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橙のボールと子規

2015-05-04 09:20:05 | 歌う

             ◓ 橙のボールと子規 ◓        

 「そう言えば、最近、果物屋や八百屋ですっかり橙を見かけなくなった」。こんな書き出しで今朝の朝日俳壇コラムは始まっている。私は一気に読む。二宮清純というスポーツジャーナリストのコラムは分かりやすく面白い。この二宮さんなのだ。<プロ野球16球団>で注目されている人は。現在の12球団を16球団に増やし地域振興を図る構想。面白い構想だ。

 愛媛生まれの二宮清純さんにとって橙は酸っぱさが「やみつき」、郷愁を誘う果物である。愛媛の少年には橙はボール、皮が固いのでキャッチボールに使われるらしい。

 、 ◓ 正月や橙投げる屋敷町    正岡子規

 「松山生まれの子規も橙をボール代わりにして、よく遊んだのだろう。昔の愛媛の正月の風景が目に浮かぶようだ」 と。そして二宮さんは野球用語はすべて子規が翻訳したものであると書いている。◓直球 ◓飛球 ◓四球 ◓死球 ◓打者 ◓走者 さらに野球については ◓球技ではなく ◓球戯であると紹介している。「球と戯れることこそベースボールの本質
であると子規は理解していたのだろう」と。子規は二十歳の頃から結核を患い35歳で亡くなった。歌人、俳人として古典文学の改革に取り組み旧弊を除き近代文芸にしたのである。

 野球のゲーム内容やプレーに対して手厳しい批評をしたらしい病床の子規は、さぞ野球をやりたかったであろう。「その原点が橙であったとしたのなら、愛媛県はこの名産品の文化的な意義を語り継ぐことに、もっと熱心であっていいのかもしれない」。ここで、二宮清純さんのコラムは終わっている。

 二宮清純さんは1960年、愛媛県八幡浜市生まれ。㈱スポーツコミニュケーションズ代表。 
メジャーリーグ、ボクシング世界戦など国内外で幅広い取材活動をしている。16球団になれば選手の活動の場が広がるかもしれない。セ・リーグ・巨人が常に勝ち組なのが面白くないのは私だけかしら。 広島よ、ベイよ、夏負けしないでガンバッテネ。

  今日は冷奴に橙を、スーパーで昨日見かけたので。 松井多絵子

 

 

 


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