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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(下)編(14)捕ふばかりを

2013年07月19日 | 古今相聞往来編(下)
【掲載日:平成25年7月19日】

我がいのちの 長くしけく いつはりを よくする人を とらふばかりを



未練みれん残すは 男の常か
焼けぼっくいの くすぶりないか
懐古かいこの 思いにひた
馴染なじんだ あの人恋し
 
うらぶれて れにし袖を また巻かば 過ぎにしこひい 乱れむかも
《恋めて 別れたあの児 またたら 昔の激恋こいが 戻るやろうか》
                           ―作者未詳―(巻十二・二九二七)
   
今よりは 恋ふとも妹に 逢はめやも とこ去らず いめに見えこそ
《もうお前 がれしたかて われへん 夢に始終しょっちゅう て来てしな》
                           ―作者未詳―(巻十二・二九五七)
   
玉梓たまづさの 君が使つかひを 待ちしの なごりぞ今も ねぬの多き
《あの人の 使いを待った 名残なごりやで 寝付けん夜が 今もいんは》
                           ―作者未詳―(巻十二・二九四五)
   
我がいのちの おとろへぬれば 白栲しろたへの 袖のなれにし 君をしぞ思ふ
《衰えた 命思たら その昔 馴染なじんだあんた う思い出す》
                           ―作者未詳―(巻十二・二九五二)

腑抜ふぬけで しょぼくれてても
気丈きじょうや なにくそ生きる

うたがたも 言ひつつもあるか 我れならば つちには落ちず 空になまし
何時いつまでも まだうてるか 情けない うちなら死ぬわ しょぼくれてんと》
                           ―作者未詳―(巻十二・二八九六)
                         (仲かれ逢えん相手に叱咤激励しったげきれい?)

ようしこのうち 長生きしたる
うそつく男 許さでくか

我がいのちの 長くしけく いつはりを よくする人を とらふばかりを
《この命 しもんや うそばかり つかまえ らしめたいで》
                           ―作者未詳―(巻十二・二九四三)