文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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書評:「一緒にいたい」と思われるリーダーになる。 人を奮い立たせる50の

2019-01-24 10:01:29 | 書評:ビジネス
「一緒にいたい」と思われるリーダーになる。 人を奮い立たせる50の言葉
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社

・サイモン・シネック、(イラスト)イーサン・M・アルドリッジ、(訳)こだまともこ

 著者のサイモン・シネックは2009年にTEDに登場して以来その再生回数が4000万回を超えているという。なお、知っている方も多いと思うが、TED(Technology Entertainment Design)とは、色々な分野の専門家を招いて講演会を開いている非営利団体のことで、その様子はネットで公開されている。

 本書の内容を一言で言えば、大人の絵本というようなもので、公園が舞台だ。その公園には王様がいる。要するにガキ大将なのだが、端的な言葉(アフォリズム(aphorism)と言ってもいいかもしれない)とイラストで読者に大切なことを示してくれる。書かれている言葉は短いが深い。いくつか紹介してみよう。

<リーダーシップとは、争って勝ち取る階級や地位のことではない。リーダーシップとは、仲間のために奉仕することを言う。>(p019)

<素晴らしいアイデアじゃないか。だったらおしゃべりをやめて、とにかく動いてみないか>(p025)

 本書から学べることは次の二つだろう。まず、本当のリーダーとはどんな人かということ。多くの人はメンバーをぐいぐい引っ張るようなことをリーダーシップだと思ってないだろうか。これは学校や企業などでそのような教育が行われることが多いことも影響しているように思う。しかし本当のリーダーとはメンバーが生き生きと活動することに対して環境を整えるのである。

 もう一つは、いいと思ったらとにかく初めて見ること。どんなに良いアイデアでも、考えているだけでは何も生まれない。まずは試行してみて、そこから改善点などを見出すことが大事だろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。



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