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国民資産の巨大損失生み出す安倍政権

2016年06月29日 11時02分36秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、
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                       「植草一秀の『知られざる真実』」

                             2016/06/28

 国民資産の巨大損失生み出す安倍政権

               第1473号

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7月10日の参院選の争点について、安倍政権は

なんとかの一つ覚えのように、

「アベノミクスを問う選挙」

と言っている。

安倍首相は6月1日の記者会見で、

「アベノミクスをもっと加速するのか、それとも後戻りするのか。これが来る
参議院選挙の最大の争点であります」

と述べた。

まるで、アベノミクスがうまくいっているかのような言い方だが、現実をよく
知っている人は、アベノミクスが破綻していることを知っている。

経済情報を提供するロイター社がウェブサイト上でオンライン調査を実施して
いる。

http://jp.reuters.com/news/politics

「アベノミクス、あなたの採点は」

という設問に対して、点数を選択できる調査が行われているが、

30点未満が   46.68%

30-40点台が 18.16%

両者を合わせると64.84%になる(2016年6月28日現在)。

これが常識を備えた主権者の判断であろう。

また、同調査は、

「増税延期、首相の理由説明は」

という設問を設定している。

まったく納得できない が 47.68%

あまり納得できない が  20.31%

両者を合わせると67.99%になる。



NHKは6月に実施した世論調査結果として、

安倍総理が、来年4月の消費税率10%への引き上げを2年半、再び延期する
考えを表明したことについて、

「評価する」が  58% 
「評価しない」が 36%

と報道したが、悪質な情報操作である。

ロイター調査のように、

安倍首相の増税延期の理由説明を評価するか

をまず質問し、

次に、

増税を延期するべきか

を問うべきである。

圧倒的多数の回答者が

安倍首相の理由説明を評価しない

と回答し、

増税延期をするべきだ

と回答するだろう。

世論調査の回答は設問によって自由自在に「操作」できる。



「アベノミクス」が一時的に高評価を得た理由は、

2012年11月から2015年6月にかけて、円安と株高が進行したから
だ。

円安進行の主因は米国金利上昇だった。

日本の金融緩和強化は二番目の背景である。

これが、アベノミクスの唯一の成果だ。

しかし、日本経済全体はずっと低迷したままである。

経済全体は悪化し続けたが、大企業の利益だけが拡大し、大企業の株価だけが
上昇した。

これが、アベノミクスの唯一の成果である。

しかし、その唯一の成果も悲惨な状況に転じた。

円高・株安が進行しているのだ。

国民の貴重な財産である年金資金の運用において、安倍政権は株式と外貨建て
資産への資金配分比率を大幅に引き上げた。

その後に、円高と株安が進行しているために、巨額損失を生み出している。

国民に損失を与える安倍政権の経済政策という側面が全面的に拡大している。

参院選の争点は

「安倍政治を許すのか、許さないのか」

であり、

具体的には、

原発、憲法、TPP、基地、格差

の5問題が最重要争点である。

5番目の「格差」が「経済政策」の問題であり、これは5つの重要争点のひと
つに過ぎない。

しかし、安倍首相が、どうしてもこれを最重要争点にしたいと言うなら、その
提案を尊重してもいいのかも知れない。

安倍政権の経済政策は最悪なのだ。

国民には苦しみだけを与えて、大企業の利益だけを追求するアベノミクスだ
が、円高・株安の局面を招いて、完全な泥沼に嵌まり込んでいる。

これを評価する選挙になれば、安倍政権が大敗北することは必至だからだ。

GPIFの運用損失が指摘されているが、安倍政権が生み出している巨大損失
はこれだけではない。



安倍政権は、2014年10月31日に公的年金資金=GPIFの資金運用配
分比率を変更する運用改革案を正式に認可した。

新しい資金配分比率は

国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%

である。

従来の資金配分比率は

国内債券60%、国内株式12%、外国債券11%、外国株式12%

だった。

この変更を昨年10月31日に正式認可した。

国内株式の運用比率を12%から25%に引き上げ、

外国証券の運用比率を23%から40%に引き上げた。

2015年12月末のGPIF運用資産残高は139兆8249億円、

この時点での日本配分比率23.35%を基準にすると、

日本株式残高は32兆6491億円。

民進党の玉木雄一郎議員が仮定計算しているように、

昨年12月末のTOPIXが1547.3

昨日6月27日のTOPIXが1225.76

で、日本株式が20.8%下落している。

この下落率を当てはめると、日本株式の時価は25兆8664億円に減少して
いることになり、日本株式だけで、年初来、6兆7847億円の損失が発生し
ていることになる。



日経平均株価は2012年11月14日に8664円の水準にあった。

2014年10月31日の終値は16413円である。

8664円の時点で日本株式の運用比率を引き上げたというなら合理的である
と言える。

しかし、2014年10月31日の水準は、この水準から約2倍の水準だ。

2年足らずの間に株価が約2倍に急騰した。

その急騰した局面で株式への資金配分比率を2倍に引き上げた。

これは、典型的な

「敗北の方程式」

と呼ぶべきものである。

8600円の局面で投資比率を2倍に引き上げ、株価2倍高の局面で投資比率
を半分に引き下げる。

「ドルコスト平均法」

と呼ばれる投資手法でも、こうした運用が実行される。

典型的な「失敗の方程式」に乗った運用を行ったということになる。



安倍首相は5月末の伊勢志摩サミットで

「リーマン危機の局面と似ている」

と発言して、主要国首脳から一蹴された。

他国の状況はリーマン危機時とまったく異なる。

しかし、日本だけは、リーマン危機時と似た状況にあるのだ。

安倍首相は

「リーマン危機」

という言葉を使って、自ら類似した危機を招き寄せた可能性がある。



「リーマン危機」時の日本経済の崩落を引き起こした主因は、

円高

である。

対ドルだけでなく、とくに、対ユーロでの円高が厳しかった。

製造業の状況悪化は著しく、これが2008年末の年越し派遣村の危機を招く
主因になった。

いま、日本経済は円高不況に突入しつつある。

円高不況を招いたのは安倍政権である。

金融政策だけに依存した経済政策

超緊縮運営を続ける財政政策により

円高不況を招いたのである。

為替市場の基調は2015年6月以降、対米ドルでも円高に転換した。

他通貨に対しては2014年初以降、円高基調に転換してきていた。

日銀の追加金融緩和政策には有効性がなく、事態を打開するには財政政策を発
動するしかないことは明らかだった。

ところが、安倍政権はこの6月まで、超緊縮財政政策運営を続けてきた。

その結果として招いている円高不況である。



私はこの状況を打破するには、財政政策発動を早期に実施するアナウンスをす
るしかないことを指摘したが、この指摘が安倍官邸に伝えられている。

すでに6月16日付メルマガ記事

「窮地の安倍政権が補正予算編成前倒しに言及か」

で記述したが、この指摘に沿った声が官邸筋から浮上し始めている。

10兆円規模の補正予算編成を急ぐとの声が浮上している。

対応策はこれしかない。

ただし、安倍政権は赤字国債の発行を批判しているから、財源として考えられ
るのは建設国債だけになる。

つまり、公共事業を中心とする大型補正予算編成が浮上するということだ。



何が一番の問題であるのかと言えば、政策がブレ過ぎていることだ。


2013年は積極財政を実施したが、2014年度は大増税。

2015年度、2016年度も超緊縮財政を続けて、大不況を招き、慌てて今
度は超積極財政に転じる。

この一貫性のなさ、政策スタンスのブレが問題なのだ。

いずれにせよ、アベノミクスは完全に破たんしていることだけは確認しておか
ねばならない。

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