まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

日本からデパートが消える日!

2009-09-07 | 発言
100円ライターがここのところ何度も割れて危ないので、金属製のライターをそごうに買いに行った。デパートに入るのは久しぶりである。エスカレーターに乗って6階の紳士雑貨売り場まで行く途中、各階の様子をみると、お客がほとんどいない。15年前の開店時には駅続きということもあって盛況だったが、今は売り子がボーっと立っているだけだ。6階についても状況は同じだった。広いフロアーに見渡しても客は私ひとりである。そごうは興銀出身の水島廣雄社長がデパートを不動産経営の発想で土地値上がりを背景に次々と店舗を拡充し破綻したもので、マーチャンダイジングもなにもあったものではなく、フロアーを区切ってテナントに貸しているだけのデパートとしては実にお粗末なものだったので潰れて当然だが、各デパートも明らかに店のコンセプトが時代に合わなくなってきている。三越、高島屋、大丸はのれんの重さで勝負してきたが、のれんに重きを置くお客さんは今の時代殆ど他界してしまっている。西武はマーチャンダイジングで自信を持ち、自らの商品を開発したものの売れなくて在庫が山となった過去を持つ。業界で最もマーチャンダイジングの力を持っているのは伊勢丹である。しかしここも収益性の高い高級婦人服の低迷で苦戦している。デパート業界はどこも毎年10%づつ売り上げを減らしている。時代の変遷でデパートの存在価値がなくなったからだ。唯一存在価値があるのは日ごろスーパーの食材で飽きている人たちを呼び込むデパチカぐらいだろう。いわゆるデパートの各層にカテゴリーキラーが現われてしまったからだ。家電はヤマダ電機やビックカメラなどの量販店、紳士服はアオキ、青山商事などの専門店、子供服は西松屋、婦人服はしまむら、雑貨に至ってはドンキホーテなど等、この商品はあそこにいけば安く揃っているというカテゴリーキラー専門店にデパートは太刀打ちできなくなっている。結局は一部セレブ族のステータスシンボルとしての価値しかなくなってきている。これだけでは大型店舗は運営できない。各デパートも安売りやバーゲンセールをやって売り上げの確保に必死だが、これではスーパーと変わらない。よほど顧客を満足させる新たなコンセプトを提案できなければ、もはやデパートは日本から消える運命にある。自民党のように改革することなくのれんにアグラをかいてきた結果、時代に全く合わなくなってしまった。経営に日々日々生まれ変わる努力は必要不可欠である。