昨日はカミさん、いつになく元気そうだった。
階段から落ちて、寝たままでもう一か月近くになる。
「どうだ、一回、立ってみるか?」
「うん」
散らかした座卓の上を整理し、その上に座らせる。
抱えて、ゆっくりと立たせてみる。
まるで、幼鳥が、初めて立つような風情だ。
カミさんの脚がガクガク震えているのが判る。
「なんとか、立てたなあ、痛くはないか?」
「うん」
カミさん、ゆっくりと、右足立ち、左足立ち、を繰り返す。
軽く屈伸もする。
俺は、カミさんが急に倒れないように、向い合せになって、軽く抱きかかえている。
塀越しの道路から、犬の散歩の老人がじっと覗いている。
昼間から抱き合って、エッチなことをしているのか、なんて、思われたって、どうでもいい。
数分経って、疲れた、といい、カミさんはまた座卓に座った。
「一か月も寝てたんだから、筋肉が落ちている」
「うん」
「痛みはないか?」
「うん、ちょっとだけ」
「でも、やれそうだな」
「うん」
「これから毎日、筋力をつけて行こう」
ようやく、リハビリ段階に入ったようだ。
階段から落ちて、寝たままでもう一か月近くになる。
「どうだ、一回、立ってみるか?」
「うん」
散らかした座卓の上を整理し、その上に座らせる。
抱えて、ゆっくりと立たせてみる。
まるで、幼鳥が、初めて立つような風情だ。
カミさんの脚がガクガク震えているのが判る。
「なんとか、立てたなあ、痛くはないか?」
「うん」
カミさん、ゆっくりと、右足立ち、左足立ち、を繰り返す。
軽く屈伸もする。
俺は、カミさんが急に倒れないように、向い合せになって、軽く抱きかかえている。
塀越しの道路から、犬の散歩の老人がじっと覗いている。
昼間から抱き合って、エッチなことをしているのか、なんて、思われたって、どうでもいい。
数分経って、疲れた、といい、カミさんはまた座卓に座った。
「一か月も寝てたんだから、筋肉が落ちている」
「うん」
「痛みはないか?」
「うん、ちょっとだけ」
「でも、やれそうだな」
「うん」
「これから毎日、筋力をつけて行こう」
ようやく、リハビリ段階に入ったようだ。