新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

チューインガムの栄枯盛衰

2014-10-14 08:58:34 | コラム
ロッテの工場の跡地が遊んでいる:

「頂門の一針」の第3456号で村山雅弥氏「チューインガム離れ スマホが需要奪う?」と題してガムの需要衰退を論じておられる。ご尤もかと思っている。

その昔にロッテが山手線の新大久保駅の近くに大きなガムの工場を建設したのが車中から見えた時に「何と言う辺鄙なところに工場を建てたものか」と会社の同僚とともに半ば感心し半ば嘲笑ったと記憶する。しかし、何と言うことか、今や私がその直ぐ近所のアパートに1988年から住んでいるのだ。

その頃には、そこから5~600メートルも離れた我が家まではガムのに臭いが襲ってくることはなかったが、その工場に面した路地を抜けて大久保通りに出ていけば、強烈なガムの香りに閉口したものだった。その頃には工場の反対側に女子寮があったし、工場の並びにはロッテ球団の事務所まであったのだった。

しかし、今や工場は閉鎖された模様で近くを通っても何の臭気もなく、女子寮の建物は解体されつつあり、元の球団事務所のビルはベニヤ板で封鎖されている(と記憶する)。まさに時代の流れが変わって、ロッテと言えばチューインガムだったものが、人気(ヒトケ)のない工場に変わってしまっている。

かく申す私はそれほど熱烈なガムの需用者でもないので、ガムの供給量が減少しても支障はない。だが、今回の指摘を見るまでは需要の変遷は考えても見なかった。先日家内とともにあの路地を抜けた際に「ロッテはこの工場の跡地を如何に活用するのか」と語り合った。考えられるのはアパート(マンションとも言うようだが)である。

その工場跡地の線路を隔てた新大久保駅から我が家に向かう路地には、ここ半年の間に11階建ての賃貸アパートが3棟も建ってしまった。ロッテがあのKoreatownの裏側になる跡地を遊ばせておくとは思えないが、一部には供給過剰説もある不動産業界に敢えて出ていく用意があるのかと思って眺めているのだが


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