まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

新型インフルエンザと孫の保育!

2009-10-31 | 発言
「大丈夫だから、いいよ」、長女から電話がきた。「そうか、悪いなあ、気持ちはあっても身体がついていかなくてな。申し訳ない」、おいらは応えた。新型インフルエンザがいよいよ流行期に入り、孫の保育園でも130人中30人が罹るという事態になり、うつると困るので孫をこちらで保育するようになった。ところが一日12時間、孫の面倒を見るというのは予想外に疲れた。こちらの疲労を察して、長女は隔日にしてくれた。それでもダメだとわかって、またひまわり保育園に行くことになった。大変申し訳ないことだが、カミさんともどもバテてしまった。来月16日以降に東京都では幼児へのワクチン接種が始まるが、それまで罹らないことを祈るばかりだ。孫は可愛くても身体がついていかないという、実に情けない話である。今日の発表では、新型インフルエンザに罹る割合は14歳未満がなんと8割を占めるという。おいらのような60歳以上は免疫性もあるのか1%にも満たない。そういえばパチンコ屋に行ってもそんなにマスクしている人は少ない。圧倒的に幼児や児童に集中しているのである。春先から流行がわかっていながら、どうしてこうもワクチンの対応が遅かったのか、厚生労働省の怠慢である。

日本航空は倒産させ、会社更生法を適用させよ!

2009-10-30 | 発言
日本航空は企業再生支援機構による再建の道が決まった。しかし、この政府の選択はいかがなものか。経営の行き詰まりは、日航内の長年の派閥抗争、強い労働組合による巨額の企業年金などの独自の経営体質の欠陥を抱えている。その体質のまま国が資金をつぎ込んでも、血税が損なわれるだけではないか。ここは公的機関と言えども民間企業であるのだから、まず倒産させ、借金・年金などの負債をチャラにし、会社更生法を適用すればいいのではないか。それのほうが新たに再生できると思う。これはマズイ選択である。今の日航を救うには5000億円以上の資金を投下しなければならないだろうし、それをしても再建できるかどうかは定かではない。それほど日航の経営体質の欠陥には根深いものがある。日航独自の企業年金にしても、厚生年金にプラスすると月48万円にもなる一般常識からみるとかけ離れたものだ。社員たちは「これはボーナスや給料の一部」とホザくが、とんでもない話である。この赤字分が3000億円もある。この年金額を減らすというが従業員の三分の二の承認がなければ出来ないことになっている。実質倒産企業なのだから、すでにそんな権利もないはずなのに、社員たちは首を縦には振らないだろう。しかし月48万円という異常な年金を払うために血税を注ぎ込むというのは、全く持って納得できない。航空需要はあるのだから、政府は中途半端に救うような介入をせず、一般の民間企業と同じように、倒産させ、会社更生法を適用すべきである。

世間とおいらの日常

2009-10-29 | 随筆
いよいよ国会論戦が始まった。「赤字国債を発行し、財政再建をどうするのか」と自民・谷垣総裁が切り込めば、その財務体質をつくった「あなたに言われたくない」と鳩山総理が切り返した。一方国会外では、小沢幹事長が行政刷新会議のメンバーを新人でなく三期当選者以上にすると条件をつけたが、それじゃあ10人程度になって事業仕分けがうまくいくのかねー。その10人に20人くらいスペシャリストの新人をつけてもいいと思うけどねー。また、日本郵政の社長に大蔵官僚の斉藤氏が正式に就任した。前にも言ったように、銀行、簡保、郵便はもはや民間の仕事である。国主導に逆戻りして、赤字を税金で埋めるようにならなきゃあいいけどねー。民主党頑張れには変わりないけれど、初めての政権だからワイワイガヤガヤってとこあるなー。ワイワイガヤガヤと言えば、マスコミはノリピー終わると、今度は結婚詐欺殺人女の格好のネタが出現、6人の男を金のために殺し、その金で赤いベンツを乗り回しブランド品を身につけていたと連日放送、このネタでテレビも当分メシが食えるなー。一方こちらの日常と言えば、孫保育で、とうとうわしゃダウン。昨日は疲れて憔悴して、いつもの薬を倍飲んじゃった。カミさんは孫と「ミッキマウス、ミッキマウス」と一緒にはしゃいでガッバっているが、こちらは孫が可愛くても身体のほうが付いていかない。「今週はもういいから」、夜迎えに来た長女がおいらの憔悴振りをみて、猶予をくれた。孫は無垢で可愛いけれど、男は子守に向いてないのと持病持ちですぐ疲れてしまうので、とうとうお手上げだ。

孫のわが保育園は隔日にしました。

2009-10-28 | 随筆
護衛艦が衝突した。ノリピーが介護専門学校に入るという。行政刷新会議のメンバーがまだ決まらない。今日から国会論戦だ。34歳の女性が金が目的で4人も睡眠薬を飲ませて練炭で一酸化炭素による自殺とみせかけ殺したらしい、などなど今日のニュースが飛び込む。「きたよー、みえちゃんー」と孫の声。今日はみえちゃん保育園の日だ。連日だと二人ともバテるので、保育園のインフルエンザも少し下火とも言うので、隔日にしてもらった。とてもじゃないが連日12時間孫の子守はやっぱりきつかった。カミさんの場合、毎日朝定期的にウンコしていたのが、孫がくると出なくなった。敏感なものである。おいらもなれてないからヘトヘトになる。孫は可愛いけど、疲れるというのが実情だ。

よかったよ、鳩山首相の所信演説!

2009-10-27 | 発言
鳩山首相の所信表明が昨日国会で行われた。実にいい演説だった。友愛、人の絆のある社会造りを国民と共に築いていこうと、鳩山の政治理念を「無血の平成維新」と位置付け、わかりやすく述べたものだった。演説が終わると、それを聞いていた民主党議員たちは一斉に立ち上がりスタンディングオベーションが起きたくらいだ。それほど感動できる内容だった。ところがそれを見た谷垣自民党総裁は「ヒットラーの親衛隊のようだ」と酷評し、みのもんたを始め新聞やテレビも「今までの総理演説より倍長い」となぜか演説の長い短いばかりを比較し報道している。大マスコミたちは実に低脳というか下品である視点でしかモノを見られない。「社会の中で弱いものを守ろう」という理念は立派である。そういったことを褒め称えずして、あるいは賛同して「お互いそういう社会をつくっていこう」と言わず、演説の長さにクレームをつける視点での報道は「アホか」とうんざりしてしまう。次いで今朝のテレビ各局のニュースではどれも酒井法子の裁判の模様を克明に時間を割いて報道している。一人のバカタレントが麻薬をやった、それだけのどこにでもあるつまらん話を延々とやるマスコミは「国民がこの報道を望んでいる。視聴率がとれる」と国民を低脳扱いにしているのだ。まったく日本のマスコミは意識レベルの低さには嘆かわしいばかりだ。

モノ考える暇ないじゃん!

2009-10-26 | 随筆
今日は月曜日、わがみえちゃん保育園に、孫が朝の七時半にやってきた。さっそくぼくの膝の上にのっかって「ねえ、ねえ、バッタつくって」と折り紙を差し出す。バッタねえ、おいらは鶴しか折れねえ、そいじゃあと、ハサミでバッタらしきものを切りとる。「ほら、バッタできたよ」「ひまわりのバッタつくって」、どうも保育園で作っているバッタと違うらしい。「ここ切って」、おいらは言われた羽の部分を切った。「これじゃあ、イモムシだよ」「イモムシだあ」、とかなんとか保育士やってると、ありゃりゃ、いつも朝ブログ書いてるのに、書けないじゃん。自分の平生の生活ペースは今日から一新することになる。カミさんにようやく代わって二階に上がってきてこれを打っている。民主党は昨日参議院補欠選挙で二議席とも当選した。そして今日から国会の論戦が始まる。そうだ、鳩山の所信表明演説を録画しとかなくっちゃ。それから病院行って、二人の薬を貰いに行って、午後はカミさんが自治会館に卓球に行くので、保育士の交代だ。なんて忙しくなって、モノ考える暇ないじゃん。

野村監督、ご苦労様でした!

2009-10-25 | 発言
日本ハムとのクライマックスシリーズに昨日負け、野村克也監督は楽天を去ることになった。それにしてもかき集め選手の集まりのヘボ球団をリーグ二位までよく持っていったものだ。やはり野村監督の実力である。「長島が太陽なら、ワシは野に咲く月見草」、日の当たらないパーリーグで三冠王を取り、現役引退後も南海、ヤクルト、社会人野球の監督を経て楽天の監督五年と、74歳のこの歳まで野球一筋の人生である。奥さん野村サッチーの毒舌と、野村監督のボヤキはあまり人間的に褒められたものではないが、マスコミにも受けて、それなりに楽しませてくれた。とにもかくにも74歳という高齢まで野球の第一線で活躍したことは、球史に残る偉業だ。ノムさん、ご苦労様でした。

ワイワイガヤガヤ政治とぼくの日常

2009-10-24 | 随筆
97兆円の概算要求にあっと驚き、昨日は突然の刷新会議初会合中止になんじゃこりゃあとクビをかしげ、普天間基地移転、アメリカさんがあれだけ強く言えば公約違反でも従うしかないでしようと思う。民主党政権も初政権でワイワイガヤガヤやっている。自民党政権時代では決まった結果だけが国民に報告されたが、民主党政権では一つひとつのプロセスがわかるようになった。その点はオープンに情報公開となって国民も一緒になって考えることができる。それをネタにマスコミでは、これもワイワイガヤガヤ、朝日新聞などは相も変わらず、鳩山や亀井の資産や政治資金に疑問ありと重箱の隅をほじくるようなネタをさもスクープがごとく扱っている。世の中はワイワイガヤガヤである。一方ぼくの日常も孫政権で一変しそうだ。昨日は初めて保育園開設となり、孫の世話を10時間カミさんと一緒にやった。こりゃあ疲れるぜ。隣のじいさんが孫を抱いて歩いてるのを見て「可愛いですね」と社交辞令を言うと、彼の第一声が「疲れますぅ」だった。向こうは保育園の空きがなく、もう二ヶ月以上も面倒見ているようだ。こちらも孫がワクチン打てるまで数ヶ月ぼくたちが保育士をやるようになるだろう。夕方娘が勤務を終えて迎えにきたら、孫が「まだ帰りたくない」と言う。それを聞いて娘は居心地のよさに安堵したようだ。娘も安堵し、孫も喜び、あとはわれわれの体力次第である。土日と休暇を貰って、来週から本格的になる。まだ四歳だけど、ひらがなを教えようかななんて思っている。よし、今日は競馬場にでも行ってパーっとやるかー。

いよいよ新型インフルエンザ警報域に!

2009-10-23 | 随筆
昨夕、大学病院で看護士をしている長女が、預けていた保育園から四歳になる孫を引き連れてやってきた。「園児130人の保育園で、もう30人、新型インフルエンザでダウンしているの」。おいおい、それじゃあ孫が罹るの時間の問題じゃないか。孫が罹れば長女は仕事を休まなければならない。それじゃあ共倒れになってしまう。よっしゃ、こっちで面倒見るよ。ということになって、カミさんの名前をもじって「みえちゃん保育園」の開設ということに相成った。今朝、七時半に長女は孫を置いて病院に仕事に出かけた。娘の心配は孫の環境が変わって泣くんじゃないかということ。こっちは10時間孫の世話できるかねーということ。孫は10時間みえちゃん保育園でうまくやっていけるかねーということ。初めての試みなので三者三様の不安がある。しかしことは非常事態でやってみるほかはない。「じゃあ、おかん仕事行ってくるね」。その後なんとか孫とみえちゃん先生は機嫌よくやっているので、長女に「楽しくやってるよ、安心して仕事やってください」とメールを打っておいた。医療従事者だから長女は来週ワクチンを打てる。ダンナも同じ病院でレントゲン技師をしているから同様だ。孫のワクチンはあと二ヶ月くらいか、とすると、三ヶ月近くはみえちゃん保育園は続くようだ。ワクチンを打たなくて保育園に行ったら、まずうつるから元の木阿弥になってしまうからだ。130人中30人も園児がかかるということは、いよいよ本格的な流行に入ったらしい。ぼくたちのように各人各様で乗り切るしかない。

やっぱり大蔵官僚かよ、日本郵政社長!

2009-10-22 | 発言
勿論小泉は派遣法を通して日本に貧富の差を拡大させ、日本人の生活をガタガタにさせたよ。ところがその小泉に300議席も取らせて圧勝支持したのは国民である。しかし、国民が望んだのは「これは郵政選挙、郵政を官から民へ」ということではなかったか。民主党政権に変わって、西川社長が辞任に追い込まれ、昨日、旧大蔵事務次官の斉藤次郎氏が日本郵政社長に内定した。もうこれで官の公社時代に舞い戻ったと同じである。銀行、保険、郵便と民間でも出来る事業を、せっかく民間にして国の手から離れたというのに、なぜもう一度国が関与していくのか。国がスリムにならなければならない時に、明らかに逆行である。亀井大臣は特定郵便局長とのつながりも強く、その利便性だけで、銀行・簡保あわせて300兆円という膨大な資金運用の在り方を国債や財投融資につぎ込む国策運営にしていいものかどうか、必ずやまたその不効率な運営の損失が血税で埋め合わされるようになるだろう。官僚じゃあ、会社経営はわからない。必ずや赤字を一杯出して失敗するだろう。

いろいろ出てくる民主党政権!

2009-10-21 | 発言
勿論、民主党政権を見捨てるつもりはありません。少なくとも自民党政権より遥かにマシですから。自民党政権のように何をやっているのか判らない政治ではなく、少なくとも国民には政治が身近になり、日々日々情報が入るようになりました。少なくとも改革には四年はかかるし、期待をしながら四年をじっくり見守るようですね。それにしても、来年度の概算要求97兆円には失望しました。藤井財務大臣は90兆円以内に抑えたいと言っているが、少なくとも麻生政権の88兆円を下回らないと話しにならないでしよう。いくら中身を替えたと言ったって、赤字国債を発行するようじゃあ、ムダを無くすと言った公約違反です。頑張って削減してもらわないと。それから西川日本郵政社長の辞任。これによって、再び国の反映が色濃くなりますが、どうかねー。確かに地方の郵便局に銀行、保険の窓口や行政の窓口を一体化させることは、地域住民にとって便利でいいけれど、ディメリットも多い。ひとつは経費がかかるし、株式会社として成り立たなくなり、国家支援が必要になるだろう。ふたつには、220兆円という膨大な郵便資金が、国債購入や財政投融資に使われることだ。ここらを厳しくチェックしないと、また元の木阿弥になってしまう。ぼくは筋金入りバンカーの西川社長に株式上場できるまでの完全民営化を期待していたが、この件が後日民主党政権の命取りにならなきゃあいいけどねー。銀行、保険、郵便といった業務は民間で出来ることなんだから、完全民営化のほうが身軽になれると思うけどねー。第二の日本航空になって、また税金を注ぎ込むようなことにならなきゃあいいけど・・

生老病死の人生の悲哀

2009-10-20 | 随筆
一昨日、相模原市で起こった夫婦・家族の事件がやりきれない。ALS(筋萎縮性側策硬化症)という原因不明の難病の長男(当時40歳)を五年前にお母さんが人工呼吸器の電源を切って死なせた。長男がこれ以上苦しくて生きられないといい、嘱託殺人だった。執行猶予がついたが、母は泣き崩れる日が続いた。そして、その母(65歳)つまり妻を「一緒に死のう」と夫(66歳)が刺殺し、自分は死に切れず警察に出頭した。妻は娘に「やっと楽になれます。長男のところに行って一緒に幸せに暮らします」と遺書を残している。たぶんこれも嘱託殺人という判決で執行猶予がつくだろうが、それぞれのどうしようもない苦しみが伝わってくる。ぼくの知っている人にALSの患者がいる。可良時寿子というペンネームでブログにALSの闘病日記を後世のために学術的に記述しておられる。それによると、この難病は全身の筋肉が硬直してくるので、まず食道の筋肉硬化によって食事が取れなくなって、可良時さんは胃に穴を開け、流動物の栄養剤を直接入れておられる。そして今度は呼吸もしにくくなって苦労に耐えておられる。最近では苦しくなれば「モルヒネがありますから」と医者に言われているそうだ。日々更新されるそのブログを読んでいると胸がつまってくる。ぼくでさえそうなのだから、傍におられる奥さんの気苦労も大変なものだろうと思う。どんな元気な人も、ひとは必ず死ぬ。ぼくだって、ボチボチかも知れない。その死に方というものは誰も選べない、神様だけが知っている。人生は楽しくいい思い出もあるが、晩年は辛く哀しいものだ。

現役はいいよなー

2009-10-19 | 日記
ぼくは持病を持っていて働くことが出来ない。61歳という団塊の世代はまだまだ働き盛りだ。鳩山も菅も団塊世代だし、「ああ、現役っていいよなあ」といつも思いながら、庭のスズメにエサをやり、せいぜいパチンコ台と喧嘩する程度の空白な老後生活に入っている。今日も東京は晴れ、青空が澄み渡っている。庭のアサガオの種を収穫した。また来年になったら撒いてやろう。

「不毛地帯」とぼくの経済記者時代

2009-10-18 | 発言
先週の木曜日からフジテレビで山崎豊子の「不毛地帯」が唐沢寿明主演で始まった。主人公の壱岐は実在の人物で伊藤忠商事会長になった瀬島龍三氏(上記写真)。大本営参謀からシベリア抑留生活11年を経て、繊維専門の伊藤忠を総合商社として確たる地位にまでのし上げた人物である。ぼくは経済記者時代に何度か会っている。初めて会ったのは、大森の料亭だった。いすゞ自動車の岡本利雄社長と親しくて、秘書にアポを取ったら、料亭にいるというので、夜カメラを持って走ったことがある。当時岡本は副社長、瀬島龍三も伊藤忠の副社長。いすゞ自動車が生き抜くために岡本は瀬島と組んでGMと電撃的な業務提携を成したのだ。料亭にぼくがカメラを持ってやってくると玄関に岡本副社長が出てきて「よくここにいると分かったな。今日はプライベートな集まりだが、まあいいか」と上がらしてくれた。古風な大広間には、GMのガステンバーク会長夫妻、瀬島隆三夫妻、岡本副社長の奥さん、そのほかがいた。ぼくはシャッターを切ってそのにこやかな風景を写真に収めた。その時初めて瀬島龍三に会った。「ぼくの会社にも遊びに来なさいよ」、瀬島はそう言ってくれて、また後日伊藤忠で何度か会った。彼の構想は、一介の繊維商社の伊藤忠を三菱商事、三井物産に比肩できる総合商社にすることだった。そのための手段として、化学・重工業などの分野で世界の大企業と日本の企業の業務提携をどんどん推進して行った。それによって双方の物流の仕事が伊藤忠に転がり込むわけだ。そのひとつがいすゞ・GMの業務提携だった。経済小説というのは殆ど事実を書くものである。事実は小説より奇なりというが、経済小説作家は、克明に取材し、事実に基づいて筆を走らす。勿論小説と名を打ち「この物語はフイックションです」と断りを入れるが、殆ど事実を書く。山崎豊子の「華麗なる一族」も山陽特殊製鋼の大内俊司会長の話で新日鉄専務時代から、ぼくは大内に何度も会っている。一時、作家の清水一行氏が月刊現代で「新日鉄永野重雄社長の番頭・大内は、永野の私腹を肥やさしている伏魔殿」と書いたことがある。大内は困ってぼくに「なんとかならないか」と懇願してきた。ぼくは清水一行にその旨を伝えると「あなたも物書きの端くれなら判るだろうが、ペンを折ることはできない。ここに検察から貰ったあれ以上のどえらい情報もある。しかしこれを公表すると大変なことになるので、大内さんに伝えてくれ。これ以上ヘンな動きをしなかったらこれ以上書かないと」。ぼくは大内専務にそのことを伝えると、大内は大変喜んでいた。その後、永野は引退し、大内も新日鉄副社長から山陽特殊製鋼の会長に転出したが、その後のことを山崎豊子は克明に「華麗なる一族」として小説に仕立て上げた。「不毛地帯」も瀬島にとって初仕事の航空機戦争を中心に纏め上げたものだが、殆ど事実である。経済活動の現場というものは企業が生き抜くための実に生々しいものである。瀬島氏はその後中曽根政権時に臨調に入り政治の分野でも活躍し、95歳でこの世を去った。

バッサリ切らんかい、国家予算!

2009-10-17 | 発言
来年度の概算要求が実質97兆円と発表された。なんじゃこりゃあ、税収が40兆円しか見込めないのにその倍以上も金使っていいんかい?どう考えても今の政治化は借金ボケしている。どこの家庭でも、会社でも、収入内でヤリクリしようと力学が働くのが当たり前。徹底した予算の削減がなぜ出来ないのか、政治家に失望しつつある。このままじゃあ日本は沈没するぞ。国債という借金して当たり前という考えを根本から無くさないとどうしょうもない。各省の官僚の積み上げというやり方を根本から変えるといったのは民主党ではなかったか。なのに、今年度88兆円を上回る97兆円とは何事か。大臣・副大臣・政務官の三人では所詮官僚に「これは必要です」と丸め込まれてしまってのこの数字。「ムダを無くせ」と官僚に言ったって、官僚は自分たちが作った予算の積み上げて「これも、これも必要です」と言われるのが関の山、当たり前でしよう、人間というものは自分の仕事がムダとは誰も言わないでしよう。だから昨日も書いたように、20%削減と各省に通達を出し、各省の中で優先順位を決めさせて、下の予算を切っていくようにしないと、予算内で治まらないのは当たり前だ。これから行政刷新会議で査定が始まるが、各省の提示予算がこれじゃあ、せいぜい切れてもたかが知れている。まったく、ドラステックなヤリクリが出来ないものかねー。金がないというリアリティが政治家にないから、こんな予算しか組めないんだよ。哀しくなるぜ。