すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

タバコをやめて初めてわかったこと

2007-03-12 10:48:56 | 禁煙・タバコ
 タバコをやめて、もう9か月になる。高校1年から悪事に手を染め、1日にせっせと3箱吸っていた私がタバコをやめるくらいだから、もう何が起こってもおかしくはない。民主党の河村たかし氏が首相になる日も近いだろう。

 私はいままで2回禁煙したことがある。1回目は大学受験のとき。2回目は30代の前半だった。

 理由はなぜか? 1回目については……大学受験の試験会場ではタバコが吸えないからだ。大事な試験の最中に、もしも禁断症状が出たら? まともに頭が回らなくなったら不利である。で、タバコをやめた。ゆえに当然ながら大学に入った瞬間に、タバコをやめるのをやめたのは言うまでもない。

 2回目はご多分にもれず、健康を気遣ったからだ。こっちは特別ネタにするほどおもしろい話じゃない。このときの禁煙は1年間続いたが、あるとき原稿がはかどらず、イライラした瞬間に吸ってしまった。で、ジ・エンドである。

 ちなみにアメリカの著名作家、マーク・トウェインは、禁煙についてこんな名言を残している。

「タバコをやめるなんて簡単だよ。私は100回以上も禁煙しているさ」(※1)

 さて今回の禁煙で、いままでわからなかったこと、見えなかったことがいろいろと見えてきた。人生は勉強の連続である。

 まず体調について言えば、非常に快調だ。こんなことなら初めから吸わなきゃよかったと思うほど、爽快である。何年もずっと悩まされていた喉の痛みなんてふっ飛んだし、なによりメシがうまい。おかげで10キロも太ってしまった。

 次に発見したのは、吸わない人の迷惑についてだ(今さら気づくな)。いや迷惑だってことは、もちろん今までだって頭ではわかっていた。だが今回の禁煙で思い知ったのは、私は頭じゃわかっていたけど決してカラダでわかってなかったってことだ。

 たとえばタバコをやめると、煙の臭いにものすごく敏感になる。かなり広いレストランのいちばん遠い席でタバコを吸い始めた客がいても、その瞬間にわかるほどだ。すぐにスッ飛んで行ってぶん殴りたくなる。嗅覚が犬化したようなもんである。

 翻ってタバコを吸っていた時代の私は、いかに無知だったか? 「顔をそむけて煙をそっぽに吐き出せば、相手は煙たくないだろう」などと、マジメに考えていた。繰り返しになるが、カラダでわかってなかったのである。

 かといって私は世の禁煙推進派みたいに、自分自身の嫌煙権を声高に主張する気など毛頭ない。なにしろ私は今までさんざん、人前でスパスパやってきたのだ。そんな私が嫌煙権なんぞを言い始めたら、ゴメンですんだら警察いらないぞ状態になってしまう。

 ゆえに今日も私は町の定食屋で食後の一服をやる客を見るたび、「ぬっ殺すぞこの野郎。人の迷惑も考えやがれ!」と心の中で小さくつぶやく毎日である。

【関連エントリ】

親父が肺ガンで死ぬらしい

【続】タバコをやめて初めてわかったこと

喫煙マナーが悪いのはオッサンだけじゃない

ブログを炎上させる感情のメカニズム ~タバコが燃やすコメント欄

[追記] ※1 私のオリジナル原稿ではアーウィン・ショーとしていたが、禁煙について名言を残したのはマーク・トウェインだと判明した。したがって該当箇所を訂正し、周辺の文章を削った。書いたあとで調べるんなら、書く前に調べろ。やはり人生は勉強の連続である(2007 3/13)。
コメント (32)
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