国立大学職員日記
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国立大学職員日記:記事一覧




(1)厚生労働省(ハローワーク)

(※以下の手続きは、僕の大学が事務処理作業を大幅に省略できる組織としてハローワークに認められていることと深く関係するかもしれませんので、その点をお含みおきください)

 ハローワークと言えば失業者という感じがしますが、社会には雇用保険というものがありますので、仕事をしている人間も毎月ハローワークのお世話になっているのです(全ての事業所が対象ではありませんが)。国立大学がハローワークに提出する書類は主に以下の四点です。

  1.雇用保険資格取得届(職員を採用した時に提出する)
  2.雇用保険資格変更届(多くは改姓の際に提出する)
  3.雇用保険資格喪失届(職員が辞職する時に提出する)
  4.離職票(雇用保険を受給するために提出(作成)する)

 このうち、「やろうと思えば」本人の押印は一つも必要ありません。特に資格喪失届に関しては、必要であった本人の押印をつい最近から要求しなくなりました。個人的には大変助かりましたので、ここに書いておきたいと思います。「やろうと思えば」と書いたのは、離職票の関係です。本人の押印が無くとも、その理由を示して法人印を押せば作成が可能なのです。これはあくまで仕方なくやるものですが、そういうわけで「やろうと思えば」本人印は必要ないわけなんです。
 というわけで、提出する書類のほぼ全てに「本人の押印」を必要としないハローワークをハンコ主義離脱型の第一号と認めたいと思います。

 追記:「本人の押印」と強調したのは、「大学の押印」自体はほぼ全ての書類に要求してくるからです(この意味ではハローワークはかなりのハンコ主義組織なわけです)。しかし事務職員レベルでは職員個人の押印と組織の押印では大分意味合いも手間も違います。そして大学病院のような大所帯の組織では、組織の押印の方が往々にして楽なのです。そんなわけで以下の記事でも、ハンコといえば「個人のハンコ」を示すということを念頭においてくださいね。

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 つい最近まで公官庁だった国立大学では、ハンコ主義もしっかりと残っています。

※「ハンコ主義とは何か?」という方のためにハンコ主義を説明しているサイトを探そうと思ったのですが見つかりませんでした。もしかすると学術的な定義は存在しないのかもしれません。なのでここでいう「ハンコ主義」とは、公官庁でとにかくなんでもかんでも書類にハンコを要求する風習くらいに捉えてください。

 例えば超過勤務命令簿。僕のいる大学病院にはおよそ600名の正規職員看護師がいますが、時間外手当(いわゆる残業代)が支出されるためには最終的な手続き上、一人一人の超過勤務命令簿に病院長の印が押される必要があります。しかもいまでこそ「一人一個月ごと」に印を一つですが、ちょっと前までは「一人づつの超過勤務をした日ごと」に印を一つでしたので、人事・庶務係の苦労はとんでもなかったわけです。ちなみに印の数が省略されたのは良いことですが、「○○月分の超過勤務命令は別紙のとおりに認める」とか書いて、それに病院長が印を押すくらいまで省略しても構わないのではと、僕自身は考えています。

 話がずれましたが、ここからが標記の件です。

 公官庁であった大学が様々な書類にハンコを要求するのと同様に、他の公官庁もまた書類にハンコを必要としてきました。しかしさすがにITが進んだ現在、ハンコ主義からの離脱を試みる動きもあるわけです。各公官庁の詳しい意図は知りませんが、ここでは公官庁ごとに、僕が勝手に感じたハンコ主義への対応の別を






 ……長くなりそうなので記事ごとに区切ってお送りいたします。

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