■はじめに
あまり行儀の良いこととも思えませんが、いつの世でも、人は他人の懐具合を気に掛けてしまうものです。ましてや、それが自分の支払った税金で給与が支払われる類の業種のものであれば、なおさらでしょう。
国立大学職員を含め、そのような業種に勤める我々のような人間の給与について、「依然として高い」「かなり低くなっている」「仕事内容に比べれば高い」「激務にも関わらず低い」などなど、インターネット上では様々な意見を目にします。給与の「高い」「低い」は主観的な価値観ですので、このような議論に最終的な答えは無いのだと、個人的には考えています。しかし、このような議論をするにあたって、注意しなければならないことが一点あります。それは、「高い」「低い」という判断の元となる「情報」、つまり議論の対象となるものが、議論をする人間の間で共有されているか否か、ということです。
前置きが長くなりましたが、今回のエントリーの目的はそんな「年収」に関する議論に対して、一定の資料を提供するものです。具体的には、勤続5年分の給与を、1円単位にいたるまで正確なデータにて公開します。これを公開したからと言って、上で書いたような議論が完全に解決するはずもありませんが、少なくとも「国立大学事務職員」の内の「1名」が、次の示すような給与を受けたことは、紛れも無い事実です。ですから、このデータで持って国立大学事務職員の給与が「高い」のか「低い」のかは決められませんが、「国立大学事務職員は全員年収500万円はもらっている」とか「国立大学事務職員で月の手取りが20万円に到達することなんて無い」といった意見に対しては、このデータは立派な「反証」となるはずです。
また、これから国立大学事務職員を目指す方々にも、ぜひ参考にしていただきたいと思います。たまに「国立大学事務職員の給与は低いのでしょうか?」といった質問を目にすることがありますが、上にも書いたとおり「高い」「低い」は主観的な判断になるので、答えようがありません。ですので、そのような疑問を持っている方々は次の資料を見て、国立大学事務職員の給与が高いか低いかを、ご自分で判断してください。「少なくともこんなに低い給与があり得るなんて耐えられない」というのであれば他の職を目指されるのも良し、「これくらいの給与を受け取り得るのであれば充分」というのであれば受験勉強を進めていただくのも良し、です。
■基本データ
給与額を実際に見る前に、この給与を受けた人間(つまり私)の情報について、あらかじめ書いておきます。
自分は大学卒業と同時に働き始めたので、「勤続1年目から5年目」は年度末年齢で「23歳から27歳」に該当します。「国立大学の文系学部卒業」で普通自動車と中型二輪の免許以外の資格は持っていません。扶養手当は受けておらず、何度か引越しはしましたが通勤手当か住居手当は常に支給されています。時間外手当は9割5分は支給されています。残業時間は平均すると月20時間から30時間の間に収まると思います。
「独身・賃貸に1人暮らし・男性」です。自動車は保有していませんが、中型のバイクを1台持っています。部屋は都市部のマンションの2DKで、家賃は4万8000円です。
■月例給与部分

■期末・勤勉手当(ボーナス)部分

■総合年収

■おわりに
結局のところ給与の「高い」「低い」は個人による、といったことを書きましたが、それを踏まえた上で、自分は自分のもらっている給与を「充分すぎる」と感じています。
勤続1年目はまだ貯蓄もほとんどなく、光熱水費などの出費がきつかったですが、現時点では少なくとも「衣食住」で不便を覚えることは一切ありません。もっとも、これは自分が独身で、また自動車を保有しておらず、休日の昼食以外は全て自炊して平日の昼食は学食を利用するなど、世間一般から見ても割と節約して生活しているせいかも知れません。バイクで旅行する以外に趣味らしい趣味もない気がしますが、書籍に関しては欲しいものがあったら必ず新刊で購入(図書館など、手元に残らない形を取らない)して読み終わっても売らずに保存するので、その部分に関してだけは年間の出費が結構すごいことになります。あとはやたら長い時間散歩したり、このブログの記事を作ったり、購入した小説をこつこつ消費したり、休日は昼寝をしたりと、あまり金の掛からないことをしている時間が多いです。
人から見ると、自分の生活は無味乾燥と言うか、「何が楽しくて生きているんだ?」と感じられる部分が多い気がします。しかしそれでも、自分は自分の生活と年収に満足し、日々気力を充実させて仕事にあたることが出来ています。最近は人件費やら給与引下げについて暗いニュースが多いですが、とりあえず自分はこうやって感じながら働けているのだから、自分に対し支給されている年間400万円程の給与は一定の成果を与えている、と考えて良いのではないでしょうか。最近は人件費関係で暗いニュースが多いので、少しは肯定的なこともあった方が良いと考え、念のため報告しておきます。
■おまけ
(※注:この章は自分のひどく個人的な価値観やら倫理観を伴いますので、人によっては強い不快感を覚える可能性があります。予めご了承の上、お読みください)
最近は就職率が低下し、また震災などの不安要素も強いので、前章なようなことを書くと「不謹慎だ」というバッシングもあるかも知れません(あるいはただでさえ税金から給与をもらっている身分なので)。しかし、自分は自分の「生活の快適さ」をもっとアピールしたいと思います。
働き始めるに際して、どのくらい給与をもらえるか、あるいはそれを受けてどのくらい豊かに暮らせるか、ということについて、不安を覚えない方は少なくないでしょう。その方々に際し自分は、「絶対に大丈夫」とまでは言えないまでも、「最初はすこしきついけど、節約を心掛ければそのうち不自由なく暮らせる生活を享受できるようになる」ということを、この記事を通してお伝えしたいと思います。あるいはこれから国立大学事務職員を目指される社会人の方に対しても、民間ほど高い給与ではないかも知れませんが、すこし我慢すれば充分に快適な暮らしが出来るだけの、具体的にはこれだけの給与を受け取り得るのだということを。またさらに言えば、個人的に気に掛けている就職口が見つからないポスドクの研究者などに対しても、研究者としての道とは全く異なる進路になってしまうけど、研究に関わるという「次善策」として、国立大学の事務職員という全く違う道も用意されており、それは学位を取った者としては少なくともコンビニでアルバイトをするよりかは(コンビニでアルバイトしている方申し訳ありません)いくらか「有意義」な選択肢であるのではないか、ということを。正規職員になりたくて登用試験に挑もうとしている非正規職員に対しては、頑張れば給与はこれくらいはもらえるようになりますよということを、それぞれにお伝えしたいと思います。
ここ最近、国立大学事務職員を含め、公務員関係に関する採用について明るい知らせというものはほとんど見たことが無いような気がします。優秀な人材登用を職責とする人事院ですら、採用に関する情報はただ事務的なものを通知するに過ぎません。わざわざ派手な広告をしなくても、官僚やら専門職になりたい人間は勝手に応募してくるからそれでも良いのかもしれませんが、自分のような地方のただの事務職員からすると、そんなことを毎年続けていれば組織が抱える問題を解決しきれずに、組織が駄目になってしまう気がしてなりません。もちろん、この様な事情にも背景があると思います。上のように書きましたが、じゃあ人事院が「公務員になったらこんなに高い給与がもらえてこんなに豊かな生活が出来ますよ!」なんてアピールした日には、総裁の首が挿げ変わる可能性すらある気がします。このようなことの背景にあるのは、「自分より幸せに暮らしている人間は許さない」とする、日本社会の強烈な横並び意識があるのでしょう。
「公務員の給与水準が民間に比べて高いのでこれを押さえる」というのは至極真っ当な考え方です。自分はこの考え方を否定しないどころか強く肯定します。なぜなら、市場原理が働かない公務員の給与は、民間の給与水準に合致するように厳しく管理されるのが原則だからです(もちろん、「民間のどの水準と比較するか」も重要な問題ではありますが)。先ほど自分は自分が受けている国立大学の給与を「充分すぎる」と感じていると書きました。言い換えれば、これは国立大学の給与を「高い」と感じていることにもなります。ですので、少しくらい(ここではこの「少しくらい」を今回の公務員の給与引下げ分くらいと仮定します)なら下げてもらっても大丈夫です。もちろん、自分はお釈迦様や良寛さんじゃないので、給与が下がれば少しは「がっかり」もしますし、あるいは将来を慮って自動車の購入や結婚を差し控えることにもつながるかもしれません。しかしそれでも、最終的に他者に対する意思表示として、自分は「必要なら自分の給与水準は下げてもらっても構わない」と表明します。
一方で、「他人が幸せに暮らしているからそいつの給与水準を下げて幸福の水準も下げよう」とする考え方を、自分は絶対に肯定しません。倫理的な問題ももちろんありますが、それ以上に、「幸福」という感覚が「個人的な価値観」である以上、この考え方には物理的な際限が無いからです。つまりこの考え方を肯定してしまえば、例え給与が0円になってしまったとしても、誰かが公務員を幸福そうに感じる限り、その給与はさらに減らされるか、他の条件を悪化させることになってしまうからです。
以上、断片的に書いたことをまとめます。自分が自分の給与水準を公開し、また自分が「快適な生活」を享受できていることもお伝えするのは、「給与の額だけではなく、その生活が快適足り得ることをアピールすること」によって国立大学の組織により優秀な人材を呼び込む(あるいは呼び込むきっかけを作る)ためであり、また同時に「生活が快適であればこそ、仕事に対しても良い結果を生むことが出来るはず」なので「国立大学の職員の生活が快適であることには納税者にもメリットがあるはず」であることを、仮に「快適すぎると怠惰になってしまい、結果として悪い状況を生み出しうる」としても「それでも少なくとも給与の額が下がるという環境の中において、自助努力によって得た生活の快適さは否定されるべきではない」という自分の「個人的な価値観」に乗せて、主張するためです。
書き終わってみると、最初からこんなこと考えてデータをまとめてた訳じゃないけど、よく考えると「こういうことも考えてたなぁ」と感じるこういう考えは、本当に考えてたと言えるんだろうか、とか考えたりしてしまいます。
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勤続年数のはあなたの倍ではあっても、年収では
遠く及ばずです。実際、あなたの歳で400万なら
「今」はいいでしょう。結婚して子供がいてとなると
大変です。すでに結婚はあきらめています。
共働きも、今は女子の正社員などいない現状。
交際相手も結婚したら、仕事辞めるというので、
別れました。それでいて、今後の給与は下がる、
増税。もうどうでもいいやと民間が文句いうのなら
それでいい。仕事はそこそこで切り上げて、さっさと
定時には帰ります。と周囲に言うと、「嫌なら辞めれば?」と冷たい反応なので、相手にしません。
旧国立大学の技術職員を目指しています。
手当について質問があります。
一覧表にある「手当A」と「手当B」は具体的に
何を指すのでしょうか。
通勤手当や扶養手当に当たるのでしょうか。
以上 よろしくお願いします。
うちは、残業が少ないので、30代半ば近くになっても、400万ぐらいしかありません。
サイト主さんと同様に、昇格にあまり期待できる組織ではないので、制度上は、6級まで、実際は5級までいければいい方で待遇に期待できません。
サイト主さん同様、車も持たず、独身です。
年老いた両親をもつ一人っ子のため、結婚どころか、親の老後の面倒を見られるか不安で仕方ありません。
世間で、年収300万、400万の人が増えているといわれますが、そんな年収、20代、30代前半のうちしか生活できません。
それでも、私の場合は、両親の持家を相続して、自宅通勤することが可能な分、ましですが。
報道されているような、1,2級で5%(ボーナス10%)、3~6級で8%(ボーナス10%)カットが強行されるなら、年休を100%消化してやろうかと思っています。
違法性さえ指摘される給与カットと違い、年休は法律で認められた労働者の権利ですからね。
そういう態度を取る公務員が増えても仕方ないでしょう。
いうのでしょう。独身、車なしならそりゃ楽勝です。
私は30半ばにして370万です。残業はなし。
なので年休は100%消化、定時には即帰宅
します。バカらしいので仕事は適当です。
民間はギャンブルやってるようなものですから、
儲かるときは、公務員をバカにします。
儲からないと公務員バッシングです。
なので、仕事は与えられたことしかしません。
自分で作って儲ける仕事ではないのが特色ですから。
主さんの若いうちの志は至極当然ながら、親のこと
や結婚、子供を養うとなると、のんきにいられない
でしょう。
手当Aと手当Bの違いはかなり適当なものです。正直、「手当」で統一した方が良かったかなと思ってます。
一応「手当A」は「通勤手当」や「住居手当」で、自分としては「誰でも、割と一般的に受けている手当」という位置づけです。これに対して「手当B」は、例えば「入試業務手当」など、人によっては全くもらわない手当を、自分なりに区別して計算しました。
あと、給与についてあまり詳しく書きすぎると個人特定につながるかなと思ったので、手当Aと手当Bといった形でごまかした、という理由もあります。と言うわけで、あまりこの部分に深い意味はありません。
Re:犬さん
やっぱり「結婚」が絡むと大分事情が変わるのだろうなということは、自分も先輩や上司を見て薄々感じているところです。とは言え、ぶっちゃけ万年女日照りの自分には、正直「結婚」を考慮に入れて年収を考えられるほどの甲斐性がありません。
とりあえず、諸先輩の言葉に耳を傾けつつ、その手のアクションには慎重に対応していくことを心がけようと思います。
Re:外郭団体公務員連動さん
やはり年を取れば事情が変わるようですね。余談ですが、昔流行った大黒摩季さんの「ら・ら・ら」の歌詞の一節、「こんな年齢(トシ)だし、親も年だし」の「親も年だし」のニュアンスが最近理解できるようになって来ました。いやほんと、いつの間にこんな年くったんだか。
自分の暮らしてるようなサラリーマンの所得ランキングが下から数えた方が早いような県だと、民間よりも大学職員のほうが当然収入高いです。参考までに。
あと、記事中の職が見付からない博士卒が大学職員をやるってのは斬新ですね。仕事は覚えてしまえばかなり早そうだし、特許関連や学内システム構築など本領発揮しそうね。
私は、旧国立大学附属病院に勤務しております。
私どもの職業ですと、逆官民格差が激しいです。
年収に対して、ボーナスの1~2年分も異なります。このままでは、やる気のあるスタッフは、
辞めていくのが自然のように思います。
加えて、5~10%もダウンとなると。
国会で、法案が通った場合、公務員に準じる扱いを受けているような、事業場は、すぐに給与カットが適応されるのでしょうか?おわかりになりますか。
ある程度若い時は、仕事内容でサラリーの低さが、
カバーされますが、30代ともなると、
サラリーが重要になってきますね。
3年限定と言っていますが、財政状況から見て不可逆的な措置になるのではないかと身構えています。
自分はまだ20代で実家通いなのでそれほどインパクトはないですが、家のローンを抱えている人にとっては本当に切実な問題です。
本給がカットされる部分を超勤手当で補てんしようとして、長時間勤務が増えるのではないかと、給与体系のゆがみと職員の心身の健康が心配になってきます。
給与カットが必要なことは理解できるものの、全ての職員が安心して働けるようにバックアップするのが自分の仕事だと思って頑張っているので、自分がこれからやることが結果的に職員の士気を削ぎ大学運営にマイナスの影響を及ぼすかもしれないと思うと、何ともやり切れないものがあります。
>ちょっと一言さん
自分の同期に博士の人がいます。
英語の読み書きは得意らしいので、そのうちその能力を生かせる機会が巡ってくるかもしれません。
先輩でも修士の人が何人かいますし、色んな専門分野を持った人が増えるのはいいことだと思います。
あと数ヶ月で結婚を控えているのですが、
年収に関して気になる点がいくつかあるので
いろいろ質問させてください。
1.結婚されてる方は多いですか?
2.既婚者は共働きが多いですか?
3.子持ちの方はどれくらいでしょうか?
4.マイホーム(中古でも)お持ちの方いらっしゃいますか?
5.技術職希望ですが、昇進は事務の方より
遅いでしょうか?
6.40代、50代、定年時の一般的な年収モデルが
分かれば教えてもらえませんでしょうか?
たくさん質問攻めで申し訳ありません。
色々なサイトを見て調べているのですが、
年収の話は情報がまちまちで・・・
分かる範囲でお答えいただけると助かります。
とおっしゃっていますが、こんなものを公表して
いったい何の得になるのかと思ってしまいます。
今後の政治の流れによっては、27歳当時の年収
が生涯最高額だったなどと後から後悔する羽目に
なりかねないのでは?
私も国立大学の職員ですが、公務員は競争原理が
働かない、というより競争したくてもさせてもら
えないところが最も苦痛です。例えば(あくまで
いま思いついた適当な例です)キャンパスの空き
地を利用してビジネスを始めたり、私大のように
学生から寄付を募ったりしようとするとすぐに上
からストップがかかるでしょう?
公務員にも自由に競争する機会を与えてください。
そしたら自分の才覚で給料を増やして見せるのに。
しっかりとしたデータを持っているわけではないので感覚的なものですが、皆さん普通に結婚していきます。国立大学だから、と言うよりかは、やはりある程度の定収入があるから、ではないでしょうか。例えば人口1000人あたり既婚者数とかデータを取るとして、完全なランダムで抽出するのと国立大学事務職員という母体に限定してデータを取るのとでは、恐らく後者の方が既婚者数が高いのではないかと思っています。
>2.既婚者は共働きが多いですか?
これは扶養手当の申請書類に目を通してきた経験上ですが、最近では「妻が専業主婦」というのは少ないです(「夫が専業主夫」は見たことありません)。あと、「妻も同じ国立大学職員」パターンは意外と多いです。あとは看護師と結婚する場合とかもあります。教員だと「妻も研究者」パターンがある一定数存在し、あとは大体専業主婦だと思います(なので、多くの教員が妻の扶養手当をもらっている)。妻が他の仕事をしているパターンは珍しいのではないでしょうか。
>3.子持ちの方はどれくらいでしょうか?
統計情報は持っていないので、はっきりしたことはお伝えできません。が、子供の人数を問わないのであれば、結婚して子供がいない、という職員さんは珍しいです。このあたりは国立大学に限らず、世間一般における「結婚しているけど子供のいない世帯」の割合と同じだと思います。
>4.マイホーム(中古でも)お持ちの方いらっしゃいますか?
これは「住居手当」あるいは「寒冷地手当」の処理をすることである程度分かってくる事情です。もちろんポツポツいますが、世間一般でどのくらいの人間が持ち家を持っているのか、自分はよくわからないため、多いのか少ないのかは分かりません。ただ、キャンパス外への異動が少ないという国立大学の特性から考えて、持ち家を志向する人間は多くても不思議ではないと思います。
>5.技術職希望ですが、昇進は事務の方より遅いでしょうか?
各大学にもよると思います。自分の大学では事務と技術の間に目立った「昇進」の差はありませんが、技術の方が人事のピラミッド構造がしっかりしている印象があります。つまり、多くないとは言え、上のポストが一定数は確保されている、ということです。これが事務だと、部局の統廃合とかでポストが減ったりして、仕方ないので「課長補佐」がやたらダブついている、とかいう印象があります。
>6.40代、50代、定年時の一般的な年収モデルが 分かれば教えてもらえませんでしょうか?
これについては調べたい大学の「国立大学法人 ○○大学の役職員の報酬・給与等について」という資料を参照するのが良いでしょう。40代などのような「年齢」による調査項目はありませんが、役職や「級」による年収情報がまとめられていますので、ある程度目星が付くはずです。
特に技術職昇進の件が参考になりました。
年収モデルは報酬・給与等の資料は見たのですが、
40代前半で600万弱というのが果たして
本当なのかどうかと気になったもので。
よほどよくてトップクラスで550でしょう。
私のように良い先生に恵まれないなど、普通以下
では420万です。
普通~普通以下?は 年齢×100万みたい
な感じでよいと思います。
定年くらいで600弱かもしれないですね自分は。
私も管理人さんと同世代の職員なので,質素に生活することを心がければ,十分生きていける収入だと思っています。
しかし他の方がコメントなさっているように,結婚して所帯を持つようになった場合,先輩職員を見ていると共働きでないと厳しいように感じます。
話は違いますが,国家公務員の給与10%カットは国立大学法人にも適用される見通しのようですね。
給与の話になると必ずと言っていいほど「安月給が嫌なら公務員やめれば」というコメントを見ますが,既にうちの大学は教員も職員も退職する人が後を絶たず,人材流失が深刻です。
今回の給与カットで,要を担っている教職員の退職がまた増えるかと思うと暗たんたる気持ちになります。
「偉い方々」には優秀な人材を確保する観点からも,公務員・準公務員の給与をこれ以上削減しないで欲しいものですが・・・。
他の記事含めての推測ですが、大型の研究型の大学勤務なのでしょうか?業務への関心の所為か欲目のない方と感じました。
現職技術職員の方ですか?
年齢×10ですか・・・
それが本当なら結構厳しいですね。
共働きが多い理由もうなづけます。
40代前半600万弱と公表してるのは
全く参考になりませんね・・・
教室系と施設系では昇進体系が違いますが
やはりそういうのでも違うんですかね。
ところで、今回の記事はたいへん興味深く拝見しました。ご自身の給与を詳しく公開することは、少なくとも大学事務職員を目指している後進にとっては、たいへんよいことだと思います。大事な情報のはずなのに、なかなか採用前に聞けるものではないですからね。私も同じ公務員として参考になりますし、管理人さんには貴重なデータの提供に素直に感謝したいと思います。
私はポスドクから公務員(行政職)となりましたが、研究職に就けずに非常勤講師をしている同期が多いことが気になっています。優秀な人たちなのに、年齢の点から既に一般的な就職機会が限られてしまっていることも問題を複雑にしていますよね。管理人さんが、大学にまつわるこのような社会問題も意識して記事を書いていることを知り、うれしくなりました。
私は結婚していることもあり、(覚悟していたとはいえ)自分の初任給の低さに驚き、博士号がこの世界では単に3年間の学歴としか評価されない現実を改めて痛感しました。個人的には公務員の待遇は決して恵まれているとは思いませんが、管理人さんもおっしゃっているように、自分が苦しいからといって他人の幸せをも許容しないルサンチマンだけは嫌ですね。
>既にうちの大学は教員も職員も退職する人が後を絶たず
自分の記憶に強く残っていることの中に、自分が勤務1年目のときに非常にお世話になった非常に優秀な中堅職員さんが退職した時のことがあります。あんなに立派に仕事をして、将来的にも上に行きそうな人が辞めたのが、若い自分にはとても印象的でした。退職の理由は直接には聞きませんでしたが、大学があの先輩を引き止める何かを持っていなかったことが、今でも非常に残念でなりません。本省や他の大学でも起こっている人材の流出というものが、一つ一つこういうものであるならば、これはかなり強く危機意識を持たなくてはならないなと考えたのはそれが発端です。
Re:MUJIさん
>大型の研究型の大学勤務なのでしょうか?
いろいろ自由に記事を書きたい関係上、自分の大学を特定する情報は極力控えているのですが、まず「大型」と捉えて問題ないところに勤めております。正直規模の違う大学の情報を持っていないのでどこまで自分の情報が客観的に正しいのか分からないのですが、ネットでは間違ったことを書くとご親切にも痛烈に間違いを指摘してくれる方が多いので、間違いながら情報を集めていっている最中です。
Re:パパンさん
>私はポスドクから公務員(行政職)となりましたが、
自分は学部卒なのであまり偉そうなことは言えないのですが、「学部」「修士」「博士」あるいは学力偏差値の高低に関わらず、国立大学職員として活躍されている先輩方に共通なのは「自分の学歴に一定の答えを持っている人」だと思っています。学歴を見せびらかさないのは立派なことですが、それは悪く言うと「お上品なこと」です。各人が国立大学を変えるエネルギーを己から出すためなら、自分は全ての職員は各学歴を大いに自慢して良いと思います。早い話、「俺は○○大学を出てるから偉いんだ」とか「俺は高卒だが大卒のアホどもとは違うぜ」とか「院には行けなかったけどそんなの事務職には関係ないぜ」とか「博士号も持っていないやつらには分からないことなのさ」とか、そんな風に各人が考え合い、且つ、そういう考え方が共存していていいんじゃないかなと思っています。とにかく自分がご機嫌で仕事が出来、且つ、自分のご機嫌のために他人のご機嫌を犠牲にしないなら、職員はもう少し自分を肯定してもバチは当たらないのではないでしょうか。特に高学歴者は自分の学位に引け目を感じることが多いように思えるので、パパンさんも「何が正しいか」ではなく、「どう考えれば楽しいか」を考えて、ご機嫌に仕事をしていただきたいと思います。今後院卒の職員に門戸を開くに当たって、自分はそういう職員の存在がなによりも後進を励ますと信じて疑いません。
ポスドクの分野はどのようなものですか?よければお聞きしたいです。
>管理人さん
そうですね。意見は色々なものが混在してるほうが貴重なものも多く出そうですね。
私の研究分野は文系ですが、文系(特に人文学系)では理系とは違って3年間で博士論文を書ける人は多く見積もって2割という印象です。通常は、4年、5年(もしくはそれ以上)研鑚して博士論文をまとめます。つまり、博士課程修了→公務員というコースは、制度上から考えれば負け組なわけです。オーバードクターになってこつこつ博士論文を書くよりも、3年でさっさと満期退学して採用試験を受けた方が明らかに有利なわけですから。博士課程の4年目、5年目というのは、修了者にしてみれば博士号を取得するために一番悩み、人生を賭して労力を費やした時間なわけですが、それが初任給決定においては全く無駄な時間(=留年)としてカウントされ、しかも行政職の場合は結果として博士号を取得したかどうかはどうでもいいわけですから、当然気持ちは萎えます。
ただ、そういうものだと知った上で私も採用試験を受けたのですから、今さら文句は言いません。ただ、現在の業務と私の研究分野はかなりの相関関係があるだけに、こういう状況は残念です。今後院卒にも門戸を開くのであれば、修士号や博士号の「取得」を高く(なくてもいいですがそれなりに)評価してもらえると、後進の動機にもなろうかと思います。
現役技術職員です。
部署によって格差が激しいともいえます。
同じ歳でも二階級も昇進が違ったこともありました。
そこは先生の力がすごいんですね。権力とかでなく、
地域との交流の催し物ができることなど、社会貢献
として評価されやすいとこで、その他は大体にして
学生実験の指導などが主。自分のように、どちらも
無い管理のみの業務では事務処理だけなので、
技術として評価はされない。
共働きならば、夫400、妻200くらいの、
合わせ600万ならば十分にやれます。
結婚退職する女性ですと、次の雇用はないに
等しく(非正社員の場合)現時点でよくても、
最悪、自分だけの給与でやっていく覚悟でいた
ほうがよい。一昔前の男なら当たり前ですが、
がんがん給与減少する今は、普通の生活も
厳しいかも。生活のみなら可能ですが、旅行や
外食はまずできない。嫁にきれいな服をも着せて
あげられないなど、男として情けなくなって
しまいますね。
お返事ありがとうございます。
貴重な意見を聞けて感謝します。
今後色々と考えて検討してみたいなと
思います。
住民税、所得税が高いんですね。
今後3年限定で?5%削減を考慮すると
初任給と同じ手取り額になります。
もう8年目ですが、振り出しに戻るとなると悲しい。
そんな私の給料は年棒制で、300万程度。
ボーナスなし。
有給を使うことは禁止されています。
本学における薬剤師の給料も知っていますが、事務の方と変わらない、むしろ事務のほうが高い。ことに驚きました。薬剤師は最初、研修といってお金を払って大学に半年―1年働かせていただくのです。あほらしくて技術のほうへ行きました。この上、震災での給与減額の可能性あり。なんだか、国立大学てあほみたいですね。当然、民間に移る予定です。
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