにより破壊力は爆発的になる。

 なぜなら敵はまだ守備の態勢を崩しているうちに、奇襲を食らうのだから。

 そこで名古屋に提案したいのは、敵がボールを失ったら、瞬時に切り替えて攻撃にかかることである。

 現代フットボールはトランジションで決まる。

 できるだけ切り替えを速くして、攻めにかかることである。

【サッカー観戦術】ひとクラス上になるサッカーの見方

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