だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

支配する優越感

2007-05-16 21:04:32 | 映画
アカデミー賞の常連といえば、まずメリル・ストリープが浮びます。受賞2回、ノミネート12回!ちなみに歴代の最多受賞者は、キャサリン・ヘップバーンの主演女優賞4回。どうも女優ばかりが浮んでしまいますが、男優なら主演と助演を合わせての3回受賞が最多だそうで、ジャック・ニコルソン、ウォルター・ブレナンがいます。(2回の人は多数)

そしてもう1人、常連の女優がジュディ・デンチです。1934年12月9日英国ヨーク出身で、BAFTA(英国アカデミー賞)でのノミネート&受賞もあるので、アカデミーと合わせるとメリルを上回るかも…。確かにデンチが出演している映画は、それだけで良質って思ってしまいますね。“007”シリーズも!

私もデンチの大ファンで、「眺めのいい部屋」(86)あたりから欠かさず見ています。今や貫禄も十分で、大女優の風格。88年には“デイム”に称号も受けています。そのジュディ・デンチの最新作が、「あるスキャンダルの覚え書き」です。しかも共演が、これまたアカデミー&BAFTA常連のケイト・ブランシェット!ただし彼女は、オーストラリア人。

1996年の冬、ロンドン郊外のセントジョージ総合中等学校。歴史のバーバラ・コヴェット(デンチ)は、厳格なベテラン教師。私生活でも孤独を感じているバーバラは、ある月曜日の朝、新任の美術教師シーバ・ハート(ケイト・ブランシェット)に出会います。美しいシーバを自分の理想の友人(?)として、密かに日記に書き記していくのです。

ある暴動をきっかけにシーバは、バーバラを心から信頼し、自宅に招くまでになります。しかし、さらに事件は起こります。15歳の生徒スディーヴン・コナリー(アンドリュー・シンプソン)の積極的なアプローチに揺らぐシーバ。バーバラは、彼女の秘密を知ることで優位に立ち、すべてを日記に記すことでシーバを支配するのです。

そこにあるのは、優越感?支配感?それとも嫉妬?映画のナレーターを兼ねたデンチは、かわいい、そして悪意を滲ませるかのようなバーバラを最高の演技で見せてくれます。対するブランシェットの巧みな感情表現も見逃せません!監督は「アイリス」(01)で、デンチにBAFTAの主演女優賞を与えたリチャード・エアー。うれしいのは、シーバの夫役にビル・ナイが出演。必見!
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レアルに入りました!

2007-05-15 21:14:13 | 映画
昨年(2006年)5月27日公開の「GOAL!」、見ましたか?メキシコから不法入国した貧しい家族の少年、サンティアゴ。サッカーが大好きで、いつかはプロになりたいと願っていました。そんなサンティアゴは、たまたまイギリス人スカウトの目に留まり、なんとかイギリスで入団テストと受けることに…。

サンティアゴは見事、ニューカッスル・ユナイテッドに入団。ここからプロの試練と自らの困難に立ち向かう、ドラマが始まるのでした!もちろん、試合の興奮は最高~♪大いに楽しめました。そしてその年の秋、2作目が公開予定でした。しかし、予定は延び、公開は延期となっていました。詳しい理由は知りませんが、1年待ちました。

いよいよ「GOAL!2」の公開です!2作目は“ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦”というサブタイトルが付いていて、主人公のサンティアゴ(クノ・ベッカー)にエージェントのグレン(スティーヴン・ディレイン)から、レアル・マドリードへの移籍話が舞い込みます!スペインのレアル・マドリードといえば、“銀河系軍団”と呼ばれる世界最強のクラブチーム。

子供の頃からの夢を叶える、チャンス。サンティアゴことサンティは、恋人で結婚の準備をしていたロズ(アンナ・フリエル)を説得して、移籍を決意。念願のチーム入りし、ニューカッスルの仲間ガバン(アレッサンドロ・ニヴォラ)やベッカム、ジダン、ロナウドたちと試合に出ることになるのです!

この映画、2005年7月のクランクインが日本から始まったことでも話題になりました。“レアル・マドリード ワールド・ツアー2005 in JAPAN”で来日した際、成田空港で撮影していたんですね~。それと“味の素スタジアム”でも。そうなんだ~。

とくにサッカーファンではありませんが、1作目の「GOAL!」が、サンティの成長を丁寧に描いた人間のドラマであったことで、続編が楽しみでした。主役のクノ・ベッカーもさわやかで魅力的。レアルでの活躍を期待し、さらに3作目のワールドカップ編も、大いに楽しみにしています!

おまけ:サンティの母ロサ・マリア役にエリザベス・ペーニャ、チームのメルベ監督役にルトガー・ハウアー(!)が出てま~す。見ましょう!
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脇役あってこそ!

2007-05-13 21:20:43 | 映画
長いこと映画を見続けていると、端役や脇役で活躍している俳優にとても関心が行きます。名前が知られていなくても、「あれ、また出てる」とか「あっ、TVにも出てたわ」とか「おお~、こんなに目立ってきたぞ!」とか、まるでデビューから見ていて、その人の成長ぶりを見守っている気分。

たとえば、デヴィッド・ストラザーン、リーランド・オーサー、ポール・ジアマッティ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、フィリップ・シーモア・ホフマンとか…。オスカーノミネート&受賞俳優もいるし、時の流れは早いなぁ~。で、今日はもう1人、ゼルコ・イヴェネク(Zeljko Ivanek)のお話。ご存知?

1957年8月15日スロヴェニア生まれ。私が意識したのが、大好きなブレンダンの「青春の輝き」(92)での嫌味な教師役。次が「インフィニティ/無限の愛」「戦火の勇気」(96)「フェイク」(97)と続きます。他にも「ヒマラヤ杉に降る雪」(99)「ブラックホーク・ダウン」「ハンニバル」(01)も…。

ラース・フォン・トリアー監督にも気に入られ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(00)「ドッグヴィル」(03)「マンダレイ」(05)にも出演。個性派です。TVシリーズへのゲスト出演も多数あります。ここまできてもイマイチわからない人は、次回作を見ましょう!それが、あの「ダイハード4.0」!運の悪い男<ヤツ>No.1の、ジョン・マクレーンが帰ってきます。

シリーズ1作目「ダイ・ハード」(88)では、テロリストが超高層ビルを占拠。2作目の「ダイ・ハード2」(90)では、ワシントンD.C.ダレス国際空港の航空管制塔を、テロリストが占拠。そして3作目「ダイ・ハード3」(95)では、舞台をNYに移し、爆弾テロリストと追いかけっこ。いずれも運の悪さ天下一品のマクレーン刑事が、がんばります。

今度の舞台もワシントンD.C.。7月4日(アメリカ独立記念日)に、サイバー・テロを起こしたテロ集団と対決。サイバー・テロといえば、全米はすでにあらゆるものがデジタル化。テロにあえば、都市機能は完全にマヒすること必至。この非常事態に巻き込まれ、マクレーンは生き残るためにがんばる!!ダイハード・マンだもん!

監督は「アンダーワールド」(03・06)シリーズのレン・ワイズマン。(ちなみに妻はケイト・ベッキンセイル)共演はティモシー・オリファント。実はこの作品、ニューオリンズを巨大津波が襲うストーリーだったのですが、実際に“カトリーナ”の上陸で変更に。そっちも見たかったかも!ゼルコ、見に行きます。
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虫はキライです。

2007-05-12 21:53:50 | 映画
スーパーナチュラルの世界をこよなく愛する私。古くは「ミステリー・ゾーン」や「アウター・リミッツ」、「Xファイル」や「ミレニアム」、最近では「スーパーナチュラル」シリーズに夢中です♪映画の世界では、都市伝説や聖書の物語、奇跡や神秘、あらゆる超常現象をテーマにしたものがたくさんあり、大好きです。

旧約聖書の出エジプト記7~12章に、“エジプトの十災”と呼ばれる10個の災いがあります。
(1)血の災い…モーセが杖でナイル川を打つと、血の川となり魚は死に、飲めなくなった。
(2)蛙の災い…モーセの兄アロンが水の上に手をかざすと、蛙が国中を覆った。
(3)ブヨの災い…アロンが杖で土を打つと塵は全土に広がり、人と家畜を襲い死骸からブヨが孵化した。
(4)アブの災い…アブの大群が王宮や家臣の家に入り、エジプトの全土を覆った。
(5)疫病の災い…エジプト人の家畜は全部死に、イスラエル人の家畜は免れた。
(6)はれ物の災い…モーセがかまどのすすを天にまくと、人や家畜に膿の出るはれ物ができた。
(7)雹の災い…モーセが天に向かって杖を差し伸べると、主は雹を降らせ雷を落とした。
(8)イナゴの災い…モーセが杖を差し伸べると、一昼夜東風が吹き、翌朝イナゴの大群がやってきた。
(9)暗闇の災い…モーセが天に向かって手を差し伸べると、3日間エジプト全土が暗闇となった。
(10)初子の災い…主はエジプトのすべての初子(長男)を殺害。ファラオの子も家畜も例外ではなかった。

面白い!オスカー女優のヒラリー・スワンク主演の「リーピング」(07)は、そんな“10の災い”をテーマにしています。かつて聖職者としてスーダンで活動していた、キャサリン(スワンク)は夫と娘を失い、信仰を捨てます。今では大学教授として奇跡と呼ばれる現象を、科学的に解明する仕事をしています。

ある日、ルイジアナのヘイブンという小さな町に起きている超常現象を調べるよう、依頼されます。いったい何が起きているのか?聖書の“10の災い”なのか?そして自分に課せられた役割りとは?う~む、見たい!おまけにコスティガン神父役で、大好きなスティーヴン・レイが出演♪わくわく!
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ホームランは、誰のもの?

2007-05-11 21:43:58 | 映画
日本人プレイヤーが、どんどん海外に流出している野球の世界。私は特に熱烈なスポーツファンではないので、選手の皆さんが自分の夢を叶えて、活躍されている分には別に文句もありませ~ん。しかし、日本のプロ野球の将来を心配し、大いに憂いている友人もおります、はい。

なんでこんな話をしているかというと、「へぇ~、メジャーリーグってこんなこともメジャー級なのねぇ~」と、変に感心してしまった映画がやってくるんです。それが「100万ドルのホームランボール 捕った!盗られた!訴えた!」。お察しの通り、ドキュメンタリー映画です。

監督・脚本は、これが初のマイケル・ウラノヴィックス。2004年のロサンゼルス映画祭で、“最優秀ドキュメンタリー(観客賞)”受賞と、フェニックス映画祭でも、“最優秀ドキュメンタリー(審査員賞)”受賞という栄誉を受けています。さて、どんな映画かというと…。

サンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズ。有名です。2001年10月7日、それまでの最高記録(セントルイス・カージナルスのマーク・マグワイアが持つ70本塁打)を上回る73本、ワンシーズン最多本塁打記録を更新!そのホームラン・ボールをめぐる大騒動、大訴訟の物語なんですねぇ~、これが。

そもそもホームラン・ボールを見事キャッチした人が、そのボールをオークションとかで売り、高額のマネーをGETする…そんなことを目的化しているのがおかしい。でもそこは人の世。今までも61年のロジャー・マリス選手の、ベーブ・ルースの持つ年間最多本塁打記録を破る、61号ボールは5000ドル(約180万)!

さらにマーク・マグワイアが98年に出した、70号ボールは270万ドル(約3億円)!!こうしてホームラン・ボールは億万長者への夢の近道となってしまったのです。で、この映画の主役バリー・ボンズの打った73号ボールをキャッチしたのが、日系アメリカ人のパトリック・ハヤシ氏。

しかしホントは自分がはじめにキャッチしたんだ!と、名乗り出たのがアレックス・ポポフ氏。つまりパトリック・ハヤシ氏に盗まれた!と主張。ことは法廷に持ち込まれ、訴訟騒ぎへと発展。結果は?ハヤシ氏の勝ち~♪映画は、この騒動626日を描いた爆笑ドキュメンタリーです。見る?
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6人の最優秀女優賞

2007-05-10 22:03:20 | 映画
ペドロ・アルモドバル監督を知ったのは、87年の「欲望の法則」。アントニオ・バンデラスが出ていたから。この映画、公開されたのは90年5月。まだ主役を張る俳優ではなかったけど、美しさは格別。それにこの映画は、男3人の愛憎劇。うふふ、好み♪

でも、その前後の「セクシリア」(82)「バチ当たり修道院の最期」(83)「神経衰弱ぎりぎりの女たち」(87)「アタメ」(89)「ハイヒール」(91)「キカ」(93)は、未見。見なくっちゃ!しっかり見始めたのは、「私の秘密の花」(95)「オール・アバウト・マイ・マザー」(98)「トーク・トゥ・ハー」(02)「バッド・エデュケーション」(04)。

監督は1949年9月24日、スペインのラ・マンチャ生まれ。うふふ、見果てぬ夢、ね~♪関係ないけど。最新作がやって来ます!「ボルベール<帰郷>」(06)主演は、美女ペネロペ・クルス。この作品は、カンヌ国際映画祭の脚本賞をアルモドバルが、女優賞をペネロペが受賞しています。パルム・ドールは「麦の穂をゆらす風」だったけど。

それにペネロペは、アカデミーの主演女優賞にもノミネートされる熱演。これは見なくては!物語は監督の故郷、ラ・マンチャを舞台に大いなる母の愛と、力強く生きる女たちを描いています。

10代の頃のライムンダ(ペネロペ)は、母イレネ(カルメン・マウラ)と折り合いが悪く、なぜか拒んでいました。ありがち…。その母は夫とともに焼死。現在、ライムンダは失業中の夫と15歳の娘パウラ(ヨアンナ・コバ)と暮らしています。ある日、『死んだはずの母の姿を見た』という噂を耳にします。

信じられない噂であるにも関わらず、ライムンダは“心を閉ざした母に今ならすべてを打ち明けられる”と心が揺れるのでした。果たして、彼女の前に現れた女性は、本物の母なのか?それとも?

他にもライムンダの姉(ロラ・ドゥエニャス)妹(チュス・ランプレアヴェ)、隣人のアグスティナ(ブランカ・ポルティージョ)もこの突然の出来事に動揺するのでした。素晴らしいのは出演した6人の女優全員が、最優秀女優賞を受賞したこと!ありえない快挙!見たい!
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王さまになりたくな~い!

2007-05-08 21:59:32 | 映画
マイク・マイヤーズ、エディ・マーフィ、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス、ルパート・エヴェレットと、超豪華なキャストの映画。ロマンチック映画?コメディ?ミュージカル?タイトルは?それは「シュレック3」~~~♪♪♪「シュレック」(01)「シュレック2」(04)に続く、シリーズ3作目。

その怖~い顔のせいで、1人、森の奥で暮らしていたシュレック(声:マイク・マイヤーズ)。ある日、ファークアード卿の命で、おとぎ話の登場人物たちがシュレックの住む沼に追放されてきます。困り果てたシュレックは、皆を元に戻してもらうために、ドラゴンに捕えられているフィオナ姫(声:キャメロン・ディアス)を助けることに…。

めでたく姫を救出し、おまけに結婚もして幸せに暮らしている2人に、お城から招待状が届きます。初めて、ハロルド国王(声:ジョン・クリース)とリリアン王妃(声:ジュリー・アンドリュース)に会うことに…。しかし宿敵のチャーミング王子(声:ルパート・エヴェレット)や妖精のゴッドマザー、魔法使いのマーリンなんかも現れて、てんやわんやの事態に!どうする?どうなる?

そして今度は、ようやくお城での生活も順調なシュレックたち。ところが王さまが病に倒れ、シュレックが後継ぎに!!そんなのイヤ~なシュレックは、もう1人の正当な後継ぎ、アーサー(声:ジャスティン・ティンバーレイク)を探す旅に出発!もちろん、お供はドンキー(声:エディ・マーフィ)と、長ぐつをはいたネコ(声:アントニオ・バンデラス)。

でもお城では、相変わらず悪役のチャーミング王子が、王位を狙って画策中。さらにさらにフィオナ姫は、シュレックの赤ちゃんを妊娠中!おとぎの国の世継ぎ騒動は、今まさに進行中!

妊娠中のフィオナ姫も“プリンセス5”を結成して、チャーミング王子に対抗。ところで“プリンセス5”って?(1)フィオナ姫(2)白雪姫(3)シンデレラ(4)眠れる森の美女こと、オーロラ姫(5)髪長姫こと、ラプンツェル。ご存知でした?とにかく今回もシュレックたちの活躍が、楽しみ~♪ちなみに私はドンキーのファン。猫好きなので、長ぐつをはいたネコもね。
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ファントムからスパルタへ

2007-05-06 11:43:07 | 映画
す、すごい!この映画の予告編を見た、第一印象です!なにぃ、これぇ~!?「シン・シティ」(05)で、原作・脚本・製作・監督・主演まで務めたフランク・ミラーの最新作です!映画「300<スリー・ハンドレッド>」。フランク・ミラーの美術感が見事に映像化されています!

これまで「ロボコップ2」(90)の原案・脚本、「ロボコップ3」92)の脚本、「デアデビル」(03)の原案、「エレクトラ」(05)のキャラクタークリエイトと、人気映画のキャラクターに関わってきました。しかし、なんといっても「シン・シティ」は素晴らしかった~♪でも、今度はそれを上回る、すごさなんです!

「300」とは、スパルタの戦士の数。紀元前480年、ペルシャ(現イラン)帝国は後にペルシャ戦争(紀元前492年~紀元前449年)と呼ばれる侵略を続けていました。圧倒的な兵力で、スパルタ(現ギリシャ共和国)に侵攻。その兵力は、約100万。(実際は30万だったらしい?)

スパルタの王レオニダス(ジェラルド・バトラー)は、各地の兵4000あまりを先に逃亡させ、自ら最強の300人を率いて“テルモピュライ”という山間地でペルシャ軍を待ち受けます。この“テルモピュライの戦い”は史実で、壮絶な3日間の戦いを持ちこたえ、全滅…。

フランク・ミラーの原作は、グラフィック・ノベルと呼ばれるジャンル。映画のビジュアルは、そのまんまのイメージを見事に表現。たとえば、飛び散る血しぶきはまるで花びらのよう~。ただし、ほとんど裸の状態の兵士たちが、バサバサ切られていくのはかなり残酷。

セピアカラーやブルーグレイ、赤を基調にした映像はまるで絵画のようです。共演は、王妃ゴルゴにレナ・ヘディ。「ジャングル・ブック」(94)のキティ役。兵士ディリオスに、「ヴァン・ヘルシング」(04)のデヴィッド・ウェンハム。ペルシャ王クセルクセスに、ロドリゴ・サントロ。もう1人、セロン役に「ハンニバル・ライジング」(07)でポピール警視を演じた、ドミニク・ウェスト。

主演のジェラルド・バトラーさんは、かつて「騎馬大王アッティラ/平原の支配者」(01・TVM未)で、フン族の王アッティラを演じてます。これ未見。見なくっちゃ!もちろん、全世界で驚異の大ヒットを記録しているこの作品。必見!
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ルーベンスとブリューゲルの饗宴

2007-05-03 21:21:23 | 展覧会
パルマの次は、プラハです。プラハといえば、“プラハの春”を思い出します。この地方の歴史は複雑に絡み合い、侵略と戦争の歴史でもあります。第2次世界大戦後、社会主義国のチェコスロヴァキアの首都でした。68年に起きた改革運動が、“プラハの春”と呼ばれたものでした。しかし、結局はワルシャワ条約機構軍の侵攻により弾圧されます。

84年に発表された、ミラン・クンデラ著の『存在の耐えられない軽さ』。87年に映画化され、監督はフィリップ・カウフマン、主演はダニエル・デイ=ルイス。タイトルとは逆の、重厚な素晴らしい作品でした。映画って、ホントに勉強になります。 歴史の一部分でも知ることができるんですもの!(映画は運動そのものを描いたものではありません、念のため)

そのプラハは、93年にチェコとスロヴァキアが分離し、チェコの首都となりました。プラハにある“プラハ国立美術館”。ベルギー北部のフランドル地方には、17世紀にルーベンスとブリューゲルの2大潮流がありました。彼らの作品はプラハにも流れて行ったのですね~。

ペーテル・パウル・ルーベンスといえば、バロックを代表する画家の1人。劇的な構図に激しい動きのある人物像。肉感的な人体描画。黒を使った衣装なども有名です。一方のピーテル・ブリューゲル(父)は、農民の画家。農民たちの生き生きとした生活を描いています。細かい描写や遠景で当時の暮らしぶりが、楽しく描かれています。

また、ブリューゲルの二男、ヤン・ブリューゲル(子)は、“花のブリューゲル”といわれていて、今回のポスターの花も彼の絵。『陶器の花瓶に生けた花』きれいですね~♪こんなルーベンスとブリューゲルの時代をテーマにした展覧会が、「プラハ国立美術館展」です。宗教画、歴史画、神話画、肖像画、風俗画、情景画、静物画の名作が、数々展示されます。フランドル派の『バベルの塔』も。必見!
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パルマとマニエリスム

2007-05-02 21:51:31 | 展覧会
イタリアには州があり、さらに県があります。イタリア共和国エミリア=ロマーニャ州パルマ県というわけですね。パルマ出身の有名人に、指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニや映画監督のベルナルド・ベルトルッチがいます。なんでパルマの話をしているかというと、やってくるんですね~、パルマから絵画が!!

上野の国立西洋美術館での、「パルマ イタリア美術、もう一つの都」がそれ。ルネッサンスからバロック初期までの絵画、素描約100点が来日します。ルネッサンスはもちろんのこと、私の好みは、マニエリスム、バロック、古典主義の時代。だからこの絵画展は、もう~絶対必見です!

第1章では、“パルマに招聘された地方の芸術家たちと地元の反応” 第2章“コレッジとパルジャニーノの季節” 第3章“ファルネーゼ家の公爵たち” 第4章“聖と俗の絵画:マニエリスムの勝利” 第5章“バロックへ:カラッチ、スケドーニ、ランフランコ” 第6章“パルマ派を支えた画家たちの素描”と題して、魅惑の絵画が続々!うれしい!

パルジャニーノの『ルクレチィア』や『聖カタリナの神秘の結婚』、バルトロメオ・スケドーニの『キリストの墓の前のマリアたち』、ジローラモ・マッツォーラ・ベドリの『アレッサンドロ・ファルネーゼを抱擁するパルマ』、アロンソ・サンチェス・コエーリョの『アレッサンドロ・ファルネーゼの肖像』(どんな絵かは、サイトで確認してくださいね)

写真のなかった時代、肖像画はその人の姿や思いを今に伝えます。そして聖書や神話の物語を分かりやすく、人々に伝えていました。私が惹かれるのはそうした絵画の役割りと、精密な絵そのもの。そして素晴らしい技法。日本画もですが、欧米の絵画展でそうした絵を見れることが、本当に幸せ♪

展覧会では、展示のテーマがありその内容に沿って世界中の作品が集まります。それもうれしいことの1つ。でも、できるなら実際に現地の美術館でも、見たいですね。いつかパルマ国立美術館へも、行ってみたいです。今は、上野に!
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