倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

愛される所以(ゆえん)

2021-07-17 | 日記

私だけではないでしょう。

MLB(米大リーグ)アメリカンリーグ西地区のロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷祥平選手の大活躍から目が離せないことになっています、よね。

2017年に NLB(日本ハムファイターズ)からMLBにポスティングシステムでエンゼルスに移籍を果たした大谷選手は NLB時代から投打に挑む「二刀流」を公言、それをそのままMLBに持ち込んだうえで 途中に肘の手術などありながらも不断の努力を重ね、今シーズンはご案内のような大活躍を果たしています。

 

 

 

 

その活躍ぶりについては 今さら申すまでもありませんが、当初は「野球の本場であるMLBで〝二刀流〟などあり得ない。」と評していた多くの野球関係者も、いつしか彼の活躍(実力)を認めざるを得ないこととなり、そして今や 日本のみならず全米の野球ファンが「ショウヘイ・オオタニ」の虜(とりこ)となっているものです。

 

 

 

 

投げては100マイル(160km/h)の豪球(剛球)を投げ込み、

 

 

 

打ってはリーグトップの本塁打を量産、

 

 

 

それだけではない。走っては積極的に次塁を陥れ、その快足を活かして ときにサヨナラのホームインを果たすことも。

 

 

まさに「走・攻・守」すべてを兼ね備えた野球界のトップアスリートであることは疑いようのないところでありましょう。

今や メディアの紙面や画面に「オオタニ」の出ない日は無い、と言っても過言ではない状態にヒートアップしているのはご案内のとおりです。

 

 

彼の人気の所以(ゆえん)はどこに。

おそらく読者の方々も その(人気の)理由について、実感している点があると思います。

彼の身体能力の高さは誰もが知るところであり、いわゆる「技術面・体力面」におけるズバ抜けたスキルをもって高評価をつけるのは プロスポーツ選手の証左と申せます。

しかしそんな高いレベルの彼が〝単なるアスリート〟であったとすれば 果たしてどうだったか。

自らのスキルを最優先し、ときに外部を遮断し 自らのプレーだけに徹する男…何というか「近寄り難い男」であったらどうだったか。

その人気のほどは、今ほどではなかったと思います。

 

既に皆が知るとおり、大谷選手は 常に他者に対し常に尊厳をもって行動し、常に他者に優しく振る舞い、そして それが、いわゆる〝あざとい行動〟ではなく「自然体」であるのが伝わってきます。

 

 

 

そのうえ(これは度々報道されている彼の〝仕草〟なのですが)大谷選手は、グラウンドに立つ中で、ことある毎(ごと)に グランドのゴミを拾ってはポッケに収めているのです。

 

 

 

 

そしてこれも いわゆるわざとらしい行動ではなく、ホントにさり気なく行なう善行なのですが、そこには 彼のもつ「哲学」があるとのこと。

 

報道等によると 大谷選手は、高校生のとき「目標達成シート(マンダラチャート)なるものを作っていたとのこと。

 

 

 

 

そこには 体力アップやスキルアップなどのフィジカル面の強化と同時に「雰囲気に流されない」などのメンタル面の強化、さらに「あいさつ」や「人間性」などの心理面についても掲げ、それは即ち 自らを向上させる「目標」とされ、その 全ての面での「高み」をめざして実践し続けることで現在に至っているとのこと…そして その中に「ゴミ拾い」が含まれているそうなのです。

で、その「ゴミ拾い」のココロは「運を拾う」。

一般的には ゴミ拾いなど好んでできる行為ではありませんが、彼にとってそれは「誰かが捨てた運を拾うこと」一見 嫌なこともポジティブに転換して積極的に行なうことで 自らも成長すると同時に社会貢献も果たす。まさに一石二鳥の善行となっているのでした。

重ねて言えば、これ(ゴミ拾い)も 決してウケ狙いのパフォーマンスでは無く、ごく自然のうちに行なわれていることに 大衆は感銘を受けずにおれないのです。

 

さらに 彼の魅力を実感させられるのが「全力プレー」でしょう。

自ら望んだ道とはいえ、とてもハードな「二刀流」の環境。ややもすれば、翌日に備えて 手を抜くことも常道となりがちなところです。

しかし大谷選手は、いかなる境遇にあっても全力プレーに徹しています。

大差がついて敗戦濃厚な試合の最終バッターとなり、放った打球がボテボテの内野ゴロであっても全力で一塁に向かう。

先日の試合では、3点差がついた最終回の2死1・2塁で打席に立つと ファウルファウルで粘ったあげくにセンター前に2打点のヒットを執念で放ち、勝利まであと一歩に迫ったシーンが印象づけられました。

 

さらに、初出場(それも二刀流での出場)のオールスター戦の前哨戦に行なわれたホームランダービーでもフルスイングを重ね、二度に亘るマッチアップ(再戦)の激闘を演じ「疲れた!」と絶叫する姿が印象的でありました。

(しかも その獲得賞金を、日頃の御礼とばかりに球団職員に全額寄付するというイキな振る舞いも好ニュースとなりましたよね)

 

 

 

その後の本番でも、投打に亘ってハツラツプレーを演じるオオタニ選手に大きな声援が寄せられたのは言うまでもありません。

 

 

 

 

かくいうように、まだまだ彼の所作には枚挙の暇がありませんが、総じて申せば 大谷祥平の人気の理由は「全力」「自然体」そして「感謝に裏打ちされた〝思いやり〟」ではないか。それが、ややもすると自己中心を是(ぜ)とするアメリカ人の心理をイイ意味で揺るがし、大きな共感を呼んでいるのではないかと思わされるところであります。

 

いつしか私も「オオタニファン」の一員となり、連日に亘り その活躍を映像等を通じて見るうちに、彼の「愛される所以(ゆえん)」を実感したものでした。

 

 

 

 

で…そんな「大谷選手の愛される所以」を感じ取るうちに、その所以(ゆえん)となる所作(しょさ)について、私の母校である「長野県長野東高校陸上部女子駅伝チーム」のメンバーの所作を重ね合わせたところです。

長野東高女子駅伝チームは、前任の玉城監督からの卓越した指導の下 今や「都大路(全国高校駅伝)」の常連校にまで成長を遂げてきました。

しかして その練習環境は決して恵まれたものではなく、犀川の河川敷に手造りで設(しつら)えられたサーキットコースで地道なトレーニングを重ね、それらが結実した好成果を生み出しているのです。

 

 

 

 

この活躍ぶりに対し、練習コースのある地元川中島地区では多くの住民が声援を送っています。

いわば 地元住民に愛される選手たち、と申せましょう。

で…このコ(娘)たちが愛される所以は〝ただ速く走るだけ〟では無いことが特筆されるところなのです。

先ず 彼女たちは「挨拶(あいさつ)」が徹底(=自然体)されています。

ランニングコースにおいて、さらにさまざまな場面で 実に爽やかな挨拶を送って(贈って)くれ、受けるこちらをも爽やかな気分にさせてくれます。

そして、彼女らの「社会参加」にも多くの賞賛の声が。

前述のとおり 彼女らは〝ただ速い〟だけでは無く、社会への感謝の念を忘れずに 毎朝のコース清掃や、ときに隣接するマレットゴルフ場の整備作業にも参加、利用者のおじいちゃんおばあちゃんと一緒に汗を流してくれるのです。それも自然体で。

これにはムラのじいちゃんばあちゃんも感謝感激、まるで孫の善行に接したような喜びを共有しているのでした。

 

 

 

 

大谷祥平選手と長野東高女子駅伝チーム、立場や環境は全く異なれど「愛される所以(ゆえん)」とすれば、双方に共通点を見い出すことができます。

そんな「技術や体力面だけじゃないトップアスリート」を、同じ日本人として、また同郷の者として誇りに思うと同時に、これからも その「純度」を失なうことなく活躍を続けてほしい…画面を通じて躍動する彼(彼女ら)にエールを送りながら、さらなる期待を寄せるところであります。

 

 

 

長野東高駅伝チームの練習コースも兼ねる「犀川河川敷ウーキングコース」のスタート地点に、1枚の看板が掲出されています。

 

 

 

長野東高駅伝チームの出身で、間もなく開催される「東京五輪2020」の陸上女子5,000mに日本代表として出場する「萩谷 楓選手」」の〝応援看板〟です。

萩谷選手は かつて長野東高駅伝チームに在籍中、この〝手造りコース〟で仲間と共に研鑽を重ね、その甲斐あって 今回のオリンピックに勇躍出場することとなりました。

 

 

 

この快挙に接し、地元の方々は 自分の娘が晴れ舞台に立つような喜びに駆られ、その祝意を看板の形で内外に伝えておられたのでした。

 

 

 

 

地元住民に愛される存在である長野東高駅伝チーム。その中から何とオリンピック代表選手が輩出された!そんな名誉を我がことと思い、心からなる応援の心を届けよう。

コロナ禍の中での東京五輪、たとえ無観客でも「ふるさとからの応援」は大きな力となって萩谷選手を励ましているところでした。

 


「長野市議会 地域福祉に関する勉強会」を立ち上げ

2021-07-16 | 日記

この度 長野市議会の有志の声かけにより、数名の議員をもって「長野市議会 地域福祉に関する勉強会」を立ち上げることとなりました。

その背景には、議会(議員)の目から見ても「課題」が多岐に亘りあまた散見される(長野市の)地域福祉の現状ならびに将来像があるのです。

 

既にご案内のとおり、高齢化・人口減少化が伸張する中「地域福祉」の役割は益々重要なものになっています。

独り暮らし世帯が増加するなどする一方で、地域福祉における市民ニーズは増加・多様化傾向にあり、地域福祉の充実により市民の暮らしを支援してゆくことが大きな社会的テーマとなっています。

長野市においては「地域福祉を取り巻く環境の変化や新たな福祉課題に対応するため、行 政と住民、関係機関などが連携して解決につなげられる地域社会の実現を目指す」として『長野市地域福祉計画』を策定、これまで第三次計画に取り組み、現在『第四次長野市地域福祉計画』を策定中です。

 

 

 

そのような状況下において、私たち長野市議会の有志が この度「勉強会」を設立し、議会(議員)の立場で地域福祉における諸課題に向き合うことといたしました。

長野市における「地域福祉」については、前掲の『長野市地域福祉計画』をはじめ、その活動要員が住民自治協議会の傘下(地区社協等)に置かれていることなどから「都市内分権」とも密接な連携が求められています。

一方、地域福祉の重要性が叫ばれる中にも関わらず、その対応の多くは「地域福祉ワーカー(生活支援コーディネーター)」の手に委ねられることになっており、地区によっては特定の方々に過度な負担や責任を強いることにもなっているのです。

地域福祉の重要性が増すからこそ 市と市民が適切に連携するべきではないか、市民が主役の地域福祉向上の一方、専門性が要される分野においては 市(専門職)が積極的に支援し、特定の方々に過度な負担をかけないように「市と市民の役割分担」を果たしてゆくべきではないか等、さまざまな面で検証すべき内容(課題)があることが再認識されました。

そこで この勉強会においては、長野市の福祉の現状を踏まえ、地域福祉全般に亘る内容について改めて調査・検証し、併せて福祉現場の方々の「声」を聴取するなどしたうえで、市に対して適時適切な提言を行なってまいりたいと存じております。

 

実は 私の下(もと)には、地区社会福祉協議会などで地域福祉に従事する方々から いわば悲鳴に近い現場の課題や悩みの声が寄せられており、それら〝現場の声〟を抜きにして『福祉計画』をつくったところで、それは「絵に描いた餅」となるのではないかとの懸念が拭い切れないとの思いがあります。

それらを踏まえつつ、この勉強会を通じて ひとつひとつの課題と向き合い、適切に意見・提言を行なうことで 真に市民の方々の為(ため)になるよう「長野市福祉の真の向上」に寄与してゆきたいと思うところです。

 

実質的な第1回勉強会は、来る7/29「第三次長野市地域福祉計画の中間評価」について検証してまいります。


東京五輪へ向け、デンマーク水泳チームが長野市で事前合宿中

2021-07-14 | 日記

東京五輪2020大会を控え、長野市では「デンマーク競泳チーム」が事前合宿を行なっています。

 

 

 

これは、2018年に 長野市がデンマークを「ホストタウン」として受け入れることを覚書(おぼえがき)として交わしたことに由来するもので、長野市では今大会においても 選手団を(事前合宿に)受け入れることで、本番直前のコンディション調整に寄与するものです。

庁舎の特設コーナーには、アスリートの活躍を願い 併せて歓迎の意を込めて、デンマーク競泳チームを紹介しています。

 

 

 

このことは、長野市のHPでも紹介されています。

 

 

長野市HP/デンマーク競泳チームの事前合宿について

         ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/site/kouhounagano/475125.html

 

 

 

デンマーク競泳チームは 2018年から機会に応じて長野市を訪れ、市内東和田にある「アクアウィング」を練習拠点として合宿を行なってきました。

 

(アクアウィング)

 

 

 

過去2回に亘って長野市を来訪した模様は、コーナーの中で写真を添えて展示されています。

 

 

 

これまで来訪した際には、善光寺を訪れたり、

 

 

 

市内の小学生と交流を深めたりと、競技以外の面でも長野市(市民)との交流を深めていたことが伝えられています。

 

 

 

しかし、現下は「コロナ禍」の中…これまで行なわれてきた市民との交流はもとより その行動も大きく制約され、選手や関係者の行動範囲は 練習会場⇔ホテルとの往復に厳に限定されることとなっています。

これは、日本での開催という貴重な機会において「国際交流」という二次的な「五輪効果」が期待されていた中 非常に残念なことではありますが、新型コロナウィルスの感染力の恐ろしさをもってすれば 万(ばん)やむを得ない措置と申せます。

 

なお、デンマーク選手団と関係者は、来日前にワクチン接種を受け 合宿中は毎日PCR検査を受けることになっており、そのコロナ対策は 長野市HPでも紹介されています。

 

 

 

長野市においては、現下のコロナ禍の中で 外国人選手団を受け入れることについては、事務方で議論が行なわれたとのことでありますが、その中では 1998年の(冬季)五輪開催市としては いわゆる「アスリートファースト」の視点で、本番を直前に控えた選手のコンディションの維持に貢献すべきとのことを念頭に、受け入れに際しては 一切の市民との接触を避ける厳しい措置を講ずることで、選手→市民への感染はもとより 市民→選手への感染もゼロに止(とど)めることが可能であるとの判断で(受け入れを)実現したとのことであります。

 

 

私(だけではないでしょうが)は、今回の コロナ禍に見舞われた中で開催される「東京五輪2020」においては、さまざまな影響を受ける人が居られる中、選手自身も大きな皺(しわ)寄せを受けたものではないかと拝察するところです。

アスリートは、その持てる実力…ときにそれ以上の実力が本番でいかんなく発揮できるよう、大会(この場合は東京五輪2020)に照準を合わせて 血のにじむような練習を重ねてきました。

それが「コロナ禍」という不測の事態で1年に亘って延期されることとなり、その張りつめたモチベーションを もう1年キープしなければならなくなりました。

競技によっては 選手の選考をもやり直しとなり、そのために もう一回ピークを作り直さなければならなったことで、再エントリーを断念した選手もいたことも伝えられています。

 

そのうえで、コロナ禍は収束するどころか 高止まり傾向が続く中、延長開催については その是非が問われると同時に「有観客か無観客か」の検討が、アスリートのため「以外」の価値観で議論されるなど、およそ「アスリートファースト」にはほど遠いまま これまでに至っているのが実際のところでなはかったか、と。

 

私は、今回の延長五輪は 当初から「無観客」で行なわれるべきと考えていました。

その代わり、メディアの撮影技術を駆使し 会場で観る以上の臨場感をテレビ等を通じて発信し、家に居ながらに迫力ある大会風景を味わえるよう、早いうちに企業努力をメディア各社に依頼するべきではなかったか。

しかし 政府を初め(というより政府自体)関係者は、往生際が悪いと言われるほどに「有観客」にこだわりながら時間ばかりを費やし、あげく 世論や専門家の意見に押される形で、首都圏をはじめ多くの会場で「無観客」を渋々決定し、現在に至っています。

この「朝令暮改」の姿勢は、多くの関係者に 新たな負担と犠牲までも強いることになってしまったのは残念に他なりません。

 

しかし、時間だけは粛々と流れ「五輪本番」は スグ目の前に迫っています。

聞けば、長野市で事前合宿を行なうデンマーク競泳チームの中には さきの大会におけるメダリストも在籍しているとのこと、そんなアスリートたちには ここ長野市で事前合宿を行っなたことをも糧(かて)とし、本番においても 持てる力を存分に発揮してもらいたいと期待を寄せるところであります。

 

1年もの延期を余儀なくされた「東京五輪2020」は、どのような〝成果〟をもたらしてくれるのでしょうか。

総理の言葉から「コロナに打ち勝った証とする」の力強いメッセージがいつの間にか消え、彼ら(政府)の望まぬ「無観客試合」が現実のものになった今、それでも 各国のアスリートたちは 自らの競技人生を賭けて本番に臨むのです。

そんなアスリートの「純度」に 別の価値観をもって水を差すようなことの無いよう、選手であろうがボランティアさんであろうが観戦者であろうが五輪に直接関係の無い人であろうが、全ての人々の感染リスクをゼロに保つべく万全を期したうえで、真の「アスリートファースト」の実現に全力を尽くす…それこそが いま関係者に求められていることでありましょう。

 

 

 


長野市域で新たに3件の新型コロナウィルス陽性感染者が発生/東京都のコロナ感染者が1,000人超え

2021-07-14 | 日記

7月14日、長野市域で新たに3件(市1134~1136例目)の新型コロナウィルス陽性感染者の発生が報告されました。

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

・市(1134例目)/10歳男性(軽症)←神奈川県在住者

  時 系 列  7月9日/発熱⇒12日/検査⇒13日/入院調整中

  感染経路   県外陽性者の濃厚接触者

  濃厚接触者 同居以外の1名

 

・市(1135例目)/40歳男性(軽症)

  時 系 列  7月10日/発熱・咳など⇒12日/検査⇒13日/入院調整中

  感染経路   県外との往来歴アリ

  濃厚接触者 同居者1名 同居以外の7名

 

・市(1136例目)/20歳男性(軽症)←東京都在住

  時 系 列  7月11日/咳・喉の違和感⇒12日/検査⇒13日/入院調整中

  感染経路   市1132例目の濃厚接触者

  濃厚接触者 無し

 

 

 

 

 

ところで、この日(14日) 東京都での新型コロナウィルス陽性感染者が1,000人を超えてしまったことが報じられました。

 

 

 

 

今回の〝1,000人超え〟は、過去3回の「緊急事態宣言」の解除後のリバウンドとしては最も早いペースとのこと…その原因には 人出の高止まりや「インド変位株」の蔓延などが挙げられています。

 

このニュースに触れ、今回の「東京五輪2020」が(特に都内会場が)無観客開催で良かったと思わされました。

国などは、外国人選手団→都民への感染を警戒していると捉えられるところですが、現下の都内の感染状況からみれば、その実(じつ)は 都民→外国人選手団 の〝逆感染ルート〟のリスクも無視できないことになっているのではないか、と。

何の規制も無いままに 外国人選手団が都内に繰り出し(都民に混じって)飲食をすること自体が、アスリートを感染リスクに晒(さら)すことになりかねないことから、考えようによっては 外国人選手団の行動規制は、それがアスリートを(コロナ禍から)守ることにつながるかもしれない。

 

いずれにしても 今回の「東京五輪2020」は、選手は競技のみに集中すべき。そのことが、選手・観衆双方に禍根を残さぬ結果につながると思うのは、私だけでは無いと思います。

 


国道19号線「地すべり」続報/令和元年東日本台風から1年9ヶ月

2021-07-14 | 日記

さきに発生した「小松原地すべり災害」について、長野市(建設部)から 現在の状況が伝えられてきました。

 

 

 

それによると、今回の地すべりの主な原因は 大方(おおかた)の予想どうり、さきの長雨によって山の土中に多量の水分が含まれ、それが臨界点に達したところ(時点)で土砂が一斉にズリ出したもののようです。

そもそも この辺りは「地すべり防止区域」に指定されるなど、地盤が不安定な状態にあるところなのですが、今回は その常態(状態)に加えて、降った雨の量に比して 排水(自然排水)の量が多くなかったことから、山腹の雨水の滞留が嵩(かさ)み 結果「オーバーフロー」を招いてしまったようです。

事案の発生後 関係機関においては、排水ポンプを設置し 山腹の水を抜く措置を講じました。このことで地盤の動きは ほぼ沈静化したものの、今後も予断のならない状態が続いているとのことです。

今後、災害の拡大防止に向け 次の事項について対策を講じることとなっています。

・GPS変位観測器や監視カメラによる土砂(移動)観測

・伸縮計の設置

・ブルーシート等による 地すべり土塊(どかい)への水浸透防止対策

・国道への土砂流出防止のための大型土嚢(どのう)の設置

・土砂流出ポケットスペース(余地)確保とH鋼建込横矢板の設置

・地すべりエリアの沢筋閉鎖の防止に向けた仮設ポンプの設置

 

但し、今回の地すべり災害の抜本的対策工事は簡単にはゆかないようです。

先ず 発生した地すべり地点における、いわゆる〝動いた土塊〟と〝動かなかった土塊〟との境目となる「滑り面」を特定する必要があるとのこと。

その基準面を定めたうえで、今後の災害を誘発する原因となる地下水の除去や これ以上の崩落の危険のある土塊をつなぎ止める工事を施すことになるとのことです。

いずれにしても、今後の復旧のカギは「発生箇所の地面(山腹)の状態が 対策工事等により「安定」すること」とされ、そのためには 正確な原因調査が欠かせないとのことで、それら必要な経過を踏まえれば 完全復旧には数年単位の時間が要するとのことであります。

 

しかしながら、地域間を結ぶ大動脈である国道(19号)が長期に亘り通行止めになることは 社会運営にとっても大きな痛手となることから、所管の長野国道工事事務所は、7月14日(水)から当面の間、午前6時~午後9時の時間制限を設けたうえで「片側交互通行」とすることとしました。

 

 

 

 

この措置によって、全面通行止めという最悪の事態からは抜け出せることにはなりましたが、朝夕の通勤時間帯には これまでも渋滞が起こっていた国道19号線においては、今後 かなりの期間に亘って〝交互通行渋滞〟が予見(懸念)されるところです。

いずれにしても これで梅雨が明ければ今度は台風シーズン到来と、一年を通じて最も雨の多い時期となっていることから、先ずは人的被害に及ばないこと そのうえで地域社会生活への影響が最小限に止(とど)まることを念頭に行なわれる工事について、早期かつ確実な進捗を期するところであります。

 

 

 

折しも、7月13日は「令和元年東日本台風」の発生から1年9ヶ月が経過した日であります。

未曾有の台風災害から時間ばかりは粛々と過ぎる中、あれからも各地各所でさまざまな自然災害が発生しており、その度に 自然の猛威と人智の「限りを」思い知らされるところであります。

時代の変遷の中で 社会環境は変化し、それを上回るペースで地球環境も変化している現実を思い知らされ、それでも私たちは 今ある社会で営みを続けなければならない。

地球温暖化などの総論につけ、身近な防災などの各論につけ、新たな意識づけが求められているのかもしれません。

 

 

 

 

 


「長野市緊急消防援助隊」が熱海市の被災地へ出動/コロナ変位株が初確認

2021-07-13 | 日記

◇被災地へ支援の手を/長野市緊急消防援助隊が出動

去る7月3日に発生した 静岡県熱海市伊豆山地区における大規模土砂災害の行方不明者捜索と災害支援のため、長野市消防局12日から部隊を派遣したことが報告されました。

 

 

 

先週来から続いた長雨…一定の場所に雨雲が長時間に亘って居座る いわゆる「線状降水帯」などの影響により山頂および山腹の土中に多量の水分が包含され、それが臨界点を超えた瞬間に大規模な土石流を誘発します。

今回の熱海市伊豆山地区においては、狭隘・急峻な地勢に加え あろうことか地区の頭頂部に大規模の「盛り土」が積まれていたことも被害拡大の要因となっていることが伝えられています。

 

 

 

 

かかる不測の災害においては、自衛隊の災害派遣をはじめ 警察庁による相互支援、さらに消防庁を起点とする消防局員(隊員)などが、当該自治体の要請や関係機関の調整に基づき関係者を派遣することとなっており、長野市においても、今回「緊急消防援助隊」の出動が要請され、直ちにこれに応じ この日(12日)からの派遣となったものです。

顧みれば、さきの「令和元年東日本台風」の際には、自衛隊や警察をはじめ 多くの他自治体から援助隊などの「支援の手」を差し伸べていただき、被災地ナガノの復旧・復興に貢献していただきました。

それらを踏まえ 今回の派遣部隊におかれては、まさに共助の精神をもって われわれ長野市民の思いも乗せ、全力で被災地支援に臨んでいただきたいと期待を寄せるところであります。

 

(長野市HP)

 

 

 

なお、さきに現地入りし 任を終えて退去する自治体消防局によると、被災地は狭隘(きょうあい)のうえに斜度があり、さらに そこに大量の土砂が埋まっていること、また 未だに複数の人が行方不明でいることから、重機で一気に土砂の除去を行なうことができず、救援作業は「手作業」を主なものにせざるを得ないとのこと。

したがって 作業は地道かつ過酷を極めることと想像できるところでありますが、どうか二次災害防止や熱中症予防など 自己の身体の安全は保持したうえで職責を全うしてほしいと切に願うところであります。

 

 

 

 

 

 

◇長野市内で新たにコロナ陽性感染者が発生し、さらに 初の「変位株」の感染者が明らかに

 

7月10日ならびに12日、長野市域で新たに2件(市1132~1133例目)の新型コロナウィルス陽性感染者の発生が報告されました。

また 長野市保健所は、市内で初めて〝インド株〟のコロナ陽性感染者が確認されたことを報告しました。

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

7月10日(土)

・市(1132例目)/20歳女性(軽症)

  時 系 列  7月6日/頭痛・咽頭痛等⇒8日/検査⇒9日/入院調整中

  感染経路   県外陽性者の濃厚接触者

  濃厚接触者 同居者1名 同居以外の1名

 

7月12日(月)

・市(1133例目)/30歳男性(軽症)

  時 系 列  7月8日/発熱・頭痛⇒10日/検査⇒11日/入院調整中

  感染経路   県外陽性者の接触者

  濃厚接触者 同居以外の4名

 

 

 

長野市で 7月5日~11日の間に感染した人のスクリーニング検査を行なったところ、そのうちの1人が インドで確認されたデルタ株などに見られる「L452R」の変異があるウイルスに感染していたことが確認されたとのことです。これは長野市で初めての検査結果となります。

 



 

 

 

コロナ変位株「L452R」は インド国内で猛威を振るった変異株「デルタ株」に属し、これまでの英国由来の「アルファ株」より感染力が強く、ワクチンの効果も弱める可能性が指摘されています。

 

 

 

「L452R」は、ウィイルスが細胞に侵入する際に使う「スパイクタンパク質」を構成しているアミノ酸基の452番目が、元々の「L/ロイシン」から「R/アルギニン」に変異したことを表しています。

 


 

 

新型コロナウイルスは 感染を繰り返すうち、2週間に1カ所ほどのペースで遺伝情報の変異が起こるとされており、ウイルス表面のスパイクタンパク質が変異すると、ウイルスの性質そのものが変わってしまうことがあるそうです。

この事態に際し 長野市保健所の小林良清所長は「変異ウィルスは全国的に首都圏を含めてじわりじわりと地方に広がっていると認識しています。しかしながら 感染対策はこれまでと変わらないので、冷静に受け止めながら対策に努めてもらいたいです。」と話していました。

なお 長野県内で「L452R」の変異ウイルスへの感染が確認されたのは、これで5人になったとのことです。

 

ここのところ 長野市内でのコロナ陽性感染者数は抑制的に推移していましたが、ここで「L452R」の 感染力の強い変異株が確認されたことで、今後の(市域内の)感染者が不測の増加を辿る懸念が生じることとなりました。

また 前にも触れましたが、ここのところの(長野市域内の)感染経路が「県外との往来」や、その接触者であるケースが散見されることから、今 首都圏での感染者数が高止まり傾向にあることに鑑み、今後も 人の移動に伴う地方への感染拡大の可能性を念頭に置きながら、さらなる感染予防に努めるべきことを再認識するところであります。

 

 


担当大臣の〝不用意発言〟に思う

2021-07-11 | 日記

◇政治家の〝不用意発言〟で 新たな社会不安と政治不信が

日本列島においては、不測の天候不順等により まさに不測の自然災害が発生、各地で大きな被害を及ぼしており、ここ長野市においても 不測の「地すべり」等により地域社会に混乱が来(きた)されています。

 

そんな異常ともいえる気象現象が起こった一方で、人々の暮らす社会においては 政治家(担当相)の放った〝不用意発言〟が大きな波紋を招き、新たな社会不安と政治不信の火種となってしまったのです。

大気の異常と政治家の異常ともいえる発言…二つの「異常」が週末のトレンドともなる事態に、かくいう私も 大きな懸念を禁じ得ませんでした。

 

去る7/8の会見で 西村経済担当大臣が、新型コロナウイルスの感染対策を強化するために、酒類販売業者に対し、自治体の要請に従わず酒類を提供する飲食店との取引を停止するよう求める発言をし、さらに氏は、酒類提供停止の要請を拒む飲食店の情報を取引金融機関に流し、順守を働き掛けてもらう方針を表明したのです

これには世論も「そこまでやるか。」と反応、その一言に 大きな疑問と政治不信を招くこととなりました。

全国小売酒販組合中央会は「酒類提供を続ける得意先からの注文を拒否することは、長年培ってきたお客様との信頼関係を毀損(きそん)する引き金となる」として、政府に抗議文を出し、また、取引金融機関を使って取引停止に追い込む「策」について 識者は「お金を貸す側の金融機関と借りる側の零細な飲食店では 力関係が明らかに違う。金融機関が強い立場からものを言って弱い立場を従わせるというのは 独占禁止法の「優越的地位の濫用」に抵触しかねない越権行為ではないか。」と強く指摘していました。

この 西村担当相の〝暴走ぶり〟に対し、ネット上では「もはや経済再生担当大臣ではなく〝経済破壊担当大臣〟だ」と揶揄されるなど、一斉に反発の声が上げられたものでした。

それらの「世論」を受け、結局 かかる〝大臣発言〟は即座に撤回されることとなりましたが、私を含め多くの国民から「そこまでやるか…」と 半ば呆れる声が聞かれることとなったところです。

 

 

 

この発言について 当の西村大臣は「緊急事態宣言下で 自治体の要請を守らずに酒を出す飲食店があることが、要請に協力している店から「不公平だ」との指摘がある。」との〝発言趣旨〟を述べていました。

さらには、東京五輪が 首都圏を中心に無観客開催となり、その成否に国際社会が注目する中、政府には 感染拡大を招くわけにはいかないという焦りがあり、そのためにはなり振り構わずといったところでありましょう。

しかし残念ながら 今回の「規制ありき」の大臣発言は、本来 改めて構築すべき、国(政府)と国民との「信頼関係」に水を差すことになったことはもとより「そんな強権をかざす政府の言うことなど聞くもんか!」との大きな反発の火種ともなってしまったようです。

 

コロナ禍発生から約2年。

首都圏においては、これまで3回の「緊急事態宣言」を発出し、現在 4回目の宣言発出に至っています。

この間、感染の主要因が 飲食店での〝マスク無し会話〟にあるとされたことから、(宣言下での)営業自粛が要請され、多くの店が収入を失うこととなりました。

それに対する「協力金」の支給も、その額や時期も充分とはいえない中〝兵糧攻め〟に耐え切れず営業を再開する店も散見されるようになってしまいました。

 

こと ここに至ってしまったのには諸説あるものの、その応分の責任は 国(政府)も負うべきものがあるでしょう。

そのうえで私たちが為すべきは、それぞれの立場の者が自分たちの職責のうえに立って、相互理解と協力(尊重)の心を持って このコロナ禍に対峙すべきことではないか。

ところが今回の大臣発言の主旨は、いわば「こうなってしまったのは、おまえら(飲食店)のせいだ。だから懲(こ)らしめるために モノとカネの供給路を断つ。」との〝強権発動〟でありました。

これは、あたかも戦国時代に 圧政に反発して挙兵したものの籠城(ろうじょう)を余儀なくされた義民の軍を追い込む様(さま)に似たりとの〝時代錯誤政策〟では、と思わされたものでした。

 

東京五輪を間近に控え それでも収まらないコロナ禍の状況は、多くの関係者に 失意と落胆を招くこととなりました。

しかし、であるからといって その矛先を特定の者に定め抑圧を強めてゆくのは筋が違うというものであり、そんなことを強権的に行なったところで それはかえって大きな反発を招き、半ばクーデター的な逆作用が起きるのではないかとさえ懸念されるところです。

 

今回の大臣発言には、図らずも 政府の〝本心〟が見えてしまった気がします。

「ここまで(コロナ禍が)酷(ひど)いことになったのは、国民に多くの責任がある。だから国(政府)は(国民を)管理する。」

東京五輪を「コロナに打ち勝った証を全世界に伝える。」と意気込んだ政府ですが、それも手詰まりとなった今、その責任を国民に転嫁しようというご都合主義を感じるのは、私だけでしょうか…。

 


相次ぐ「地盤の緩み」/南木曾土石流から7年

2021-07-10 | 日記

7/9 Fri.

 

◇国道19号線の「迂回路」で落石が発生

長野市篠ノ井小松原地籍/国道19号線沿い 山の斜面で「地すべり」が発生し、一帯が全面通行止めになったことに伴い 長野市⇔松本・大糸方面との行き来(下道)は迂回を余儀なくされることとなりました。

ところが、今度は その「迂回路」で 大きな落石が道路をふさぐ事案が発生、まさに「あっちでも こっちでも」の不測の事態となってしまいました。(当該道路、現在は通行 可 とのこと)

 

 

 

 

報道等によると、9日の午前 長野市信更町の県道上に、幅2m×高さ1mの巨石が(道路の真ん中に)落ちているのが発見されました。

そのため 現場では車両の行き来ができなくなり、撤去まで約8時間に亘って通行止めとなってしまったとのことです。

この道路は 私も何度か通行したことがあるのですが、幅員が6m前後と狭いことから、その真ん中にこんなデッカイ石に居座られたら にっちもさっちもゆかなくなるところです。

ただひとつ、車両や人への直撃が避けられたのは 不幸中の幸いと申せます。

この巨石が、例えば通勤・通学の時間帯に落ちてきたとすれば…タイミングによっては通行車両等に大きな被害を及ぼしたかもしれません。

 

また 折もおり、この県道は さきの地すべり災害により通行止めとなった国道19号線の「迂回路」ともなっていることから、この〝ダブル通行止め〟には (通行止めの間)利用者の方々からも「困った…」との声が聞かれたことが報じられていました。

 

 

 

 

ここのところ、かかる長野市の南西部域においては、3月末発生の 信州新町エリアでの道路(国道19号)の陥没、去る6日発生の篠ノ井小松原地籍の地すべり、そして この日の落石と、不定期かつ頻繁に山の土砂や石が崩れる事案が発生しており、心配の念に堪えないところであります。

これはもとより、これまでの多雨により 山の地盤が多量の水分を孕(はら)んだことによる「緩(ゆる)み」が生じているであろうもので、この状況は 事案の発生した箇所に止まらず あまねく域内の山間地においては、いつ どこで発生しても不思議のない状況になっていると言わざるを得ないと思うところです。

ここのところの多雨の天候は 今後徐々に収まるとは言われているものの、列島においては 東海→西日本→九州南部と、各地で「線状降水帯」がゲリラ的に発生する中、私たちの暮らす域内においても「油断は禁物」と言えるでしょう。

そのうえで「今、山の斜面には たっぷりと水分が滞留している」を念頭に、今後の気象の動きを注視すべきと思うところです。

 

 

 

 

◇長野県南木曽町「梨子沢(なしざわ)土石流災害」から7年

7月9日は、長野県南木曽町で発生した「梨子沢土石流災害」から7年が経過した日であることが報じられ、積年の感と 相変わらず起きる自然災害の恐ろしさを再認識させられました。

この土石流災害は、平成26年7月9日 長野県木曽郡南木曽町の山中で、台風8号の接近による影響で降った1時間最大雨量70mmの集中的な降雨の影響で、町内を縦貫する梨子沢の上流部で土石流が発生、沿線の民家が 全壊6棟を含む34棟が被害を受け、さらには たまたま学校行事が中止となったために家に居た中学生(当時)1名が生命を奪われる事態となってしまったものです。

 

 

 

 

こちらの南木曽町、実は 木曽福島を本籍とする私の亡父の妹夫婦が、かつて居を構えていたもので、私も幼少の頃 何度か訪れたことがありました。

「山紫水明」を地でいくような自然豊かな土地でありましたが、町の中にはいくつかの「沢」があり その沢に沿って幾つかの集落が遍在していたことを記憶しております。

その(沢の)うちのひとつの「梨子沢」が、さきの土石流災害では 牙を剥くこととなったのでした。

当時の定点カメラによると、それまで平穏にチョロチョロと流れていた沢筋に、まるで暴発するように一気に土石流が発生、水といわず土砂といわず樹林といわず、いっさいがっさいを下流へと流れ下らせた様(さま)が映し出されていました。

 

 

 

 

あれから7年が経過し、各地各所では 砂防事業など様々な災害対策が講じられてはいるものの、相変わらず列島のどこかで 同様の災害が発生していることは、まさに忸怩たるところであります。

何と申しましょうか、自然の営みが人智をはるかに陵駕している感…ただそれも、地球温暖化の影響など〝天に唾する〟かの如くの 人が自らその要因をつくり出していることもあるとも言われる中、複雑極まりない思いにさせられるところでもあります。

 

あれから7年…しかし、また列島の中で同様の土石流災害が起こってしまいました。

私たちは、繰り返される災害の歴史の中、それでも その地で暮らしてゆかなければなりません。

7年前も今も、被災地の方々に哀悼とお見舞いの思いを寄せ、併せて複雑な感に至らされるところでありました。

 

 

 

 

 

 

 

なお、この日(7/9) 長野市域で新たに1件(市1131例目)の新型コロナウィルス陽性感染者の発生が報告されました。

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

・市(1131例目)/30歳女性(軽症)

  時 系 列  7月5日/頭痛・嗅覚異常等⇒7日/検査⇒8日/入院調整中

  感染経路   不明

  濃厚接触者 無し

 


「地すべり」に伴う国道19号通行止めの渋滞影響

2021-07-09 | 日記

7月6日の早朝に発生(覚知)された、長野市篠ノ井小松原地籍の「地すべり」に伴い 現場の直下を通る「国道19号」について「全面通行止め」の措置が取られています。

 

 

 

 

これ(通行止め)に伴い、普通車については 篠ノ井~信里~大岡を経由しての迂回路が案内され、長野⇔松本・大糸の(下道の)行き来は かなりの遠回りを強いられることになりました。

関連して、犀川左岸の市道についても 土砂崩れなどは発生してはいないものの、観測井戸の水位上昇に伴い通行止めとすることとなり、つまりは 同地点において犀川の両岸道路が いずれも迂回を強いられることとなったところです。

 

 

 

 

そして、この緊急措置の いわば煽(あお)りは、迂回路につながる道路の渋滞として表(あらわ)され 早速に影響が出始めていることが聞かれています。

迂回路のルート圏内である「篠ノ井瀬原田地区」の近接エリアにお住まいのAさん「7日を過ぎたあたりから、瀬原田エリアを通行するクルマの量が格段に増えてきてビックリさ。今日も ちょっとした買い物でAコープ瀬原田店に行こうとしたら、何と渋滞に巻き込まれちゃって…自転車で行けばよかったヨ。」とのこと。

また 私自身も、夕刻に市役所~青木島~川中島町御厨~篠ノ井御弊川方面に向かった際 普段の通勤渋滞を陵駕する大渋滞に遭い、目的地まで約45分を要してしまいました。

 

この(不測の渋滞)状況は、通行止めが解除(または片側交互通行)されるまで続くことは必至であることから、読者のみなさんにおかれましても 長野市の南部地域を移動する際には、時間に余裕をもって動かれることをお勧めいたす次第です。

迂回路は篠ノ井信里~ですが、いわゆる〝トコロ天方式〟で、思わぬエリアにまで渋滞の影響が及ぶことが予想(懸念)されますので。

 

 

 

 

さらに申せば、いわば〝山中の狭き道〟を(迂回路として)通行される方々(車両)にも 安全運転を呼びかけたいところであります。

かかる道路を通行したことのある人はご承知のとおり、当該道路は 狭隘(きょうあい)のうえにカーブが続き、オマケに高低差があることから 非常に難儀な道と申せます。

通勤時などに急ぐあまり、狭い道のさらに右側に寄ったりすれば 対向車と不測の事故になる可能性も低くないことから、やはり時間に余裕をもって動かれることが肝要と存じます。

 

 

また一方、道路迂回に伴い 必然的に目的地までの所要時間が余計にかかることから、通行車両が少しでも早く(目的地に)着きたいとばかりに、住宅地の細い道を強引に通り抜けたり、それが児童生徒の通学時間帯ともなれば 危険度が格段に増すことが予想(懸念)されます。

類(たぐい)は違えど、さきには千葉県内で 児童を巻き込む重大な交通事故も発生したことから、今回の〝迂回期間〟においては、とりわけ交通弱者の安全が守られるよう 取り急ぎ関係の学校関係者・長野南交通安全協会の役員などに対応方を具申いたしました。

こんなときにも イチバン泣かされるのが「交通弱者」の方々…地すべりの煽りで 思わぬ場面で身体生命に危険が及ぶようなことにならないよう、挙げての注意喚起が求められるところです。

 

 

 

 

 

なお 関係筋によると「地すべり」が発生したエリアは、今後 緊急の被害拡大防止対応策として「鋼矢板」を打ち込み、国道19号への土砂の崩落を防ぐ措置を取るとのことです。

この「鋼矢板」は、さきの「令和元年東日本台風」で決壊した堤防の暫定措置として活用された先例もあるもので、土中深くに鋼(はがね)の板を打ち込むことで それ以上の土砂の流入・流出被害を防ぐものです(画像は 市内長沼の堤防決壊箇所に打ち込まれた鋼矢板)。

 

 

 

 

いずれにしても、この(鋼矢板打ち込み)作業についても 一朝一夕では済まない大きな作業(工事)になるであろうことから、かかる国道19号の通行止めは 相当の期間が要されることになるでありましょう。

せめて「片側交互通行」による 早期(再)開通が待たれるところであります。

 


地すべり続報/コロナ発生報告

2021-07-08 | 日記

◇長野市西部の地すべりに伴う通行止め措置が対岸にも影響

6日早朝に発生した、長野市篠ノ井小松原地籍の「地すべり」は、時間経過と共に(地すべり)エリアが拡大していることが報じられています。

 

 

 

朝の時点では 一部の箇所の崩落であったものが、いつの間にか200×200mの広範囲に亘って 山の斜面がズリ落ちていることが、ニュース映像(土尻川砂防事務所提供)によって伝えられていました。

 

 

 

 

この被害状況から見て、今回の地すべり災害は 短時間(期間)で収束できるものでは無いことが懸念されます。

崩落土砂の除去・現場(被災範囲)の土止め(どどめ)・法面(のりめん)の造成など 状況によっては大がかりな土木工事が要される可能性もありますが、いずれにしても 今度の調査結果の公表が待たれるところであります。

 

今回の地すべりは 犀川右岸(河川の南側)で発生したものですが、その後の調査で 対岸(左岸/北側)においても 一部の観測井戸の水位が上がっていることが判ったことから、管理者(長野市)は そのエリアにかかる「市道飯森新橋線/両郡橋西側⇔保玉橋間」を全面通行止めの措置に踏み切りました。

したがって、このエリアにおいては犀川の左岸・右岸ともに車両等の通行ができないことになります。

この措置により、長野市⇔松本・大糸方面の行き来(普通車)については、左岸/犀川北側については 安茂里~小田切経由を迂回路とし、右岸/河川の南側については 篠ノ井~信里経由を迂回路とすることが啓発されています。

 

(長野市民新聞より抜粋)

 

 

今回の「地すべり」も、どうやら土中の水分の影響が少なからずあるようです。

雨の影響で山腹に溜まった雨水について 排出量よりも滞留量が上回ったせいで、結果 斜面の土が過重となり、耐え切れなくなった土が山の下部へとズリ落ちたのではないかと思われます。

長野市の建設部によると、現在 所管の国(長野国道事務所)と県(土尻川砂防事務所)とで復旧に向けて協議を行なっているとのことで、早急に(復旧に向けた)方針を定め 然るべく(復旧)作業を開始するとのことです。

 

長野市の西部を預かる〝動脈〟でもある国道19号は、再びの交通支障の事態に至ってしまいました。

今回の不通は、通勤・通学・物流など さまざまな面に悪影響を与えることは必至でありますので、関係者には かかる悪影響を最小限に止めるべく不断の対応が求められるところでありましょう。

 

一方、今回は 市民の生活圏にまでは直接の影響(被害)は無く、そういう点では安堵したところでありますが、今回 地すべりのあった現場の山(茶臼山)の反対側(南側)には、まさに斜面沿いに「小松原区」の大集落が軒を並べているのです。

さらに言えば、今回の〝被災地〟である「茶臼山」また連担する「中尾山」は、その土質に「砂岩」が含まれており いわば脆(もろ)い性質をもっていることから、今後 同様の災害が山の南側(集落側)で発生する可能性も無いとは言えないと懸念される中、今回の地すべりを契機に 被災現場である山の北側だけでなく、南側(集落側)の警戒も怠りなく行なうべきことを再認識するところであります。

 

 

 

 

◇新型コロナウィルス禍…〝県外由来〟の感染による再拡大の懸念

7月7日(水)・8日(木)、長野市域内で新たに5件(市1126~1130例)の新型コロナウィルス陽性感染者の発生が報告されています。

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

7月7日(水)

・市(1126例目)/40歳女性(軽症)

 時 系 列  7月4日/発熱・頭痛等⇒5日/検査⇒入院

 感染経路   不明

 濃厚接触者 同居者2名

 

・市(1127例目)/30歳男性(軽症)

 時 系 列  7月4日/発熱・咽頭痛等⇒6日/検査⇒入院調整中

 感染経路   市11125例目の接触者

 濃厚接触者 無し

 

・市(1128例目)/20歳男性(軽症)

 時 系 列  7月5日/咳⇒6日/検査⇒入院調整中

 感染経路   市1123例目の同居者

 濃厚接触者 同居者2名 同居以外の11名

 

7月8日(木)

・市(1129例目)/40歳男性(軽症)

 時 系 列  7月4日/発熱・倦怠感等⇒5日/検査⇒6日/入院調整中

 感染経路   市1125例目の接触者

 濃厚接触者 同居者2名

 

・市(1130例目)/20歳男性(軽症)

 時 系 列  7月3日/発熱・咽頭痛等⇒6日/検査⇒7日/入院調整中

 感染経路   市1125例目の接触者

 濃厚接触者 同居以外の2名

 

 

6月終盤から コロナ新規陽性感染者が出ない状態が続いていた長野市ですが、ここへきて 再び感染者が発生の報告が聞かれるようになってきました。

で、その「感染履歴(行動履歴)」について注目せざるを得ません。

ここのところの陽性感染者の多くに「県外との往来歴アリ」の方がおられ、そのうえで その人達の濃厚接触者または接触者が、新たな感染者として名を連ねる事態に至っているのです。

 

ご案内のとおり 現在、私たちの住む地方都市では感染者が抑制的に推移していることに比して、東京都を中心とする大都市圏では 逆に(感染者数は)増加傾向にあり、この〝ギャップ〟に特徴的なものを感じておりました。

そのうえでの ここのところの長野市の感染者に多くある「県外との往来歴アリ」の行動歴を合わせてみれば、長野市の〝コロナ禍の再燃〟には、少なからず〝県外絡み〟の要素が多分にあるのではないかと思わされるところです。

これから〝夏本番〟を迎えようとする中、市内外の移動の機会が増えるといくことは、それは即ち 市の外域からコロナウィルスが持ち込まれる機会も増えるのではないか、と。

 

これからの佳き季節が、そんな悪しき機会にさらされることの無いよう さらなる注意喚起に努めるべきと思うのは、私だけではないハズです。

 


長野市域内の国道19号が「地すべり」の影響で通行止めに

2021-07-07 | 日記

6日に行なわれた、議員を対象にした「政策説明会」の冒頭、市(危機管理防災課)から「市内篠ノ井小松原地籍で「地すべり」が発生した」と報告(速報)されました。

 

 

 

 

報告によると、7月6日(火)午前6時36分、長野市篠ノ井小松原地籍 国道19号「小松原トンネル」と「犬戻トンネル」を結ぶ遂道の上にある事業所の敷地内(山側)で地すべりが発生、事業所の施設の一部を圧迫損壊させたとのことでありました。

 

 

 

幸い人的な被害は無く、今のところ 土砂の崩落も大規模には至っていないとのことで、長野市においては消防局(隊員)が出動し 現場の被害状況の確認を行なうと同時に、万が一 被害(地すべり)が拡大するようであれば 隣接する国道19号の交通規制の可能性も念頭に置きながら、警察や長野国道工事事務所とも連携を図ってゆくとのことでありました。

 

なお 会議には、紙ベースで被災状況の画像が配布されました。

6日 午前7時40分撮影、事業所敷地 北側の山部から土砂が「すべって」きていることが現認されます。

 

 

 

土砂は 立木をなぎ倒し、敷地内の施設に到達しているのが判ります。

 

 

 

 

その時点での報告は 上記の内容であったものですが、その後 午後2時を過ぎてから「国交省長野国道事務所が、国道19号/長野市篠ノ井小松原と七二会の間を、地すべりの影響で全面通行止めとした」旨が 第2報として飛び込んできました。

朝の地すべり発生から後の状況に鑑み、長野国道事務所が 国道を走行する車両等に危険が及ぶことを憂慮し、全面通行止めの措置を決めたものと思われます。

 

 

 

 

この通行止め措置に伴い、長野市⇔松本・大糸方面を行き来する車両は、市内信更方面を迂回しなければならなくなりました。

長野国道事務所のHPには、車両ごとの迂回ルートの案内図が載せられています。

 

(迂回ルート/普通車)

 

 

【参考】国交省長野国道事務所HP

        ↓

https://www.ktr.mlit.go.jp/nagano/nagano00262.html

 

 

 

執務終了後、現場に向かってみると 国道19号ルート上のそこここに「通行止め」の予告が掲示されていました。

 

 

 

 

小松原トンネルを抜け「両郡橋」との交差点にはバリケードが設置され、この地点から通行止めの措置がされていました。

 

 

 

 

今後、通行車両の安全が確保されるまでの間は 車両の通行ができないことになります。

しかしながら、さきの 熱海市伊豆山地区の土砂崩れ災害などを鑑みれば、この措置は 万(ばん)やむを得ないところでありましょう。

 

国道などの幹線道路を寸断する土砂災害については、折しも この日の現場の先(松本方面)で、去る3月21日 同じ国道19号の信州新町地籍の「水篠(みすず)橋」の南側の道路(川側)約60m区間で 約60mに亘る大規模な路面沈下が発生した先例もあります。

 

 

 

 

先日も「土砂災害は余所事(よそごと)では無い」と述べたばかりですが、ここ長野市域においても 続けざまに〝土砂崩落絡み〟の災害が発生するする現実を突きつけられ、予断なくあるべきことを改めて強く自覚(自戒)させられたところであります。

 

 

報道などによれば、さきの東海エリアに続いて 今度は西日本の日本海エリアで「線状降水帯」が発生し、新たな被害の要因となっていることが伝えられています。

今や、いつ どこで起こっても不思議ではない、雨(雨水)が大地を動かす自然災害…私たちの身近なエリアにおいても、改めて注意喚起が求められています。

 

 


長野市域内で新たに3件のコロナウイルス陽性感染者が発生したことが報告される

2021-07-06 | 日記

7月5日(月)~6日(日)、長野市域内で新たに3件(市1123~1125例)のコロナウイルス陽性感染者が発生したことが報告されました。

 

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

7月5日(月)

・市(1123例目)/20歳男性(軽症)

  時 系 列  7月3日/発熱・頭痛⇒4日/検査⇒入院調整中

  感染経路   市1121例目の濃厚接触者

  濃厚接触者 同居者3名 同居以外の2名

 

7月6日(火)

・市(1124例目)/60歳男性(軽症)

  時 系 列  7月3日/発熱⇒検査⇒4日/入院

  感染経路   県外との往来歴アリ

  濃厚接触者 同居者1名

 

・市(1125例目)/40歳男性(軽症)

  時 系 列  7月2日/頭痛・倦怠感など⇒5日/検査⇒入院調整中

  感染経路   県外との往来歴アリ

  濃厚接触者 無し

 

 

長野市内で 新型コロナウィルス陽性感染者が報告されたのは、去る6月27日以来のこととなりました。

首都圏など都市部において「リバウンド」が取り沙汰されている中、長野市においては暫くの間 感染者の報告が無く、そういう点では安堵していたところでしたが、このタイミングでの感染者発生の報は「コロナ禍は未だ収まっているワケでは無いぞよ」との〝啓示〟と捉えるべきと認識させられることとなりました。

 

今回の感染者の3例のうちの2例が「県外との往来歴アリ」となっており、そのことは即ち たとえ長野市内での感染が抑制的であったにしても、人の移動によって〝感染の連鎖〟はまだまだ再発する余地が多分にあることを示しているということでありましょう。

 

コロナ禍も2年目に入り、ここへきて「ワクチン(供給)問題」だの「東京五輪問題」だのと、さまざまな課題が燃(ねん)しているところではありますが、私たちは 改めて〝自己防衛〟に務(努)めるべきことを自覚するところであります。

 


土砂災害警戒区域/土砂災害特別警戒区域

2021-07-06 | 日記

3日に発生した 熱海市伊豆山地区の大規模土砂災害は、発生から3日目となり、現在も 関係者による必死の救助活動が行なわれています。

時間というものは 事(こと)の状況に関わらず いわば粛々と経過してゆくものですが、こと土砂が絡む災害において 時間経過に伴う難儀は「堆積土砂の硬化」ではないか と。

これは まさに〝現場〟の者でないと判らない事象です。

土砂を含んだ水害現場では、水が去った後に大量の土砂が残されますが、この土砂が非常に難儀な存在となるのです。

災害直後の時間帯は 非常にドロドロとしており、スコップ等ですくってもまとまりが無く 作業効率を阻む要因にもなります。

それが一転…時間経過と共に水分が抜けると一気に硬化が始まり、その表面は まるでコンクリートのよう。剣スコップを使っても容易に突き崩せなくなってしまうのです。

この〝水害残土の変容〟は、私自身 さきの「令和元年東日本台風」の災害ボランティアの際に身をもって経験した難儀でありました。

同じ現場でも、発災直後と時間が過ぎた後では こうも違うものかと思わされたものでした。

ただ 今回の伊豆山の土質は「火山土」ということであり、河川から流出した「鼻泥」とは異なるかもしれませんが、いずれにしても 生存者の救出を含めて「時間」との戦いを余儀なくされている被災地においては、1分1秒でも早い人命救助と復旧が待たれるところであります。

 

 

 

 

◇土砂災害警戒区域/土砂災害特別警戒区域

今回の 熱海市伊豆山の土石流災害は、いわば 日本特有の地勢のうえで起きてしまった災害でありました。

狭い国土…あたかも背骨のように走る山地山脈から流れ行くあまたの水系(水脈)に沿うように集落を成す社会形状は、まさに列島の至るところに遍在しているものです。

 

前日のブログでも触れたとおり、被災地(伊豆山地区)は 逢初川(2級河川)沿いに急峻な地勢のうえに集落が構成されており、その一帯は「土砂災害警戒区域」に指定されていることが既に報じられています。

 

 

 

 

そして 今回の災害を契機に、全国の地域・地区において 改めて「土砂災害警戒区域/土砂災害特別警戒区域」への認識を新たにすることが求められています。

 

「土砂災害警戒区域」とは、国の定める「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)に基づき指定される区域です。

それを文言にすると「急傾斜地の崩壊等が発生した場合に 住民等の生命又は身体に危害が生ずる恐れがあると認められる区域」とされ、危険の周知・警戒避難体制の整備が行なわれます。

一方「土砂災害特別警戒区域」は「急傾斜地の崩壊等が発生した場合に 建築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずる恐れがあると認められる区域」で、特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制等が行なわれます。

 

 

そのうえで、かかる警戒区域においては「土石流」「地すべり」「がけ崩れ」の災害発生要因があるとされ、注意喚起が求められています。

 

 

 

 

長野市においても、土砂災害の危険は余所事(よそごと)ではありません。

「長野市行政地図情報」によると、市域内には 中山間地域を中心に、多くのエリアが土砂災害警戒区域に指定されています。

 

 

 

それによると、長野市域内における 現時点での警戒すべき区域(数)は下記のとおりとのこと。

土砂災害警戒区域(土石流)→359ヶ所(うち特別警戒区域/259ヶ所)

土砂災害警戒区域(地滑り)→339ヶ所(うち特別警戒区域/なし)

土砂災害警戒区域(崖崩れ)→1,867ヶ所(うち特別警戒区域/1,411ヶ所)

 

【参考】長野市行政地図情報/防災マップ

        ↓

https://www2.wagmap.jp/nagano/PositionSelect?mid=18

 

 

 

また「長野市土砂災害ハザードマップ」によって、実際の地勢に警戒すべき箇所を重ね、災害の可能性を示しています。

 

(事例/信州新町エリア)

 

 

これ(事例/信州新町エリア)を見ると、犀川に向かう谷あいに沿って集落などが形成され、その背面にある山地のところどころに警戒箇所が遍在していることが確認されます。

 

 

 

【参考】長野市土砂災害ハザードマップ

        ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/kikibousai/12783.html

 

 

 

・・・・・。

今回の熱海市伊豆山地区の土石流災害は、日本中 どの場所(箇所)でも起こり得るものであり、それは長野市においても同様…常に土砂災害のリスクを抱えていると申せます。

長野市においては、さきの「令和元年東日本台風」では いわば目の前にあった河川の氾濫によって大きな被害を受けたことから、そちら(河川による被害)に衆目が寄せられたところですが、一方で私たちは いわば〝背面=山部 にある危険〟にも注意しなければならないことを再認識させられたところであります。

これから 梅雨の末期→台風シーズンの到来を控え、川を流れる河川水の量や流れを注視すると同時に、中山間地域に降る雨についても 常に注視し、(土砂災害に対する)警戒を怠りなくすべきと強く思うところであります。

 

 

ちなみに、今回の熱海市伊豆山の災害を拡大させた要因として〝上流部の盛り土〟が取りざたされていることに鑑み 長野市に照会したところ、長野市域内の土砂災害警戒区域(上部)における〝盛り土〟は 無い とのことでありました。

 


避難情報の難しさ

2021-07-05 | 日記

静岡県熱海市の伊豆山(いずさん)地区で 3日朝に突然の形で発生した土石流災害は、発生から2日が経過しようとしており 関係者による救助捜索作業に全力が尽くされていることが報じられています。

 

 

 

と いうのも、災害においては「72時間」が ひとつのタイムリミットとされているからです。

発災から連絡が取れなくなっている人に 万が一生命の危険が及んでいるとすれば、その発見(救出)が72時間以内に行なうことができれば人命の救助につながりますが、もし それ以上の時間を要してしまった場合には、場合によっては生命に危険が及ぶことになってしまうかもしれないのです。

今回の災害においても、発災後 次々に「救助・発見」の報が伝えられてはいるものの、依然100名を超える方々(住民基本台帳に基づく)と連絡が取れない状態が続いており、さらに言えば 当地は別荘等もあることから、居住者では無い人(住民票の無い人)も逗留していた可能性もあるとのことで、正確に何人が被災現場に居て どの位の人が実際に被災したのか判然としないのが現状とのこと…行政サイドにおいては 被災の実態把握も含めて難しい対応を余儀なくされていることが併せ報じられています。

 

いずれにしても、非常に短い時間の間に域内を流れ下った土石流は あらゆる面で関係者の想定を大きく超えた被害を及ぼしたことだけは間違いの無いところであります。

 

 

 

 

その後の報道で、被災地の上流(上部)には かつて数万トンに及ぶ土砂の〝盛り土〟が行なわれた経緯があり、今回は その盛り土を含んだ土砂がごっそりと崩れた「深層崩壊」の可能性が指摘されています。

 

 

 

 

と いうことは、今回の土石流災害の要因には 何らかの人為的なもの(造成工事)も絡んでいるということにもなり、事態は複雑化することも考えられることになりました。

今後、災害の原因究明が行なわれる中で どのような結論が導き出されるのか…それは 同様の災害の再発を防ぐ意味においても注視されるところでありましょう。

 

また 今回の災害に際し、行政からの避難の呼びかけについて さまざまな評価があるところです

折しも 国においては、避難情報に関するガイドラインを より判りやすいものに改定し、5月20日から施行されています。

 

 

 

従来の「避難準備・避難勧告」が廃止され、レベル3を「高齢者等避難」とし レベル4は「避難指示」となり、情報を受けた人が より避難行動に結びつけやすくなったことが啓発されています。

そのうえで…今回の被災地域においては「レベル3」が発令されていたことが伝えられています。

このこと(発令)については その(発令レベルが3か4かの)判断について、さまざまな評価がされておりますが、当時の天候をみたときには 雨は小康状態となっており、それを踏まえ 現場の判断は「レベル3」となったようです。

しかし 実際には、あのような大規模な土砂災害が起きてしまった。

 

ここには、降雨などによる災害の〝見えざる危険〟を感じ取らざるを得ません。

今回の伊豆山での土砂崩れについては、降雨は 一時(いちどき)に大量に降るのではなく、数日間に亘って間断なく降り続いたものでありました。

 

 

 

 

すなわち、長時間に亘る降雨が 現地の土中にたっぷりと水を染み込ませ、短時間でザッと降った雨よりも はるかに多い水分を土中に蓄えさせることとなってしまいました。いわば ボクシングのボディブローの如く、時間をかけてダメージを与え続けたとでも申しましょうか。

そこに、側聞すれば 当地域は「火山土」で崩れやすい土質とのこと、さらには 前掲の「盛り土」などが悪しき条件として重なったことが、今回の甚大な被害の〝総合的な原因〟となったようです。

 

今回の熱海の土砂崩れは、私たちに 新たな教訓を遺(残)すこととなりました。

避難の基準は、現時点で激しい降雨があるか否かだけでは無く、(遡(さかのぼ)って)累積した降雨量がどの位あるか(あったか)をも見定めなければならない。

併せて 当該地の地勢などの特徴も加味しなければならない。

 

 

今もなお、現地(熱海市伊豆山)では 時計を睨みながらの必死の救助・捜索活動が継続されています。

1分1秒でも早く 全ての方々の救助・発見が成されることを願って止まないところであります。

 

 

なお、長野市における 現時点での被災市(熱海市)への対応については、当市(また県・国など関係機関)から支援要請があった時点で直ちに対応することにしておるとのことであります。

長野市も さきに被災した際には、全国の自治体から支援していただいたことを常に胸に置き、要請には全力で応える所存 とのことであります。

 

 


自然災害が再び…熱海市の2級河川で大規模土石流が発生

2021-07-04 | 日記

7/3 Sat.

 

終末に東海~関東エリアに まとまった雨が断続的に降り続き、その影響で不測の自然災害の発生が懸念されていた矢先に、静岡県熱海市内を流れる逢初川で大規模な土石流が発生し 大きな被害が及ぼされたことが報じられ、その映像などに息を呑むと同時に 忸怩たる思いを共有させられました。

 

 

 

 

報道などによると、現場は 静岡県熱海市「伊豆山地区」を流れる逢初川の上流部において堆積した雨水や土砂が一気に流れ下ったものとのこと。

 

 

 

平時における現場(地区)は、温泉保養地 熱海を象徴する風光明媚な土地で、逢初川にかかる「逢初橋」は、かつて戦乱の世において 伊豆国(いずのくに)の小島に流罪となっていた源 頼朝が、同じ頃 密かに当地に逃れた北条政子と劇的な対面を果たしたとされる史情あふれる場所でもあり、今もその風情を遺していることが伝えられていました。

 

「逢初橋」

 

 

しかし…写真を見た方は お気づきのことと思いますが、当地の地形は、熱海の海岸から一気に山へと上る(登る)急峻な地形となっています。

このことから、当地は「土砂災害警戒区域」に指定されていたところでありました。

 

 

 

 

 

今回の災害は、ここ一週間 降り続いた雨によってもたらされた爆発的な土石流が原因と申せます。

先日もお伝えしたとおり、ここ数日 東海~関東の広いエリアには、梅雨前線+太平洋からの湿った空気+太平洋高気圧の押し上げ が雨雲の停滞を招き、それが間断なく雨を降らせ続けたことが要因として挙げられており、特に被災した静岡エリアは、週明けから例年にない雨続きであったことが伝えられています。

 

 

 

 

数日に亘って伊豆山の頂(いただき)付近に降り続いた雨は、やがて耐えられないほどに堆積し、我慢し切れなくなった雨水は 2級河川で川幅の狭い逢初川…が故に〝鉄砲水〟となって 想像を超える強い勢いをもって急峻な傾斜地を一気に流れ下ったものでありましょう。

現地の人も「逢初川は小さな川なのに…」と話しておられましたが、そのこと(小さな河川)が かえって大きな流下のエネルギーの源となってしまったこと…大量の雨水+急峻な地形+川幅の狭い河川 が、時速40kmともいわれる いわば逃げようの無い土石流を発生させてしまったと思われるところです。

 

 

 

今はただ、安否の判らなくなっている方々の1分1秒でも早い発見・救助と、犠牲に遭われた方々への追悼 さらに被災された方々へのお見舞いの意を強めるばかりであります。

それと共に、長野市として(県とも連携する中で)被災地への支援について照会してまいりたいと思うところです。

 

 

 

・・・・・。

国土の約7割を山地が占めるといわれる我が国、とりわけ急峻な地形のうえに生活圏をもつ地域が多くある中においては、今回のような土石流災害は〝繰り返される悲劇〟であります。

長野県においても、平成18年に岡谷市で発生した土石流災害・平成26年に発生した南木曾町の梨子沢の土石流など、未だに記憶に残るところであります。

 

(南木曾町の梨子沢における土石流)

 

 

 

また さきの「令和元年東日本台風」においても、長沼エリアの堤防決壊などの大きな被害の陰に隠れてはおりましたが、長野市若穂を流れる「保科川」の上流部が半決壊する被害が発生、その要因は ほぼ今回の熱海での災害に近いものがあったところです。

 

 

 

 

 

「山地水明の国」と言われる 自然豊かで美しきニッポン。

で あるが故に、さまざまなリスクをも抱えながら それでも「その地」で暮らしてゆかなければならない。

そんな中で 私たちが自らの身を守るためには、さまざまな方策が求められるところではありますが、それらを踏まえてみても その第一義には「避難」これが何より大切であると 改めて思わされるところです。

今回の〝熱海災害〟においては、避難の呼びかけのタイミングがどうだったか とか、山の上部に大規模なソーラーパネルが設置されていた とか、さまざまな要因が取りざたされているところですが、大規模災害が「いきなり」やってくることを踏まえ「避難」の在り方を思慮(深慮)しなければならないと 痛切に実感させられたところでありました。