曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

〇 時局妙観 (政治家・与謝野馨の思い出)

2017年07月13日 18時39分10秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、
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◎「日本一新運動」の原点―378

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

〇 時局妙観
(政治家・与謝野馨の思い出)


 私は参議院議員を引いた後、国会議員が大勢集まる場所にはな
るべく顔を出さないようにしてきた。与謝野事務所の藤江さんか
ら「7月5日に、自民党・与謝野家合同の〝お別れの会〟を青山
葬儀所で行うようになったので、顔を出してくれ」と電話があっ
たのは東京が梅雨に入った時期だった。自民党を除名され、死去
直前に復党し「お別れの会」を遺族と合同で自民党が開くところ
が面白いが、与謝野さんは天国で笑っているだろう。

 25年前自民党の長期政権を分裂させて、非自民政権をつくっ
た犯人のひとりである私が、受付で名刺を出すと職員は困惑した
様子。顔なじみの人物が来賓席へと案内した。「不味いな」と隅
に座っていると、若い職員が〝どこの馬の骨か〟とばかり「貴方
の席ではない」と追い出された。正直ホッとして会場の入り口に
出ると居場所がない。大臣秘書官やSPらがたむろしているコー
ナーに行くと、顔見知りがいて立ち話となる。丁度よい、ここに
立っていると会場の中も人の流れも良く観察できる。昭和40年
代、衆議院副議長秘書や議長秘書を併せて6年間勤めた記憶が甦
った。当時はここが自分の居場所だった。権力の勢いは周辺の雰
囲気でわかるものだ。暫し、秘書官たちの雑談に耳を傾けた。
 間を置かず、安倍首相が私とすれ違うように来場してきた。顔
の皮膚が痂(かさぶた)のように固く、権力者としてのオーラは
消えて、目線の焦点が不調の様子で健康上の問題が何時起きても
不思議ではない雰囲気であった。続いて森喜朗元首相が通る。雑
談相手の秘書官が「病人のようですね。オリンピックまで大丈夫
ですか」と声を掛けてくる。来賓の現職政治家もOBもまったく
元気がなく、与謝野氏の「お別れの会」ならぬ「安倍政権お別れ
の会」と感じたのは、私ひとりではなかったようだ。

1)「人誑し」(ひとたらし)の名人

 与謝野さんと私が親しい関係であったことを知っている政治家
は、小沢一郎氏ひとりだと思う。私が衆議院事務局職員のころか
らだから、40年ほど前からの付き合いで、科学技術委員会理事
のころは私が担当課長。「1980年代初めで「もんじゅ・六カ
所村問題」が話題だった。科学技術政務次官を辞めたばかりの小
沢氏から、「便所のないマンションをつくるな!」と注意を受け
たことを記憶している。
 竹下政権の消費税制度、海部政権の国会改革(常会の1月招集
等)、橋本政権の沖縄特措法成立等々、与謝野氏には誑し込まれ、
扱き使われた話にはかぎりがない、政界引退後、小沢氏の構想で
設置した「ジョン万次郎財団」の副会長に就いてもらい、日米草
の根交流に尽力してくれた。財団の寄附金集めに二人で財界人を
訪問し、私を紹介するとき「私が政治家になって悪知恵を教えて
くれた人物です」と、私を困らせて喜ぶ関係であった。

2)憲法9条問題で中曽根首相を悩ませた話!

 昭和62年秋、中曽根首相が退陣した直後、私が与謝野さんと
の会食で「憲法9条を護れた功績は護憲の土井たか子等ではない。
一貫して再軍備改憲を叫び続けた中曽根さんだ。ポリティカル・
パラドックス効果で、国民は同調せず改憲が実現しなかった」と、
例によって酒が入っての話だった。翌朝、与謝野さんは私の話に
〝尾鰭を付けて〟中曽根前首相に話してしまった。「中曽根総理
が、平野君にぜひ会いたいと言っている。頼むから会ってくれ」
と懇願してくる。私は断りに断り逃げ続けた。
 中曽根さんと私が二人だけで会ったのは、それから7年経った
平成6年6月だった。村山「自社さ」政権が成立した直後で小沢
さんから「敗れた海部候補に票を入れてくれた中曽根さんに自分
の代理で挨拶に行ってくれ」と指示されてのこと。私が指導を受
けた自民党指導者全員は「中曽根嫌い」だったので断ったが、こ
れも運命と出かけた。中曽根元総理、自著5冊に署名して私を待
っていて「ようやく会えたな。与謝野が世話になっている」と語
り始め、「私は改憲論者だが9条も含めて、国民の総意で改正す
べしという主張だ」と、7年前の話を憶えていた。

 与謝野氏の「お別れの会」に、99歳の中曽根元総理が車椅子
ながら元気な姿を見せていた。老人の多い来賓席で最も元気そう
に見えた。そういえば与謝野さんと最後にあった昨年秋、ふと私
に告げたのは「君が参議院選に出馬しないと早く引退したとき、
中曽根さんは〝平野君は、何か考えがあってのことだろう〟と、
何かことを起こす事を期待していたよ」と。
 私は与謝野さんより4つ上の〝終活〟世代。そろそろ、中曽根
さんや与謝野さんへの回答を出さないとと改めて思いながら会場
を出た。

〇 国会つれづれ  7

 このところ何かと話題が多く、2回にわたり「国会つれづれ」
を休ませてもらった。昭和40年の日韓国会での国会紛糾が昨今
の「安倍一強」国会に似た点があるので、当時の問題を説明して
おきたい。

(日韓国会での憲法冒涜の話 続き)
 衆議院本会議といえば、憲法上、国会の意思を決める最も重要
な権限をもっている機関である。日韓基本条約という重要案件と
はいえ、先に審議決定すべき日程も多数ありまた野党の持つ抵抗
権行使(フィリバスター)である関係閣僚不信任案などは、先議
案件として処理するのが国会運営の憲法上の基本である。これを
衆議院規則第112条の「議長の議事日程順序変更提示権」を乱
用したのである。
 大混乱となった衆議院内が静かになった頃、大抵抗をした野党
第一党の社会党国会対策委員長が、議院運営委員室を訪ねて坪川
委員長(佐藤首相側近)と握手しながら「これでよかったですか」
と語っているところに私が出くわした話などはメルマガ375号
で述べたとおりである。
 この衆議院議長を利用して憲法を冒涜した暴挙を社会党の国会
対策責任者が事前に知っていたわけだ。この裏には自民党から社
会党関係者に、先例に倣って〝金銭的配慮〟があったことは想像
に難くない。
 当時の憲法学者がこの政治の裏を知る術はない。多くの憲法学
者が違憲の議事として学術誌だけでなく、新聞や月刊誌で批判を
展開して世論を盛り上げた。その中で注目されたのは憲法81条
「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合
するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」を、
国会の議事の違憲・違法に適用すべきであるとの論であった。
 本来、憲法81条は「違憲立法審査権」といって文理解釈では
適用できるようになっている。ところが極めて重要な政治的行為
について「統治行為論」として、司法権が関わらないという憲法
慣例が確立しており、これを変更しようという意見である。フラ
ンスには「憲法院」という機関があり、議会で審議中の法案につ
いて「違憲」の決定で止めることも可能である。
 前国会の「共謀罪法案」の国会審議を総括するに、法案の内容
の違憲性もさることながら、参議院での中間報告の違憲・違法性
をみても「統治行為論」を廃止し、国会の違憲行為に司法判断を
させることを検討すべきと思う。憲法や政治学者から意見が出て
こない状況に、さみしい思いをしている。      (続く)

○TBS・サンデーモーニング「風をよむ」余談
 80歳を過ぎてからはデモクラ・タイムズのネットテレビ『永
田町風雲録』に集中して、政治家の悪口を言うことを生き甲斐と
してきた。安倍官邸にハイジャックされた地上波テレビ局の中で、
唯一の健全番組「サンデーモーニング」の『風をよむ』からの依
頼で「政治の劣化を語れ」とのこと。
 7月7日(金)に録画して9日(日)に放映となったが寺島氏
と岸井氏から私の固有名を出したコメントがあったのでお返しを
しておきたい。
 寺島氏から政治の劣化について「経済人の見識劣化」にも原因
ありとの指摘があったが、その通りだ。私は録画では「資本主義
がマネーゲームからミリタリーゲームに悪化した背景が、各国で
議会民主政治を劣化させていると発言したが、この個所は放映さ
れなかった。
 岸井氏は「自社55年政治の泥水」を知る生き残りだが、議会
政治の原理を知る文化財的存在だ。指摘された「選挙制度問題」
も改革が必要だが「中選挙区制」に戻す意図があるとすれば時代
錯誤だ。地上波テレビでの、ツイッター的議会報道が原因のひと
つでもある。
 驚いたことに、9日の「風をよむ」放映のその日、視聴者二人
から「議会政治の原理や歴史を学びたい」と、講演依頼が飛び込
んできた。国民は強い関心を持っている。議会政治の劣化や再生
はマスメディアの見識次第であることは世界共通の常識である。

 
 
 
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政策連合=政策選択選挙で主権者が日本を取り戻す

2017年07月13日 13時07分49秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                 

 

                        「植草一秀の『知られざる真実』」

                                    2017/07/12

 

          政策連合=政策選択選挙で主権者が日本を取り戻す

                 第1791号

   ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2017071222394439976
   EPUBダウンロード:http://foomii.com/00050-40571.epub
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この国を救うことができるのは誰だろうか。

答えは明白だ。

私たちしかいない。

日本の主権者は誰か。

これも明白だ。

私たちが日本の主権者なのだ。

主義主張はいろいろあるだろう。

意見の対立はあるのが当然だし、あってよいことだ。

しかし、どの道を進むのかを決めるのは、私たち主権者だ。

そのことを忘れてはならない。

原発を稼動させるのか、それとも廃止するのか。

日本を戦争をする国にしてしまうのか、それとも、戦争をしない国であり続け
るのか。

これを決めるのも、私たち主権者だ。

そして、私たちのくらしやいのちに直接関わる経済政策。

弱肉強食を奨励して、一握りの人々が絶対的に強くなり、圧倒的多数の人々が
下流に押し流される。

このような弱肉強食奨励、弱者切捨ての経済政策を続けるのか、それとも、す
べての人々が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができる経済社会にす
るのか。

これを決めるのも、私たち主権者だ。



安倍政治は、原発を推進し、日本を戦争をする国に変え、そして、弱肉強食を
際限なく推進している。

この政策路線に賛成する人はいるだろう。

いてもおかしくない。

しかし、この政策、政治で恩恵を受けるのは、ほんの一握りの人々だけだ。

1%、あるいはもっと少ないだろう。

圧倒的多数の主権者にとって、安倍政治は「百害あって一利なし」だ。

だから、安倍政治を積極的に支持する主権者は驚くほどに少ない。

しかし、安倍政治の問題点はこれだけでない。

安倍政治のモラルに対して、これを徹底的に嫌う主権者が激増している。

森友・加計・山口の「アベ友三兄弟疑惑」で浮き彫りになったのは、この政権
が腐り切っているということだ。

10億円以上はする国有地が1億3400万円で払い下げられた。

その理由は、払い下げを受けた学校法人が設立する小学校の名誉校長に安倍首
相夫人=安倍昭恵氏が就任していたからだ。

国と森友学園との間での土地払い下げ問題等の折衝は、安倍昭恵氏が安倍夫人
付の国家公務員秘書に命じて行わせたと見られている。

財務省は安倍首相案件であるから、違法性のある激安価格で国有地を払い下げ
た。

国に巨大な損害を与えている疑いが濃厚で、「背任」の罪が問われる必要があ
る。



安倍首相夫人に5人もの公務員秘書が配属されていたことも権力の濫用にあた
ると考えられる。

加計学園が獣医学部の新設を認められた事案も、完全なる政治私物化事案であ
る。

京都産業大学を排除して加計学園だけに獣医学部新設を認めたのは、行政の公
平、公正の大原則に完全に反している。

安倍首相が「腹心(ばくしん)の友」だと公言する加計孝太郎氏が経営する加
計学園に、安倍首相が権力を濫用して、利益供与、便宜供与を行ったとの疑い
が極めて濃厚である。

安倍首相よいしょの著作物を刊行してきた元TBSワシントン支局長の山口敬
之氏の準強姦容疑での逮捕状が発付されながら、菅義偉官房長官の元秘書官を
務めた中村格警視庁刑事部長(当時)が、その逮捕状を握り潰し、山口氏を無
罪放免にした。

これ以上の政治私物化、権力私物化はない。

このような政治私物化、権力私物化の事実が次々に明らかにされてきた。

この現実に主権者が怒っている。

その主権者の怒りは、その内容だけにとどまらない。

このような不祥事が一気に噴出するなかで、安倍首相が「逃げの一手」に徹し
て、主権者に対する説明責任を果たさない。

果たさないどころか、説明責任を放棄して逃げまくっているのだ。

安倍首相の、この卑劣な、卑怯極まりない姿勢に、主権者国民が怒っているの
だ。

この怒りは簡単には収まらない。

それにもかかわらず、安倍首相は国会を召集して、主権者国民が納得し切るま
で、説明責任を完全に果たすとの意思を示さない。

閉会中審査を自分の外遊中に設営させるなど、「逃げの一手」に徹しているの
だ。

完全なる「失脚パターン」に入っている。

事態を打開するには、説明責任を150%、200%果たすしかない。

その判断すら持つことができず、逃げ切りを図ろうとしているところに、安倍
首相の器量の小ささが表れており、政権崩壊を免れない根本原因がある。

安倍政権崩壊を大前提に置いて、今後の戦略、戦術を構築する必要がある。



7月2日の東京都議選では、安倍自民が歴史的な大敗を喫した。

その一方で、小池百合子氏が率いる都民ファーストが圧倒的な第一党の地位を
確保し、公明党と合わせて都議会過半数議席を確保した。

他方、民進党の獲得議席数は5議席になった。

「完全に終わっている」結果になった。

次の衆院総選挙を考えるとき、この二つの事象は、私たち主権者国民にとって
最大のチャンスを付与するものである。

それは、

次の衆院総選挙で、安倍自公と類似した二つの勢力が対抗して、それぞれ候補
者を擁立する可能性が高まること

と、

現在の国政における野党第一党民進党の内部崩壊=分裂が不可避になったこと

を指摘できるからだ。



安倍自民では選挙に負けることがはっきりした。

したがって、多くの与党系議員、候補者が、小池新党系の国政新党創設に走る
ことになるだろう。

そうなると、次の総選挙では、安倍自民と第二自公が二大勢力を窺うことにな
るのではないかと考えられる。

これが、私たち主権者国民にビッグチャンスを提供する。

なぜなら、安倍自民と第二自公の基本政策路線が極めて類似することになるか
らだ。

この二つの勢力は、

原発を推進し、戦争を推進し、弱肉強食を推進する。

その同じ政策主張を掲げる候補者が各選挙区に2人ずつ擁立されることになる
としたら、これほどのチャンスはないということになる。

原発を廃止し、戦争法を廃止し、格差縮小=貧困撲滅の政策を公約に掲げる候
補者が、ただ一人擁立されれば、こちらの候補者が小選挙区で勝利する可能性
が俄然高まるのだ。



もうひとつのビッグチャンスは、現在の民進党が消滅することが、ほぼ確実に
なったことだ。

都議選で野獲得議席数が5というのは、もはや民進党が野党第一党ではなく
なっていることを明確に示すものである。

選挙の翌日に、蓮舫代表と野田佳彦幹事長が辞意を表明するというのが当然の
対応である。

出処進退すら適切に判断する能力を欠いている。

しかし、いまの体制が維持される可能性はゼロであると言って過言でないと思
われる。

民進党が解体されること。

これが日本政治刷新の必要条件である。

民進党を解党し、

反戦・反核・反格差の政治勢力の結集を図るべきだ。

自由、社民と民進党のリベラル勢力が結集して年内に新党を創設する。

この新党と共産党が完全な選挙協力体制を構築する。

すべての選挙区に

反戦・反核・反格差の公約を明示する候補者をただ一人擁立する。

「政策連合」を結成して、「一選挙区一候補者」の体制を構築する。

そのうえで、

「政策選択選挙」

を実現するのだ。

滋賀、沖縄、鹿児島、新潟の県知事選で、「政策選択選挙」が実現した。

これらのすべてで、

主権者の側の候補が勝利したのだ。

「政策連合」を結成して、「政策選択選挙」を実現すれば、必ず政権を奪還す
ることができる。

これしか勝利の道はないと思われる。

反戦・反核・反格差で次の衆院総選挙に大勝利を収めなければならない。

 


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