ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

猪鼻第2ダム

2017-11-28 17:10:24 | 兵庫県
2017年11月23日 猪鼻第2ダム
 
猪鼻第2ダムは兵庫県洲本市千草丙の洲本川水系猪鼻川源流部にある淡路広域水道企業団が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
洲本市では1934年(昭和9年)に淡路島最初の近代水道として洲本市水道事業が開始されました。
戦後に入り高度成長による人口増加や生活様式の変化から水需要は急増、洲本市では新たに4基の上水道ダムが建設されますが、猪鼻第2ダムは1978年(昭和53年)に洲本市4番目のダムとして猪鼻第1ダムの上流約1キロ地点に建設されました。
その後2010年(平成22年)に島内各自治体の水道事業が統合され淡路広域水道企業団が発足、猪鼻ダム、猪鼻第2ダムともども同企業団が管理を行い、両ダム合わせて日量約1万3000立米の上水道用水を供給しています。
 
洲本中心部から481号線を南下し、猪鼻川沿いの隘路を遡上するとまず猪鼻ダムに到着します。さらに1キロ上流に進むと右手に猪鼻第2ダムが見えてきます。
自治体管理の上水用ダムらしく洪水吐は自由越流式クレストゲート2門だけのシンプルな構造。
導流壁はV字の斬縮型です。
 
右岸管理事務所わきの竣工記念碑。
ダムの諸元が記されています。
 
下流面。
 
上流面
ゲート右手に取水設備があります。
 
天端
高覧は至ってシンプル。
 
右岸から
左手が管理事務所。
 
天端から導流面
転波越流しています。
 
ダムの下流は花崗岩を侵食した険しい渓谷
この下流1キロに猪鼻ダムがあります。
 
総貯水容量50万6000立米。
猪鼻ダムと併せて日量1万3000立米の水を供給し島内最大の上水道水源となっています。
 
1506 猪鼻第2ダム(1176)
兵庫県洲本市千草戌
洲本川水系竹原川
41.5メートル
121.5メートル
506千㎥/409千㎥
淡路広域水道企業団
1978年

猪鼻第1ダム(猪ノ鼻ダム)

2017-11-28 14:35:32 | 兵庫県
2017年11月23日 猪鼻第1ダム
 
猪鼻第1ダムは兵庫県洲本市千草丙の洲本川水系猪鼻川上流部にある、淡路広域水道企業団が管理する上水道用水目的の表面石張曲線重力式粗石コンクリートダムです。
明治以降全国各地で近代水道の整備が進みますが、少雨に加え大河のない淡路島では依然として生活用水の多くを井戸水に依存していました。
昭和に入り淡路島の中心都市である洲本市でようやく近代水道整備計画が持ち上がり、その水源として1930年(昭和5年)に建設着手され1933年(昭和8年)に竣工したのが猪鼻第1ダムです。
翌1934年(昭和9年)4月、ダム湛水と同時に洲本市水道事業が開始されました。
戦後の高度成長や人口増加を受けて洲本市内にはさらに4基の上水道ダムが建設され、2010年(平成22年)には淡路島各自治体の水道事業が統合され淡路広域水道企業団が発足しました。
猪鼻第1ダムは1978年(昭和53年)に上流に建設された猪鼻第2ダムと併せて日量約1万3000立米の上水道用水を供給しています。
また猪鼻第1ダムは戦前の貴重な土木建築物ということでCランクの近代土木遺産に選定されています。
なおダム便覧には『猪ノ鼻ダム』で登録されていますが、管理者の淡路広域水道企業団では『猪鼻第1ダム』の名称を使っておりここでは『猪鼻第1ダム(猪ノ鼻ダム)』と記することにします。 
 
洲本中心部から481号線を南下し、猪鼻川沿いの隘路をひたすら進むとダム右岸に到着します。 
右岸から
切石積の粗石コンクリートダムで緩やかに弧を描いています。
 
上流面
取水設備は昭和初期ではおなじみ半円形。
 
残念ながら天端は立ち入り禁止
程よく色づいたモミジが美しい石積堰堤に彩りを添えます。
 
ダム下から。
 
 
堤体直下に樅の大木が茂っています。
竣工直後に植樹されたものでしょうか?
堤体の穴は排砂ゲート。
 
減勢工に架かる管理橋
高覧が凝った意匠になっています。
対岸にもいろいろ施設があるようですが、管理橋は立ち入り禁止のためここまで。
 
 
上流から遠望。
貯水池は総貯水容量30万6000立米。
 
神戸の石積堰堤に比べれば小ぶりな堰堤ですが、緩やかに円弧を描く堤体は柔和で上品な印象を受けました。
 
1472 猪鼻第1ダム(猪ノ鼻ダム)(1175)
兵庫県洲本市千草丙
洲本川水系猪鼻川
27.9メートル
89.2メートル
306千㎥/304千㎥
淡路広域水道企業団
1933年

竹原ダム

2017-11-28 12:56:53 | 兵庫県
2017年11月23日 竹原ダム
 
竹原ダムは兵庫県洲本市千草戌の洲本川水系竹原上流部にある淡路広域水道企業団が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
洲本市では1934年(昭和9年)に淡路島最初の近代水道として洲本市水道事業が開始されました。
戦後に入り高度成長による人口増加や生活様式の変化から水需要は急増、洲本市では新たに4基の上水道ダムが建設されますが、竹原ダムは1962年(昭和37年)に洲本市3番目のダムとして建設されました。
その後2010年(平成22年)に島内各自治体の水道事業が統合され淡路広域水道企業団が発足、竹原ダムも同企業団が管理を行い、日量約5500立米の上水道用水を供給しています。
 
洲本中心部から481号線を南下し、千草甲からそのまま竹原川に沿って南下すると右手に竹原ダムが見えてきます。
昭和30年代設計ということで上水目的ダムですがクレストにローラーゲート3門を装備しています。
 
堤体右岸ダムサイトの竣工記念碑。
 
上流から
ゲート左側に半円形の取水設備があります。
 
親柱の銘板。
 
天端。
 
青いローラーゲートが3門。
訪問時は開放されていました。
 
天端から
ダム下に水が溜まっているのですぐ下に副ダムがあるようです。
 
総貯水容量80万4000立米と洲本市にある上水ダムの中では最大規模のダム湖。
 
右岸から。
 
 
1484 竹原ダム(1174)
兵庫県洲本市千草戌
洲本川水系竹原川
34メートル
96メートル
804千㎥/618千㎥
淡路広域水道企業団
1962年

天川第1ダム

2017-11-28 12:01:24 | 兵庫県
2017年11月23日 天川第1ダム
 
天川第1ダムは兵庫県洲本市由良町の天川水系天川上流部にある淡路広域水道企業団が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
洲本市では1934年(昭和9年)に淡路島最初の近代水道として洲本市水道事業が開始されました。
戦後に入り高度成長による人口増加や生活様式の変化から水需要は急増、洲本市では新たに4基の上水道ダムが建設されますが、天川第1ダムは1959年(昭和34年)に洲本市2番目のダムとして建設されました。
さらに1982年(昭和57年)には上流に天川第2ダムが完成します。
2010年(平成22年)に島内各自治体の水道事業が統合され淡路広域水道企業団が発足、天川第1、第2両ダムともに同企業団が管理を行い、日量約3400立米の上水道用水を洲本市由良地区に供給しています。
なお第2ダムはダム便覧に掲載されていますが、第1ダムは未掲載です。第1ダムの諸元は不明ですが、堤高が15メートルに満たないことが理由かと思います。 
 
洲本中心部から県道76号線を南下、由良交差点を右折して集落を抜け天川沿いの隘路を遡上すると天川第1ダムに到着します。
堤体左岸に身替不動が祀られています。
 
天端は立ち入り禁止。
高覧は少し凝った意匠になっています。
 
下流面
ゲートの数は分かりませんが自由越流式のようです。
 
上流から
半円形の取水設備。
 
 
ダム下へも行けますが、減勢工はかなりの水嵩のため下からダムを見上げることはできませんでした。
ダムの諸元や貯水池の規模なども不明です。 
 
天川第1ダム
兵庫県洲本市由良町由良
天川水系天川
---メートル
---メートル
---千㎥/---千㎥
淡路広域水道企業団
1959年

天川第2ダム

2017-11-28 10:28:31 | 兵庫県
2017年11月23日 天川第2ダム
 
天川第2ダムは兵庫県洲本市由良町の天川水系天川源流部にある淡路広域水道企業団が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
洲本市では1934年(昭和9年)に淡路島最初の近代水道として洲本市水道事業が開始されました。
戦後に入り高度成長による人口増加や生活様式の変化から水需要は急増、洲本市では新たに4基の上水道ダムが建設されますが、天川第2ダムは1982年(昭和57年)に天川第1ダム上流に洲本市4番目のダムとして建設されました。
2010年(平成22年)に島内各自治体の水道事業が統合され淡路広域水道企業団が発足、現在は天川第1、第2両ダムともに同企業団が管理を行い、日量約3400立米の上水道用水を洲本市由良地区に供給しています。
 
洲本中心部から県道76号線を南下、由良交差点を右折して集落を抜け天川沿いの隘路を遡上すると天川第1ダムに到着します。
今回は落石が多いため第1ダムに車を止め徒歩で第2ダムへと向かいました。
ガードレールからダム下に降りましたがこれが限界、上水目的のコンクリートダムらしく自由越流式クレストゲート1門のシンプルな構造。
 
天端はゲート部分だけ高くなっています。
 
減勢工
直下に副ダムがあります。
 
天端から見下ろすと。
 
堤体は右岸側が屈曲、一応『カド』。
 
 
貯水池は総貯水容量11万2000立米
ちょうど紅葉の見ごろ。
 
右岸にある天川第2ダムの石板。
 
上流から。
 
1528 天川第2ダム(1173)
兵庫県洲本市由良町由良
天川水系天川
21メートル
82.9メートル
112千㎥/53千㎥
淡路広域水道企業団
1982年