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染井吉野から神代曙へ

2019-04-06 10:33:02 | 写真
全国の桜並木が染井吉野から神代曙に植え替えられていくとニュースがあった。和暦が平成から令和に変わるように名前が変わるのも時代の流れかも知れないが、神代曙の名前が知れ渡るのは時間が掛かりそう。そこで染井吉野、大島桜、江戸彼岸、神代曙を紹介します。

染井吉野
日本で「桜」というと、ソメイヨシノが浮かんできます、桜の開花期を知らせる、桜前線の基準にもなっているほど、桜の中で知名度が高い桜です。江戸彼岸桜(エドヒガンザクラ)と大島桜(オオシマザクラ)を交配させて生まれたと考えられており、明治中期以降に明治政府の意向で全国各地に植えられました。これは、徳川幕府のイメージを世間から排除し、明治政府の印象を強めるためです。今では、全国に植えられている桜の約80%がソメイヨシノだとされています。江戸時代末期に、染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋が、「大島桜」と「江戸彼岸桜」を交配して品種改良した園芸品種で、 明治以降全国に広まったそうです。染井吉野は当初、奈良県山岳部の桜の名所『吉野山』にちなんで「吉野桜」と命名されていました。しかし、吉野山の桜はヤマザクラで、「吉野桜」の名は誤解を招くとして、 明治33年(1900年)、藤野寄命博士が、「染井吉野(ソメイヨシノ)」と命名されたそうです。











大島桜
名前のとおり大島を含む伊豆七島、伊豆半島及び房総半島を原産とするサクラ。オオシマザクラは、多くのサトザクラと呼ばれる栽培品種の親となっており、このサクラがなければ、現在のような多くの品種が存在しなかったことでしょう。桜餅は、このサクラの若葉を塩漬けにした物を使用する。この独特な香りの由来はクマリンと言う成分が主体で、秋の七草のフジバカマと同様の香りがする。













江戸彼岸桜
彼岸の頃に開花し、関東を中心に広く分布していることから、エドヒガンザクラと呼ばれています。北海道、沖縄県を除く、ほぼ全土に分布しています。寿命が長い桜で、全国に名木が多く残っています。和名の由来は江戸で彼岸のころに咲くことからきている。別名をアズマヒガン、ウバヒガンともいう。 「老婆(うば)」は、葉のないうちに咲くところからきている。









神代曙
染井吉野(ソメイヨシノ)と同じ親のオオシマザクラとエドヒガンの交配種。花は中輪、一重咲きで淡紅色。開花期は4月上旬。花弁に部分的に濃いピンク色がのこる姿が素敵です。神代曙(ジンダイアケボノ)は、東京 調布市の神代植物公園で生まれました。西田尚道氏が東京都調布市(神代植物公園)にあった個体から発見した品種で、各部にエドヒガンの特徴が見られます。ソメイヨシノに比べやや色が濃く一重ばかりの固体と旗弁や5枚以上の花弁を持つ個体もあるとの事。ソメイヨシノは日本人に最も親しまれている桜ですが、“てんぐ巣病”に罹りやすいことが知られています。 この病気に罹った枝は そのまま放置しておくと徐々に蔓延し、花が咲かなくなり、やがて枯れてしまいます。また、“てんぐ巣病”は伝染性の病気であるため、ソメイヨシノを継続して 配布することがこの病気が拡大につながることを懸念し、日本花の会では 平成17年度からソメイヨシノの配布を中止していました。日本花の会ではソメイヨシノに変わる品種として、花や開花時期が類似するジンダイアケボノを推奨しています。ジンダイアケボノは、神代植物公園で発見されたサクラです。








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