マックンのメモ日記

気になったニュースや関心事などをピックアップ。
今チワワのプッチという犬を飼っています。
可愛いですよ。

欧州市場、ギリシャのデフォルトに備える!

2015-06-22 15:54:28 | 経済・金融・投資
ギリシャが前回、デフォルト(債務不履行)の瀬戸際に立たされた時、欧州の市場は混乱の極みに達した。だが今回は比較的落ち着いている。

 欧州株式は最近の高値を下回っているが、過去最高に近い水準のままです。また、ギリシャ以外のユーロ圏参加諸国の債券(国債)は軟化の兆しを見せていますが、債券利回りは依然として歴史的低水準です。ユーロ圏のいわゆる周辺諸国の債券でさえ、ほんのわずかに売られた程度なのです。ユーロ相場は、過去数週間、対ドルで下落するどころか上昇しているのです。

 投資家たちは、毒をはらむギリシャ株式と債券から十分に距離を置いています。アテネの代表的な株式指数は過去1年間でほぼ半分ほどに値下がりし、同国の2年物標準国債の利回りは29%強に達しています。しかし大半の投資家は、ギリシャ危機が他の市場に感染する可能性は依然よりもずっと低くなっていると述べています。

 約1860億ユーロの資産を管理しているオランダのNNインベストメント・パートナーズの多角的資産戦略ヘッド、バレンタイン・バン・ニーウェンハイゼン氏は「あり得べき最悪の結末は、グローバルな影響という点で、過去5年間よりもかなり小さいだろう」と述べています。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは、ギリシャ当局者が現在、週明け22日のユーロ圏財務相会議と首脳会議を控えた土壇場に、債権者団へ提出する提案を作成したと報じました。これらの会合で行き詰まり状態を打破できなければ、ギリシャが月末に期限の到来する国際通貨基金(IMF)への債務約15億4000万ユーロを返済できないのはほぼ確実です。

 一方、ギリシャの市中銀行は最近数日間、預金者からの数十億ユーロの資金引き出しを受け、欧州中央銀行(ECB)の資金による緊急貸し付けにますます依存しています。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミスト、ジル・モエ氏は、欧州市場の反応が比較的落ち着いている主因は、欧州の銀行が、前回の危機の際に比べて、ギリシャの金融資産を保有していないためだと述べています。

為替市場では、6月に入ってこれまでにユーロは対ドルで3%強上昇しました。多くのアナリストは、ギリシャがユーロ圏から離脱すれば、ユーロは打撃を受けると予想しています。しかし投資家たちは、ギリシャと債権者団との交渉の予測不可能な結果に基づいてユーロ売りを仕掛けるのには消極的です。

 ベアリング・アセット・マネジメント社の債券・通貨ヘッド、アラン・ワイルド氏は、ギリシャがユーロから離脱を余儀なくされたら、「ユーロ圏の立場は強まるだろう」と述べ、ユーロ圏は最弱加盟国の一つであるギリシャがいないほうがうまくやっていけるからだと言っています。

大半の投資家は、ギリシャの債務不履行ないし、預金の流出阻止のための資本管理の導入など、危機が一段と深まれば、短期的には大きな動揺が起きるとの見方で一致しています。約6890億ユーロの資産を運用しているアクサ・インベストメント・マネジャーズ社の債券担当の最高投資責任者(CIO)、クリス・イゴ氏は19日の顧客向けノートで、「グレクジット(ギリシャのユーロ圏離脱)のリスクがもっと現実的になれば、状況が悪化するのではないかと心配だ」と述べました。(ソースWSJ)