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日々の思いを、訥々と。

災害に対する財政的な考え方

2024-02-23 | 日記

さきに発生した「令和6年能登半島地震」は、能登半島エリアを中心に甚大かつ難儀な被害を及ぼし、その(被災)規模は 発災後2か月が経過しようとしている今になっても、未だ確定できないほどの規模(被災内容)となってしまっています。

これから 当地の完全復旧までには、どれほどの時間と負担がかかるのか…側(がわ)に居る私たちをしても 気が重くなるほどであります。

 

そんな中 一部の方(Aさん)から、災害時の〝財政出動〟について疑問の声が寄せられ、私も同じ思いをいたしたところです。

かかるAさん、今までも 災害(大規模災害)の度に疑問を抱いていたそうですが、今回の「令和6年能登半島地震」において、その疑問を黙っていていられなくなったそうです。

Aさん曰く「なんで災害対応の支弁(支出)が『予備費』なんだ?」とのご意見。

「列島は これまでも、古くは関東大震災から 最近では阪神淡路大震災・東日本大震災・平成28年熊本地震・令和元年東日本台風 等々、数多の大規模自然災害に見舞われてきた。」

「で、その経験値がありながらの 今回の令和6年能登半島地震。」

「ところが、岸田総理の支援の第一報は「今年度予算の『予備費』で対応します。」とのこと。この対応に おれは大きな違和感を覚えるんだ。」とのことです。

「だって、言ったように わが国は古来より〝地震大国〟と言われ、今や不定期に大規模災害が起きることは自明となってる。なのに、イザ災害が起きたときの予算執行が いわば場当たりともいえる『予備費』なの?」

そのうえでAさん、ここで語気を強めます。

「その予備費だって、最初の総理発言は「47億円を拠出します」って。これって、その同時期にウクライナを訪問した上川外相が表明した寄付額(53億円)より少ない額で オイオイって思っていたら、その後 総理が被災地を訪ねた途端に「予備費を1兆円に積み増します」って。

そんな〝総理のサジ加減〟で 被災地支援の原資となる予算が決められちゃってイイもんなのかね。それも、最初は小出しで 自分が(被災地に)行った途端に大盤振る舞いの経過は、いかにも場当たりに見えて仕方ないんだよね。」とのことでありました。

 

私も同意。さきに支弁された1回目の金額には、何ともいえない中途半端感を抱かされたところです。

 

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この経緯について いくらか紐解いてみると、そこには「自然災害は〝自助原則〟である」との不文律があるようなのです。

「自然災害は天災であるから国に責任はなく、原則 被害は被災者の個人責任で賄うべき」と。

国はあくまで支援する立場。だから敢えて予備費から供出する(?)」のか。

しかし実際には、災害が発生した際には 国は積極的に支援すべき立場であるのだから、この際は 日常から災害対応に特化した基金や特別会計を設けておくべきではないか、との点でAさんと一致したところでありました。

(ただ これは、災害対応の全てを担うものではなく、あくまで即応分としての財源です)

 

そして そのこと(災害に特化した基金等)は、市などの自治体にもいえるものではないか。Aさんは続けます。

災害対策を定めた「災害対策基本法」によると、災害対策は 第一次的には市町村が担当し、都道府県は市町村を包括する広域的総合的な防災事業と 市町村への防災支援や総合調整にあたるとしており、さらに 国は「国の責務」を規定しているが、それはあくまでも努力義務または行政当局の広範な裁量権と解釈されており、前掲の〝自助原則〟同様 先ずは市町村が災害対策の先鞭を切らなければならないことから、そのための「基礎体力」は 自治体自体が有していなければならないのではないか との論理です。

自治体においては、前述の(国での)予備費に相当する「臨時対策債」などの いわば使い勝手のイイ財源があり、それが不測の事態に備える財源となる場合がありますが、これだけ災害が多発する状況なのだから、自治体としても 専ら災害に備えた財源を積み上げておくべきではないでしょうか。

 

災害対応における〝財政的視点〟奇しくもAさんと意見の一致をみた中、この点についても来る本会議で市の見解を問うてゆきたいと思います。

 

 

 

 

◇プラスα     シルバーエイジの魅力創出

長野市役所の1階ホールで、シルバーエイジの写真展が行なわれています。

これは「営業写真館長野支部」の主催で、市内の写真屋さんが 喜寿(77歳)や米寿(88歳)・白寿(99歳)など人生の節目を迎えられた人の記念写真を撮って、その〝代表作〟を展示しているものです。

 

 

 

そこに、私の住む川中島町の写真館さんも出展されていました。

 

 

 

こちらの写真館のTオーナーさんは モデル(被写体)さんの素敵な表情を引き出すのが上手で、何枚も撮影する中で ちょっとしたアドバイスを語りかけ、その瞬間を逃さずカメラに収めては作品としてくださいます。

こちらのモデルさんは、地区内で理髪店を営むKさん。

喜寿の記念に撮影に臨んだところ、Tオーナーから「Kさん、ちょっと手を顎(あご)に添えてみて。」と言われ、さりげなく応じたところ その瞬間を「パチリ!」と撮られたそうです。

それが、この 実に自然体の素敵な写真となりました。

 

 

 

他人(ひと)の魅力を如何に引き出すか が、写真屋さんの腕の見せどころ。

その腕前と、モデルさんの魅力とが 見事に一致した一葉となったのでした。

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