国立大学職員日記
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国立大学職員日記:記事一覧




■はじめに
 このブログでは毎年、これから国立大学事務職員になろうとする人や、国立大学事務職員の給与がどれくらいか知りたい人に向けて、これまでに自分の受けた給与の詳細を公開しています。
 国立大学事務職員の給与体系は、ほぼ一般事務職国家公務員の給与体系とも同じですので、国家公務員の給与(国立大学事務職員だと、国家公務員でいうところの「二種採用・地方出先機関勤務」あたりが該当)の参考にもなると思います。ただ、あくまで私個人が受けた給与ですので、全国立大学事務職員・国家公務員の平均的な給与水準を表すものではありません。この点特に、ご注意願います。
 また、平成24年度・平成25年度に実施された国家公務員給与削減法による減額については、あくまで自分が所属する国立大学法人が実施したものが反映されているのみであり、この減額措置については国立大学法人により措置が異なっておりますので、この点も特にご注意ください。


■国立大学事務職員の年収(勤続1年目~8年目)





■グラフでみる給与額(給与の額面)の推移




■「席次」の推移
 今回はタイトルにある通り、「席次」の整理もしてみました。
 自分は採用から一貫して事務職員の「係員」という職名で、まだ「係長」や「主任」には昇任していません。ただ、同じ「係員」であっても、多くの場合は勤続年数等により、係内部での序列というものが事実上存在します。
 係内の「席次」はそれに応じて、任される職務の重要性等が異なり、同じ「係員」であっても「入ったばかりの係員」と「限りなく主任に近い係員」ではもちろん、与えられる仕事の重要度や裁量の度合いが異なります。「係長」等のように正式な辞令で発令されるものではなく、また係の人数や異動のタイミングで容易に変わってしまうものなので、あまりしっかりとした基準に基づくものではありませんが、表にしてみると分かる通り、意外と規則正しく給与に比例して上がっていくもののようです。




■おわりに
 早いもので自分も国立大学事務職員として勤続年数8年を数え、この平成26年度に勤続9年目、歳にして30歳になりました。採用されてからの8年間は、思い返せばただひたすら傲慢・利己的に、事務職員としての己の能力を高めることだけを最優先にしてきた感じがあります。
 自分はそのことを特に後悔してはいません。他の人はどう思うか知りませんが、人の役に立つ前にまずは一人前になる必要があるなら、そうなるための試行錯誤を、誰に迷惑をかけても誰に怒られようとも、若い時分に経験する必要があったと、今でも感じています。
 ただ、このやり方もそろそろ変える必要があるように思われます。
 最近つくづく感じることですが、例え事務職員1人でも、これを育てるのには相当の手間が必要となります。それは「時間」や「金銭」と言ったものから、「挑戦させる機会」「失敗を通して学ぶ機会」「成功の経験」「新しい業務の経験」のように、目には見えにくいもの、しかし、確実に限られているものまで、多岐に渡るようです。自分はこれまで、上にも書いた通り、ひたすらこういう資源や機会を自分に集中させることに努力してきました。正直言って、他人に配分されるべき分を奪ってでも行ってきたと思います。
 自分はこれからも自己研鑽を続けるつもりです。しかし、「自分磨き」はそろそろ終了して、今度はそのバトンを後進へ渡す必要があります。その折り返し地点として、自分は「30歳」という年齢を設定しました。働き始めのころになんとなく設定したものなので、これが本当に適切な時期なのかは分かりません。しかし、少なくとも30歳までが、自らに許した「自己能力開発のための特別期間」、いわば「権利の期間」だった訳ですから、今度はその負債を返済する「義務の期間」に入ると、考えています。
 具体的に何を変えていくのか、まだはっきりとしていない部分が多いですが、今回まとめた給与の分と、他人から奪った資源の分に見合う働きくらいは、していかなくてはならないなと思っています。とりあえずは当面、これが「40歳」までの自分の目標です。

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