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新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月19日 その2 LA Dodgers対Chicago Cubsの野球

2025-03-19 15:23:10 | コラム
冷静なる評論家としての論評:

少しだけ目立った点を挙げて置こうと思うと思う。

今永の4回69球での交替:
アメリカの評論家の間でも「早すぎる」との批判が出ているとかだが、私は3回でも早くはないと見ていたほど、今永は目一杯だった。特に四球を4回も与えた後の表情の頼りない表情が物語っていたと思う。確かに、ノーヒットだったし1点も取られてはいなかったが、4回まででopening game starterの責任は果たしていたと思う。

今永を交代させたことを云々するよりも、ベン・ブラウンを出して失点したベンチの投手交代の誤りを責めるべきではないか。今永は確か通算7打席大谷翔平にヒットを打たせていなかったことを褒めるべきではないか。MLBで2年目の投手としては立派な出来だったと評価しても良いと思う。

カブスのキャッチャーのリード:
既に指摘してあったことで、大谷に対して徹底的にアウトサイド(「アウトコース」という野球用語は出鱈目だ)の高めに速球を投げさせていたのは当然と言えば当然の策。何故ならば、大谷君の目にも止まらない高速スゥイングでは、下からアッパー気味にバットが出てくるように見えるのだから、高めのストライクは一寸だけ対応が厳しいようだ。大谷が不満そうな表情を見せるストライクの判定は高めが多いと思うのは僻目か。

カブス側はデータを揃えてあったのだろう。だから今永がセカンドゴロに仕留めた時には、大谷は思いきり球の上っ面を叩いていた。

今永がボールになる落ちる球で三振を取ったのも、良く考えた配球。しかし、ブラウンはボール1個分低く投げてしまったので、痛烈なヒットを打たれた。言うなれば「流石大谷」と「流石今永」とでも言うべき所か。

アメリカ人たちの社交辞令の鮮やかさ巧みさ:
昨夜の試合とは直接に関係していないが、報道機関の連中がMLBのヘッドコーチ(監督と訳されている場合が多い)やコーチたちが日本の選手を「凄い」とか「直ぐにMLBに来ても通用する」というように褒めるのをそのまま記事にするのは結構だろうが、余り額面通りに受け止めた記事にはしない方が良いように思えてならない。一つだけ例を挙げれば「ロバーツ監督の阪神の才木の高評価」辺りか。

そういう理由はそこにはある種の「文化の相違」があるからだ。勿論、礼儀正しく奥床しい我が国にも「お世辞」を言う文化はある。だが、西欧人たちは社交性が高いというか、極端に言えば「巧言令色鮮し仁」に近いとすら感じる「幼いことろから躾けられた社交性の高さが備わっていて社交辞令(お世辞)が非常に巧みなのである。

私の彼等の中で過ごした得た感覚では、我々は彼等の社交性にはとても対抗できないのである。賞賛して貰ったと報道するのは良いが、褒められた方は「幾らか割引して受け止める方が無難である」と経験上から言える。

LA Dodgers対Chicago Cubsの野球

2025-03-19 07:07:45 | コラム
見せ場が少ない試合だった気がした:

ある程度の興味と関心をもって約3時間の試合を見ていた。偽らざるところを言えば「両ティームがジャイアンツとタイガースと対戦したのを見ていて、3月半ばのこの時期では未だリーグ戦には入れるまでに仕上がっていないので、18日の開幕戦には多くを期待できないのでは」と評価していた。

しかも、Dodgersは予めベッツが体調不備で欠場とは知らされていたが、いざ先発メンバーが発表になってみればフリーマンの名前もないという言うなれば「王様」の大谷は健在でも、「飛車角落ちかな」と思わせる状態。高額の入場料を取っておきながら、ベッツのように東京まで来て体調不備というし、フリーマンも直前にわき腹を痛めたとは、Dodgersは如何なる管理をしていたのかと言いたくもなる。

在職中にシアトルで何度もMLBの野球を、主に(「メイン」なんて言わない)マリナーズを見てきたので、彼らの野球の質と見る者を楽しませてくれる優れた技術はある程度以上認識しているつもりだ。だが、私の眼には昨夜の試合から見えたプレーには、まだ本格的なシーズンに入る前の硬さが残っていた感があったのは残念だった。

特に残念だった点を挙げよう。それはカブスの二塁手がダブルプレーを焦って一塁に悪送球したこと、三塁手が打者の傾向を読んでショートストップの方にシフトしていて、ゴロを上手く捕ったが一塁に悪送球したこと、左翼手のバックホームはチャンと捕手に届いていれば本塁でアウトにできただろうにと、思わせられた守備面の粗雑さが目立った。

「流石だ」と思わせてくれた点を挙げないと不公平だろう。それはNPBでは滅多に採用しない内野手を相手打者の打球の傾向を読んで守備位置をシフトするディフェンス。Dodgersのロハスというショートストップは2塁ベースの近くに位置していて、その形からピッチャー返しで抜けてきたセンターに達しようとするゴロを2度も難なく処理してくれた。

大谷はヒットこそ2本打って見せてくれたが、本調子になるのはこれからだろうと見た。カブスのキャッチャーが徹底してアウトサイド高めの真っ直ぐの要求をしていたのが面白かった。山本由伸は1点を取られたが調整は順調のようで、球速も何とか150km台を維持していた。今永は何度か首をひねったようにコントロールというか制球力が未だしの感があったが、無失点で切り抜けたのは流石だった。

おしまいに、こぼれ話を。Dodgersに「パヘス」という名の外野手がいた。昨夜までどのような綴りなのか判明しなかった。初めて背中を見る機会があるとPAGESとなっていた。何の事はない英語読みならば「ペイジズ」となって「頁」の複数だったので、一人で受けていた。

MLBには南アメリカの選手が多いので、そのカタカナでの表記が面倒なのだ。何処のティームか覚えていないが、NHKが「マーティー」と呼んでいた選手がいた。背中にはMarteとあった。つい先ごろまで阪神タイガースに「マルテ」という陽気な選手がいた。綴りはMarteだった。同様にアナウンサーが「ゴームス」と呼ぶ選手がいた。背中にはGomesとあった。スペイン語読みなら「ゴメス」なのだが。