ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

牧の内ダム

2023-12-02 17:10:38 | 北海道
2023年10月21日 牧の内ダム
 
牧の内ダムは北海道根室市牧の内のコタンケシ川水系コタンケシ川にある根室市水道課が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
根室市水道事業の歴史は古く1896年(明治29年)に全国で6番目、北海道では函館について2番目に近代水道事業が開始されました。
戦後の復興から高度成長に併せ数次にわたる事業拡張が進められ、牧の内ダムは1980年(昭和55年)に根室市初の上水用ダムとして竣工しました。
現在は簡易水道を除く配水量の約3分の1を牧の内ダムが担っています。
牧の内ダムはロシアが不法占拠する北方4島を除き我が国最東端に位置するダムとしてダム愛好家に周知されていますが、上水用ダムという性格からダム周辺は広く立ち入り制限され見学ポイントは下流から遠望するにとどまります。
今回は写真を撮るだけという条件で、ダムの下流への接近を許可していただきました。
 
牧の内ダムは根室半島中央部に位置し、市街から車で10分超でダムに到達します。
ダムに通じるダートの道の行き止まりに2014年(平成26年)に改築された第二ポンプ場が現れます。
貯水池の水はここから約5キロの導水管で浄水場に送られます。

 
道路の終点は広場になっており、写真右方向約200メートルほどにダムがあります。
ダム下や天端に通じる道にはチェーンが張られ関係者以外立ち入り禁止の看板。

 
今回は写真を撮るためダムがよく見える場所までの接近を許可していただきました。

 
堤高18.5メートル
堤頂長は105メートル
市町村が管理する上水ダムらしく、洪水吐はクレスト自由越流頂1門だけ。
ダム直下に放流設備があるようですが、市との約束でこれ以上の進入は自重。

 
手前の建屋がは放流設備機械室か?


せっかく根室まで来たので、納沙布岬に立ち寄ります。


納沙布岬灯台。
灯台50選で、こちらもロシアが不法占拠する北方領土を除く我が国最東端の灯台という枕詞がつきます。


0170 牧の内ダム(2017)
北海道根室市牧の内
コタンケシ川水系コタンケシ川
18.5メートル
105メートル
696千㎥/500千㎥
根室市水道課
1980年


2 コメント

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Unknown (niceshotpeteさま)
2023-12-04 02:20:50
このダムは洪水調節目的のない上水ダム。
仮にダム周辺で大雨が降って水位が上がってもダム湖に貯留するのではなく、その分はゲートから放流するだけなのでこういう形になっています。
同じく洪水調節目的のない農業用ダムや小規模な発電ダムでもこういう形状のダムはよく見られます。
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幅の広い (niceshotpete)
2023-12-03 08:52:36
1門だけだけど、堤体に対してこんなに幅広の洪水吐のダムは初めて見ました。
なかなかかっこいいですね。
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