マックンのメモ日記

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「現代版・女工哀史」単身女性、3人に1人が貧困の現実!

2012-03-18 21:31:28 | 政治(国内・海外)
2011年12月9日に朝日新聞が、勤労世代(20~64歳)の単身で暮らす女性の3人に1人が「貧困」であることが、国立社会保障・人口問題研究所の分析でわかったと報じています。2030年には生涯未婚で過ごす女性が5人に1人になると見込まれ、貧困女性の増加に対応した安全網の整備が急がれると言っています。これは07年の国民生活基礎調査を基に、同研究所社会保障応用分析研究部の阿部彩部長が相対的貧困率を分析したもので、一人暮らしの女性世帯の貧困率は、勤労世代で32%、65歳以上では52%と過半数に及んだそうです。また、19歳以下の子どもがいる母子世帯では57%で、女性が家計を支える世帯に貧困が集中している事が判明。貧困者全体の57%が女性で、95年の集計より男女格差が広がっていたそうです。非正規雇用などの不安定な働き方が増え、高齢化が進むなか、貧困が女性に偏る現象があらためて確認された形となっています。

つまりに、単身で暮らす20~64歳の女性の3人に1人が「貧困状態」にあり、生活の苦しい人の割合を示す「相対的貧困率」が32%だったのです。それに対し単身の20~64歳男性は25%という数字から見ると、女性の苦境が際立っているのがわかります。同研究所では「以前から女性が労働環境で置かれている地位は低く、貧困状態も女性に偏る傾向がある」としています。相対的貧困率とは国民1人当たりの可処分所得を高い順に並べ、真ん中となる人の所得額(中央値)の半分に満たない人が全体の中で占める割合を示すもので、10年調査では年間の可処分所得112万円未満の人が該当します。さらに2030年には生涯未婚で過ごす女性が5人に1人になると見込まれています。厚生労働省では、相対的貧困率における貧困線を114万円、OECD(経済協力開発機構)の報告では、日本の貧困線は149万7500円と公表している。ちなみに、2009年の全世帯の平均所得金額は、549万6000円。母子家庭は177万円程度が平均年収だとされています。

今や単身女性の3分の1は手取り125万円以下と言い、家賃、食費・光熱費を考えたら、月々10万円少々では洋服の一枚も買えないほどではないでしょうか?老人介護施設でアルバイトとして働いている若い女性は、1月分の手取りが8万5583円ほどだそうです。ここから4万2000円の家賃、6畳1間で北向き、狭い風呂とケバだった畳の部屋で、都心までは50分かかっているそうです。それにこのアパートは築40年のオンボロアパートですが、背に腹は替えられないと言います。それでも1万円の携帯代などを捻出 し、お風呂は膝を抱えないと入れないほど狭いそうですが「水道代の節約になる」と苦笑いするしかないありさまです。しかも「ちゃぶ台」はゴミ箱から拾ってきたものを使っているそうです。それでもこの人は東京に上京して今年ですでに8年目になるそうです。

これまで女性の貧困問題に光が当てられることはあまりありませんでしたが、予想以上に厳しい実態に驚いてしまします。「貧困女子」ともいうべき彼女たちは、なぜこうも厳しい状況に陥っているのでしょうか。作家で反貧困ネットワークの副代表を務める雨宮処凛氏が言います。「女性が貧困に陥っているのは、その大半が派遣社員であったり、契約社員であったりする非正規雇用の影響が大きいと言います。現在、女性の非正規雇用率は54%で、働く女性の2人に1人が正社員ではないという状態です。“結婚したら仕事を辞める”という社会通念のため、不安定な労働に追いやられている」と言います。

しかも「30歳を超えたら正社員で雇ってくれる会社なんて、どこにもないんです。一度キャリアが断たれると、再就職するのは至難の業だ」と別の女性も言っています。もちろん病気などで長期間休めば解雇されてしまうし、社会復帰して職探しを始めた時も、再就職の厳しさに慄然としたそうです。だから転職などをしても同じ事で、やはり次のチャンスはほぼ絶望的になってしまいます。まるで現代版・女工哀史のようですが、現実はそれと変わらないほど厳しいのです。現に就職氷河期が数年も続いているように貧困女性も増え続けているのです。