本書は、昭和30年代後半の東京練馬に生まれた著者の子供時代などを描いたものだ。この絵柄からはあまり想像できないと思うが、インドもの、育児ものの他にホラー漫画を描いているという。インドもの育児ものというのは、インド人男性と結婚されて、2児の子育ても経験されているからだ。
読んでみると、昭和の時代ってそうだったよなという懐かしさを覚える。もうひとつ昭和のこどもってたくましかったよなあということ。まあ、りんこさんはその中でも特にたくましかったようだ。なにしろトカゲやダンゴムシなどは手づかみ。モズのはやにえだったヘビのミイラを見つけて喜ぶ。男子には結構いたと思うが、女子はさすがに少なかったような。でもさすがにシロアリの羽蟻には恐怖したらしい。しかし、りんこさんの通っていた小学は4年になると男子は4年になると水泳パンツから赤フンになるらしい。そして臨海学校では1時間で2キロを泳がされるという。まあ私の通った小学校にはプールはなかったし、海からも遠かったので水泳の授業自体がなかったのだが。
驚いたのは、りんこさんのご主人のこと。りんこさんが子供の頃、いやな洋服を着させられると、道に寝っ転がって抵抗したようだが、ご主人が子供の頃は赤フンいっちょうで過ごしていた(何しろインドは暖かいので、村中の子供はみんな同じ赤フン姿だったらしい)のでそんなことはなかったという。年に一度のお祭りの日に新しいフンドシを買ってもらえるのが楽しみだったそうだ。さすがにりんこさんも、自分よりスゴイ子供時代だと思ったようだ。
そしてケガをしたら赤チン。女子の遊びはゴムだん(私の地方ではゴム飛びと言っていた)と懐かしい昭和ネタがいっぱい。
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