倉野立人のブログです。

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「あんしんいきいきプラン21」に実感される〝健康寿命延伸〟の重要性

2021-07-24 | 日記

長野市は、少子高齢化が伸張する中、あまねく市民が末永くいきいきと市民生活を送ることができるよう、そのためとりわけ高年齢者の健康と福祉増進を期して「長野市高齢者福祉計画」ならびに「長野市介護保険事業計画」を策定、それを総じて「あんしんいきいきプラン」として関連する事業を進めています。

この計画は ときの時流に合わせて変化(進化)を遂げており、そのうえで 今期は2021年~2023年を一期とした「第九期 長野市高齢者福祉計画」ならびに「第八期 長野市介護保険事業計画」を「あんしんいきいきプラン21」として策定→公表に至っています。

そして この計画の策定→公表に際し、改めて「健康寿命延伸」の大切さを再認識することとなったのでした。

 

 

 

【参考】長野市あんしんいきいきプラン21(概要版)

            ⇓

https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/366640.pdf

 

 

 

この計画策定の背景として、わが国が 今や高齢化率が28.4%に達している現状、特に「団塊の世代」といわれる方々が一斉に75才以上の後期高齢者となる時期(2025年)を経るなどして 高齢化が一層進むことが見込まれることを踏まえ「独居老人の増加」や「高齢者のみの世帯」の増加、さらに「認知症高齢者」などが増加することに伴い 不安を抱えながら生活する高齢者の増加や、また いわゆる現役世代においても、家族の介護のために仕事を辞めなければならない「介護離職者」の増加、さらに高齢者への虐待などの問題が発生することを課題として掲げ、かかる社会情勢等に対応した「総合的な高齢者施策の推進が一層求められている」と述べています。

 

 

 

 

このまま〝社会全体の高齢化〟を看過すれば、自立した社会生活を送ることができない いわば支援や介護の必要なお年寄りをむざむざ増やすことにつながり、それは即ち 家族の負担感の増加と、自治体の行財政運営においては 医療費補助などの「扶助費」の増額や 介護士など〝マンパワー〟の不足など、ざまざまな面でのマイナス要因につながる側面を有しています。

 

 

 

 

そのような厳しい将来見込みのある中「あんしんいきいきプラン21」では、高齢化が伸張する中「健康で元気な高年齢者」をいかに増やすか…趣味や仕事などの社会参加を通じて「生きがいのある豊かな生活」を営むこと、豊富な知識と経験を持つ高年齢者が「まちづくりの貴重な担い手」として 地域社会に貢献できる環境(体制)を築くことを含め、社会全体で支え合う仕組みの必要性が高まっていると述べています。

 

それらを踏まえ 長野市においては「基本的な政策目標」として 高齢者福祉及び介護保険事業の各分野において様々な施策を実施するとしているのですが、私自身、いみじくも その筆頭に『生きがいづくりと健康づくりの推進~積極的に社会活動に参加し 自分らしく生きがいをもって健やかに暮らしていくことができるように』が掲げられていることを注目するところです。

その中(目標の筆頭)には「介護予防の場を活用した住民主体の健康保持増進の取り組みを推進すると共に、一人ひとりが豊かな経験と知識・技能を生かし 年齢に拘わらず生涯を通じて活動的で生きがいのある生活や人生を送ることができるまち“ながの”を目指します」と明確に謳(うた)われています。

 

 

 

 

長野市が掲げる「あんしんいきいきプラン21」と、私が これからも伸張するであろう高齢化社会の中における共通認識は「健康寿命の延伸」であります。

高齢化社会において 先ず考えるべきことは「要支援・要支援状態になったらどうしよう…」という いわばネガティブ発想ではなく「そうならないようにするには どのように社会生活を送ったらイイか」との いわばポジティブ発想を前提にしたものでありましょう。

そのため(要支援・要介護にならないこと)にも、日頃から生涯学習に勤(いそ)しみ、軽運動を楽しみ、食事と睡眠を適度に摂る規則正しい生活を送ること。そんな日々の積み重ねこそが 安心していきいきと暮らせる社会づくりの基本になるのではないか。

 

ところが、そんな〝共通認識〟がありながら、いま長野市は 健康寿命延伸に向けた「市民の活動の場」である公民館(分館)の廃止や「働く女性の家」などの生涯学習施設の縮小とも取れる施策を進めようとしており、これは「あんしんいきいきプラン21」の筆頭に掲げるテーマと相矛盾していると言わざるを得ない状況となっています。

 

そのうえで私は、今回の「あんしんいきいきプラン21」の公表で「健康寿命延伸」の重要性を再認識し、これからも それに向けた、高年齢者の方々の活動(活躍)の場が維持(確保)されるよう取り組んでゆきたいと改めて思いをいたしました。

私も含め、長野市民が市井の一員として末永く健康で暮らしていくことができる環境づくりを構築するために如何にあるべきか、との価値観の基に業務を遂行することが行政の責務であるとの認識に立って。