テレビでは一件落着したかのように年金問題はさっぱり取り上げられなくなった。マスコミというのは実にいいかげんなものである。5000万件の実態は一体どうなったのか。実はまったく解決していないのである。数日前、僕のところに総務省のクロダさんから電話があった。総務省だと聞いて、うちのカミさんはてっきり振り込め詐欺だと思ったという。ぼくが電話を代わって聞いてみると、ぼくが出した年金記録確認地方第三者委員会への年金記録に係わる確認申立書が総務省について、これから電話でさらに追確認をさせて頂き、それから第三者委員会に回します、というのである。ありゃりゃ。ある期間、国民年金を払っていたのに、三年間支払っていないようになっているので、異議申し立てをしたのは、一年も前のことである。その一年前も、社会保険事務所に三時間も待って、ようやく国民年金課の窓口に当時のいろんな資料を持って異議申し立ての申請をしようとしたら、担当者が「第三者委員会はだいぶ混んでいて申請受理は控えるように言われていますし、当時の領収書でなければ証拠になりません」というから、「ばかもん、これが証拠になるかならないかはあなたが判断すべきものではなく、第三者委員会が判断するものだ」と部屋に響き渡るほど大声を出してしまったほどだ。大声を出すと、すんなりこれにお書きくださいと書類を持ってきたが、その異議申し立てを申請してから一年も経って今回の電話だ。それも何回同じ事を言っても要領を得ない。ぼくは昭和57年から60年まで編集プロダクションの自営業をしていた時期があり、その当時は、年金も国民健康保険も一体だと考えていたので、女房子供二人がいて万が一病気にでもなればと、100%加入していたわけである。しかしもう30年前のこと、領収書はないし、なんとか当時の状況説明とそれに付帯する資料を提出してあるはずだった。総務省のクロダさんとの電話は一時間以上にもなり、それも何回もかかってくるのである。ぼくは要領を得ないその電話の応対にだんだん虚しくなってきた。国は、国民が虚しくなって諦めるのを待っているのかも知れないなあっと邪推したくなるほどである。一年前の異議申立書には備考欄に次のように書き添えておいてはずだが-
「当時の国民年金支払い領収書を出せといわれても、こんなことになるとは国家を信頼していたので予測しておらず、領収書は残っておりません。しかしあなた方も逆に私が支払わなかったという確実な証拠をお持ちですか?私は100%、国民年金に上記の理由から加入していましたし、支払いも行っておりました。しかし残念ながらこの申し立てを持ってしても却下されることでしよう。国家は国民に対してこのような詐欺行為を働き、国民の信頼を失ったこの国は必ず滅亡するでしよう」。
「当時の国民年金支払い領収書を出せといわれても、こんなことになるとは国家を信頼していたので予測しておらず、領収書は残っておりません。しかしあなた方も逆に私が支払わなかったという確実な証拠をお持ちですか?私は100%、国民年金に上記の理由から加入していましたし、支払いも行っておりました。しかし残念ながらこの申し立てを持ってしても却下されることでしよう。国家は国民に対してこのような詐欺行為を働き、国民の信頼を失ったこの国は必ず滅亡するでしよう」。