曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

私たちから幸せを奪い取るグローバリズム

2018年11月08日 16時53分45秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                       

                       「植草一秀の『知られざる真実』」

                                   2018/11/06

     私たちから幸せを奪い取るグローバリズム

              第2181号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2018110617554349594
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「TPPプラスを許さない!全国共同行動」は本年3月31日と9月20日に
「グローバリズムは私たちを幸せにするか!?」をテーマに2度のシンポジウ
ムを開催した。

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-9fcc.html

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/part2-e963.html

3月のシンポジウムでは、ヘレナ・ノーバーグ・ホッジ氏制作の映画

「幸せの経済学」

が上映され、ヘレナ氏と共同して活動を続けてこられている明治学院大学教授
の辻信一氏と東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏による講演、私を含めたパネル
ディスカッション、山田正彦元農水相のスピーチが行われた。

9月のシンポジウムでは私と山田正彦氏、そして内田聖子氏が講演を行った。

グローバリズムについてヘレナさんは次のように総括している。

「多国籍企業は、すべての障害物を取り除いて、ビジネスを巨大化させていく
ために、それぞれの国の政府に向かって、ああしろ、こうしろと命令する。

選挙の投票によって私達が物事を決めているかのように見えるけれども、実際
にはその選ばれた代表たちが大きなお金と利権によって動かされ、コントロー
ルされている。

しかも、多国籍企業という大帝国は、新聞やテレビなどのメディアと、科学や
学問といった知の大元を握って、私達を洗脳している。」

(鈴木宣弘氏による『自由貿易下における農業農村の再生』所収論文での記述
より引用。元の出典は『いよいよローカルの時代~ヘレナさんの「幸せの経済
学」』、ヘレナ・ノーバーグ・ホッジ、辻信一、大槻書店、2009年)



いま、私たちが直面している多くの問題の本質が、この言葉に要約されてい
る。

辻信一氏は、「経済の突出」が人間本来のあり方を歪めていると指摘する。

「社会に埋め込まれていたはずの経済」が「経済が支配する社会」に変質する
という本末転倒が生じていると指摘する。

「人間のための経済」が「経済のための人間」に入れ替わってしまっている。

きつくて、汚く、危険な仕事に、誰も就こうとしないから、賃金は上げずに、
外国人を輸入して、その、みなが嫌がる仕事を外国人にやらせるという政策
も、「人間のための経済」ではなく「経済のための人間」という発想からしか
生まれないものだ。

政治も同じだ。

「人間のための政治」のはずが、いつの頃からか、「経済のための政治」に変
質してしまった。

その「経済」を支配しているのが巨大資本=多国籍企業=ハゲタカ資本であ
る。

ハゲタカ資本が金の力で政治を支配してしまう。

その結果、政治が人々のための存在ではなく、巨大資本=ハゲタカ資本のため
の存在になってしまう。

社会そのものが、ハゲタカ資本の利益を極大化するための存在に変質してし
まっているのだ。

その結果として、私たちから「幸せ」が失われてしまっている。



この本末転倒を打破しなければならない。

「人々の幸せのための社会」に戻さなければならない。

11月11日、東京白金台にある明治学院キャンパスで、

「しあわせの経済」フォーラム2018

が開催される。

http://economics-of-happiness-japan.org/#about

オールジャパン平和と共生も実行委員会に参加している。

テーマは「ローカリゼーションが生む「しあわせの経済」」。

フォーラムの案内文には次のように書かれている。

「ローカリゼーション」とは、孤立することでもなければ、一つしか答えのな
い方程式でもありません。
世界中の地域とつながりを持ちながら、柔軟に形を変えていくプロセスです。
人、地域、自然のつながりを再生させることによって、私たちが見失ってきた
「生きる目的」と「安心して暮らせる未来」を再発見することができるので
す。

去年の11月、世界中から1,500人以上の仲間が東京につどい、人間と生態系の
健康的で豊かな関係性を探求する「しあわせの経済」について学びを深め、お
互いの活動をたたえあいました。
そして1年がたち、新たなつどいが開かれます。さらなる学びと、私たちのつ
ながりをより強くするためのこの試みに、あなたにも参加してほしいとお誘い
しています。

国を超えた地域同士のつながりを強め、世界の幸せな「ローカル・フュー
チャー」へ向けた大きな一歩をしるすため、ぜひ今年も東京でお会いしましょ
う。

チケットは一般前売り1500円(当日2000円)
     学生前売り500円(当日1000円)

https://eoh2018.peatix.com/

私たちが「幸せ」になるために、私たちが行動しなければならない。



「「幸せの経済」フォーラム2018」の案内文を紹介させていただく。

去年の11月、世界中から1,500人の仲間が東京につどい、人間と生態系の健康
的で豊かな関係性を探求する「しあわせの経済 」について学びを深め、お互
いの活動をたたえあいました。

そして1年がたち、新たなつどいが開かれます。
さらなる学びと、私たちのつながりをより強くするためのこの試みに、あなた
にも参加してほしいとお誘いしています。

この1年で“新しい経済(ニューエコノミー)”ムーブメントが世界中でキノ
コの菌糸のようにつながり広がり続けています。
気候変動から民主主義の減退、失業、精神的な病気や自殺の蔓延にいたるま
で、私たち人類が直面している深刻で解決の急がれる危機が、グローバル経済
と深く関わっていることに、ますます多くの人たちが気づきはじめているので
す。

世界中で、ビジネス界や宗教界のリーダーたち、環境運動家や社会活動家たち
が力を合わせはじめています。多くの場合は、地域自治体も加わって、食の地
産地消や分散型のローカルエネルギー、あらゆるビジネスの連携や地域金融と
いったさまざまな領域で取り組んでいます。

こうした取り組みは、単なる経済的な成果だけでなく、個人レベルにおいても
人間同士の、そして自然とのつながりを再構築します。精神的にも心理的に
も、直接的で現実的な恩恵があります。

11月11日、去年の感動的なつどいからちょうど1年、また皆さんとお会いでき
るのを楽しみにしています。私とともに、何人かの海外からのゲストがこの日
のために来日し、それぞれの地域のエキサイティングな取り組みについて報告
します。そしてその私たちはみな、日本の方々から学ばせていただくことに
大きな期待を寄せています。

国を超えた地域同士のつながりを強め、世界の幸せな「ローカル・フュー
チャー」へ向けた大きな一歩をしるすため、ぜひ今年も東京でお会いしましょ
う。皆さんのご参加、ご協力、ご後援を心よりお願いいたします。

2018年9月23日

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ
with 辻 信一



当日は、新著『日本が売られる』を出版された堤未果氏も登壇し、講演をされ
る。

多国籍企業が世界の政治と経済を支配し、私たちから「幸せ」を奪い去ってい
ることに対して、これに抵抗し、この流れを変えようとする試みが世界で広が
り始めている。

「反グローバリズム旋風」が世界の各地から巻き起こっているのだ。

英国におけるEUからの離脱、米国におけるトランプ大統領の選出、イタリア
における政権交代、メキシコにおける大統領交代などの変化は、いずれも「反
グローバリズム旋風」の一つの断面である。

グローバリズムに対して「ナショナリズム」の反応が生まれていることも事実
である。

英国民のEU離脱決定、米国のトランプ大統領選出の大きな背景に「ナショナ
リズムの台頭」があることは事実だ。

しかし、「ナショナリズム」を燃え上がらせて、他者を排斥しても、問題の本
当の解決にはならない。

そうではない、第三の道がある。

それがローカリズムであると表現できるだろう。



地域のなかで、持続可能な循環型経済を復活させる。

地域のことは地域が決める。

これが民主主義の原点である。

そして、一人一人の人間が、それぞれの人間の尊厳を尊重して共生する社会を
構築する。

このなかに、私たちにとっての本当の「幸せ」がある。

経済に支配される社会、経済に支配される人間、経済に支配される政治の下
で、私たちの「幸せ」が失われてしまっているのだ。

私たちには経済よりも大事なものがある。

経済のための人間ではなく、人間のための経済なのに、それが逆転してしまっ
ているのが現代社会なのだ。



化石燃料の大量消費、大量生産と大量廃棄、商品の画一化、広告の過剰、消費
の喚起と強制、戦争の創作、金融による支配、農薬の大量使用、遺伝子の組み
換え、原発の推進、共同体の破壊。

これらが私たちの根源的な「幸せ」を破壊している。

経済至上主義を脱したときに、初めて人々は、失っていた「幸せ」を取り戻す
ことが出来るだろう。

最終的に社会を変えるには、政治の刷新を必要とする。

そして、その試みも、すでにイタリアで開花し始めている。

イタリア五つ星運動による政権獲得を日本のメディアは大きく伝えないが、そ
の潜在的なインパクトは計り知れない。

日本でも人々の覚醒と行動によって、変化を引き起こすことは可能なのだ。

「幸せの経済」フォーラム2018に参加して、私たちの未来をみなで語り合
おうと思う。

 

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