2016年1月 3日 三瀬谷ダム
2023年4月22日
三瀬谷(みせだに)ダムは左岸が三重県多気郡大台町弥起井、右岸が同町菅合の一級河川宮川本流にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
日本最大の多雨地帯大台ヶ原を水源とし包蔵電力豊富な宮川では県土整備部の『宮川総合開発事業』に県企業庁が発電事業者として事業参加し、1962年(昭和37年)にかけて宮川第一~第三発電所(出力合計6万6200キロワット)が建設されました。
さらにその後の電力需要増加を受け、宮川ダム下流約30キロ地点に1967年(昭和42年)に竣工したのが三瀬谷ダムで、併せて建設された三瀬谷発電所で最大1万1400キロワットのダム式発電が稼働しました。
しかし2015年(平成27年)に三重県企業庁は公営発電事業から撤退し三瀬谷ダム・発電所をはじめ同庁所管の全ての発電施設は中部電力に移譲されました。
右岸下流から
深紅のローラーゲート4門と被覆されたピア、ダムに併設された発電所はこれぞ発電ダムと言った体。
減勢工に並ぶ恐竜の背びれのようなバッフルピアとシュートブロックが三瀬谷ダムの売りです。
2列のバッフルピアとシュートブロック。
左岸ダムサイトに駐車スペースがあり各種説明板が並びます。
親柱に嵌め込まれた銘板。
左岸の一見インクラインと思しき装置は『流木引き揚げ装置』。
三重県企業庁の名前が残ります。
天端は車両通行可能
近畿自然歩道のハイキングコースにもなっています。
ダム直下の三瀬谷発電所。
天端から
こちらから見てもバッフルピアとシュートブロックはインパクト大
下流にはJR紀勢線三瀬谷橋梁が架かります。
ダム湖の奥伊勢湖は総貯水容量1310万立米
県内唯一の公認漕艇場があります。
赤が鮮やかなローラーゲート
このゲートには今は用無しになったフラッシュボードがついています。
右岸から
堤体はゲート部分だけ下流側にクランク
左手に取水口と除塵機があります。
(追記)
三瀬谷ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え 事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
1314 三瀬谷ダム(0171)
左岸 三重県多気郡大台町弥起井
右岸 同町菅合
宮川水系宮川
P
G
39メートル
160メートル
13100千㎥/4000千㎥
中部電力(株)
1967年
◎治水協定が締結されたダム