まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

クミコさんの歌に何故おばちゃんたちは癒されるのか!

2009-09-09 | 発言
アラカン(60歳前後)世代の女性に圧倒的な支持を得ているのが今や秋元順子さんとクミコさんの歌で、双璧といってもいい。秋元さんはジャズ畑の出身だが、クミコさんはシャンソン畑だ。エリットピアフや越路吹雪の歌を得意としている、今年55歳の歌手だ。たまたまBSでじっくり聴く機会を得て、なぜおばちゃんたちがリサイタルを観に行って誰もが癒されて涙ぐむのか、わかったような気がした。クミコさんの歌唱力には独特のものがある。普通、歌手というのは、個性とか、自己顕示欲とか、なにかこう、観させる聴かせるというものがあるのだが、クミコさんの歌というのは、逆に聴いていると引き込まれていくというものがある。これはもう少し解りやすく説明すると、例えばおばちゃんっていうのは、これはもう長い人生を百戦錬磨で渡って来た人たちだ。怒りもし、騙しもし、汚れた心だって沢山持っている。ところがクミコさんの優しい説得力のある女の人生歌を聴いていると、おばちゃんたちの心の隅っこにあった思春期の清らかな心が引き出され、その清らかさで次第に心が一杯になってくる、そんな歌唱力なのだ。男のぼくでさえ、これはすごいなーっと思って聴いていた。まして女性なら誰もが持っていた思春期の清らかな女性の心を思い出させてくれて、聴いているうちに、どんどん胸一杯清らかになってくると、こりゃあもう、思春期のように純になって泣いてしまう。まさにアラカン女性、癒しのクミコさんの正体見たり、でした。