曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

<舩後靖彦・参議院議員インタビュー>

2019年08月17日 15時40分16秒 | 政治

 

 <参議院選の船後靖彦氏インタ―ピュー>

 

 

 

 

 

<舩後靖彦・参議院議員インタビュー>
◆なぜ、参院選に立候補したのか?
荻上:今回、舩後さんは、どうして参議院選挙に出馬して、政治家になろうと思われたんでしょうか?
舩後:因果の道理が叶ったと思いました。つまり、コツコツやってきた大学での講義・講演や医療・介護界を良くしようと福祉業界新聞のコラム(意見記事)に執筆してきたことが“因”となり、山本代表という豪傑と“縁”を結べ、“結果”として参議院議員になれたということです。運は関係ありません。これが、因果の道理なのです。しかしながら、宝くじで億が当たったとなれば、運が良いと思います(笑)。一番二番手を決めたことについては山本代表の政策の強い思いを感じています。
荻上:舩後さんは、これまでどういった活動をされてこられたんでしょうか?
舩後:先ほども少し述べさせていただきましたが大学での講義・講演や、医療・介護界を良くしようと福祉業界新聞のコラム(意見記事)に執筆してきました。また、年に2回はホールを借りて、全身麻痺でも弾けるギターなどを披露してきています。加えて、私の周囲のボランティア方々の協力により、月に1度はピアサポートカフェなるミニコンサートを開催しています。このような活動は以前から少しは行なっていましたが松戸に来てからサポートチーム(チームふなGO!)が、活発に自身の思いを私と一緒に伝えてもらえるようになりました。
荻上:国会議員になりました。当選した時はどのようにお感じになりましたか?
舩後:山本代表が党を立ち上げたのが4月、参議院選は7月とれいわ新選組の名前を伝える時間が短かったこともあるでしょう。それでも山本太郎との一人勝ちという記事のタイトルは見ましたよ。衆議院選には代表が挑むことは聞いていますが、他の方については分かっていません。
短歌三首。
党首落ち当選の危機なかりけり議員になれたわ太郎の力 晩年の麻痺の身体使うこと党の隆盛なることと決め 二院制衆参二つ優越は衆議院なり人送りこめ
荻上:今回の選挙だけではなく、次の選挙をにらんだということはわかりました。さて、短いですけど、臨時国会開かれましたこの間にどういった対応され、どのようにお感じになりましたか?
舩後:今国会には間に合いませんでしたが、これからは許可が得られればテクノロジーを活用したく思っています。また、諸先輩方にご挨拶が遅れてしまい申し訳ない思いでした。国会の席に着席すると厳粛な気持ちとこれからの行動や原動の重さを感じました。
◆ALS当事者として何が出来るのか?
荻上: ALS 患者の当事者としてどのような政策を進めようと考えていますか?
舩後:全ては教育にありと考えています。日本の30年前を考えれば、時代も変容し、国際障害者年や障害者自立支援法が生まれ、そして重度障害者が国会議員になった。その時代背景によって変容して生きていると思います。全ては教育にあり。私は10年20年後に未来を想像して、変わる障害者に対する偏見を教育で変えたいと思います。さらに子供の頃から、潜在意識の領域、さらに深く無意識の領域にまで存在する“差別意識”を除外する、倫理、道徳教育は必要と考えています。
荻上:当選後、気になった反応などありますか?
舩後:皆様の対応の早さなど色々と考えようとしている対応について感謝しています。
◆潜在的な差別と生産性
荻上:一方で、批判の声もあります。どのように受け止めていますか?
舩後:「批判の声もあります」という表現で思い出すのはピアニスト・グレングールド1955年に録音したアルバム、バッハの《ゴルトベルク変奏曲》です。最初は批判の嵐だったそうです。ところが今は、賞賛の声しか聞こえてきません。その意味で氏は時代を動かしたと言えるでしょう。かの天才と凡才の自分を比較する気は毛頭ありません。しかしながら、『時代を動かす人』には、その人が天才であっても、しかして凡才であっても、多かれ少なかれ批判はあるのではないでしょうか? ところで、「議員になったのだから自費にすべき」とか、「国会議員として何ができるのか」というご意見には、それを言う方の顕在意識にはなくとも潜在意識には“重度障害者の価値を生産性で測る”という志向(心がその物事を目指し、それに向かう)があるからと私は考えています。さて、重度訪問介護利用者の就労については、制度の見直しまでは、参議院で一部負担をすると決まりました。だがしかし、自分たちだけが認めてもらうことを私どもは希望したわけではありません。むしろ、 “国会議員だからといって、特別扱いされると皆様に思われることを想像し非常に心苦しく思っています”。重度障害者はらから皆で、皆で使えるようにしていただくことが明らかに最善です。
荻上:今回、舩後さんのご自宅にやってきた時にパッとOrihime(オリヒメ)があるのが目に飛び込んできた。こういった、コミュニケーションツールをどう使っていきたいですか?
舩後:私の勤め先、株式会社アースでは Skype を取り入れた会議や朝礼をしています。最初はそれでも画期的だと感じていました。しかしながら、その場で私の意思を表明・表現をできず、いつものまにか聞いているだけになってしまいました。その点、分身ロボット Orihime は違います。視線入力ソフト・オリヒメアイを介して私の意思をストレートに表明・表現できるのです。分身ロボット Orihime には全身麻痺の私ではできない動作があります。しかして、視線入力ソフト・オリヒメアイには、入力した文字を音声化する機能があります。それゆえ、私の意思をストレートに表明表現できると言えるのです。国民の代弁者たる国会議員になれた私には喋れないという最大級のハンディがあります。しかしながらこのオリヒメとオリヒメアイという最先端テクノロジーには、そのままなら千歩離された健常者国会議員に六五〇歩近づけるという要素があります。そのため、国会で使用したいのです。
◆安倍政権への視線は?
荻上:現在の安倍政権について、舩後さんはどういう風にご覧になってますか?
舩後:消費税増税はデフレを20年以上長引かせることになっているので全くいただけません。現在 、自民党ホームページにも改革などの左傾化した言葉があるそうですがご存知ですか?総理の祖父の岸元総理は、上司にアカと言われ激怒したそうです。それを知っているはずの安倍総理があえて左傾化した言葉を使うのは勇気あることだと思いますし、その根底には安倍政権が野党に対して柔軟な態度で接するという思いがあるような気がします。もしそうならその点については評価致します。
荻上:野党連携に関してはどのように考えていますか?
舩後:意見があっている方々とはどんどん連携していくべきと考えています。
荻上:障害者政策についての話がありました。船越さんが議員に当選した際や出馬した際から、様々な障害者差別に関するような言葉が飛び交っていました。そうした言葉の背景にあるのは、「人を生産性で測るような考え方だ」という風に、舩後さんが喝破されました。特に山本太郎代表が舩後さんや木村さんを政治利用しているという意見がありました。障害者の政治利用だというような意見も飛び交ったりしました。この点についてさらに一言いただけますか?
舩後:それについてはまったく誤解です。因果の道理がかなったと申し上げたように、私の意思が百%で出馬を決めました。
荻上:れいわ新選組としては、当初、厚労委員会のメンバーに入ることを望んでおられたと思うんですが、結果として、国交と文科。そして舩後さんは文科の担当になりました。しかし、今のインタビューのお話ですと「教育」というものをすごく重視して、教育政策にかかわることを誇りに思っているような様子も伝わってきました。この教育政策の中で特にどんな点に力を入れたいと思っていますか?
舩後:潜在意識にある差別意識を除外することが肝要と考えています。
荻上:今回、議員になられてから、すでに多くの方から陳情や政策提言とか、ソーシャルな反応もあったと思います。国民の声を拾い上げていくのか議員の役割でもあるとお感じになっていると思いますけれども、様々な行為を受けて、新たに取り組んでみたいなと思わされた政策などはありますか?
舩後:重度訪問介護の割り当て時間を、全国一律にするというものです。
荻上:最後にこの6年間の議員生活に向けての抱負や課題について教えてください。
舩後:全ては教育にありと考えています。日本の30年前を考えれば、時代も変容し、国際障害者年や障害者自立支援法が生まれ、そして重度障害者が国会議員になった。その時代背景によって変化する事象や慣例もあると思います。全ては教育にあり。私は、10年20年後に未来を創造して、代わる障害者に対する偏見を教育で変えたいと思います。さらに子供の頃から、潜在意識の領域、さらに深く無意識の領域にまで存在する「差別意識」を除外する倫理・道徳教育は必要と考えています。重度訪問介護の不備も喪失した人々の潜在意識の領域ならびに無意識の領域に重度障害者には生産性がないという確定した思いがあるからです。かと言ってその方々を責めているわけでは全くありません。大東亜戦争の日本が弱体化するために GHQ が導入した教育や文化が要因と考えていますが、具体的には掴みきれていません。ところで明らかに研究不足の感があることは否めませんが、今現在インクルーシブ教育を礎土台とするモンテッソーリ教育の2段階以上の教育を、小学校、中学校、高校そして大学に導入すれば良いのではと考えています。モンテッソーリ教育は知的・発達障害の治療教育、弱者とも言える貧困家庭の子供達への教育から発展させてきた教育法であることから、土台とするインクルーシブ教育に好影響をもたらすものと考えています。この事を6年間でやり遂げたいと思っています。(終)
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