倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

コロナ第二波対応策の〝盲点〟/「マスク転売可」の矛盾(むじゅん)感

2020-07-31 | 日記

7/31 Fri.

 

◇国(政府)が 自治体独自の〝緊急事態宣言〟を後押し…良策に見える一方で

つい先日まで〝東京問題〟と揶揄(やゆ)されていた「新型コロナウイルス禍」が、ここへきて 東京以外の自治体で多くの陽性感染者が報告されるに至り〝コロナウィルスの黒い傘〟は 今や日本列島全体を覆うこととなってしまいました。

7月31日の感染者数は 多いところ(自治体)で、東京都が463人・大阪府が216人・愛知県が193人・福岡県が170人・沖縄県が71人と、突出する東京都をはじめ まるで日本列島の地勢に沿うように、東西の都市部に 陽性感染者が100~200人に亘り遍在、全国でも 1日に1,500人を数えるなど、まさに看過できない状況となっています。

 

これを受けて 各自治体においては、国の緊急事態宣言の都道府県版、自治体独自の『緊急事態宣言』を出さざるを得ない状況に至っていることが伝えられています。

 

(東京都知事)

 

 

 

時節は8月を迎えることとなり、長かった梅雨も明け 本来であれば週末ごとに いわゆる「飲み会」に参加したり、行楽地に足を運んだりと 人の行動は活発化するところでありますが、各自治体の首長は、改めて行動自粛の要請を発信しています。

 

 

(広島県知事)

 

 

その「宣言」についても 各都道府県によって様々な内容となっています。

ある自治体は 酒類を提供する店の営業時間の短縮を要請、また ある自治体は、近隣の(感染リスクの高い)大都市での飲み会を避けることを要請したりと、地域ごとの感染の特性に応じた要請を行なっていいることが伝えられていました。

 

 

 

 

 

これに対して国(政府)は と言えば、諮問機関である「新型コロナウイルス感染症対策分科会」で、新型コロナウィルスの感染状況を「四つの段階」に分けた上で 感染防止策として飲食店への休業要請や緊急事態宣言を都道府県が行なえることを検討するよう政府に求めることで一致したとのこと。

この区分は、国(政府)が 地方自治体が新型コロナウイルス対策に踏み切る際の判断基準として示し、そのこと(判断基準の設定)が 即ち自治体判断基準となり、(コロナ禍に)迅速に対応できるとのものだそうです。

 

 

 

安倍首相は同日 首相官邸で記者団に対し「地方自治体としっかり連携を取り、必要な対応を講じる。」と述べ、分科会の提案を踏まえて対処する意向を強調した。

 

 

・・・・・・。

国の対応は ここまではイイと思います。コロナウィルスの感染状況を踏まえた(社会活動の)判断基準を設けて 自治体(首長)の判断を後押しする。

しかし、肝心なのは「その後」ではないか、と。もっと言えば、相変わらずの〝政策矛盾〟があるのではないか、と。

 

陽性感染者が多発する自治体においては、前述のとおり『都道府県版の緊急事態宣言』を発出(はっしゅつ)しなければならない段階になっていると申せます。

そして そこ(宣言)には「営業自粛」が欠かせない要件となり、そのうえで そこには「休業補償」が、やはり欠かせない要件となってきます。

しかしながら 各自治体には、もはや その余力はありません。

あの〝豊かな東京都〟でさえ「コロナ禍第一波」への対応により多額の財政出動を余儀なくされ、令和元年度には 約1兆円あった財政調整基金(自治体の貯金)が、令和2年度には 実に約500億円にまで激減することになってしまいました。

 

 

 

他の自治体も例に及ばず。多くの自治体が「コロナ禍」により 財政的にも逼迫(ひっぱく)していることが伝えられています。

そんな中での『都道府県版の緊急事態宣言』これを発出するということは、再び多くの飲食店などの事業所に対し 営業自粛要請を行なうことになり、そこには 改めての「休業補償」が要されるところであります。

しかし 前述のとおり、自治体の財政は逼迫していることから、そこ(再度の自粛要請)には 国の支援が欠かせないというのは言うまでもない というのは、誰もが思うところです。

 

ところが、であります。

国においては 専門家会議で「基準」だけは定めたものの、かかる(自治体ごとの)厳しい状況を他所(よそ)に、記者の質問に対しても「経済活動を全面的に縮小させる状況にあるとは考えていません。」と応じており、そこにも 何ともいえない〝温度差〟を禁じ得ないところであります。

その深層心理には「経済をできるだけ回し続け、さらに 休業に伴う補償金の支出を免(まぬか)れよう。」との〝思惑(おもわく)〟が透けて見えます。

 

 

 

 

それどころか、各地で「旅行先からコロナウィルスを地元に持ち帰った。」とか「旅先でコロナウィルスを移してしまった。」など 大きな弊害を招いている『GoToトラベルキャンペーン』を見直すことをしない など、何というか 一度(ひとたび)出航した船は、海が荒れようが潮目が変わろうが そのまま突き進めというかの操舵ぶりにも 強い懸念が寄せられるところでありましょう。

 

いわんや 現下のコロナ禍に対する国の対応は、表面的には自治体(国民)の意向に沿(そ)おうとしているものの、そこには(財政支援ナシという)大きな盲点があると言わざるを得ないのです。

 

 

コロナ陽性感染者が全国に広がる事態となった今日(こんにち)、各自治体が主体となって 自らのエリアのコロナウィルス禍を収束させるべく取り組みを努めることが求められており、各自治体(首長)においても それぞれに強い自覚をもって事(こと)に臨んでいる姿勢が伝えられています。

それらの状況に鑑み、国においては 総理の言う「地方自治体としっかり連携を取り、必要な対応を講じる。」が〝言っただけのこと〟にならないよう、実質的な対応を強く求める者の一人です。

 

 

 

 

◇マスク「需給の逼迫(ひっぱく)が解消されたので転売可能に」では なぜ布マスクを配ろうとした?

31日の会見で 加藤厚生労働大臣が「新型コロナウイルスの感染拡大で品薄となっていた マスクや消毒用アルコール製品の転売規制を近く解除する。」と表明したことが報じられ 私の中に「?」マークが点滅しました。

新型コロナウィルスからの感染予防に欠かせない「マスク」は、いわゆる〝コロナ第一波〟の発生に伴い一気に品薄状態が進み、それに伴い 悪徳業者などによる〝高値転売〟が社会問題となりました。

この異常事態に鑑み 政府は「国民生活安定緊急措置法」の政令を改正し、マスクの転売を罰則付きで規制し、現在に至っています(5月には消毒用アルコール製品なども対象に加えた)。

そんな中、この日の閣議後会見で加藤厚労相は、転売規制の解除は「需給の逼迫(ひっぱく)が解消されれば解除すべき性質のものだ。」と説明、そのこと(大臣発言)は「マスクは足りるようになってきた」ことを 所管省の責任者として表明したものと受け止められるところであります。

 

 

で、あるとするならば。

つい この間、同じ厚生労働省の「布マスク担当」は 悪評高い「布マスク(アベノマスク)」を、再び配布しようとしていたのは何故(なぜ)か?

しかも(布マスク担当の)誰一人として、布マスクを装着しない中で。

 

 

 

布マスクを 必要とするところ(介護現場など)があると自ら判断して 再び配布しようとした所管省が、その舌の根も乾かぬうちに「マスク需要が逼迫しなくなったから転売規制を解除します。」と表明する。

この一貫性の無い対応には、矛盾以外の何ものも感じることができません。そのトンチンカンな業務ぶりには 半ば呆れるばかりであります。

 

 

各自治体が必死になって コロナ禍に立ち向かっている中…何というか、隣りの湯船で 熱湯に浸かって歯をくいしばっている人を尻目に 悠々とぬるま湯に浸かって鼻歌を歌っているかの光景に「ダイジョウブかいな…?」と思わされるばかりであります。

 

 


新型コロナウィルス禍 ~新たな局面に移行したのではないか~

2020-07-31 | 日記

7/30 Thu.

 

◇新型コロナウィルス禍 新たな局面に移行したのでは

社会を席巻する「新型コロナウィルス」その感染の勢いは止(とど)まるところを知らず、全国の さまざまな場所・場面で 陽性感染者を発生させています。

 

 

 

 

都内では 陽性感染者が300人をゆうに超え、このまま推移すれば 400人感染/日 は時間の問題でしょう。

片や 西の大都市 大阪府でも200人超えを記録。東京都との人口差をみれば「陽性感染率」は10%を超え、東京(7%前後)を凌駕してしまっています。

また〝島国〟である沖縄県では一日に50人もの感染者が報告されました。島=限られたエリア内での感染の連鎖は予想以上に早い(速い)ことを示しています。

沖縄に限らず、さきには鹿児島県の与論島でクラスターが発生していることが伝えられるなど、いわば辺地においては 都市部とはまた違った環境の中での感染の広がりが懸念されています。

(従前にも触れましたが)田舎では いわゆる多世代同居の世帯も多いことから〝家庭内クラスター〟のリスクも高くなっており、少数の人のウィルスの持ち込みが いきなり家庭内クラスターに発展してしまうリスクが高いことも指摘されています。

 

 

 

『緊急事態宣言』解除後、一旦は収束に向かったと思われたコロナ禍は 再び息を吹き返し、今や「新たな日常」ならぬ〝新たな形態〟をもって 感染の再拡大の途(と)に就いています。

「夜の街」を起点に 若年層への感染が広がりをみせるうちに、その感染の輪は中高年層にも広がり、いまや〝多年齢感染〟ともいえる状況に。

 

 

 

 

現在の(感染拡大)状況について 国は「第一波とは状況が異なる。」と言いながら 新たな規制等について消極的な姿勢を続けています。

 

 

 

そう。3月から5月までの「第一波」とは状況が異なること自体は間違いありません。

しかし それは楽観の中で「異なる」と決めてはならない。社会背景も変化した中で「状況が異なっている」のです。

 

 

新型コロナウィルス禍は、今や さまざまな面で「新たな局面」を迎えているのではないか。

第一波のときは、期間を定めた中で「休業要請」を行ない、〝一定期間 我慢していただく〟ことで 難局を乗り切ることとし、その間は(感染者の減少という)成果を挙げることができました。

しかし、です。今や 再び感染は拡大傾向にある。それも、全国・多世代に亘って。

 

そんな(感染の再拡大の)中でありますが、国や自治体は、第一波のときのように 休業補償(金)を手当てして「規制」をかけることが もはやできなくなっている。

第一波のときの(政策の)社会背景との大きな違いは、むしろ ここにあるのかもしれません。

 

 

で あるとすれば。

第一波と異なる状況=新たな局面 の中、私たちはどうしたらイイのか。知恵を出し合わなければなりません。

しかし 残念ながら、国においては「新たな局面」を加味(かみ)しないまま、既定路線の『GoToトラベルキャンペーン』を開始し、需要が無いのに「布マスク」を 再び配ろうとした。

これではいけない。状況(の変化)に応じた「再検討」を行なわなければならないのです。

 

今、国においては 国会は閉会中。その代わりに「閉会中審査」が行なわれています。

ところが これは、あまりに国民の目に見えない。

また…みなさん、最近 安倍総理の姿を見かけないと思いませんか?

総理自身、通常国会が閉会した翌日の6月18日の会見を最後に、総理会見は開いていないそうです。

また (前述の)閉会中審査にも出席せず、既に1ヶ月以上 お隠れになっています。

コロナ禍 第一波の際には 連日のようにカメラの前に立ち、情緒たっぷりに国民に向けてメッセージを発していた姿が、今は とんと見ることができません。

ばら撒(ま)く補助金が底をついたから 表(おもて)に出るのを止(や)めたのでしょうか。やること為(な)すこと ウマくゆかないから隠れているのでしょうか。

 

これではいけない。

国会を開くべきであります。そして、その公の場で「新たな局面」で どのようにしてゆくべきか、堂々と議論してに向かう姿を 国民に見せるべきであります。

国民は それほど愚(ぐ)ではありません。

国民は 安倍さんを単に責めることを望んではいません。

現下の「コロナ禍の新たな局面」の中、改めて どのような施策を行なうべきか、課題に立ち向かう「姿勢」が見たいのであり、情勢に応じて再検討も辞さない「状況に合った対応」を見たい(知りたい)のであります。

 

あらゆる面で「新たな局面」を迎え、厳しい状況に陥ることとなった日本社会。

で あるからこそ「挙国一致」で この非常事態に臨まなければならない。

そのためにも、総理を筆頭に 然るべき方向を定め、皆を先導して このコロナ禍に対峙してゆくべきである。

「新たな局面」を迎えた 今だからこそ、国(総理)をして〝改めて戦う姿勢〟を示すことが求められています。

 

 

 

 

 

◇私たちが暮らす地域も、予断ならず

一方、私(たち)の暮らす 長野県エリアについても、もはや対岸の火事では済まされない状況に至っています。

 

ここのところ、複数の「濃厚接触者」を伴う陽性感染者が報告され、予断ならない事態となっています。

29日は、中野市の中学校教員の感染が報告され、学校は30日から臨時休校の措置が取られました。

また、小諸市では「理容店」の従業員女性の陽性感染が報告されました。

こちらの理容店では 女性の発症前後の21日~28日までの間、お店には 約110人もの人が来店したことが判ったことから、県は 店名を公表したうえで「この期間に来店した方は 症状の有無にかかわらず最寄りの保健所に連絡してほしい。」と呼びかけています。

 

それら 直近の事例を含め、ここ長野県エリアにおいても コロナ禍における〝やっかいな課題〟を抱えるに至っています。

 

「経路不明」の感染者が増えているのです。

29日に『新型コロナ注意報』を発令した阿部知事も、この点について「予断を許さない。」と 憂慮の念を強めています。

長野県エリアで 今月確認された25人のうち、経路不明はほぼ半数の11人に上(のぼ)っており、それは即ち「身近なところにウイルスが存在している可能性がある」ということであり、会見で知事も「しっかりした防止対策を講じなければ 感染するリスクがあり得るという前提で行動していただきたいと思います。」と述べておられました

現在 長野県は、感染が拡大している 東京や大阪など18都府県について「往来自体を慎重に判断」するよう呼びかけています。また、山梨や三重・広島など11の道県については「往来する場合に慎重な行動を」と呼びかけています。

また 間もなく「お盆休み」となりますが、県内に帰省する場合も「発熱など体調に異変があるときは 帰省自体を控えていただきたい。」と求めていることが伝えられていました。

 

 

 

ウチのオフクロも「コロナ禍」において 非常にナーバスになっています。

自身が暮らす 須坂市で陽性感染者の発生が報じられたことを耳にしてスグに、週に3回 楽しみにしている「訪問リハビリ」を中断したほか、私が訪れた際も「まず手を洗ってね。」と 笑顔ながら厳しくしつけ?られています。

 

そんなオフクロの唯一の励みは、大相撲の御嶽海の活躍です。

自称「御嶽海ファンクラブ」の会員?のオフクロは、関取の一番 々 に一喜一憂、毎日の励みにしている風です。

この日は 結びの一番で横綱を大逆転で破る殊勲を挙げ、拍手喝采でありました。

 

 

 

さまざまな制約のある中ですが「楽しみは 自分の生活の範疇(はんちゅう)の中で見い出す」ことで日々の生活に活況を得る。

私もあやかりたいと思ったところです。

 

 


岩手県でコロナ陽性感染者が発生/アベノマスク 二転三転 ~新たなコロナ禍~

2020-07-30 | 日記

7/29 Wed.

 

◇岩手県で新型コロナの陽性感染者発生 ~衆目(しゅうもく)の餌食(えじき)にならないことを願うばかり~

新型コロナウィルスが社会を席巻する中、全国で唯一 コロナ陽性感染者が確認されていなかった岩手県で 2名の感染者が確認されたことが報じられました。

 

 

 

 

この報に触れた瞬間 私は「この2名が 衆目(マスコミや周辺住民)の餌食(えじき)にならなければイイが…」と、心底 心配したところです。

報道などによると、この2名については 居住する市・性別・年齢の他、行動履歴について 関東エリアのキャンプ場に行ったことなど ある程度詳細に報じられていますが、これは厚生労働省施行の感染症法の情報公開基準などに基づいて公開されていると思われますが、問題は「その後・それ以上の詮索」ではないか、と。

これまでの状況から捉えれば、今や全国各地で感染が確認されている中 岩手県で感染者が出たところで何の不思議もないところです。

しかしながらこれまで、(マスコミ等の)周辺は、岩手県で感染者が「たまたま」出ていないことに目を付け、あたかも〝最後の砦(とりで)〟の如く 祭り上げてきました。

無遠慮なカメラとマイクが岩手県民に向けられ「未だ感染者が出ていませんが どう思われますか?」などと 愚にもつかない取材を行ない、それは即ち 岩手県民に対する「コロナ第一号になってはならぬ!」との大きなプレッシャーに歪曲・増幅されてゆきます。

 

そして この度 陽性感染者の発生が。

おそらく これから「ついに岩手県でコロナ感染者発生!」などと大々的に報じられることになるでしょう。

この日は併せて、全国で コロナ感染者が1万人を超えたことが報じられました。そのことは、今や列島においては いつ どこで(コロナ陽性感染者が)発生しても 何の不思議もないことを示しています。

 

 

 

しかしながら そんな感染傾向に逆行し、岩手県での感染者第一号の人は いかにも掟破(おきてやぶ)りの重罪人のように論(あげつら)われるのではないか。懸念されてなりません。

 

 

おそらく、個人の特定は 時間の問題でしょう。

既に 近隣では「○○さんちの△△君だ。」くらいの情報は流れていることと類推されます。

コロナ感染については、地方へ行けば行くほど〝見る目〟が厳しくなると言われています。

私が聞く範囲でも、クルーズ船に乗っていた 北信エリアの施術院の人が、陰性であったにも関わらず 風評被害に遭い閉院を余儀なくされたり、やはり北信エリアの人が経営するペンションが閉鎖に追い込まれるなど、ときに 身体に及ぼされるコロナ禍以上の〝実害〟が発生していることを耳にし、心を痛めるところです。また最近では 地方銀行の支店の玄関ガラスが割られる蛮行も伝えられ、まさに「コロナ禍の〝二次被害〟の怖さ」を実感させられるところです。

 

また このこと(コロナ二次被害)については「マスコミの身勝手」も要因に挙げられます。

おそらく 二枚舌のマスコミ各社は「ついに岩手県でもコロナ感染者が発生しました!」と報じ、感染者の特定につながる報道を重ね、衆目の関心を煽(あお)るだけ煽ります。

で、その舌の根も乾かぬうちに「みなさん、くれぐれも個人攻撃は止(や)めましょう。」と したり顔でカメラに向かうレポーターが居る。

 

私は、今回 たまたま感染第一号になってしまった岩手県の人たちの行く末を本気で心配する者の一人です。

実際には、1万人のうちの2人に過ぎない存在なのです。

それを「ついに出た2名!」などと特別視しないよう、切に切に願うところであります。

 

 

 

 

◇「アベノマスク」追加出荷見直し? ~政策のブレと自己矛盾~

新型コロナウイルス対策のためと称し、政府が介護施設などに配るとされる「布マスク(アベノマスク)」約8,000万枚について、配布開始の延期が検討されていることが伝えられています。

所管の厚生労働省によると「アベノマスク」を今月末に追加配布することを予定していたものの、今や(マスク自体の)品薄状況が改善し 配布は不要との指摘も出る中、その〝逆風〟を受けて配布の延期を検討せざるを得ない状況に陥ったようです。

この〝政策のブレ〟は、今回のコロナ禍における 国の対応の「場当たり・後手後手ぶり」を またも象徴することとなってしまいました。

今回の分を含む 介護施設向けの布マスク配布事業の契約総額は約247億円。一方 6月に完了した全世帯向けは約260億円。無駄と言わざるを得ない事業に巨費を投じ、あげく 事態の推移に関係なく「予算を組んじゃったから また配ろう。」との機を得ない業務ぶりは「お役所仕事 ここにアリ」といったところです。

日々刻々と情勢が変わる新型コロナウィルス禍、いま現在 不足しているのは「消毒用アルコール」であると言われているそうです。

同じ予算を使うなら、今、真に必要とされている物品の調達に努めるべきと思うのは、私だけではないでしょう。

 

 

 

◇究極の自己矛盾/テレビに映った役人の姿に「唖然」

とあるワイドショーの一コマ。

今般の「アベノマスク 追加配布」に関する報道の中で、国会内で野党議員が 厚生労働省の「布マスク担当」なる官僚を呼びつけ、ことの顛末について糾弾しているシーンが映し出されていました。

 

 

 

 

それを 見るともなしに見ていた私「?」…わが目を疑うと同時に、大きな(その官僚の)自己矛盾ぶりに唖然とさせられてしまいました。

 

野党議員の追求に対し しどろもどろに応える「厚労省 布マスク担当」の官僚の口元(くちもと)を見ると…

 

 

 

あろうことか、その担当である厚労省の官僚自身が「布マスク」を装着していないのです。

多額の予算を使い、全国の世帯に配布し その活用を推奨している〝張本人〟の官僚が、全く別のマスクを着けて公(おおやけ)の場に居る。

こんな自己矛盾がありましょうか。

 

上の画面を見れば、答弁のために出席している 全ての厚労省職員、誰一人として「布マスク」を装着していません。

このことは、所管の担当が自ら「布マスクは評判が悪い(から装着しない)。」と証明しているようなものです。

 

みなさん、もう一度 確認します。この人は「厚生労働省の布マスク担当」です。

で、自分が着(つ)けているのは、明らかに別のマスク。

それで…この連中、いや このお役人さんたちは、厳然とした「職責」をもって 布マスクの普及と活用に努めなければならない立場のハズ。そんな立場の者たち、百歩譲って せめて国会内での公(おおやけ)の場だけでも布マスクを着けて(会議に)臨もうという発想にはならなかったのでしょうか。

担当職員 自らは「布マスク」を装着せず、その一方で 国民には「アベノマスク」を送りつけたところで、理解を得られるハズも無い。

そんな〝気の無い姿勢〟が、今の体(てい)たらくを招いているのでしょう、きっと。

 

そんな様(ざま)を晒(さら)しておきながら、一方でこの不評事業に再び税金を突っ込もうという了見には はなはだ疑問を感じざるを得ないところです。

 

 

ところで…野党議員も議員です。そこ 突っ込まなきゃダメでしょう「なんで布マスク担当が「アベノマスク」着けてないんだ?」って。

 

 


「推し店プラチナチケット事業」全容/安曇野特養「おやつ事故」逆転無罪

2020-07-29 | 日記

7/28 Tue.

 

◇『推し店プラチナチケット事業』その「チケット」の全容が事前に紹介されています

新型コロナウィルス禍により 客足が遠のいてしまった個店さんを支援するため、長野市が行なう 期間限定のスポット事業『推し店プラチナチケット事業』について、実際に使用される「チケット」の全容が 長野市のホームページに紹介されています。

 

 

 

この事業の中身については 既に何度か紹介させていただいておりますが、長野市が ¥5,000利用できるチケットを希望する個店さんに無料で配布(受付は既に終了)し、各店がそれを¥3,000で消費者(常連さん・新規客さん)に販売、市は 差額(プレミア分)の1冊¥2,000×販売冊数分を補助するものです。

 

 

 

 

この事業の意義を反芻(はんすう)すると、事業のポイントは「チケット販売・活用を〝次につなげる〟」ところであります。

一見すると、チケットに付与した¥2,000のプレミア分は 消費者にとってはお得ですが、店にとっては おまけ分を市が補填するだけのことなので、プラスαの〝補助金のような旨味(うまみ)〟はありません。

しかし もう一方では、顧客の立場に立って考えてみると 違う「価値観」が見出されます。

先ずは 市の補助金を活用して、消費者(顧客さん)に「お得感」を享受していただくこと。「あの店に行ったら、¥2,000分 得をした。」と感じていただくことです。

そのうえで「得した分、もう一度 あの店に行こう。行って、得した分も含めて もう一度消費してみよう。」と思い、実際に消費行動を興していただくことです。

そして その間には、個店さんにおいては 改めての来店を感謝すると同時に、自分の店の魅力を再アピールするなどして さらなる〝つなぎ止め〟の努力を図り、一旦は遠のいた客足の復活を図る。

片や 常連さんにおいては、¥2,000もの「おまけ」を甘受したうえで 行きつけの店を応援することができ、それはまさに〝常連冥利〟というところではないか。

中には、プラチナチケットの取り扱いを聞いた〝新規のお客さん〟も来るかもしれません。個店さんにおいては、そんな ご新規さんにも気を配ることで〝新たな顧客獲得〟が図れるかもしれません。

 

 

 

 

このように「推し店プラチナチケット事業」は。単なる「¥2,000得した」だけの範疇(はんちゅう)ではない〝その先〟を見越した事業であることを含み置いたうえで活用されることが 大いに期待されているのです。

 

個店さんにおいては、1円も「腹」は痛まないとはいえ、チケットを¥3,000で売るだけではメリットは無いことを踏まえ、それ(販売したチケット)を顧客さんに使い切っていただくこと、そして 二度三度と足を運んでもらい、それ以降の継続的な消費行動につなげてこそ「真の事業メリット」となることをご理解いただき、事業を活用してくださるよう 改めてお願い(ご期待)いたすところであります。

 

 

 

このチケットは「申告制」であります。チケットを(市から)入手した個店さんが 自助努力によって販売したチケットのうち、顧客さんが そのチケットを活用して(個店で)消費行動を行なった分を(個店は)回収し、それを長野市に申告して 1冊¥2,000分の補助金を得るものです。

その(申告の)際、間違いなく〝そのお店〟で消費されたことを証明するため、消費した内容を裏付けるもの(レシート控え等)に併せて、プラチナチケットの一枚 ゝ に店名を記入することが求められています。

 

 

 

ところが これが微妙に面倒な作業となることが想定されます。

プラチナチケットは 1冊につき、千円券が3枚と 5百円券が4枚綴(つづ)ってあり、個店さんは(実際に販売した)チケット1枚 ゝ に店名を記入する作業が要されます。

私は それを聞いた瞬間に「これ(記入)には『ゴム印』が一番効率的じゃないか。」と思いました。チケットの一枚 ゝ に手書きするより、ゴム印をポンポン押してゆくのが 最も手間が省けるんじゃないか。

(画像はサンプル)

 

 

そのうえで「推し店プラチナ事業が始まる前に、予めゴム印を作っておくのが効率的だけど、それには 事前に「記入スペース」の原寸を知っておく必要があるよな。」と思い、事業の開始を前に 所管課(商工労働課)に問い合わせたところ…考えることは みな同じなのか、同様の問い合わせが(市に)寄せられてきているとのことで、市はそれに応える形で、事前の「チケットのサンプル」の公開に踏み切ったとのことでありました。

 

 

それによると、店名を記入するスペースは 縦:約20mm ✕ 横:約85mm とのことです。

 

 

 

 

個店さんは、購入したチケットの全てに「店舗名」を記入しなければならないことから、それには やはり「ゴム印」を予め用意しておくのが効率的と言えるでしょう。

 

 

いずれにしても、それぞれの立場で「コロナ禍からの 長野市経済の復興」を期して始める事業です。

その目的に叶うよう より効率的に 最大の「利益」を上るべく、事前(事善)の策を弄(ろう)することが肝要と存じます。

『推し店プラチナチケット事業』長野市HP

         ⇓

https://www.city.nagano.nagano.jp/site/covid19-joho/454590.html

 

 

 

 

 

 

 

◇安曇野市の特別養護老人ホームにおける「おやつ事故」逆転無罪判決に

長野県安曇野市の特別養護老人ホームで 2013年、入居者の85才の女性が「おやつ」のドーナツを食べた後に死亡した事故を巡り 業務上過失致死罪に問われた女性准看護師の控訴審判決で、東京高裁は 罰金20万円とした一審長野地裁松本支部での有罪判決を破棄し、逆転無罪を言い渡したことが報じられました。

 

 

 

介護施設の食事中の事故で職員個人の刑事責任が問われたのは異例で、介護現場では「萎縮につながる」との懸念が全国の介護職員の間に広がりました。二審判決を前に 被告の支援団体は無罪を求め、その結果 約28万筆の署名が集り それは東京高裁に提出されたとのこと。この裁判については 全国の介護・医療関係者が注目していました。

19年3月の一審判決では 女性はドーナツで窒息したと認定。女性へのおやつが 固形からゼリー状に変更されていたことを確認せずに配膳した被告に過失があるとしました。

これに対し 控訴審判決は、女性がドーナツで窒息する危険性や 死亡の結果に対する具体的な予見可能性を検討していない―と一審判決を批判。その上で、▽ドーナツは女性にとって通常の食品で窒息の危険性の程度は低かった▽女性へのおやつの形態変更は嘔吐防止が目的で、窒息につながる事態が生じたためではない▽形態変更は、被告の通常業務では容易には知り得なかった―などとし、ドーナツの提供は注意義務に反するとは言えないとしたところです。

 

 

 

 

「介護」の大変さ 難しさについては、私自身 亡父を約7年に亘り、オフクロと一緒に介護した拙(つたな)い経験からも いたく共感できるところです。

食事・入浴・排泄・就寝など、健常者にとって ごく当たり前に行なえる動作が、肢体不自由になると そのいちいちが侭(まま)ならなくなり、そこには「介護」というサポートが不可欠になるところです。

亡父は「咽(む)せ(ゲホゲホ)」が激しく、食事の際に誤嚥(ごえん)が起こると もうひっくり返るのではないかという勢いで「ゲホゲホ!ゲホゲホ!」となりました。私とオフクロは、その度に 慌てて身体を支えたり 背中をさすったりと、それはもう大騒ぎとなったものでした。

それらを通じて 食事の際の介護の難しさを実感したものです

 

そんな 直(じか)の親の介護でさえ大変なのに、施設に勤める介護士さんたちにおかれては 他人様のご家族を(それも複数人)預かり、その全ての入居者さんに対し 個性に応じた等しい介護を行なうことは容易ならざることと拝察いたすところであります。

しかしながら そこはプロ。施設内の微細に亘るマニュアルや コンプライアンスに基づき、いわばご家族の名代(みょうだい)として まさに親身になって介護にあたっておられることでしょう。

 

そんな中、図らずも起こってしまった事故…慎重な介護作業の中にも 思わぬ事故(原因)は潜んでいるところと思います。

その事故が、職員の不注意や意識散漫により起こったのであれば まだしも、殆(ほとん)どのケースは、予期せぬトラブルが原因となるところであり、今回の判決は そんな被告(職員)の(やむをえない)状況を正しく認識してくれたものと、私の立場でも評価いたすところです。

 

 

方で私が気になるのが、被害者のご遺族(原告)が、今回 なぜ裁判を起こすに至ったのか、その深層心理であります。

今回、事故が起きた時点で「原因は職員にあり!」と断じ 裁判まで起こすことになった背景はどこにあるのでしょう。

そこに もし合理的な理由があったとすれば、それはそれでご遺族の心情と理解するところですが「金を払って(年寄りを)預けているのだから、あらゆるトラブルの責任は職員にあり!」というような いわばクレーム体質のうちに争議を起こすことになったとすれば、これは由々しきことと言わざるを得ないところです。

 

この逆転無罪を報じた新聞記事においては その文末に「今後、検察(原告)側が上告するかが注目されています。」とあります。

介護時の事故で親族を失うことになってしまったことについては その悲しみはいかばかりかと拝察し、その責任を追及したくなる心情は理解するところでありますが、その原因が不測のものであった場合には 基本的に真摯に業務にあたる職員を責めることだけを旨(むね)とせず、ご家族の方も 客観性をもって事態を見つめ直し、今後 適切に判断していただきたいと、私の立場からも願いたいところであります。

 


新型コロナウィルス禍 ~大本営発表~

2020-07-27 | 日記

7/27 Mon.

 

「新型コロナウィルス禍」の中、それを承知でスタートさせた「GoToトラベルキャンペーン」ですが、あたかもそれを待っていたかのように全国で陽性感染者発生の報が伝えられており「案の定」というほかない状況に至っています。

 

全国で さまざまな形態で陽性感染者が発生する中、私が特に憂慮するのが「島」での陽性感染者の発生であります。

鹿児島県の与論島では、22日に初めての陽性感染者が発生して以来 まさにあれよあれよという勢いで感染の連鎖が始まり、一週間余りで30名を超える陽性感染者が報告されています。

 

(7/23報道映像)

 

 

このような「島」でのコロナ発生は、これまでも問題視されている「施設内クラスター」の状況に酷似することとなっています。すなわち、周囲を海で囲まれた「島」は ひとつ屋根の下でウィルス感染が始まったに等しい状況…いわば閉ざされた部屋の中に爆竹を投げ込んだようなものでありましょう。

さらに言えば、かかる「島」は医療機関(体制)が脆弱であり、おそらくは 多くの罹患者を一度に受け入れる病院は一施設 あるか無いかのところでありましょう。

そして何より「島」には 健康弱者である高齢者が多いこと そして若年者と高齢者が同居している世帯が多く「島」でのクラスターは それは即ち「家庭内クラスター」につながり、そして それは高齢者への感染につながるということが容易に想像(懸念)されるところです。

 

 

 

 

この与論島は 観光が島の産業の主体となっており、夏の行楽シーズンを迎えたこの時季 本来であれば「千客万来」多くの観光客を受け入れるときであるハズですが、降ってわいた〝島内クラスター〟の状況を受け、島の首長さんが「島に来ないでください。」との緊急メッセージを出さざるを得ない状況になってしまっています。

 

 

 

 

かかる「島内クラスター」さきには 新潟県の佐渡ヶ島でも陽性感染者が発生したことが伝えられており、与論島のような感染拡大に至らないかが憂慮されています。

この悪しき状況に「GoTo」が拍車をかけることにならなければイイが…憂慮の念は強まるばかりであります。

これら「島内クラスター問題」を一つの事例に挙げる以外にも、全国各地で 街のスナックなどの施設で複数に亘る陽性感染者発生の報が伝えられるなど、あたかも東京都の感染者の数の多さが目立っている中、その実は(コロナウィルスが)全国に飛び火していると言わざるを得ない状況が 実感として伝わってきています。

 

 

 

そんな厳しい状況下ですが、私は 報道などを見る中で、政府の会見での言い回しに大きな違和感を感じざるを得ません。

『緊急事態宣言』解除後、再び大きな感染の波(第2波)が来たとも言える状況の中ですが、安倍首相は「あの時(第1波)とは状況が異なる。」と述べている他 菅官房長官も「ただちに再び緊急事態宣言を発出する状況ではない。」と 楽観的とも取れる発言を重ねています。

 

 

 

 

この陰(かげ)にには、経済をも回してゆかなければならない状況や、休業補償など これ以上の手当ができない財政状況など、背に腹はかえられない事情があることが窺(うかが)えますが、それらを差し引いても 私は、これら国のトップの発言を聞くたびに さきの大戦で敗戦が濃厚になっているにも関わらず、その実態を隠して強弁を続けた姿を重ね合わさざるを得ないのです。

 

 

「わが損害軽微なり」

さきの大戦の末期、実際には 日本軍は壊滅的とも言える敗走を続ける状況に陥っているにも関わらず、国民に対しては その事実を隠し「大(たい)したこと無いよ。」と言い続け、あげく亡国の危機に至らせてしまった 当時の内閣の失政。

この事例は やや極端ではありますが、政府の記者会見での落ち着きぶりを見れば見るほど、地方の深刻な状況との「大きなズレ」を感じているのは 私だけではないハズです。

 

 

いずれにしても 国は、再びやってきた〝感染の波〟に毅然と立ち向かうべき。

前述の「島」での感染問題への対処、また首都圏での軽症者受入れのための宿泊療養施設の確保・増加しつつある重症者の病床確保・誰でも受けられる検査態勢の構築・陽性感染者を早期収容する療養施設の確保・医療従事者や保健所体制の強化・経営不安に陥る民間医療機関への支援等々、やるべきことに枚挙の暇はありません。

 

そんな中、政府の〝追加支援策〟の報が舞い込みました。

しかしながら、それを聞いた私は 一瞬わが耳を疑ってしまいました。

その記事によると「政府が新型コロナウイルスの感染防止策として始めた布マスクの配布事業で、介護施設や保育所など向け 布マスクを、今後さらに約8,000万枚追加配布する予定であることが厚生労働省などへの取材でわかった。」というのであります。

 

あれほど不評だった 通称「アベノマスク」、おそらくほとんどの国民が使わないまま(安倍内閣の閣僚・官僚も ほぼ全員が使っていない)になっている布マスクを、再び配るという無駄な事業を継続するとは。

百歩譲って言えば、当時はマスク自体が逼迫(ひっぱく)していました。しかし 今はマスク市場も安定し、店頭にも常時並ぶようになっているのはご案内のとおりであります。

なのに、なぜ今さら。

おそらくは、初期発注の分の予算分に猶予があり、(予算を)使い切るために追加発注したものと思われますが、何というか すっかり食事が終わった後に追加の料理を出してくるかの間の悪さには、半ば呆れるばかりといったところです。

 

国は、本当に危機感をもっているのでしょうか?

コロナ禍が再び広がりをみせる中、疑心暗鬼を深めるばかりの国の対応(姿勢)が この有様であります。

 

 


津久井やまゆり園事件から4年 ~差別 という勘違い~

2020-07-26 | 日記

7/26 Sun.

 

◇「津久井やまゆり園事件」から4年が経過

この日 7月26日は、去る2016年 神奈川県相模原市にある知的障がい者施設「津久井やまゆり園」で 多くの入所者らが殺傷されるという、陰惨極まりない事件が発生した日であります。

 

 

 

 

当時(4年前)、このニュース報道を耳目にした私たちは にわかに事態を把握することができず…やがて 時間経過と共に伝えられる犯行の様子や被害の状況の詳細を知ったときには、怒り・悲しみ・嘆きと共に「なぜ そんなことを?」との疑問の念が湧き上がったものでした。

 

今や死刑囚となった男は「優生思考」を抱き、障がい者の人たちを(世から)排除すべきとの 実に歪曲した考え方の下、残虐な犯行に及んだと伝えられています。

 

 

 

私は、この事件の通底には「障がい者は 別の者である。」との〝勘違い思考〟が内在していると思えてなりません。

そして それは、人間社会全体に蔓延する「根本的な勘違い」ではないか。そして その〝勘違い思考=差別思考〟こそが、障がい者支援のみならず さまざまな福祉政策をミスリードしてきたのではないかとも思うところです。

 

この〝勘違い思考〟は、障がい者福祉のみならず さまざまな事案に示されてきました。

例えば「ハンセン病隔離政策」…人の外見だけで 感染する奇病と決めつけ、社会から隔離したうえで人格を無視したかの生活を強要した誤策(ごさく)がありました。

また 例えば「(旧)優生保護法(政策)」…その条文の第一条に「優生上の見地から 不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命・健康を保護することを目的とする。」と謳(うた)い、障害をもつ人に 中絶や不妊手術を強要しました。

また 海外(米国)では、白人至上主義による 根深い黒人差別が増長する中、白人警察官の過剰な行動が国民感情に火を付け、今も大規模なデモが行なわれています。

 

そのうえで、であります。

現下の、いわゆる(政策の)常道である「障がい者福祉政策」も、大枠で捉えれば かかる〝勘違い〟に類型されるのではないか。

障がい者は、健常者では無い=別の者 であるから、一般社会と隔離したうえで施設に入れ(通わせ) 別の人生を歩ませるべき。

このこと自体が〝勘違い〟であり、それが まさに「差別の温床」になっていると思わざるを得ません。

 

さらに言えば、福祉の現場である障がい者支援団体の関係者の中にも〝勘違い〟したまま 業務に当たっている人が居るのではないか。

「私たちは、障がい者の面倒を見てあげている。」との、私たち(支援団体等)が「上」で、障がい者が「下」の発想。

来、対等 いや、障がい者を顧客と位置づけて丁度イイくらいの関係が、なぜか逆転。

ホテルのスタッフが、宿泊客に対し「今日、宿泊させてあげるよ。」と言いつつ接客するような逆転現象。

 

しかし これも、(前述のとおり)永年に亘る「福祉政策」によって、関係者に植え付けられてしまったもの(勘違い)なのかもしれません。

「福祉施策とは、社会的弱者に 福祉を施(ほどこ)してやるものである。」もしかしたら 関係者は、知らず知らずのうちに〝上から目線〟を刷り込まれてしまったのかも、と。

 

 

・・・・・・。

この死刑囚の犯した罪は、到底 許されるものではありませんが、本人の異常性を別にして 深層心理の中に、人間社会の中にある〝勘違い思考〟があるとすれば、これからの社会生活の中で 私たち自身が「障がい者は別(の者)」という発想を捨て、まさに「共に生きる」を旨として 社会を成してゆかなければならないことを自覚すべきと強く思うところです。

 

 

事件から4年。それぞれの報道で「差別がなくなる社会を!」と 声高(こわだか)に叫ばれています。

 

 

 

しかしながら 実際には、いくら差別をなくそうと声を出してみても「障がい者は別」の意識(誤認)がある以上は、その「声」は 同情や憐憫(れんびん)を超えることはできません。

そこに必要なのは「新たな認識」ではないかと考えます。

障がい者は決して別の者では無い。同じ人であると「認識を新たにして社会づくりに臨むべき!」と ワンフレーズを加え、共々に声にしてゆきたいと思うところです。

 

 


コロナ禍での連休中日(なかび)

2020-07-25 | 日記

7/25 Sat.

 

列島は4連休の最中(さなか)…それも 新型コロナウィルスが再度の感染拡大の兆しを見せる中、敢えて『GoToトラベルキャンペーン』を〝強行スタート〟させた中での連休であります。

国(政府)は 苦肉の策として〝東京外し〟を断行、そのうえで「感染防止策と経済社会活動との両立が大事」と、あたかも水を油を混ぜて(交ぜて)商(あきな)うかのような難しい課題を社会に投げかけたままの〝見切り発車〟となっています。

 

 

 

 

そんな〝モヤモヤ感〟を抱いたままの列島は、それでも これまでの自粛のストレスを何とか解消したいとの〝国民の せめてもの願望〟を内包しつつ、今までの自粛期間に比べれば 人の賑わいが起こりつつあるようです。

市内を移動中、長野市観光の名所である「善光寺さん」に立ち寄ってみると あいにくの小雨模様にも関わらず、参道を歩く善男善女の傘の花が咲いていました。

 

 

 

雨に濡れた石畳を踏みしめ、いずこから来た観光客の人々が 解禁あい成った内陣に足を運んでいました。

 

 

 

地元のローカルテレビ局も この4連休の動静に注目しているのでしょう、参拝する観光客にマイクを向けている姿も見られました。

 

 

 

参道の茶店では 家族でくつろぐ姿も。

久々のお出かけだったのでしょう、子供の背中から嬉(うれ)しさがにじんでいました。

 

 

 

 

参道に仲店を構える店主さんに訊くと「今年はコロナの影響で 参拝客はサッパリだった。特にこっち(善光寺)は、内陣を閉鎖したり(感染予防対策)で参拝そのものをご遠慮いただいた経緯もあるから余計にだよ。これでGoToだか何だかが始まったけれど、今の(感染拡大の)状況をみれば、ウチらも手放しで歓迎!って雰囲気じゃないよね。」と 複雑な表情を浮かべておられました。

 

善光寺さんにおいては、来年に予定されていた「御開帳」を1年延期することとするなど〝コロナ禍〟の影響は 寺社の運営にも大きくのしかかっています。

 

 

 

 

首都圏を中心に 感染が収まるどころか拡大傾向にある「新型コロナウィルス禍」そんな中での『GoToトラベルキャンペーン』は、列島内に 実に複雑な状況を孕(はら)ませながら推移しているようであります。

 

今後 この〝打った手〟が吉と出るか凶と出るかは、識者・専門家をしても言明ができず 不透明な面が否めないところであります。

 

 

 

そんな中、私も 国民・県民・市民の一人として これからも感染発生状況によって成否が分かれると感じていたところ、全国の各地域で さまざまな形態による感染が報じられ 耳目を新たにさせられました。

 

 

県内においては、諏訪赤十字病院に勤める医療従事者の人が 新型コロナウイルスに感染していることが判明したことが 同病院のホームページで公表されたことが報じられました。

同病院によると 現時点で院内に濃厚接触者はいないというものの、今後 全ての接触者に対してPCR検査を実施する予定としているとのことです。

 

これまで長野県においては、累計で91名のコロナ陽性感染者が発生しているものの いわゆる医療従事者の人の感染は報告されておらず、したがって 今回のケースが 医療従事者が陽性感染者となった初のケースとなります。

この事実そのものは受け入れるところですが、いずれにしても 他の自治体で問題となっている〝院内クラスター〟この事態にだけは陥らないよう、入院・通院の高齢者や既往症の患者さんのケア、さらに同僚への伝染などが発生しないよう、細心の注意・対応を望むところであります。

 

 

 

また〝同業絡み〟でのコロナ感染報道が聞かれ「!」となりました。

広島県議会で、一人の県議会議員が新型コロナウイルスに感染したことが報じられています。

関係者よると、この県議会議員は、広島市が22日に感染を公表した 市内の飲食店経営者の濃厚接触者として同日にPCR検査を受け、陽性が判明したとのことです。

そのうえ、この県議は 21日に県議会棟へ登庁した行動歴があったことから、広島県は23日に 全県議64人のうち51人と事務局職員17人、さらに県議と接触した県職員約30人のPCR検査を実施したそうです。

広島県議会議員のコロナ感染は、決して意図したものではなかったところですが、そのことによって 県庁を巻き込む大騒動となってしまったようです。

報道では 人体への検査(PCR検査)しか伝えられていませんでしたが、おそらくは 県庁内の一斉消毒が行なわれたことと想像ができ、その影響の大きさはいかばかりかと思わされます。

 

これは 私にとって「他山の石」であります。

ウィルス感染は自己責任ですが、それ(感染)により 周囲に大きな迷惑が及ぶことを再認識し、ゆめゆめ そんなことにならないよう、自戒の念を新たにいたしたところであります。

 

 

さらに 宮崎県宮崎市では、市内で理髪店を経営するご夫婦がコロナウィルスに感染したことが判り、その後、この店に客として訪れた10才の小学生男児に感染したことが判ったことが報じられていました。

この男児は、理髪店に行った後も小学校に登校していたとのこと。

報道はここまででしたが、おそらくは小学校においても 然るべき対応に追われたことが想像でき、思わぬところで感染の連鎖がつながることを思い知らされたところでした。

 

〝見えざる敵〟の新型コロナウィルス、今も市中(しちゅう)のどこかで 虎視眈々と動静しているところでありましょう。

 

世は連休なれど、予断は許されません。

 

 

 


新型コロナウィルス禍?地銀が投石被害に =いわれ無き蛮行に怒り= 

2020-07-25 | 日記

7/24 Fri.

◇職員のコロナ感染を公表した地銀小諸支店が投石被害に遭う

テレビのローカルニュースで、自店の職員が 新型コロナウィルスに感染したことを公表した地方銀行の支店が、23日の深夜に店舗正面の窓ガラスを割られる被害があったことが伝えられました。

 

 

 

 

報道によると、23日午前1時過ぎ こちらの地銀小諸支店の防犯装置が異常を感知、警備会社が駆けつけたところ 玄関の強化ガラス1枚が割られていたとのこと。

 

 

 

店内と周辺にはコンクリートの破片がありましたが 店の中が荒らされるなどの被害は無かったということです。

 

 

 

 

実は、こちらの地銀では 今月20日、この支店の職員が新型コロナウイルスに感染していたことを公表していたのです。

 

 

 

その後 同支店には、激励に交じって「なんで オタクの行員(こういん)がコロナに罹(かか)ったんだ!」などと中傷する電話もあったということで、そのため 今回の投石は(感染者を)公表したことと関連があることも考えられるところですが、それらも含め 被害届を受理した警察が器物損壊事件として捜査を始めたとのことであります。

 

 

 

もし 事件の犯人の犯行動機が「この支店の職員が新型コロナウィルスに感染したから投石した。」ということであれば、それは許し難い蛮行であると断ずるところです。

新型コロナウィルスなどの感染症については、自ら進んで感染する者など居るハズもありません。

そのうえで 同支店においては、不特定多数の顧客が出入りする業務の性格上 敢えての形で公表に踏み切ると同時に 消毒などの感染拡大防止措置を取るなど、いわゆるコンプライアンスに基づき適切な対応を果たしています。

 

その真摯な取り組みに対し向けられたものが「投石」とは・・・。

これらの「コレラ感染バッシング」は、(感染者の)個人名や自宅・勤務先の特定など いわゆる野次馬行為が過激化することにより、図らずも感染してしまった人を いかにも悪いことをしでかしたように論(あげつら)うことが問題視されています。中には 近所から〝村八分〟にしたり、他県では感染者宅の塀に落書きするなどの心無い行為がされたことなどが伝えられていたことを 私も側聞していました。

そんな愚かな行為が、よもや 私たちの住む この信州で起きたとは・・・この報道を聞いた時は、怒りと共に 何とも情けなくやりきれない気持ちにさせられてしまいました。

感染してしまったことに対し、同情こそすれ〝責める〟などという的外れな心理に至り、そして あろうことか投石などという危険で卑劣な行為をしでかすとは。

 

 

今回の事件報道は、奇(く)しくも 先日のブログ記事にもつながることと思います。

新型コロナウィルスに感染することにより 結果、個人名や企業名が晒(さら)されることになってしまう。

その起きてしまった事実に対しては、(行政とすれば)いわば「ウィルス憎んで 人を憎まず」のスタンスで事(こと)に臨む。すなわち、個人(起業)情報は でき得る限り守ることを基本姿勢に社会と向き合うべきところです。

 

 

今回の事件は 改めて私たちに、新型コロナウィルスが持つ〝さまざまな面の怖さ〟を知らしめることになりました。

第一義には 罹患者の健康を脅かす被害。そして 感染拡大防止のために社会活動の停滞が余儀なくされ、ウィルスに感染しなくとも及ぼされる 経済面などの日常生活におけるさまざまな悪影響。

そしてさらに、目に見えないコロナ禍への恐怖に起因する 他者(感染者)への差別や偏見などの「心の暴力被害」が及ぼされ、今回は それが行動(投石)によって表(おもて)に出ることとなってしまいました。

 

未だ収束をみない「新型コロナウィルス禍」これからの私たちの社会生活の中で、まだまだ悪しき影響が及ぼされることを懸念するばかりです。

 

 

 

 

 

 

◇本来であれば・・・7月24日は「東京オリンピック2020開幕の日」

この日 7月24日は、東京オリンピック2020大会の開会式が予定されていた日でありました。午後8時から東京都新宿区の「国立競技場」に世界中からアスリートが集い、平和とスポーツの祭典が 華やかに開幕するハズでありました。

しかし現実は、今般の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け 開幕は来年の7月23日に延期されるを余儀なくされています。

 

世紀の祭典 オリンピックまでも延期に追い込んだ新型コロナウィルスは、今後 どのような推移を辿るのでしょう?

さまざまな経緯を経てなお収束の兆しは見えず、来年に延期された大会の開催すらもどうなることか、全てが未詳のうちにあります。

 

今はただ、とにかく自衛に努め 私たち一人ひとりが感染拡大防止を徹底すること。それが せめてもの国民の務めと思うところです。

 

 


〝長野市版コロナ禍〟 検証せず?

2020-07-24 | 日記

7/23 Thu.

 

地方主要紙に、今般の「新型コロナウィルス禍」における 長野市の一連の対応について、私(読者)からして 一抹の疑問を抱かざるを得ない記事が2日に亘って掲載され、その真意を測りかねているところです。

 

その〝第一報〟は、7/21(火)付の信濃毎日新聞(29面 第一社会欄)。

見出しは「感染者個人情報 公表の経緯 長野市 議事録作成せず」とあります。

 

 

 

記事の概要は下記のとおりです。

信濃毎日新聞社が 長野市対し(情報公開請求に基づき)市内で発生した 21例に亘る「新型コロナウィルス陽性感染者」の情報公開等の〝取り扱い〟について どのように検討したかを取材したところ、それら(経緯)は「公文書」として残していないことが分かったとのこと。

長野市は 取材に対し「長野市は 市が独自に制定した「長野市保健所感染症発生情報公開基準」ならびに 厚生労働省通知の「一類感染症が国内で発生した場合における情報の公開に係る基本方針」に基づき 情報公開・非公開を判断している。そのため、それら(感染者)の情報の一つ一つを発表(公表)すべきかどうかに 市 独自の判断を盛り込むべきかどうか検討したことは無かったことから、市としての議事録を残す必要性は無いと考える。」と答えています。

これは つまり、今般の長野市のコロナ禍における情報公開の基準は 既に定められており、市はそれに則(のっと)り、事案の中身の(基準に基づいたうえでの)確認作業を経て公表(または非公表)したものであるから、敢えて その経緯を残す必要は無いと判断したもので、これはこれで尊重すべきものと捉えることができます。

 

ところが その翌日に掲載された〝第二報(7/22(水)付の信濃毎日新聞(29面 第一社会欄)〟の記事が、私(読者)の中で「?」マークが点(とも)ることとなったところです。

この日の記事の見出しは「新型コロナ感染者情報発表の経緯 長野市長/事後検証せず」です。

 

 

 

 

記事によると、21日の「市として議事録作成せず」との取材対応の中で 加藤長野市長が「長野市は(前掲の)2つの基準に則(のっと)って 公表(非公表)しており、事例ごとに対応が変わることは無い。」と答え、続けて記者が「その2つの基準を超えた事例が生じた場合はどうするのか?」と訊いたのに対し「(情報の公開・非公開は)それが 市民の利益になるかどうかを基準に考えている。感染拡大につながる恐れがあれば公表、そうでなけでば個人情報に最大限配慮する。」と応じました。

 

問題は その後の発言です。

市の対応の事後検証について「その都度反省するなどして、その場その場で考えている。後になって検証することはしない。」と〝明言〟していたのでした。

 

 

 

 

この発言は、平たく言えば「その場さえ乗り切れれば それでイイ。振り返ることはしない。」と解釈されても仕方の無い言い回しになっており、このことについては「オイオイ、その場さえ良ければ それでイイの?」と聞き返したくなってしまうところです。

 

 

実は、この案件については〝伏線〟があるのです。

長野市における17例目の陽性感染者が報告された際、後になって その人が勤める企業が、自主的に会社名を公表したことを受けて、加藤市長が会見で「(感染者の情報を)公開しないことが市民の不利益とならない場合には、企業は(自社の)感染の事例を公表すべきではない。」と、やや踏み込んだ発言を行なったのでした。

【当日のブログ記事】  ⇓

2020年5月13日のブログ記事一覧-倉野立人のブログです。

 

 

これは 加藤市長ご自身が、コロナ禍の悪しき影響により 個人や企業にあらぬバッシングが向けられるのは良くない、とのポリシーに基づいた発言であり、これについては 私もそのブレない姿勢を高く評価したところです。

 

ところが この発言については、情報公開を旨とするマスコミ関係者については疑問の残るところであり、それが 今回の「議事録を残さず」の記事の中でも 改めて触れられておりました。

 

 

 

 

今回の一連の経緯について 私が側聞するに、長野市(市長)の「市民(企業)を守る。」との姿勢と、それらの経験値を後世に遺(のこ)すべきかどうかの議論が綯(な)い交ぜになってしまっているのではないか。

新型コロナウィルスに感染し、自身の健康はもとより 社会的にも大変な思いをされた市民(企業)が負った傷跡を、それを癒(い)やすべき立場の市が 公文書という形で敢えて残すことは市民益に逆行している。もとより然るべき基準に則り対応しているのだから、議事録は必要ない。

 

 

ここまではイイ。100点満点と思います。

一方で 市(自治体)は、この(コロナ禍の)経験値を 将来に向けて活かしてゆかなければならないこともまた大きな責務であります。

 

これまで長野エリアにおいては、周辺自治体に比して 陽性感染者の拡大防止に努め、未だに死者ゼロを記録し続けております。

この日も、全国で多くの感染者が発生、累計で最多を記録するも、長野県は感染者ゼロ。

 

 

 

とりわけ 長野市においては、中核市ゆえに保健所行政が県から独立しており、その自立性をもって県都として保健行政を適切に遂行していることは、内外に誇るべきことと自負できるところでありましょう。

私は、そのような優位性があるからこそ、長野市は これまでのコロナ対応の経緯について「いかに適切に対応できたか」という面においても検証し、次代に引き継ぐ必要があるのではないかと強く認識する者の一人です。

 

 

また 行政職員には「人事異動・定年」という職務の限界があります。今のスタッフで最適な対応ができたとしても、人が変わったとき 当時の適切対応が「バイブル」として遺(のこ)っていなければ、現場は右往左往することになることが懸念されます。

そういう意味でも、今般の経験をイイ意味で振り返り「こういうケースはこうすればイイ」との〝後世への伝承〟は 何らかの形で行なわれるべきではないでしょうか。

 

 

折りしも 新たな報道として、今般の新型コロナウィルスについて〝変異説〟が述べられています。

3月に端を発した新型コロナウィルスは、武漢型 ⇒ イタリア型 ⇒ 東京・埼玉型 と、変異を遂げているというのです。

 

 

 

 

とりわけ ここ最近、感染拡大を続けるコロナ禍は「東京・埼玉型」とのこと。

 

 

 

新宿由来の〝ニュータイプ〟が、新たな感染の輪を広げているようです。

 

 

 

 

こんな 先の読めない状況だからこそ、各自治体においては「自衛」を進め 自らの自治体からは新たな感染者を出さない!との強い決意で臨むことが求められています。

で あるからこそ、長野市においても これまでの適切対応を振り返り、今後 たとえ状況が変わることがあっても、市民益を損なうことが無いよう取り組んでゆく。

そのための財産としての「検証」は必要ではないか、と考えるところであります。

 

また機会をみて、加藤市長に〝発言の真意〟を訊(き)いてみることとします。

 

 

 

 


「特別定額給付金」全ての希望者の手に

2020-07-23 | 日記

◇「特別定額給付金」申請はお済みですか? ~来月18日に申請期限を迎えます~

新型コロナウィルス禍の影響により疲弊した国民の経済生活を支援するため 国民一人に10万円を支給するために施行される「特別定額給付金」は、5月上旬から 申請受付け ⇒ 給付 の事務事業が始まり現在に至っています。

長野市においては 人口 約37万4千人・世帯数 約16万2千世帯に対し申請書を(世帯を基本に)送付し、順次 返送(申請)を受け付けると同時に、口座番号等を確認のうえ給付する作業が行なわれています。

一連の申請においては、急な事業開始と同時に 申込用紙に「要らない人はチェック [レ]」などの紛(まぎ)らわしい表記があるなど、何かと物議を醸したところでしたが 事業の開始に合わせて申請が相次ぎ、現在 ほぼ9割9分の人が申請 ⇒ 給付 の手続きを終えていることが伝えられています。

 

それでも、未だに申請を行なっていない市民が居られることから、長野市においては 7月16日付けで「令和2年7月7日までに申請していない方へお知らせします」との 啓発通知を送付しています。

 

 

 

 

今回の「特別定額給付金」は、いわゆる〝申請主義〟に基づくもので、本人さんから申請が無ければ給付することはありません(できません)。

しかしながら「申請が無ければ支給しなければイイや。」などとの〝お役所仕事〟に終始してしまえば、本当は受給する意思があるのに、取り紛れていたり 失念していたりで申請し損ねている人にとっては、(受給しないことは)締切り後に後悔することにもなってしまうことから、そんな最悪のケースを避けるために 改めて郵送をもって イイ意味で催促させていただくものです。

 

「特別定額給付金」の〝イイ意味での催促通知〟は、さきに送付された申請用封筒と同じ体裁で送られてきます。

 

 

 

封筒の中には、前掲のとおり「令和2年7月7日までに申請していない方へお知らせします」との鏡文があり、もし申請しておらず 給付を希望される方は、申請をお忘れなきよう願いたい旨が記されています。

 

 

 

申請の期限は 8月18日(火)まで。これを過ぎると 受給の権利そのものを辞退したことになります(なってしまいます)。

 

 

 

なお 封筒の内容物は、催促の鏡文・申請書・返信用封筒・説明チラシです。

 

 

 

なお 相変わらず「申請書」には「不要の方はチェック [レ]」の〝余計な項目〟は載っております。

相変わらず ご注意を。

 

 

 

 

ところで、ほぼ全員の方々が申請済みの「特別定額給付金」ですが、あと僅(わず)かの数となった〝未申請者〟の人の中に、独りでは申請が間々ならない いわゆる「社会的弱者」の人が居る可能性が考えられます。

残された申請期間は1ヶ月を切ったことから「もらいたいのに申請できない」というような人が居るか否かを改めて精査し、それらの人には 然るべき支援の手が差し伸べられるべきと思うことから、週が明けたところで所管課に照会し そのようなこと(申請漏れ)の無いよう具申してまいりたいと思うところです。

 

 

 

・・・・・・。

国(政府)は、かかる「特別定額給付金」を原資に、国民に旅を推奨する「GoToキャンペーン」を一気に盛り上げる算段をしていたようです。

しかし「新型コロナウィルス」は、収束をみないどころか 再び感染が拡大傾向にあり、国の〝皮算用〟は間尺に合わない事態となりそうな気配であります。

 

今後の推移や如何(いか)に・・・私ならずとも、気になるところでありましょう。 

 

 

 

 

◇「心の甲子園」が開幕しています。 ~3年間の思いを込めて 白球を追え!~

新型コロナウィルスによる感染拡大防止のため 開催そのものが中止されてしまった「夏の高校野球甲子園大会予選」に代わる「2020年度夏季高校野球長野県大会」が、この18日(土)から 県内各地の球場でスタートしています。

 

(7月18日(土)のニュース映像)

 

 

 

社会のさまざまな方面に悪影響を与えることとなった「新型コロナウィルス禍」は、純粋無垢に白球を追う野球少年たちを初め、部活などに打ち込む 全ての若者たちの夢の舞台をフイにするに至ってしまいました。

 

 

 

 

この無碍(むげ)ともいえる しかしながらやむを得ない措置に対し、何らかの「思い出の場」ができないものかと関係者が心を砕き、その結果 野球部については、甲子園には行けないものの 3年間共に練習を重ねた仲間との集大成の場として「代替大会」を開催する運びとなったところです。

 

(7月18日(土)のニュース映像)

 

 

 

高校に進学してからの3年間 部活に励んできた生徒たちは、野球などのスポーツや文化活動に汗を流してきました。その弛(たゆ)まぬ努力は レベルの向上と同時に、それ(部活)を共々に頑張ることで チームメイトというかけがえのない仲間をつくり、それはまさに 有形無形の財産となったことでしょう。
そんな中で発生した「新型コロナウィルス禍」…学校の臨時休業により 学園生活に大きな支障が生じると共に、集大成ともなる大会の場さえも奪われることとなってしまいました。
しかしながら、これは避けることのできない現実であります。生徒や家族や関係者は、それを全く望まないものなれど その現実を受け入れ、前へと歩んでゆかなければなりません。
 
 
 
今は 本大会への道が閉ざされてしまったことに悔し涙を浮かべるところでありましょうが、この経験は きっと大きな〝心の糧〟となって、これからの長い人生行路における励みとなってくれると思うばかりであります。なお 応援や観戦は、新型コロナウィルスに対し万全を期するよう注意喚起がされ、各校や関係者が一丸となった「思い出づくりの場」を演出することとなっています。
 
 
 
 
 
 
長野県においては、3年生部員が中心となる78チームが 真剣勝負を通して県内の頂点を目指します。東北中南信の4地区に分かれて4回戦まで行い、各地区上位2チームの計8チームが準々決勝に進む。決勝は8月10日に長野オリンピックスタジアムで行われる予定だそうです。
 
 
長野エリアにおいては、昨年は台風被害 今年はコロナ禍と、本来なら青春を謳歌できるハズの若者たちにとっても厄難続きになってしまっており、同情に堪えないところであります。
せめて今は、そんな厳しい中にも一縷(いちる)の光明を見出してほしいと願うばかりであります。
 
 

事象所感 ~ 管内視察 ~ 意見交換 ~ 大雨

2020-07-22 | 日記

7/21 Tue.

 

◇「GoToトラベルキャンペーン」まさに〝トラブルキャンペーン〟に

鳴り物入りで始まるハズであった、国のコロナ支援策「GoToトラベルキャンペーン」は、第二波とも言えるウィルス感染が全国で再燃する中にも関わらず強行実施されることとなりましたが、直前になって 場当(ばあ)たり対応ともいえる〝東京外し〟を行なったことで「キャンセル問題」が噴出しました。

当初は知らぬ存ぜぬを決め込んでいた 事業主体である国でしたが、世論の厳しい批判に抗し切れずに「キャンセル料は国が補填」と 再度の方針転換を余儀なくされたところです。

 

 

 

 

この 腰が定まり切らない政府対応には、世論も半ば呆れ気味。

1兆7千億円もの巨費をつぎ込みながら、コロナ禍の影響を度外視 ⇒ 感染拡大の懸念の声 ⇒ とりあえず東京外し ⇒ キャンセル多発 ⇒ キャンセル料問題噴出 ⇒ 国が補填を表明、との ロスがロスを呼ぶ後手後手ぶりには、街の人も「無駄遣いなのではないでしょうか。」と厳しい声を。

 

 

 

また これは「コロナ禍」を意識したものでしょうが、旅行の花形である〝団体旅行〟については「(感染しやすい)若者や(重症化しやすい)高齢者の団体旅行は 控えるのが望ましい」としましたが・・・

 

 

 

 

では、その〝望ましくない団体旅行〟の基準/若者とは 何歳から何歳までか?高齢者とは何歳からを指(さ)すのか?また「団体」とは いったい何名からを団体と見なすのか?などの肝心な部分については、あろうことか「具体的な線引きは無く、各社の判断に委ねる。」との〝丸投げ・無責任回答〟に終始、これに対しては 旅行業者からは怒りの声さえ上がっているそうです。

 

 

 

 

この場当たりかつ曖昧な方針を見て「旅行はマインド(心理)に左右される産業」と捉える関係者は、ここまで話しが拗(こじ)れてしまうと、社会全体が(GoTo事業に)不信感を抱いてしまい 積極的な消費行動に進まないのではないかと懸念の声を上げていました。

 

 

 

また ある専門家は「キャンセル料が補填されるとなると「じゃあホントキャンセルしよう。」と〝キャンセルの後押し〟の悪しき相乗効果にもつながり、この展開は どう転んでも悪循環と言わざるを得ません。また、本来 キャンセル料が請求できる立場のホテル等が「善意」でキャンセル料を請求していない場合は、その善意が仇(あだ)となり 損益が生じてしまう。この辺りをどうするのか など、国の二転三転は、それ以上に業界や消費者を振り回すことになっています。」と指摘していました。

 

 

 

 

かかるGoToキャンペーンはじめ、新型コロナウィルス禍に斯(か)かる国の施策は、その打つ手が こと如く〝迷走〟することとなっています。

 

 

 

 

百歩譲って、道に迷うのは仕方ないにしても 打った手が、かえって感染拡大の〝負のスパイラル〟のキッカケにだけはならないよう、そこだけは厳(げん)に守(しゅ)してもらいたいところです。

 

 

 

 

 

◇長野市議会「農林業振興対策特別委員会」管内視察に参加

この日、所属する「農林業振興対策特別委員会」による行政視察が行なわれ、委員の立場で参加しました。

視察先は、間伐材等を発電事業等に活用する「長野森林資源利用事業協同組合(愛称/お山の発電所)」です。

 

 

 

視察内容については、後日ご報告させていただきます。

 

 

 

 

 

 

◇障がい者福祉について意見交換

午後は、ブレーンのMくんの希望に応える形で 市の障がい福祉課のI課長補佐と意見交換の場を設(しつら)え、同席させていただきました。

 

これまでも永きに亘って 知的障がい者支援に取り組んでいるMくん、障がい者を障がい者とせず 非常にシンプルに「対等の立場」と捉え、個々の絆(きずな)を大切に思う中で これまで授産施設のスタッフとして活動を重ねてきました。

しかしながら、国の補助事業でもある障がい者授産施設の方針に疑問を感じ、で あるなら、自ら独立した活動を興(おこ)し そこに当事者の方々に参加してもらうことで、何らかの経済的支援ができるのではないかと考え、その見解を市に求めたところです。

併せて、これまでの市(外郭団体)の障がい者支援の内情を(所管に)伝えることで「問題提起」を行ない、ひいては障がい者の方々の社会生活環境が向上されるよう意見を述べられました。

 

 

 

 

残念ながら 現下の知的障がい者福祉施設は、本来の「就労支援」にはほど遠く、いわば施設運営のために障がい者を留め置くことに終始しているのが実際のところのようです。

Mくんは その悪しき実態を打ち破り 全く新たな仕組みを考案、その中で 実質的に知的障がい者の生活改善(収入アップ)に貢献しようとしているのです。

 

 

 

 

ただ、そこには「解釈の相違」という 壁のようなものがあり、今後 それが既存の授産施設との〝温度差〟につながるかもしれないことが、意見交換の中で 朧気(おぼろげ)に見えてきたところです。

マ しかし、肝心なのは「真に障がい者のことを思って活動しているか否か」というところ(熱意)であり、その熱意に関しては誰にも負けないと自負するMくんは、今後も 市と情報交換を重ねながら、向かうべき方向に進んでゆく意を強めているのが強く伝わってきたのでした。

 

 

活動の具体的内容については 後日に譲ることといたしますが、意見交換の中で 今後の〝ネック(課題)〟になりそうなのが、当事者(知的障がい者)さんに支払う「工賃」についてであるということが共通認識(課題)とされました。

即(すなわ)ち、現在の当事者さんに支払われている「工賃」は 時給100円程度の低劣な額ですが、もし ある会社が、当事者さんと雇用関係を結ぼうとすると そこには「最低賃金(長野県は時給848円)」を保証しなければならなくなり「雇用したいが そこまでは出せない…」として 採用に消極的になるを余儀なくされてしまいます。

そこで望むべくは「時給(工賃)100円より高く、だけど最賃(848円)より安い」ほどほど(適切)な額で雇用することが制度の枠に入るようにならないか、ということであります。

しかしながら 現下の労働基準法においては〝中間(金額)〟が無いことから、真に(実質的に)障がい者支援を進めるうえでは、この部分にメスを入れることも大切なことではないか、とされたところでした。

 

 

いずれにしても、真の障がい者支援に向けて「Change&Go」船が出航せんとしています。

私としても いち乗組員として、ときに共にオールを漕ぎ「前へ」と進む支援を行なってまいる所存であります。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇長野市域に「土砂災害警戒情報」発出! ~幸い 大事(おおごと)に至らず~

夕方になって、強い雨がザーッと降ってきました。

いかにも集中豪雨といえるような強い雨足です。

その後、午後10時前になって スマホがけたたましく鳴り、見ると「長野市土砂災害警戒情報」が表示されていました。

 

 

 

 

この日は、市内南部から北部へと雨雲が移動し、市内の北八幡川周辺が冠水、また小鍋エリアで土砂崩れの被害が出たようです。

 

 

 

 

危機管理防災課によると、小鍋の現場は県道で 通行車両が土砂に当たったものの、運転手さんは非難し無事、他にも人的被害が出るには至らなかったそうです。

 

いずれにしても、いつ なんどき襲ってくるかもしれない豪雨災害に対しては 常に予断なく対峙することが求められていることは言うまでもありません。

 

この季節らしい天候で閉じた、今日いちにちだったのでした。

 

 

 

 


緊急事態「自衛」宣言を

2020-07-21 | 日記

7/20 Mon.

 

この日、新型コロナウイルスに感染して死亡した人が 1,000人を超えたことが報じられ「来るべき事態となったか…」と 慚愧(ざんき)の念を新たにしたところです。

 


 

 

症状によっては 身体に重大な影響を及ぼす「新型コロナウィルス」は、2月に初の犠牲者が出てから5ヶ月余りが経過しましたが、この間(かん)いつの間にか そしてあれよあれよという間に犠牲者を出すこととなり、ついに 死者1,000名の大台を超えるに至ってしまいました。

そして ご案内のとおり、その大半を占めるのが60歳以上の方々で、それは即ち 年齢が高くなるほど重症化⇒生命(いのち)の危険に関わる ことを表しています。

 

新型コロナウィルスについては 下の表でも判るとおり、20歳代から50歳代までは たとえ感染しても重症化にはなりにくいものの、60歳を過ぎてからは 感染=重症化のケースが多くなり、80歳を過ぎると コロナ感染は直ちに重症化⇒死亡 につながることを覚悟しなければならない様相となっております。 (図表は4/22時点の厚労省調べ)

 

 

 

然(しか)るに、代え難い生命(いのち)を奪われた方々の年齢構成についても、圧倒的に60歳以上の人が占めており〝年長者の感染リスクの高さ〟が顕著になっています。 (図表は 4/19時点の厚労省調べ)

 

 

 

 

また 下の表は「感染者は 20歳代から50歳代が圧倒的に多いが、死亡率は年長者が圧倒的に多い」ことを如実に示しています。

 

 

 

 

新型コロナウィルスは『緊急急事態宣言』解除後に 経済活動が再開されるのを待っていたかのように、若年層を中心に新たな感染者を増やしています(東京都においては検査数の増加に伴い 公表される感染者数が増加)。その一方で かかる若年感染者は「無症状」または「軽症」に止(とど)まることが多く、彼ら(若者)自身への感染によるリスクは低い傾向にあります。

ところが その裏で〝見えざる敵〟のウィルスは 人を媒介に感染の輪を広げています。無症状の若者に端を発したり 皆が預かり知らないところで発生したウィルスが、巡り巡って健康弱者である高齢者に到達するなどして、ついに国内の死者が1,000人を超えてしまいました。残念ながら このことは「感染の遍在化」を数字が証明することになってしまいました。

 

 

さらに ここに至って〝強行スタート〟となる「GoToトラベルキャンペーン」。(前述の)大都会で遍在する感染リスクを そのまま地方都市へ持ち込んだ感の国策イベントは、国をして 医療体制の脆弱な地方都市をウィルス禍に晒(さら)すことになるのではないか と、その行方が大いに懸念されています。

 

 

新型コロナウィルスに起因する感染者の死亡事例は、東京都を筆頭に33都道府県に至っており、長野県は今のところ 陽性感染者は80名を超えているものの、代え難い生命を奪われる人が発生するにまでは至っておりません。これは幸いと言うべきものでありますが、決して予断できるものではありません。

 

 

 

 

 

これまでも述べているとおり、私たちは (新型コロナウィルスに)感染することを避けることはもとより、重症化し 死に至るような事態に陥ることだけは、何としても避けなければならないと強く思うところです。

そのためには、絶対に年長者に感染させてはならない。

ことここに至って 移動制限が解除傾向にある中、地域社会は 人から人への感染リスクを最小限に止(とど)める努力を改めて行なうべきである。

 

しかして それは「人を拒む」のではなく「コロナウィルスから自衛する」に他なりません。

現下の国情(こくじょう)において、人を避けることは もはや不可能。大切なのは「如何(いか)に自分の身を自分で守ることができるか。」という段階に来ていると言わざるを得ません。

 

そのうえで言えること。新型コロナウィルスは、感染の怖さが指摘される一方で、相当な部分で「自衛可能」と指摘されています。

そうです。私たちは 改めて「コロナ対策の基本動作」を遵守し、先ずは自分自身を自分で守るのです。

※但し「マスク」については、独りのときやリスクの無いときは外すなどのメリハリを。

 

 

 

そして その自衛行動こそが、周囲の多くの人を守る「他愛行動」にもつながります。

私たちは その「自衛=他愛行動」の大切さを共通認識として〝感染の輪〟に対抗する「自衛の輪」を再び広げてゆくことを改めて奨励すべきと思うところです。

 

国による政策・事業が迷走する中、せめて私たちは『緊急事態宣言』が解除された今、それを『緊急事態『自衛』宣言』に代えて、個人のレベルで兜の緒をもう一度締め直すべきときを迎えていると思う者の一人です。

 

コロナウィルスごときに、健康ライフを脅かされてなるものか。そんな気概をもって 新たな決意で「自衛」に臨もうではありませんか。

 

 


こども食堂 ~心の豊かさをも求めて~

2020-07-20 | 日記

この週末 所用で登庁すると、庁舎の前の「桜スクウェア(芝生広場)」が 何やら賑わっていました。

 

 

 

その多くは 笑顔を交わす子供たち。

何だろうと見れば「こども食堂」のオープンイベントが行なわれていたのでした。

 

 

 

 

「こども食堂」は、多様化社会において さまざまな社会環境・生活環境の中で、ときに食に窮(きゅう)する子供や また ときに居場所の無い子供たちを支援し、食事の場所を提供することで いわば子供の胃袋と心をも満たしてあげようという崇高なボランティア活動です。

 

 

 

 

この日のイベントは「NPOホットライン信州・信州こども食堂ネットワーク」の主催で行なわれ、日頃 各地域で行なわれている支援活動を改めてPRすると同時に、活動を重ねるご関係者がブースを構え 来場した家族に 心づくしの振る舞いを行なっておられました。

 

 

 

 

「食生活」と言うように「食」は、生物が生命を維持するために必要不可欠な営(いとな)みであり、食生活を疎(おろそ)かにすること それはさまざまな意味で社会的弊害の原因ともなってしまいます。

そのうえで こと「人」において「食」は、単なる〝空腹を満たす行為〟に止(とど)まらず 豊かな情操を育む原資となったり、ときに 人と人とのコミュニケーション媒体にもなる、欠かせない社会行動にも位置づけられています。

 

この日も 各ブースの前には(3密を回避しながらも)人の輪ができ、笑顔が交わされていました。

 

 

 

ボランティアのお嬢ちゃんたちが 笑顔を添えて食材を頒布し、そこには「ありがとう。」の一言で コミュニケーションの絆(きずな)が生まれていました。

 

 

 

こちらのブースには長い列ができており、何だろうと見れば 子供たちに人気の綿あめが供されていました。

 

 

 

待ちに待った子供ちゃん、マスクをキチンと装着した中で マスク越しに「ありがとう。」と。

 

 

 

 

ここのところは雨模様の天候続きで、この日も9時頃に ザッと降雨がありましたが、幸い開催時間には雨が上がってくれました。

会場の桜スクウェアは、屋外ゆえに〝3密回避〟にはうってつけ。広場を広く使って 親子で楽しむ姿が。

お腹を満たした子供が元気に芝生を駆ける姿あり、普段は仕事で忙しいお父さんが家族サービスする姿あり「食の場」が すなわちコミュニケーションの場となっていました。

 

 

 

 

会場には、以前 公私でお世話になったA事務局長さんが居られ、子供たちの笑顔に接し 目を細めておられました。

伺えば、いま「こども食堂」は、地域社会の中で地道に そして恒常的に必要度を増してきているとのこと。

その背景には、核家族化から派生する〝社会の多様化問題〟・格差社会の遍在による〝子供の貧困問題〟など、単なる「食事支援」の垣根を越えて 現下の社会が抱える課題の縮図があるとのことであります。

 

一方で、子供の成長に欠かせない食生活は、そのまま 子供の情操(じょうそう)にも関わってくるそうです。

集団の中で荒れる子供が居て、何が理由かと突き詰めていったら「腹が減っていた。」との、笑えない笑い話しが。

そこで その子にキチンと食を与え、それも集団の中で皆と一緒に食事させたら、行動に落ち着きが伴うようになり さらには「いただきます。」や「ごちそうさまでした。」の何気ない言葉交わしが「こんにちは」「ありがとう」などのコミュニケーションのトレーニングにもなり、やがて彼は そのグループの人気者になったそうです。

食生活の維持・向上は、子供にとって「心の豊かさ」をも醸成する 大切なことでもあるのです。

 

また 今般の「新型コロナウィルス禍」は、子供の食生活にも影を落とすことになったそうです。

学校の臨時休業に伴い、給食が摂れなくなった子供が 栄養バランスの変化(低下)を余儀なくされるケースもあったとのこと。

親御さんが仕事に追われたり 経済的に厳しい家庭においては、家では菓子パンや麺類などの炭水化物に偏重する食生活になりがちで それ以外の栄養素を給食に頼っていたものが、学校給食が途絶えてしまったことで 3食とも炭水化物のみで暮らすケースも少なからずあったそうです。

そんなとき(こそ)、地域のそこここで展開する「信州こども食堂」のネットワークにより、でき得る限り 子供たちの食生活の維持にご尽力されておられるそうです。

 

 

 

 

この日のイベント見学は、子供にとっての「食」の大切さと、それ(食)がもつ〝多面的役割〟について再認識する機会となりました。

ただ食えばイイってもんじゃない「食生活」この 日常における当たり前の社会行動が、もしかしたら 今や当たり前でなくなっているかもしれない。

 

そして このことは、広義においては 日本の食糧自給率が40%にも満たないことにも関連してくると思い、その議論は後日に譲ることといたしますが、いずれにしても 社会の将来を担う子供たちに、せめて基本的な食生活を享受させられるような「基本的な社会づくり」が不可欠であることを感じ入った ひとときだったのでした。

 


被災地復興 ~長沼地区住民説明会の顛末~

2020-07-19 | 日記

7/18 Sat.

 

この日の前日 私のスマホが鳴り、出てみると 声の主は、さきの令和元年東日本台風で被災し 自らも住宅を流失した男性(Aさん)でした。

「クラちゃん、おつかれ。さっそくだけど、18日に 柳原(支所管内)にある「柳原体育館」で、長沼(地区)の住民集会が行なわれるから (傍聴に)来てくんねぇかなあ。何でも (流失した)長沼支所や体育館の再建や、新たにできる「防災センター」なんかについて 市から説明があるって。クラちゃんの立場でも、(集会や住民の意見の)様子を知っておくべきだと思うんだ。」とのことでした。

 

このことについては、既に議会で経過報告が行なわれています。(私の立場では、市民に向け公表されるまで 口外を控えておりました)

さきの令和元年東日本台風においては、長沼地区(津野・穂保エリア)の堤防が決壊し 多くの建屋が流失の被害を受けましたが、あろうことか 堤防決壊の直下に、地区行政の要(かなめ)である長沼支所や体育館、それに消防団の詰所があり、その全てが壊滅的な被害を受けてしまいました。

 

 

 

 

いま現在は、仮設支所が暫定的に設置され 支所業務が再開されています。

 

 

 

 

支所に隣接する 体育館と消防団の詰所は、被災した状態に留め置かれています。

 

 

 

 

 

こちらについては、外壁などは大きく損壊しているものの 柱などの躯体はリフォームに耐え得るとのことなので、再建にあたり〝使える部分は使う〟ことになっているそうです。

 

 

 

そのうえで 今後は、被災エリアを「ゾーニング(目的別区分け)」したうえで 域内の公共施設を再整備することとなっています。

 

 

 

整備対象は 前掲の長沼支所・体育館・消防団詰所の再整備の他、新たに「長沼地区河川防災ステーション」の設置や、長沼小学校・児童センター・保育園の整備、また〝復興道路〟の位置づけで 市道長沼東西線の整備が検討の俎上(そじょう)に上っています。

 

長沼支所・体育館・消防団詰所再整備 ならびに「長沼地区河川防災ステーション」の設置については、決壊の後 強靱化された千曲川堤防の付近に整備する方向で検討が始まっています。

 

 

 

 

 

と いうのも、今回の破堤(堤防決壊)を受けて 地区住民の方々からの、今後また大規模な水害に対する心配(懸念)の声を受けて、堤内(住居側)に 約3haに亘って 堤防と同じ高さに盛土(もりど)し、その上に防災ステーションなどを設置して、より堤防が 越水に耐えられるよう構造強化につなげると同時に、行政機能の維持と 災害備蓄などを備え災害学習などをも行なえる施設を整備したいとしているものです。

 

(施設整備予定箇所/ここに広域に盛土)

 

 

 

そのうえで 市は、3つの案を作成し 被災住民の方々の意向を初め 議会や市民の意見を反映させながら計画を進めたいとし、その先鞭として この日の集会で、被災住民の方々に説明させていただく機会としたものでありましょう。(画像は 案のひとつ)

 

 

 

 

 

また やはり大きく被災した長沼小学校等について、再整備にあたり この際「地区内の子育て拠点」として総合的に整備すべきという中で、現在 国道18号線を隔ててバラバラになっている 小学校・児童センター・保育園を合築のうえで再整備(機能移転)しようという計画が提案され、同様に 先ずは被災住民の方々に説明を と、この日の機会となったのでありました。

 

 

(施設の現況)

 

(合築による機能移転イメージ)

 

 

それらを踏まえ 私たち議会人においても、より良い被災地の復興を願う中で あくまで被災住民の方々の心情に寄り添いながら、より適切な計画が為(な)されるよう傾注することを期して、この日の説明会に臨んだものでした。

 

 

 

 

 

説明会々場は広い体育館なれど、今般の「新型コロナウィルス禍」に伴い その対策が講じられていました。

受付で「番号札」が配られ、

 

受付係の人が「37番の方が入ります!」と告げると、会場係の方が〝席表〟を片手に「こちらです!」と案内してくれます。

 

3密回避のために間隔を空けた座布団には番号が付されており、参加者は いわゆるクジで指定された座布団に案内されます。

 

その〝指定席作業〟を繰り返すうち、席札の終了=満席 となった時点で受付も終了、という 非常に合理的な会場運営となっていたのでした。

 

 

会場には、長沼区の役員さんや 長野市復興局長はじめ担当職員が座し、議題に応じて順次説明を行なうことになっているようです。

 

 

 

と・・・開会を数分後に控えたとき、主催者(長沼地区住民自治協)の役員さんが 私の下(もと)に近づいてきます。

何かと思えば「倉野議員ですね。せっかく足を運んでいただきましたが、この会議は議員を呼んでおらず 地区住民を対象にしたものなので、この場でお引き取りください。」とのこと。

周囲をとみれば、テレビカメラも携行したマスコミも居たことから まんざら非公開でもなさそうであったことから、(傍聴は)問題は無いと思いましたが 主催者がそういう意向であれば、それに抗(あらが)うつもりもありませんでしたので、会議の成功を祈念します旨を申し上げ 直ちに場を辞したところです。

ただ 私の立場で、参加者の方々の「生(なま)の声」が聞けないのは残念ではありましたが。

 

 

 

その後 数時間が経過して、私に(集会の)傍聴を促してくれたAさんから電話が入りました。

「何だいクラちゃん、会場で見かけなかったけど 来なかったのかい?」とのこと。

そこで 件(くだん)の顛末をお話しすると、Aさんは語気を強めて話されました。

「今回の事業は、多額の予算と多岐に亘る事業が伴う「公共事業」なんだから、いずれ当然 議会の議決が求められる案件だろ。だったらさ、その課程の中で (計画に対し)住民がどんな風に思っているかを 議員が肌で感じて、それを議会の審査に活かしてゆくべきじゃねーの。」

「確かに 行政と住民が意見を交わすことは一番大事だけど、その様子を直(じか)に見聞して「あぁ、住民はこんな風に思ってるんだ。」とか「実は こんなことも願っているんだ。」という〝心の声〟を聞いたうえで 議会の議論に臨んでもらうことは、オレら(被災住民)にとっても追い風になるハズだから、その(議員の傍聴)の機会を断ることは 絶対におかしと思うゼ。」と。

「そんな追い返すようなことはせずに、せめて傍聴席くらいは設(しつ)えて 様子だけ見て後の議論に活かしてください、って言ったって バチはあたらねーんじゃないの。」と、最後の方は 私の方が「まあまあ そのくらいで…。」と諫(いさ)めるほどの 怒りにも似た口調で話してくださいました。

 

 

 

・・・・・・。

議会での審査の場では〝さまざまな価値観〟に基づいて議論が展開されます。

特に 公共事業や行政計画の執行の場面では、ややもすると 行政側の説明に終始し、ときに その対極にある「市民」の方々の考えや意見が置き去りにされて 事(こと)が運んでしまう危うさを内包しながら推移する帰来(きらい)があります。

そこで(議会人に)求められるのが 中立性と客観性の視点であり、私たち(議会人)は でき得る限りアンテナを上げ、広い視野をもって案件を俯瞰(ふかん)で見つめたうえで、これ(案件)が 真に市民益に叶うものかどうか見定めながら賛否に臨むものです。

 

今回の長沼集会においても、出された議題(課題)は 将来の地域運営のみならず、市の防災にも関わる非常に重要かつデリケートな意味合いを有していることから、市と住民が どのようなスタンスで向き合っているかを(あくまで情報として)捉えるためには需要であると(私自身)認識し、会場に足を運んだところでした。

その機会を 他でもない住民自治協の方から断られたことは、それは住民の意向であるとして 残念でありながら素直に受け入れるところですが、私としては 今後も(前述の)客観性を失うこと無く、真に市民益に叶う市政運営が為(な)されるよう 諸事に向き合う思いを新たにいたしたところです。

 

 

マ そんな中、議会の役割を正しく認識し 怒りをもってまで述懐してくださったAさん、たとえ一人でも そんな心ある人が居てくれることを かえってウレシく思った、一連の顛末でありました。(この日の会議における その雰囲気や意見交換の内容などについては、Aさんから具(つぶさ)に伺いましたので、今後に活かしてまいります)

 


今後の展開は

2020-07-18 | 日記

7/17 Fri.

 

◇「GoToトラベルキャンペーン」物議が醸し出されています

さまざまな面で話題沸騰となっている「GoToトラベルキャンペーン」政府の〝見直し案〟が示されて以降も、各方面で物議を招いていることが伝えられています。

 

この日、別件で 市内で旅行代理業を営む人(Hさん)と電話をするうち、話題は 自ずと〝GoTo〟の方へ。

こちらのHさんをはじめとする 旅行代理業やホテル関係者の方々は、これまでも報じられているように「新型コロナウィルス禍」による〝甚大な被害〟を受けた事業者であります。

特に長野市においては 昨年の令和元年東日本台風も絡んで、約1年近くに亘り厳しい状況が続いており、それだけに 今般の「GoToトラベルキャンペーン」には、ひとかたならぬ期待を寄せている(いた)とのことであります。

しかしながら「業界人」でもあるHさんをして、今回の事業には困惑を隠せないでおり、今後の推移によっては かえって〝マイナス効果〟につながってしまうのではないか…と危惧しておられました。

Hさんの言葉を借りれば「今回の見直しは、コロナの感染抑止のために行なわれたんだろ。だけど、この観点からすると、この見直しでは 不明な点や不明瞭・不公平な点が多過ぎて、(業界人として)自信をもってお勧めできないんじゃないか。」とのことでありました。

 

 

今回〝最大の見直し〟となったのが「東京在住の人の旅行・東京都(都内の施設)を目的とする旅行は、割引の対象外となる」であります。

 

 

 

 

ところが一方で、例えば 東京都の隣県である神奈川県の人が、感染リスクの高い東京都を経由して旅に出かけたとしても、割引を受けることができるのです。その逆も然り、例えば長野市から東京を経由して千葉に行った場合もOKということになります。

だが 果たしてこれは「感染拡大防止」の面ではどうなのか…懐疑的な面が否めません。

 

 

 

 

また〝GoTo〟の利用者は、目的地の宿泊先などで「東京都〝以外〟から来た」旨を証明しなければなりません。

逆に言えば 東京に住んでさえいなければ、感染リスクを別にしてOK ということでありましょうが…。

しかし実際には、例えば埼玉県内に住みながら 日常的には東京都内の会社に通っている人も居られるでしょう。 ここでも 感染拡大防止の点では〝東京に住んでなければOK〟の判断に大きな疑問符が。

 

 

 

 

 

また 国は、感染拡大防止の名目で「若者や高齢者の団体旅行」また「宴会を伴う旅行」について「(旅行を)控えることが望ましい。」としました。

ところが、これ(団体旅行を推奨せず)では、旅行需要の大半を占めるシルバー世代の出足を鈍らせることになり、それは即ち「観光バス」の需要の伸びを妨げてしまう。

この 団体旅行を否定するかの方針は、今回の〝コロナ不況〟への救済対象の筆頭に挙げられているバス会社のメリットを著しく損なうことになる。と Hさんは指摘します。

さらにHさんは「〝高齢者〟って何歳からだ?今の社会情勢からして、まさか厚労省の定める55才を高齢者とみなすなんてことはないだろうナ。」と疑問の声を。

 

 

 

 

また Hさんは、今回の見直しで〝隠れ被害者〟が発生することを指摘し、それは この頃の報道の遡上に載ることとなりました。

「予約キャンセル問題」です。

 

 

 

 

〝GoTo〟の予告を聞き及び「だったら この際、奮発して旅行に」としてホテル等を予約した都内の人たちは、割引の消滅を知ってキャンセルに走りますが、そこに生じるのが「キャンセル料」です。

7/22の事業開始に合わせて予約した人などは、既に直近のキャンセルとなり そこにはどうしても「キャンセル料」が発生してきます。

これを〝張本人〟の国は補償せず、というのは 何とも罪な話しでしょう。

他にも、今回の見直しに伴い 新たに発生した課題(懸念材料)は引きも切らず、今後 事業を進めれば進めるほど〝トラブル〟が起こる可能性の大きさを、Hさんは憂慮しておられました。

 

 

そのうえでHさん、自らが〝業界人〟でありながら、こうも話しおられました。

「要するに、この手のイベントは 今は(開催する)時期じゃないってことサ。」

「今の 感染者の高止まりの状態では、ウチらにしても「ぜひ旅行にお出かけください。」なんて言える空気じゃない。受け入れるホテルなんかも、例え東京が除外されたって、周辺の自治体から来る人たちには どうしても感染リスクを感じざるを得ず、いろんな面で気を遣(つか)わざるを得ない。取引先のホテルなんか、支配人以下 ピリピリ(ムード)だよ。」と。

 

そのうえで Hさんと一致したのは、〝GoTo〟は、一旦延期して、例えば10月以降の「秋の行楽シーズン」を目処に、そのときは 東京も除外せず、一律に行なえるようにすべき。

今は〝GoTo〟に予定される予算(1兆7千億円)を取り崩してでも「コロナの収束」に向けた対策に集中し、起きつつある〝第二波〟を押さえ込んだうえで「堂々と」イベントに臨むべきではないか。(観光業者に対しては さきの「持続化給付金」のような支援も一考でありましょう)

 

 

いずれにしても、現状の中での〝強行スタート〟は、後に大きな禍根を生じさせることが大いに懸念されると言わざるを得ません。

最悪の事態は、地方の温泉旅館における〝都会由来の陽性感染者の発生〟です。

そうなれば…その悪しき風評が 温泉街全体に及ぶことや、事業そのものの評価が地に墜ちること、そして何より これ(GoTo)が、代え難い国民の健康(生命)を 国策によって脅かした愚を犯すことになるとすれば・・・。

 

懸念に堪えない「GoToトラベルキャンペーン」どのように推移するのでしょうか。

 

 

 

 

◇「推し店プラチナチケット事業」申込み〆切り

この日をもって、長野市が独自に コロナ禍に喘(あえ)ぐ飲食店や小売店さんなどの〝再興〟を支援する「推し店プラチナチケット」の申込みが締め切られました。

 

 

 

 

当初は PR不足などにより申込み数が低迷していましたが、その後 周知が進み、最終的に 予定されていた13万冊を超える応募があったとのこと。先ずは第一ハードルがクリアされた感であります。

そのうえで 本当の課題は、このチケットが如何(いか)に活用されるか(=個店さんの〝明日〟につなぐことができるか)であります。

 

既にご案内のとおり このチケット事業は、コロナ禍で客足が遠のいてしまった個店さんを支援するため、長野市が ¥5,000利用できるチケットを、希望する個店さんに無料で配布し、各店は それを¥3,000で消費者(常連さん・新規客さん)に販売、市は 差額(プレミア分)の1冊¥2,000×販売冊数分を補助するものです。

顧客さんは ¥2,000のメリットを得たうえで、もう一度・あと二度三度と お店に足を運んでいただき、その消費行動が 結果として お店の〝再興〟を支援することにつながることを期するものです。

 

この事業のポイントは「チケット販売・活用を〝次につなげる〟」ことに他なりません。

一見すると、チケットに付与した¥2,000のプレミア分は 消費者にとってはお得ですが、店にとっては おまけ分を市が補填するだけのことなので、プラスαの〝補助金のような旨味(うまみ)〟はありません。

私も 何軒かにお勧めする中、そういう価値観(補助金ではない)から「ウチはやらない。」と断られるところもありました。それはそれで ごもっともなところでありました。

 

 

しかし もう一方では、顧客の立場に立って考えてみると「価値観」も変わってきます。

先ずは 市の補助金を活用して、消費者(顧客さん)に「お得感」を享受していただくこと。「あの店に行ったら、¥2,000分 得をした。」と感じていただくことです。

そのうえで「得した分、もう一度 あの店に行こう。行って、得した分も含めて もう一度消費してみよう。」と思い、実際に消費行動を興していただくことです。

そして その間には、個店さんにおいては 改めての来店を感謝すると同時に、自分の店の魅力を再アピールするなどして さらなる〝つなぎ止め〟の努力を図り、一旦は遠のいた客足の復活を図る。

片や 常連さんにおいては、¥2,000もの「おまけ」を甘受したうえで 行きつけの店を応援することができ、それはまさに〝常連冥利〟というところではないでしょうか。

中には、プラチナチケットの取り扱いを聞いた〝新規のお客さん〟も来るかもしれません。個店さんにおいては、そんな ご新規さんにも気を配ることで〝新たな顧客獲得〟が図れるかもしれませんよね。

 

 

 

 

このように「推し店プラチナチケット事業」は。単なる「¥2,000得した」だけの範疇(はんちゅう)ではない〝その先〟を見越した事業であることを含み置いたうえで活用されることを 大いに期待するところであります。

 

いずれにしても 個店さんにおいては、1円も「腹」は痛まないとはいえ、チケットを¥3,000で売るだけではメリットは無いことを踏まえてください。

それを(顧客さんに)使い切っていただくこと、そして 二度三度と足を運んでもらい、それ以降の継続的な消費行動につなげてこそ「真の事業メリット」となることをご理解いただき、事業を活用してくださるよう お願い(ご期待)いたすところであります。