国立大学職員日記
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 経理・給与関係にはめっぽう疎い自分なので、届いた源泉徴収票をどうすればいいのか分からない(とりあえず保存はしますが)のですが、とりあえずこれで自分の平成19年の年収を出せるようなので記しておこうと思います。


■源泉徴収票データ(全項目、百の位で四捨五入)
 ・給与賞与の支払い金額  4,055,000円
 ・給与所得控除後の金額  2,217,000円
 ・所得控除の額の合計額   754,000円
 ・源泉徴収税額          73,000円
 ・配偶者特別控除の額         0円
 ・扶養親族の数            0人
 ・社会保険料等の金額     374,000円


 データの読み方は正直よく分かりませんが、とにかく一番上の項目が「年収」を示すそうです。という訳で、平成18年4月1日付け採用(大学4卒)の国立大学職員の平成19年(勤続2年目)である自分の年収はおよそ406万円でした。

 この数字を見て、一般の人はおろか国立大学職員ですら「勤続2年目にしては高い!」という感想を持つかもしれません。この点に関しては、所属している部署の関係から、通常の事務職員ならもらわないであろう手当てを自分が三つほどもらっていることが関係しているのだと思います。なお、それら手当の合計額は1年でおよそ35万円ほどになりますから、「普通の国立大学職員2年目」としてもらっている年収分は371万円くらいと考えてください。

 ちなみにこの年収には各種手当てを含み、共済年金など毎月差し引かれる分を差し引いていません。純粋な「手取り」の金額(振込み金額)を知りたい場合、銀行の通帳を見るのが手っ取り早いと思います。源泉徴収票ついでに通帳の方も調べて見ました。


■「手取り」金額データ(全項目、百の位で四捨五入)
 ・合計金額   3,083,000円
  ・給与部分  2,398,000円
  ・賞与部分   685,000円

 ・最も高かった給与月額 217,000円(一番残業した月)
 ・最も低かった給与月額 158,000円(一番残業しなかった月+手当支給の遅れた月)


 個人的なことですが、平成19年1月1日と同年12月31日の通帳の額には104万円の差がありました。ということは、自分は平成19年で「400万円の年収があり、そこから300万円を受け取り、200万円を消費して100万円を貯金した」ということでしょうか?通帳の金額なので光熱費・奨学金の返却・任意保険の代金などが全て含まれてるはずです。おまけに自分は一人暮らしなんですが、にもかかわらず消費した金額が1年で200万円。数字だけ見るとなんだかずいぶんと質素な生活してるような気がします。

 なお、以前コメント欄で紹介していただいたデータによると国立大学職員の平均年収は5,934,000円だそうです。う~ん、自分としてはこのデータを見て国立大学職員の「普通」レベルの年収まであと200万円もあることを嘆くべきなのか…、それとも勤続2年目でも国立大学職員の平均年収の三分の二はもらえてることを喜ぶべきなのか…。まぁいずれにしろ税金で生活させていただいている身分であることは確かなので、給料の額に文句つける前に早く人並み程度には働けるようになりたいと思っています。

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 2008年あけましておめでとうございます。本年も「気が向いたとき」、「何かネタがあったとき」に更新するというゆる~いコンセプトのもと、国立大学職員のちょっとした情報を発信していきたい所存でございます。

 さて題名にもあるとおり、国立大学職員にとって1月1日は新年を祝う日であるとともに昇給を喜ぶ日でもあります。自分は大学が法人化してから入ったので、「昇給日=1月1日」という意識ですが、先輩によるとちょっと前までは昇給日は年に4回あったそうです。「年に4回」と言っても一人の職員が一年間に4回昇給するわけではありません。「昇給が年に一回」の原則は同じですが、昇給するタイミングが年に4回(1月1日、4月1日、7月1日、10月1日)とあったらしいです。要するに4月採用の新人は次の4月に昇給して、10月採用の新人は次の10月に昇給してたわけです。

 ちょっと蛇足ですが、上記の「年4回昇給日がある」制度から「昇給日を一律に1月1日とする」制度への移行にはちょっとした問題点があります。昔の昇給基準では「一般職・勤務成績『良好』」の職員は昇給日に1号給(というか1号俸?)の昇給でした。これはどのタイミングで昇給しようが共通です。ではこの原則のまま「昇給日を一律に1月1日とする」制度に移行してしまうとどうなるか?得をするのは10月1日に昇給する人間です。1号給昇給したわずか3ヶ月後にまた1号給昇給するのですから(同様に4月・7月昇給者も得をします。1月昇給者は実質的に損をしないまでも、相対的には損をしてしまいます)。
 この問題は「号給の分割」を持って解決されました。要するにそれまでの1号給を4分割したわけです。これにより制度移行時に、1月昇給者は4号給・4月昇給者は3号給・7月昇給者は2号給・10月昇給者は1号給として、新しい昇給制度に、古い昇給制度の昇給タイミングによる不平等が出ないようにしたわけです。
 ちなみに移行時にかかわらず、新規採用で毎年10月採用者とかがいるわけですから、号給の4分割は移行時にとどまらず機能しているとも言えますね。

 さて話を戻します。昇給する際の号級数には勤務成績に応じて決められており、その勤務成績は「A・B・C・D・E」の五つに分けられますです。区分はAから順に、「極めて良好・特に良好・良好・やや良好でない・良好でない」です。これは通知表の5段階評価みたいなものと考えてもらいたいと思います。
 また勤務成績の他に、「昇給する職員が特定職員であるか、あるいは55歳以上の職員であるか」によっても号級数は変わります。特定職員とは職務の「級」が7級以上の者を指しますが、7級ともなるとかなりの「お偉いさん」にあたります。ちなみに級数に関しては「級別標準職務表(参考:人事院規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準))」というものがあり、各級に応じた職務が目安として定められています。国家公務員の行政(一)において7級とは、「本省の室長の職務」などが挙げられているので、国立大学においては文部科学省に国家一種で入省でもしない限り特定職員に選ばれることはなさそうです。
 特定職員と55歳以上の職員はその他の職員に比べて昇給する号給数が少なく、およそ半分ほどに設定されています。

 勤務成績はどのような基準で振り分けられるのでしょうか?これに関しては「勤務成績の判定基準」というものが明示されています。
 例えば「A・極めて良好」に該当するのは「繁忙度、緊急度、困難度等が高い業務を遂行し、特に高く評価できる成果を挙げた」人など、「B・特に良好」に該当するのは「繁忙度、緊急度、困難度等が高い業務を遂行し、高く評価できる成果を挙げた」人などです。A・B区分に関しては各組織のトップが「選考し」て決定するものであるため、判断の基準は明示こそされていても決定権者の裁量によるところが大きい気がします。
 「C・良好」に関してはとてもシンプルです。勤務成績が「良好」と認めらて、他の区分に該当しなければこの区分となります。
 一方で「D・やや良好ではない」「E・良好ではない」に該当する場合はその事由がかなり厳格に定められています。Dに関しては懲戒処分である減給・戒告の処分を受けた場合や、3日以上の無断欠勤などが挙げられており、Eに関しては懲戒処分である定職・出勤停止の処分を受けた場合、5日以上の無断欠勤などが挙げられています。その他にもいろいろな事由が定められていますが文言を読む限り「これに該当するのはよっぽどの場合だろうなぁ…」という印象がかなりあります。少なくとも真面目に働いていればよっぽど重大なミスをしたり、悪意をもって何かをしない限りD・Eに該当することはなさそうです。
 AからEの区分に関して、振り分ける割合もおおよそ定められています。ここらへんもちょっと細かい規定があるのですが、それらを省略していうと、「A・B併せて全体の20%で、その内Aが5%」です。Cは残る80%、DとEは「該当者がいれば」というスタンスで問題なさそうです。

 さてさて、かなり長い前置きでしたが、具体的に昇給によって給料はどれくらい上がるのでしょうか。
 この点に関して、あくまで「平成19年1月1日の昇給における上昇額」のみを記します。というのも、(ここらへんに関して資料が見つけられないことに加えて、以前に見た資料のうろ覚えのため不確かな情報であることを前置きしますが)現在国立大学法人含め、国家公務員は昇給抑制期間と呼ばれる、一時的に昇給が抑えられている状態にあります。確かこの期間は5年くらいで、期間終了に向けて段階的に昇給の値を抑制が何も行われていない状態に近づけるはずなので、今年度の昇給の値は昨年度とは違いますし、恐らく来年度か再来年度とも違うはずです。
 とにかく今年度、昇給区分に応じた昇給する号級数は、Aから順に「7・5・3・1・0」です。号級の値が各級や、各級の号級間によっても違うので、この数字から具体的に「○○○○円の昇給」とは導き出せませんが、自分と同じ大学4卒新卒採用勤続2年目の職員で、上記で記したとおりほとんどの職員が割り振られるC区分に該当するとするなら、昇給額はおよそ5,000円と算定できます。

 …というわけで、かなり長くなりましたが、結論から言うと「昇給で給料5,000円くらい上がった」と言う訳です。ちなみにこの金額、高いとお思いでしょうか?低いとお思いでしょうか?個人的には「とりあえず今回の昇給分で毎月の水道代とガス代は浮くわけだから、まぁ得っちゃ得かな?」くらいの感覚です。民間では毎年1万円ペースで昇給しているという話も聞くのでそれに比べればかなり低い(というか半分しかない)わけなんですが、個人的生活感覚ではこれまでより毎月5,000円分何かが買えるというのは割と嬉しいものです。以上長くなりましたが、今回は昇給に関して書いてみました。あ~疲れた。

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