マックンのメモ日記

気になったニュースや関心事などをピックアップ。
今チワワのプッチという犬を飼っています。
可愛いですよ。

フェイスブック30台を初めて割りこむ!その弱みとは!

2012-05-30 17:48:01 | ネット、ビジネス、IT
ニューヨーク株式市場で29日SNS最大手のフェイスブック株が大幅に続落し、一時28,65ドルと18日に上場して以来の最安値をつけました。終値は先週末にくらべ3,07ドル安い28,84ドルで引けました。30ドル台を割り込んだのは初めてのことです。収益拡大への警戒ムードがくすぶり、幅広い投資家の売りが出た模様です。株価は公開価格(38ドル)を24%下回った水準まで下落したことになります。

しかし29日のダウ工業株30種平均は反発しました。ギリシャのユーロ圏離脱や中国景気減速への懸念が後退し、輸出銘柄を中心買いが集まったそうです。その中で大きく株を下げたのがこのフェイスブックです。この背景には将来の業績成長への警戒感があります。上場前、フェイスブックはスマホなどモバイル機器を通じた利用が増えると、収益に悪影響を及ぼす可能性かがあると一部で指摘されていました。売上げの大半をパソコン向け広告に依存しているためですが、懸念材料はそれだけではないようです。

9億人の利用者の好みを熟知している点がフェイスブックの強みですが、この強みはプライバシー問題という「弱み」を内包しているからです。広告主にとってすべての価値を高めようとすればするほど、利用者のプライバシー保護とのバランスが難しくなるからです。成長問題のアキレス腱ともいえるこの問題は、今に始った事ではないのです。2007年11月に発表した「ビーコン」と呼ぶサービスは、利用者が購入した商品やサービスを友人に知らせる広告機能の一つなのですが、苦情が相次ぎ中止に追い込まれています。

09年12月には、利用者の事前承認なしに個人情報の共有範囲を拡大したことなどを問題視した米当局が調査に着手したということもありました。昨年11月、包括的なプライバシー保護施策を実施することなどで和解しています。昨年12月には、別の問題で調査を進めていたアイルランドの規制当局ともプライバシー保護の強化などで和解しています。このようにフェイスブックは各国で当局との対話を強化していますが、監視の目は確実に厳しさを増しています。

上場でフェイスブックは巨額の資金を調達できたのですが、同時に最大の資産である個人情報を使って、より多くの利益を生み出すよう株主から圧力を受けることになったのです。米プライバシー擁護団体の代表は「プライバシー問題で一戦をこえずに、株主が求める持続的な利益成長を実現できるのか。そのバランス感覚がこれから試されることになる」と言っています。

フェイスブックはこうした問題をクリアーしていかに成長していくかがこれからの課題であり、株主の圧力に負けずプライバシー保護をどう守り抜いて利益成長を果たすかがこれからの株価を決定付けることになります。