どっちにする?

人生って「どっちにする?」そんな選択の連続。あまたあるはずの選択肢。決めるのは自分\(^o^)/

キャンペーン

2009-12-06 22:16:51 | 徒然に

NHKが自殺防止のキャンペーンを始めたようだ。

私は渡米する前、交通事故の死者を自殺の死者が凌駕したと報道されたときから、非常な危機感をもってこのことを考え続けている。

歩けば棒にあたるように、自殺するかもしれない可能性を誰しもが持っているような気がしていたから。交通事故にあうかもしれない危険性より、自殺するかもしれない危険性が上回ったのだとしたら、傍観者でいられるわけはない。

加えて、気になったのは自殺する人がみな、家族に黙ってなくなること。家族は追い詰めらた人を救えないのか・・・一緒に毎日生活していて、どうしてお互いに気付き合えないのか・・・。

そこから、脳のことを考え始めた。感情とはなに?どうして人は追い詰められていくの?

USでの生活6年間は、一種自分も追い詰められた期間だった。カルチャーショックだと気付くのに3年を要した。気付いた、それからどうしたらいいの?で、また歳月が必要だった。ひとつひとつ丁寧に考え続けた。

USの生活に慣れ、心の中にUSでの市民権を得たと思った頃、今度は日本へ帰国することになった。逆カルチャーショックは想像以上に私を追い込んだ。

実はその頃は、自分の体調不良を家族にも話せなかった。渦中にあるときは、話せないのだということを自分で体感した。苦しさに飛び込んだ漢方の店。品のいい、年上の女性の薬剤師の方に、自分のことを話した。聞き上手なその人は、私のことを事細かに分析し、私は導かれるように自分のことを話した。

私の話をずっと聞いてくれたその人に、あなたの状態は薬ではよくならない。人の手で解きほぐしてもらいなさい。いいマッサージの先生を紹介するから・・と言われたときは、その場に崩れて落ちるような感じがした。人の手?家族に囲まれて幸せな生活をしているのに、人の手がいるの? こんな話を家族にできるわけがない。

苦しい日が続いた。でも、それを出せない。苦しいと言えない。

今やっと書ける。今はずっと楽になったから。

あの頃を振り返るに、私はまだ、走っていたからよかった。単純な有酸素運動はセラトニンの分泌を促進し、頭脳を積極思想に導いてくれる。うつにならない最善の方策だといわれている。私は知っていてそれを敢行していた。

一日に100人の人が、自ら命を絶つコノ国は、どんな豊かさを持っているのだろうか・・。

私の生徒たちは、親が裕福な子もいれば、経済的に困窮している生徒もいる。後者は、物価が高い日本で、毎食自炊し、お弁当を持参し、アルバイトも学資のためにしている。アルバイトがあることがありがたいといい、キレイな目をして、いきいきと自分の家族のことを、将来を私に話す。目をそらさずまっすぐな姿勢に、私はときどき、泣きそうになる。

一ヶ月前、一人の生徒が、授業中に疲れて居眠りをしていた。気になっていた。

その生徒が今はにこにこと授業をうけている。苦手な漢字の試験の時も、にこにこと私を見ている。 にこにこ先生を見ても、答えは書いてないよ と私。 先生がきれいで見ています。 ・・・まったく、どこでそんなお世辞覚えたの? 

作文の時間。○○しませんか? という、お誘いの文章を書いてみましょう 

文法を説明すると難しいのだが、私たちが英語の構文を学んだように、外国人は日本語をいくつかの構文にして理解する。

お誘い構文が今回の課題だった。

先生をインド料理の店に誘います というのが、その生徒の作文だった。内容を読むと・・・・先生を見ていると、父と母を思います。だから一緒にインド料理を食べに行きましょう と書いてあって・・。そうだったの?だから、にこにこと私を見ていたのね。

ネパール人の彼は、仏像のような美しい顔をしたハンサムボーイなので、そのお母様に似ているなんて、光栄で・・嬉しくて・・実は授業中に言葉を失ってしまった。

自殺、豊かさ・・・そして私の生徒たち。考えさせられることがたくさんある。

私は益々生徒たちが大好きになっていく。愛してやまない。

 

コメント
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