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文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:企画はひと言

2014-06-11 21:09:31 | 書評:ビジネス
企画は、ひと言。
クリエーター情報なし
日本能率協会マネジメントセンター



 「世界ふしぎ発見」や「TVチャンピオン」などの人気番組を手掛けた放送作家である著者が、その秘訣を明かす、「企画はひと言」(石田章洋:日本能率協会マネジメントセンター)。このような番組を生み出せるのだから、著者は昔から企画が得意中の得意なんだとつい思ってしまいがちだ。ところが、意外な事に、若手時代は企画を出しても出しても通らず、企画に対して恐怖まで覚えていたという。

 色々試行錯誤しているうちに、ぱっと閃いたアイディア。それは、どんな企画の本にも書いてあるが、1~3行しか書かれていないことだった。それが、「見えるひと言」が企画を通すというである。人間というものは不思議なもので、問題の解決法をずっと考え続けていれば、あるときにぱっと閃くことがある。無意識に頭の中でアイディアを練っているのだ。大切なのは、徹底的に考えることであるということが、このエピソードから分かる。

 ところで、この「ひと言」というのは、消費者向けのキャッチコピーのことではない。意思決定者が短時間で判断を下すことができるための「ひと言」なのである。意思決定者は多忙だ。長々と説明を聞いたり、企画書を読んだりしているような時間はない。「ひと言」でその内容が見えれば、決断を行いやすくなるのである。

 だからセンスなど不要だ。ベタでよい。ただしベタなものに+αするものがないと、陳腐なものと見なされてしまうから注意が必要であるという。

 本書には、この+αのアイディアを出すコツ、アイディアを「ひと言」へまとめる方法、「ひと言」の伝え方についても分かりやすく説明され、今日からでも活用できそうだ。この手のこと、単に頭の中に知識として持っているだけではだめで、実際に使ってみないとなかなかコツをつかめない。ぜひ、本書に書かれていることをベースに+αを加えるつもりで試して欲しい。

☆☆☆☆

※本記事は、姉妹ブログと同時掲載です。
コメント (2)
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