NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【二月二十一日】放映分
勝鹿の 真間の手児名が 麻衣に 青衿着け 直さ麻を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳らず 履をだに 穿かず行けども 錦綾の 中に包める 斎児も 妹に及かめや
《葛飾真間の 手児名て云う児 色褪せ衿の 麻衣被り 麻そのままの 粗末裳穿いて 髪も梳らん 裸足の児やに 錦服着て 育った児にも 負けん位に 器量の良え児》
【万葉歌みじかものがたり】《手児名し思ほゆ》
これほどの 伝え話があろうか
宇合様も さぞ満足されるであろう
下総の真間ではあるが 常陸の隣国
番外に収録することで 世に伝えられる
鶏が鳴く 東の国に 古に ありける事と 今までに 絶えず言ひ来る
《東の国に 伝わる話 昔を今に 伝える話》
勝鹿の 真間の手児名が 麻衣に 青衿着け 直さ麻を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳らず 履をだに 穿かず行けども 錦綾の 中に包める 斎児も 妹に及かめや
《葛飾真間の 手児名て云う児 色褪せ衿の 麻衣被り 麻そのままの 粗末裳穿いて 髪も梳らん 裸足の児やに 錦服着て 育った児にも 負けん位に 器量の良え児》
望月の 満れる面わに 花の如 笑みて立てれば 夏虫の 火に入るが如 湊入りに 船漕ぐ如く 行きかぐれ 人のいふ時
《綺麗面差し 笑顔で立つと 火に入る虫か 湊集まる船か 男押しかけ 嫁にと騒ぐ》
いくばくも 生けらじものを 何すとか 身をたな知りて 波の音の 騒ぐ湊の 奥津城に 妹が臥せる
《なんぼ生きても 短い命 私如きに この様な騒ぎ そんな値打ちは うちには無いと 水底深く 沈みて臥すよ》
遠き代に ありける事を 昨日しも 見けむが如も 思ほゆるかも
《昔のことと 伝えは言うが 昨日のことに 思えてならん》
―高橋蟲麻呂歌集―(巻九・一八〇七)
葛飾の 真間の井見れば 立ち平し 水汲ましけむ 手児名し思ほゆ
《真間の井を 見てると幻視える あの手児名 ここで水汲む 可愛らし姿》
―高橋蟲麻呂歌集―(巻九・一八〇八)
それにしても 可哀想なことをしたものだ
昔の女は こうも純情可憐であったか
今の女ときたら・・・
言うまい 言うまい
蟲麻呂の固い心に ひと時 笑みが溢れる
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【二月二十一日】放映分
勝鹿の 真間の手児名が 麻衣に 青衿着け 直さ麻を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳らず 履をだに 穿かず行けども 錦綾の 中に包める 斎児も 妹に及かめや
《葛飾真間の 手児名て云う児 色褪せ衿の 麻衣被り 麻そのままの 粗末裳穿いて 髪も梳らん 裸足の児やに 錦服着て 育った児にも 負けん位に 器量の良え児》
【万葉歌みじかものがたり】《手児名し思ほゆ》
これほどの 伝え話があろうか
宇合様も さぞ満足されるであろう
下総の真間ではあるが 常陸の隣国
番外に収録することで 世に伝えられる
鶏が鳴く 東の国に 古に ありける事と 今までに 絶えず言ひ来る
《東の国に 伝わる話 昔を今に 伝える話》
勝鹿の 真間の手児名が 麻衣に 青衿着け 直さ麻を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳らず 履をだに 穿かず行けども 錦綾の 中に包める 斎児も 妹に及かめや
《葛飾真間の 手児名て云う児 色褪せ衿の 麻衣被り 麻そのままの 粗末裳穿いて 髪も梳らん 裸足の児やに 錦服着て 育った児にも 負けん位に 器量の良え児》
望月の 満れる面わに 花の如 笑みて立てれば 夏虫の 火に入るが如 湊入りに 船漕ぐ如く 行きかぐれ 人のいふ時
《綺麗面差し 笑顔で立つと 火に入る虫か 湊集まる船か 男押しかけ 嫁にと騒ぐ》
いくばくも 生けらじものを 何すとか 身をたな知りて 波の音の 騒ぐ湊の 奥津城に 妹が臥せる
《なんぼ生きても 短い命 私如きに この様な騒ぎ そんな値打ちは うちには無いと 水底深く 沈みて臥すよ》
遠き代に ありける事を 昨日しも 見けむが如も 思ほゆるかも
《昔のことと 伝えは言うが 昨日のことに 思えてならん》
―高橋蟲麻呂歌集―(巻九・一八〇七)
葛飾の 真間の井見れば 立ち平し 水汲ましけむ 手児名し思ほゆ
《真間の井を 見てると幻視える あの手児名 ここで水汲む 可愛らし姿》
―高橋蟲麻呂歌集―(巻九・一八〇八)
それにしても 可哀想なことをしたものだ
昔の女は こうも純情可憐であったか
今の女ときたら・・・
言うまい 言うまい
蟲麻呂の固い心に ひと時 笑みが溢れる
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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