まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

日本が壊れる!

2011-04-12 | 政治
 内閣府の原子力安全委員会は11日、福島第1原発事故について、発生当初から数時間、1時間当たり最大1万テラベクレル(ベクレルは放射能の強さ。1テラベクレルは1兆ベクレル)の放射性物質を放出していたとの見解を示した。現在は1時間当たり1テラベクレルほどまで落ちているとみているが、数万テラベクレルは原発事故の深刻度を示す国際原子力事象評価尺度(INES)の最も深刻なレベル7にあたる。今回の事故は数時間の放出でレベル7に相当するため、現在レベル5としている政府は、引き上げの検討に入ったという。過去に発生したレベル7の事故には86年のチェルノブイリ原発事故があるが、チェルノブイリではその被害は数百キロに及んでいる。毎日小出しに「大丈夫」だと出し続けている原発情報だが、実際はレベル7という最悪の状態というのが本当のところだろう。これだけ驚愕の放射能放出は、明らかに格納庫の損傷、あるいは再臨界が想定される最悪の状況である。これでは、止める、冷やす、閉じ込める作業は遅々として進まず、これからも広範囲に放射能を垂れ流す状況が続き、数百キロといえば、日本の頭脳である東京都もすっぽり汚染され、日本の機能さえマヒする恐れがある。日本列島は全部放射能に汚染されるという未曾有の状況になったと言わざるを得ない。自民党は民主党政権の対応を批判し、追い風に乗って地方選挙も圧勝したが、ちゃんちゃらおかしい。もともと原子力推進は自民党が行ってきたものである。自民党の原発推進のルーツは1954年にさかのぼる。中曽根康弘元首相が唐突に日本初の原子炉製造予算2億3500万円を議員立法で提出、たった3日間の審議で成立させて以後、官僚、財界、学会、メディアを巻き込み、「原発こそ、石炭や石油に代わる夢の新エネルギー」と国民に喧伝し続けてきて、現在この地震国日本に54基も原発を建ててしまった。しかもこの原発技術は地震のないアメリカのもので、地震や津波など想定されていないものだ。それを地震国に54基も建てたのだから、自民党の責任だと言っても過言ではない。アメリカ、政治家、官界、財界、マスメディアの利権がらみで、原子力を推進し、とうとう日本はおじゃんになってしまった。放射能汚染で輸出国日本の経済は崩壊し、強制退去地域は徐々に広がり、政府は小出しに拡大しながら、やがて数百キロにまで及ぶだろう。想像もできない過酷な日本が待っている。